Toyokumo kintoneApp Blog

kintoneでタスク管理するには?タスク管理アプリの活用方法や事例、プラグインを紹介

トヨクモ編集部のサムネイルアイコン トヨクモ編集部

kintoneは、タスクそのものだけでなく「業務全体とつながった状態」で管理できる点が強みです。ExcelやTrelloなどの専用タスク管理ツールでは、情報や担当履歴が分散しやすく、最終的に“現場で運用し続ける仕組み”に育ちにくい課題があります。一方で、kintoneは案件・顧客・部門内情報などと一緒にタスクを扱えるため、現場が自分たちの業務に合わせて改善を進めながら運用できます。

この記事では、kintoneでタスク管理を行うメリットや活用方法、実際の企業事例に加え、使い勝手を高めるプラグインも紹介します。単なる「タスクの見える化」にとどまらず、“業務そのものの効率化”につながるタスク管理の考え方まで整理しています。

目次

kintoneでタスク管理が選ばれる理由

Excelやスプレッドシート管理との違い

Excelやスプレッドシートは「個人管理」には便利ですが、複数人で運用すると以下の課題が発生しやすくなります。

  • 同時編集で上書きが起きる
  • 最新版がどれかわからない
  • コメント・通知などのコミュニケーション機能が弱い
  • タスクとファイル・履歴が分散する

kintoneはこれらの課題を前提に解消できる設計になっており、「情報更新の速さ」「共有のしやすさ」「履歴トレース」 という3点で、Excelよりチーム運用に適しています。

Trello・Backlogなどのタスク管理ツールとの違い

Trello や Backlog などの専用SaaSは「タスク管理に特化」したツールですが、業務全体を管理する用途では柔軟性が不足するケースがあります。

目的 専用タスク管理ツール kintone
タスクを管理 得意 得意
顧客・案件と連携 弱い 強い
社内業務ごとの“横断連携” 不可 可能
運用に合わせた設計変更 難しい 現場で即変更

kintoneは「タスク管理ツール」ではなく「業務プラットフォーム」です。タスクそのものより、顧客・案件・社内管理など“業務の流れ全体”を扱えるところが最大の違いです。

なぜ「現場」で使われやすいのか

kintoneは、導入・運用フェーズで「IT部門が必須」という構造ではなく、現場側主導で業務に合わせて育てていける点が評価されています。

  • フォーム項目の追加・変更がノーコード
  • 部署や担当が変わっても“その場”でアプリ設計を修正できる
  • 小さく始めて、大きく育てられる(業務拡張に耐える)

実際にタスク管理だけで完結する例もありますが、運用が進むと自然に「プロジェクト管理 → 案件管理 → 顧客情報 → 売上」といった拡張につながるケースが多いのも、kintoneが長く使われる理由です。

kintoneでできるタスク管理

kintoneは、タスクの状態・担当者・関連情報をひとつの画面で管理できるため、チーム内での進捗把握と共有がスムーズになります。ここでは、kintoneがタスク管理で特に強みを発揮する3つのポイントを紹介します。

進捗管理の可視化

kintone上のタスクは、ステータスや期限、担当者などを一覧で確認できます。プロジェクトを細かなタスクに分解し、それぞれの進捗をリアルタイムで把握できるため、「今どの作業がどこまで進んでいるのか」が一目で分かります。結果として、遅延の早期発見や優先度の見直しがしやすくなり、プロジェクト全体を計画的に進めやすくなります。

プロジェクトの一元管理

kintoneのDBアプリ操作画面

タスクだけでなく、関連するファイル・担当履歴・顧客情報などを同じアプリ内にまとめられるため、プロジェクトに関する情報が分散しません。複数システムやExcelファイルを行き来する必要がなくなることで、確認や更新の手間を削減できます。
「どの情報が最新か」「誰が更新したのか」を迷うことがなくなり、情報管理の工数を大幅に抑えられます。

