日々の業務の管理のため、社員に日報の提出を義務付けている企業は多いのではないでしょうか。
日報の形式は様々で、紙で管理しているところもあればエクセル・スプレッドシートで管理しているところもあります。中には部署によって日報の管理方法やフォーマットが異なる、という企業も珍しくありません。
トヨクモの「フォームブリッジ」と「kViewer」を活用すれば、kintoneライセンスのないユーザーでも日報を提出、閲覧することができます。
この記事では、kintoneで日報を一元管理する方法や、そのメリットについて分かりやすく解説します。kintoneをご活用中の方の参考になれば幸いです。
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日報を付けるメリット
kintoneで日報管理する方法やメリットの前に、まず「そもそも日報を付けるメリットとは何か?」について確認しましょう。
社内で情報共有ができる
日報を付ける具体的なメリットと言えば、第一に情報共有ができることです。
適切なフォーマットの日報を作成・運用することで、一人ひとりの
- 抱える業務
- 進捗状況
- その日の成果
- 問題・課題
といったものを見える化できます。
日報を共有することで、上司は部下の現状を把握できます。また、スムーズに仕事を進めるための指示出しの材料となります。
上司だけでなく、チーム内や社内で日報を共有する場合もあります。
チームや社内で日報を共有することには、お互いのサポートが円滑にできたり、チーム内で似たような課題に直面した際に、過去の事例・ノウハウなどを参照できたり、といった利点があります。日報の共有によって、チーム内での業務効率がアップするでしょう。
仕事のPDCAサイクルが回せる
日報をつける二つ目のメリットは、PDCAサイクルを回せることです。
PDCAサイクルとは、多くの方がご存知とは思いますが
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
を何回も繰り返すことです。
日報を書くという作業は、
- 明日の計画を立てる
- 計画を実行し、それを記録する
- 実行した内容の評価をする・フィードバックをもらう
- 改善案を考える
というように、PDCAサイクル全体を網羅しています。日報のフォーマットやフィードバック方法がしっかりしていれば、日報をきちんと運用すること自体がPDCAサイクルを回すことに繋がるのです。
PDCAサイクルがきちんと確立していると、自然と個々人の能力が高まっていきます。個々人の能力は、組織全体の生産性・パフォーマンスにも大きく関わってきます。日報はただの報告ツールではなく、業務改善の肝となる大事なツールであると言えるでしょう。
コミュニケーションのきっかけとなる
また、日報はコミュニケーションのきっかけになります。「部下が上司に報告し、上司がそれに対してフィードバックする」という上下のコミュニケーションに加えて、チームや部署内で日報を共有することで、横のコミュニケーションも促進することができます。
昨今はリモートワークが普及したこともあり、社員間でコミュニケーションを取る機会が少なくなりがちです。日報のフォーマットに「自由コメント欄」や「質問欄」などを入れることで、コミュニケーションの機会を少しでも増やすことができます。
成長につながる
「PDCAサイクルが回せる」とも関連しますが、日々の業務を逐一振り返り、記録をつけ、それを省みることは自身の成長につながります。
日々様々な業務に追われていると、どうしても目の前の作業に集中してしまい、全体を俯瞰することが疎かになりがちです。PDCAサイクルを回すことも、日々意識するきっかけが無ければついつい忘れてしまいます。
日報制度を取り入れ、きちんと運用することで、日々振り返ることが自然と身に付き、社員の成長につなげることができます。
kintoneで日報を付けるメリット
次に、kintoneで日報をつけるメリットについて確認していきましょう。
統一したフォーマットで一元管理できる
kintoneを利用することで、統一したフォーマットで日報を一元管理できます。「人や部署ごとにフォーマットが違う」といったことが起こらず、形式や粒度を揃えて情報を管理できます。
組織が大きければ大きいほど、日報のフォーマットは、最初は統一されていても徐々にバラバラになってしまいがちです。 kintoneを使用すると、日報提出者は決まったフォームに内容を入力するだけなので、フォーマットのブレが起こることはありません。
もちろん、部署やチームに合わせてフォーマットをカスタマイズすることも可能です。
外出先からスマホやPCで書ける
kintoneを活用すると、PCから日報を書けるだけでなく、外出先からスマホで簡単に日報を書くことができます。
外出が多い営業職の方や、現場作業担当の方にも出先で適宜日報を作成・提出してもらうことが可能で、
「日報を書くために会社に戻らないといけない…」
「朝一の案件から時間が経って、内容が曖昧になってしまった…」
といった無駄を省けます。
日報をスマホで記入することで、移動中や人を待っている時間など、スキマ時間を有効に活用することにもつながります。
