kintoneのCRM(顧客管理)機能は?活用方法についても解説

近年、顧客との関係を構築または継続し、顧客満足度を向上させるCRM(Customer Relationship Management)という手法に注目が集まっています。

今回は正しく活用することで、企業にさまざまなメリットをもたらすkintone(キントーン)のCRM機能について詳しく解説します。

CRMとは?

CRMとは、企業が顧客との関係を構築し、リピーター・ファンになるよう活動を行う経営手法のことです。

正式名称は「Customer Relationship Management」で、この頭文字をとった略称がCRMです。日本語では「顧客関係性マネジメント」を意味します。

顧客管理ツール

顧客との関係性や顧客情報を管理するツールをCRMツール(顧客管理ツール)と呼びます。顧客の氏名や購入履歴などの情報を一元管理し、それぞれの顧客に対して適切なアクションを起こせる土台を作ります。

様々なCRMツールがありますが、主な機能として以下のものが備わっていることが多い傾向にあります。

  • 顧客管理機能
  • メール配信機能
  • 問い合わせ管理機能
  • データ分析機能

CRM導入のポイント

CRMを導入する手順を各ポイントに分けて解説致します。

  1. 目標を明確に設定する
  2. 戦略を立てる
  3. 検証・評価を行い、PDCAを回す

まずは、目標を明確に設定することから始めます。
例えば、「今期の売上を昨年度より15%上げる」と明確に目標を設定します。

次は、この目標の実現に向けて、顧客分析や営業戦略の組み立てを行います。新規顧客獲得増加・リピート率向上・顧客単価向上・商品戦略の変更など、自社にとって必要な施策を採用しましょう。

施策の実施後は、検証を行い、改善するというPDCAサイクルを回します。

課題を解決し、また次の目標に取り組む流れを作ることがポイントです。

CRMとしてのkintoneのメリット

kintoneでCRMを行うことにはさまざまなメリットがあります。
ここからは、メリットをひとつずつ紹介します。

顧客情報を管理できる

kintoneに顧客情報を集約でき、顧客との取引実績や過去の購入履歴の情報などを検索するだけで閲覧可能です。
また、履歴の更新が自動で行われるため、常に最新の情報にアクセスでき、確認漏れによる人為的なミスを防ぐことにつながります。

チームで顧客情報を共有できる

チーム全体で顧客情報を共有することで、担当者が不在の場合でも顧客の状況を確認し、対応することができます。
いつ誰が対応しても、満足度の高い顧客対応ができれば、リピーターの獲得につながるでしょう。
このように、情報共有が容易であることは、顧客対応における機会損失を防ぐことにつながります。

コストを抑えた導入が可能

kintoneはクラウドサービスのため、費用を抑えて導入可能です。契約できるコースはライトコースとスタンダードコースの2種類があります。両コースの共通点は、「1ヶ月ごとに解約・更新が可能」「初期費用は無料」「5ユーザーから導入可能」「1ユーザーごとに増設が可能」です。

主な違いは、使用できるアプリ数や外部連携機能の有無、JavaScript・CSSなどの拡張機能の有無です。
スタンダードコースはプラグインや外部連携の機能が付加されるため、より効果的にkintoneを活用できます。

案件管理のテンプレートやアプリが豊富

kintoneには、案件管理に有効なテンプレートやアプリが豊富に用意されています。

たとえば、「営業支援(SFA)パック」というアプリでは、顧客管理・案件管理を行うことができ、モバイル端末からでも確認が行えます。

自社の要望に合わせて、簡単に機能を拡張できる点がkintoneの魅力のひとつです。

SFAとの柔軟な連携が可能

SFAは、「Sales Force Automation」の略称です。日本語では「営業支援システム」を意味し、営業プロセスの効率化を目指すためのツールを指します。

CRMと混同される場合もありますが、SFAは商談から受注までを担い、CRMは受注後の顧客との関係構築を担うという点に違いがあります。

kintoneでは、上述した「営業支援(SFA)パック」を利用することで、CRMとSFAの連携が可能です。

営業活動に便利なモバイル対応機能

kintoneはパソコンだけでなく、スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末にも対応しています。そのため、顧客先や出張先などの外出先からkintoneの操作が可能です。

外出先からでもスマートフォンを使って、営業の商談報告・作業の進捗などを報告できます。また、最新の情報がプッシュ通知でモバイル端末に表示されるため、外出先でも円滑な情報共有が可能です。

kintoneサンプルアプリでCRMを構築

kintoneのサンプルアプリとは、kintone内に用意されているアプリのことです。機能を拡張したい際に、目的に合ったサンプルアプリを導入してそのまま使うこともできますし、デザインや設定を自由に変更することもできます。

