ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!
この記事は、ユーザー会での株式会社興和工業所 片山さんの事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。
「私とトヨクモ製品の歩み」をテーマにご登壇いただきました!
直面した3つの課題
興和興業所は1947年創業、従業員数1,100人以上の名古屋市に本社を置く溶融亜鉛めっきを中心とする総合エンジニアリング企業です。国内外に計20以上の工場を構えています。私は2023年9月に情報システム部に配属され、そこからトヨクモ製品を使い始めました。本日は、この1年間で私がどのようにkintoneとトヨクモ製品を活用してきたかお話させていただきます。
私とトヨクモ製品の歩みを目次にすると、以下のようになります。
本日は3つの課題を事例としてお話しますが、それぞれ以下の製品を使って解決してきました。
- 取引先への連絡業務→kMailer
- 工場への進捗状況共有→kViewer
- 来社用システムの構築→FormBridge,DataCollect
具体的にどのような課題に直面したのか1つずつご説明いたします。(片山氏)
1.取引先への連絡業務
情報システム部に配属されて2週間の頃、ミナト西工場ではめっきに関して「いつ完了しますか」という取引先からの電話が鳴り止まないという課題がありました。
私が配属される前の段階から、情報システム部とミナト西工場ではこの課題に対して以下のように対応することが決まっていました。
- 自社システムで生産管理
- 連携ツールで対象製品を自動連携
- kMailerで一括送信
自社で生産管理システムを作成しているため、そこのデータを活用します。契約している連携ツールを使用することで、対象製品に関するデータがkintoneに自動で連携されます。
最後に連携したデータをkMailerで一括送信すれば良いのではないかということで、私が担当になったのは最後のkMailerの部分です。
入社して2週間のときに、kMailerの設定だけやってみてほしいと託されることになりました。(片山氏)
kMailerで情報を一括送信
当時はkintoneを触り出して間もない状態だったため、kMailerの設定には非常に苦戦しました。
例えば、JavaScriptの追加やWebhookの仕様確認、APIトークンの場所など、トヨクモの公式サイトを確認しながら1つずつ勉強して進めたことを覚えています。
その結果、以下のような一括メールを送信できるようになりました。
kintoneに登録されている月別の納品数などのデータを一斉に連絡できるようになったため、問い合わせ件数を大幅に減らすことに成功しました。
また、メール内に来社予約用のURLを入れておき「ここから来社予約してください」と連絡することで、別業務の対応がスムーズになるという副次的な効果も得られました。(片山氏)
2.工場への進捗状況共有
情報システム部では自社の工場からPCのセットアップに関する依頼が来た際に、kintoneで依頼情報を管理していました。
ただ、工場から「いつ終わりますか」「現在の進捗状況を教えてください」といった電話が来てしまうため、問い合わせ件数を減らす施策が必要になりました。(片山氏)
kViewerで機器受付台帳を公開
工場への進捗状況の共有については、以下のように機器受付台帳をkViewerで公開することで対応しました。
未着手や着手中などのステータスを設けて進捗状況を共有し、資産分類や申請内容、受付日や希望納期などの情報なども合わせて公開しています。
kMailerは複雑でしたが、kViewerは公開するだけの作業だったため、APIトークンで連携してすぐに対応できました。(片山氏)
3.来社用の専用システム
ここからはFormBridge、kViewer、DataCollectの3製品を活用した事例になります。
ある日、工場から「今のシステムは運用に合わず、取引先に評判が悪い。専用システムはいくらかかる?」と要望があり、来社用システムの要件として以下の3点を伝えられました。
- 取引先がスマホから来社を予約
- 近くに来たらステータスを変更
- 準備が整ったらこちらから来てくださいと連絡する
これらを満たす専用システムが必要ということで、最初は外部に依頼する予定でしたが、kintoneでも実現できるのではないかと考え取り組んでみることにしました。(片山氏)
トヨクモ製品で専用システムを構築
工場から要望のあったシステムの要件を満たすために以下の構想を立てました。
- kViewerで予約可能枠を表示し、FormBridgeで予約してもらう
- 近くに来たらMyページからステータスを「近くに来ました」に変更してもらう
しかし、この2つはどちらもMyページの機能です。Myページは1つしか作れないという問題にぶつかることになり、いきなり挫折しました。
そこで代替案を考えた結果、カレンダーから選んでもらうのではなく、別ツールを使用して自動で空き枠を作りルックアップから選んでもらう方法に切り替えました。
この際、日付の項目を編集不可にしておくことが重要です。編集不可にしないと自由な時間で予約されてしまいます。
ここまで順調にいったのですが、次に複数アプリにデータを保存するときはMyページがうまく機能せず、予約数が把握できないという問題が出てきます。
そこで活躍したのがDataCollectです。
COUNTIFで同じ時間の予約数をカウントし、FormBridgeを通してレコードの追加・編集があった際に集計・更新されるように設定しました。
こうして予約数を把握できるようになり、おおよそのシステム要件を満たしたと思ったのですが、今度はMyページのURLが分からなくなるという問題にぶつかります。
予約完了時にMyページの遷移画面が表示されますが、基本的に数日前から予約するため、当日までわざわざURLを保存して持っている人はいません。
メールアドレスにURLを送ろうとも考えたのですが、工場の方から「会社のメールアドレスを持っていない人や入力しない人もいる」と言われてしまいました。
そこで解決策を考えた結果、完全一致のルックアップでMyページを検索する方法を取ることにしました。
予約時に入力してもらった電話番号を入力してもらい虫眼鏡のマークを押せば、完全一致で自分のMyページURLが表示されます。
ただ、これだと手動でURLをコピーして貼り付ける手間が発生し、お客様にやってもらえないと考えたため、JavaScriptを使ってMyページに自動で遷移するようにしました。(片山氏)
未解決問題について
ここまでが専用システムに関する現状となりますが、実は未解決の問題が残っています。
それは、当日でなくともステータスを「来社」にできてしまうという問題です。
編集不可にすると当日にステータスを変更できなくなりますし、前日に時間が変わることもあるので、やはり編集不可にするわけにはいきません。
そこで現在、以下の流れで対処できないか取り組んでいます。
- DataCollectで0時に当日分の値を変更
- 取ってきた値によって条件分岐を実行
- 当日になってからステータスを編集可能な状態にする
こういったシステムを現在作っております。もし何かアドバイスなどございましたら、お声がけいただけると嬉しいです。
このように、まだまだ未解決の問題も残っているため、今後にご期待いただければと思います。本日はありがとうございました。(片山氏)
ご登壇ありがとうございました!
片山さん、今回はご登壇いただきありがとうございました!
Myページビューで複数アプリへの保存を行うことができないことの代替案として、フォームブリッジでkViewerルックアップで他アプリから必要な情報を引用する、という使い方は私たちトヨクモメンバーでも勉強になりました!
今回の事例でご活用いただいたFormBridge、kViewer、kMailer、DataCollectは何度でも使える30日間の無料お試しを実施しております。
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