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カスタマイズ性が高い
カスタマイズ性が高いのもkintoneの特徴です。
JavaScriptを使ったカスタマイズの他に、kintone連携サービス、プラグインなどを使用してカスタマイズすることが可能です。
集計・グラフ化が可能
またkintoneでは、集めた内容を自由な切り口で簡単にグラフや図にすることができます。
日報を通じて
- 製品販売数の集計
- メンバーの自己評価の集計
- 案件数の集計
と、それらのグラフ化を大きな手間をかけることなく行うことができます。
記入→上長確認の流れがスムーズ
kintoneを使用して日報管理を行うことで、部下が記入してから上長が確認する、という一連の流れをスムーズに行うことができます。
kintoneには、「プロセス管理機能」というワークフロー機能が備わっています。この機能を活用することで、日報を作成・提出すると同時に上長に確認依頼を行うことができます。
上長側も、提出された日報をPCでもスマホでも確認することが出来るため、無駄に時間を取られることがありません。
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ペーパレス
kintoneを活用して日報管理することで、日報関連の業務が全てペーパレスで済むのも大きなメリットと言えるでしょう。
紙の日報だと、
- 用紙をいちいち印刷・ファイリングしなければならない
- 記入できる場所が限られている
- 上長への提出に時間がかかる
- チームメンバーの日報を気軽に確認できない
- 紛失・破損してしまった
- 過去の日報を参照したいが、探すのが大変
など色々な問題点があります。kintoneで日報管理を行うことで、記入、提出、確認、共有、保存が全てオンライン上で済むため、面倒な紙の管理は一切必要ありません。
フォームブリッジとkViewerを駆使してkintoneユーザー以外も日報をつけられる
kintoneは、通常月額費用のかかるライセンスユーザーでないと使用出来ませんが、トヨクモのkintone連携サービス「フォームブリッジ」と「kViewer」を上手く組み合わせて活用することで、kintoneユーザーでなくても日報をつけることが可能です。
具体的な方法をご紹介します。
フォームブリッジで日報を作成
まずは、トヨクモのkintone連携サービス「フォームブリッジ」を使用して日報フォームを作成します。
フォームブリッジとは、kintoneを用いてフォームを作成できるサービスです。フォームブリッジで作成したフォームに回答すると、データがkintone上に蓄積されます。
日報フォームの他に、
- アンケート
- お問い合わせ
- お申し込み
など、様々なフォームが必要となる場面で活用されています。
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kViewerでkintoneユーザー以外にも共有し入力してもらう
次に、トヨクモのkintone連携サービス「kViewer」を使用してアプリを作成し、kintoneユーザーでない人も日報を入力できるようにします。
kViewerとは、kintone上のデータをkintoneアカウントを持たない人に向けてリアルタイムで公開できるサービスです。
kViewerを上手に活用することで、kintoneユーザーでなくても
- 日報の提出
- コメントの記入
- 他の人の日報の閲覧
といったことが可能になります。
kintoneアカウントを作成し、ライセンスユーザーとして利用するためには一人当たり1,500円の月額費用がかかります。「フォームブリッジ」と「kViewer」を使用することで、費用を抑えてkintoneで日報管理を行うことが可能です。
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リコージャパン株式会社 新潟支社様の事例
「フォームブリッジ」と「kViewer」を使用して日報管理を行っている企業さまの具体例をご紹介します。
リコージャパン株式会社 新潟支社様では、以前営業担当向けには専用の日報管理システムがあったものの、内勤業務担当向けには日報を入力する場がありませんでした。
そのため、内勤業務担当の方は、エクセルに日報を入力し、プリントアウトして上司に共有したり、メールで進捗状況を知らせたりしていたとのことです。
kintoneの導入を機に、内勤業務向け日報アプリを作成・活用することになりましたが、ライセンスユーザーの数が限られているという問題がありました。
そこで、リコージャパン株式会社 新潟支社様ではkViewerを使用して、日報を閲覧・アドバイスを入力できるアプリを作成されました。
詳細をご覧になりたい方はこちら
kintoneで日報を効率的に作って情報共有を楽にしよう
日報をkintoneでオンライン化するメリットや、「フォームブリッジ」と「kViewer」を使用して日報管理を行うことの利点を解説しました。
「kintoneは導入しているが、日報機能は利用していない」「社員数が多く、全員がkintoneライセンスユーザーになるのは難しい」といった方の参考になれば幸いです。