無料のサンプルアプリが100種類以上

kintoneサンプルアプリストアには、100種類以上のアプリが用意されています。
上述の通り、設定を変更して自作することも可能ですが、設定を変更する際にプログラミングの知識は不要です。また、アプリの設定は運用開始後にも柔軟に変更できます。

CRMに活用できるアプリ

案件管理向けのサンプルアプリを導入すれば、案件の受注金額・納期・顧客対応履歴などを管理することが可能です。

例えば営業活動の場合、案件管理アプリは各案件の受注確度の状況や売上、活動履歴など営業における全ての状況管理が行えます。知りたい顧客情報をリアルタイムで確認ができたり、引継ぎ業務をスムーズに行えるなどすることで、適切な営業活動をできるでしょう。

アプリのカスタマイズも可能

スタンダードコースを契約することで、アプリをより使いやすくカスタマイズできます。

カスタマイズ方法には2種類あり、1つ目は、プラグインを利用する方法です。2つ目は、JavaScriptなどの知識が必要ではありますが、kintoneのAPIを利用して、自社にあったスタイルに変更する方法です。

SFAパッケージもある

上述した通りサンプルアプリ内には、顧客管理・案件管理・活動履歴の3つのアプリで構成されている「営業支援(SFA)パック」が用意されています。これを利用することで顧客管理・案件管理・活動履歴を一元管理できます。顧客情報を1画面にまとめて管理することで、同時進行の案件があっても効率よく適切な顧客対応ができるのです。

これらはモバイルでも利用可能であり、出先や営業先でも活用できます。

kintone連携サービス「DataCollect」を利用してより深い情報分析

DataCollect(データコレクト)とは、Excel等の表計算ソフトと同じ感覚で使用でき、kintone内の複数のアプリに散在している情報を収集・計算・加工できるシステムです。

DataCollectの特徴

DataCollectは、データ集計・計算のスケジュール設定が可能で、収集の日時を柔軟に指定できます。そのため、日別の営業データを生成する、日報を生成する、月末に自動で請求データを生成するなどが可能です。

DataCollectがCRMに向いている理由

DataCollectは、リアルタイムに集計が実行されるため、適切な顧客対応が可能です。予約管理システムと連携している場合は、リアルタイムで残りの席数が把握できるため、予約管理が適切に行えるようになります。

また、顧客情報の管理においてもリアルタイムで行えるため、情報共有が行き届いていないというような事態にも陥りません。

kintoneで複数レコードの集計をしたいなら

kintone連携集計ツール「DataCollect」

DataCollectなら普段利用している Excel等の表計算ソフトと同じ感覚で関数や式の設定が可能。

【事例1】リアルタイムに営業施策を提案(株式会社Aoie)

株式会社Aoieは太陽光発電の導入支援を行う、クリーンエネルギー推進企業です。
kintoneとDataCollect導入前は、Google スプレッドシートを使用してデータ管理をしていました。同社の社員75人中70人がパソコンを所持しておらず、モバイル端末でも利用できるkintoneに切り替えました。現在は営業からバックオフィスまで、ほぼ全体のワークフローでDataCollectを活用しています。

DataCollect活用した営業分析では、日報にアポ数や訪問件数、成約数などを登録しています。日報に登録された数値をリアルタイムで集計し、月末着地数を出せるようにしました。

月の途中で進捗状況を確認できるようになったことで、必要なタイミングで施策を打ち出すことが可能になり、契約数が2.3倍になりました。

kintone連携サービス活用事例 株式会社Aoie様 : データコレクトを活用しリアルタイムに営業施策を立案、2.3倍…

【事例2】納品先情報と商品情報を集約(さくら製作所株式会社)

さくら制作株式会社はワインセラーメーカーで、DataCollectとkintoneの連携サービスの導入で、売り上げや納品先情報の自動集約を実現しました。

以前はExcelを使用して顧客情報の入力や集計作業を行っていたため、膨大な時間を要していました。

DataCollect導入後は、納品先の情報をマスタアプリから引用し、売り上げ金額・納品先などを集計でき、アナログ業務のデジタル化に成功しています。

kintone連携サービス活用事例 さくら製作所株式会社 様 : 社内の基幹システムをkintone x トヨクモ全製品…

DataCollectでkintoneをCRMとして活用しよう

ここまでご紹介したように、kintoneとDataCollectを活用することで、顧客管理・顧客データ解析を効率化させることができます。DataCollectには、30日間の無料お試し期間があります。DataCollectにご興味がありましたら、ぜひ一度お試しください。

 


▼複数製品も同時に無料お試し!▼