リアルタイムのコミュニケーション

kintoneのDBアプリコメント機能の画像

kintoneにはコメント機能やメンション機能が備わっており、タスク単位でやり取りを残せます。個別のチャットツールやメールに情報が散らばらないため、やり取りの経緯をスムーズに追跡できます。
また、「誰がどのタスクをどれだけ抱えているか」をチーム全員が見える化できるため、依頼のタイミングや担当者の調整がしやすくなり、無理のない負荷分散が可能になります。

kintoneの基本機能とプラグイン

kintoneアプリストア画面

kintoneは、基本機能だけでもタスクの登録・担当者設定・進捗管理が行えますが、プラグインを組み合わせることでより高度な管理や見える化が可能になります。ここでは、基本機能とプラグインの役割を整理します。

基本機能でもタスク管理は可能

kintoneの基本機能には「アプリ」「スレッド」「スペース」など、タスク共有に必要な要素が一通り揃っています。最初はこの基本機能だけでも、以下のような管理ができます。

  • タスクの登録・担当者割り当て
  • ステータス管理(未着手・対応中・完了 など)
  • コメント機能による情報共有
  • CSV出力によるデータ活用

まずは「今ある業務をそのままシステム化する」段階からスタートできるため、導入のハードルが低いのが特徴です。

タスク管理の生産性を高めるプラグイン

基本機能をベースに、プラグインを追加することで表示形式やデータ加工の幅を大きく広げられます。「計画をもっと見える化したい」「進捗遅延を早く察知したい」といったニーズが出てきたタイミングで導入すると効果的です。

  • 無料プラグイン:まず手軽に機能拡張可能
  • 有料プラグイン:プロジェクト規模や運用ルールに合わせ柔軟な拡張が可能

無料でガントチャートを作成できる

▲出典:日程・工程・稼働表作成プラグイン|合同会社ぱんだ商会

無料で使えるガントチャートプラグイン(日程・工程・稼働表作成プラグイン など)を使うと、タスクの期限や進捗を視覚的に確認できます。「誰が・いつまでに・どの作業を進めるのか」を可視化することで、個人単位のタスクだけでなく前後工程やチーム全体の稼働状況も把握しやすくなります。まずはコストをかけずに“見える化”を試したい企業に最適です。

おすすめ有料プラグイン

有料プラグインは種類が多く、単に「機能が増える」という観点だけでは比較しづらいのが実情です。kintoneでのタスク管理をさらに便利にするためには、自社の課題に合ったプラグインを選ぶことが重要です。ここでは、用途別に代表的な3つのプラグインを紹介します。

KOUTEI(計画管理・工程管理を強化したいチーム向け)

KOUTEIの製品イメージ画像▲出典:ガントチャートプラグイン KOUTEI|株式会社アーセス

KOUTEIは、kintone上にガントチャートを表示できるプラグインです。タスクの進行度を「誰が・いつまでに・どの作業を担当しているか」の形で俯瞰でき、計画の遅れや工数の偏りを把握しやすくなります。

特長

    • ドラッグ&ドロップで日程・工程を直感的に調整可能
    • 未着手・未完了タスクにアラート表示
    • 詳細情報を吹き出しで確認できる
  • 料金:月額10,000円(税抜)/年額98,000円(税抜)

KANBAN(現場主導で直感的に運用したいチーム向け)

KANBANの製品イメージ画像▲出典:タスク管理プラグイン KANBAN|株式会社アーセス

KANBANは、レコードを“かんばん方式”で管理できるプラグインです。タスクの状態をカード形式で整理するため、進捗や担当状況が一目で分かります。ITツールに不慣れな現場でも使いやすく、「まず運用を簡単に回したい」場合に最適です。

特長

    • かんばん形式で進捗を直感的に把握
    • カード色でカテゴリ分けが可能
    • 担当者変更・進捗更新もドラッグ操作で完結
  • 料金:月額10,000円(税抜)/年額98,000円(税抜)

krewData(タスクより“業務全体”の自動化を進めたい企業向け)

krewDataの製品イメージ画像▲出典:krewData|メシウス株式会社

krewDataは、タスク管理に留まらず、集計・データ連携・業務統合を行えるプラグインです。複数アプリや外部システムをまたぐ情報を一元化でき、脱Excel・脱属人化にも貢献します。

特長

    • レコード追加のたびに自動集計が可能
    • 外部SaaS・基幹システムとの連携もノーコードで実現
    • プロジェクトや案件の“横断管理”が得意
  • 料金
    • スケジュール実行:月額12,000円(税抜)/年額120,000円(税抜)
    • リアルタイム実行:月額18,000円(税抜)/年額180,000円(税抜)

kintoneでできるタスク管理アプリの活用方法

kintoneのタスク管理は、個人のToDoレベルからチームの進行管理、さらに顧客・案件に紐づく実務運用まで幅広く対応できます。ここでは運用レベル別に代表的な活用方法を紹介します。

個人でのタスク管理・ToDoリスト

ToDoリストアプリ▲出典:To Do|kintone

個人の作業管理では、まず自分が抱えているタスクを洗い出し、期限・優先度・カテゴリなどの管理項目を設定します。kintoneでは、これらを一覧表示できるため、未完了タスクの把握や優先順位付けがスムーズです。

絞り込みや通知機能を併用することで、「やるべき作業の見落とし防止」「締め切り管理の強化」といった効果が得られます。小さく始めて、後からチーム運用にも拡張できるのがkintoneの強みです。

チームでのプロジェクト進捗管理

チームでの活用では、プロジェクト単位でタスク・担当者・期限を一覧管理でき、全体像の把握が容易になります。お互いの作業状況をリアルタイムで確認できるため、無駄な確認作業や進捗会議の頻度も減らせます。

さらに、ガントチャートなどのプラグインを追加すれば、状況を視覚的に把握しやすくなり、遅延の早期発見や負荷調整が行いやすくなります。実行管理だけでなく、「進捗を止めないためのチーム設計」までサポートできるのが特長です。

>関連記事:kintoneを活用したプロジェクト管理とは?5つの成功事例を紹介

顧客情報と案件の一元管理

顧客・案件に関連するタスクを扱う場合は、顧客管理アプリ×案件管理アプリ を連携させることで一元管理が実現します。タスク単体ではなく「誰の案件か」「どのフェーズか」を追えるため、対応漏れや抜けのない運用が可能になります。

また、コメント・リマインダー・絞り込み検索を組み合わせることで、

  • 営業/現場担当の間で情報が止まらない
  • フォロー遅延や重複対応を防止
  • データが資産化され、次の商談にも活かせる

といった長期的な改善にもつながります。

タスク管理の枠を超えて「業務プロセス」まで一体化できる点が、kintoneが他ツールより強い領域です。

>関連記事:【テンプレあり】kintoneで顧客管理する方法を解説!アプリの作り方や事例も紹介

kintoneを活用したタスク管理事例

kintoneは、業種や規模を問わずさまざまなタスク管理に活用されています。導入の背景と得られた効果が分かる3つの実例を紹介します。

2週間先までの稼働を可視化|京都リハビリテーション病院

京都リハビリテーション病院様では、部署ごとに管理されていた情報が分散し、稼働状況の把握に時間がかかっていました。FormBridge・PrintCreator・kViewer・DataCollectをkintoneと組み合わせることで、複数アプリの情報を集約し、2週間先までの稼働を自動で可視化できる仕組みを構築しています。現在の負荷だけでなく先の予定まで把握できるようになり、病院全体の生産性向上につながりました。

>事例記事:複数のkintoneアプリからデータを集めて2週間先までの稼働を可視化|京都リハビリテーション病院様

kintoneに情報共有システムを集約|HS情報システムズ

株式会社HS情報システムズ様では、問い合わせ対応や帳票作成を複数のツールで管理していたため、確認作業や情報更新の工数が大きな負担となっていました。kintoneに情報共有システムを集約することで、「どの情報が最新か」を迷うことなく確認できるようになり、帳票作成や確認にかかる時間も大幅に削減しています。その結果、属人化の解消と業務効率化の両立を実現しました。

>事例記事:kintoneに情報共有システムを集約!帳票作成・確認工数も大幅削減|株式会社HS 情報システムズ様

手作業だったセミナー管理をkintoneで一括管理|有限会社矢内石油

有限会社矢内石油様では、セミナー申込から請求までの一連作業を紙やExcelで管理しており、転記・確認作業が大きな負荷になっていました。kintoneに業務フローをまとめたことで、申込受付から請求書発行までを一元管理できるようになり、運営負担を大幅に軽減しています。現場の作業効率が向上し、イベント運営のクオリティ改善にもつながっています。

>事例記事:手作業だったセミナー管理が、申し込みから請求書発行までの一連管理をkintoneで可能に!|有限会社矢内石油様

kintoneでタスク管理をするメリット

kintoneを活用したタスク管理は、業務の効率化やチームの連携強化など多くのメリットがあります。実際の導入企業の取り組みを踏まえながら、主なメリットを紹介します。

進捗状況の可視化で業務効率を改善できる

パーソルキャリア株式会社様では、年間100件以上のITプロジェクトをメールやExcelからkintoneへ移行し、進捗確認にかかっていた時間を大幅に削減しました。プロジェクト番号で情報を統合したことで、稟議や発注のステータスまで含めてリアルタイムに確認できるようになり、関係者間の情報共有がスムーズになっています。誰でも最新状況を把握できるようになったことで、業務フロー全体の判断・対応スピードも向上しました。

>事例記事:ITプロジェクトのサポートを担うIT統括部門で kintone 導入。高い閲覧性と簡略化されたワークフローで、プロジェクト進行がスムーズに!|パーソルキャリア様

タスクの抜け漏れを防止できる

三田理化工業株式会社様では、属人的になりがちなメール・Excel管理をkintoneへ切り替えた結果、商談準備の時間が 1時間半から5分へ短縮されました。担当を明確に紐付けた状態でタスク管理できるため、「どこまで進んでいるのか」「誰が対応しているのか」を全員が確認できるようになっています。部署や担当者の数が多い業務でも、タスクを確実に前に進められる体制を整えられました。

>事例記事:1.5時間の商談準備を5分に短縮、属人的な管理を脱却し能動的にアクション出来る業務環境の構築に貢献するkintone|三田理化工業様

リアルタイムコミュニケーションで連携を強化できる

kintoneのコメント機能を活用すると、タスクごとの連絡・相談内容を1つのスレッドにまとめて管理できます。やり取りの履歴が自動的に残るため、途中から参加したメンバーでも経緯を把握しやすく、引き継ぎもスムーズに進みます。
また、担当者ごとの負荷状況をリアルタイムで把握できるため、依頼の優先度判断や担当の割り振りを適切に行えます。結果として、タスクの停滞を早期に察知し、迅速な意思決定につなげられます。
kintoneは社内メンバーだけでなく協業会社・外部ベンダーとも同じプラットフォーム上でやり取りできるため、情報が分散しにくくなります。ツールの使い分けによる齟齬を防ぎ、関係者全体で進捗を共有できる状態を維持できます。

>関連記事:kintoneのコメント機能で円滑なやりとり〜連携サービスで外部ユーザーとやり取りする方法も解説!

柔軟なカスタマイズで多様なニーズに対応できる

kintoneは、自社の業務に合わせてアプリを自由に作成・調整できる柔軟性を備えています。専門知識がなくても、直感的な画面操作でフィールドの追加やレイアウト変更が行えるため、現場主導で改善を進められる点が大きな特長です。
既存のExcelやCSVを取り込むだけでアプリ化できるため、従来のタスク管理表からスムーズに移行できます。運用後に業務フローが変わったとしても、そのまま設定を修正しながら使い続けられるため、「ツールに業務を合わせる」のではなく「業務にツールを合わせる」形で運用できます。
必要に応じてプラグインを追加すれば、ガントチャート表示・かんばん方式・自動集計など、業務の特性に応じて表示形式や機能を拡張できます。運用規模や目的に合わせて段階的に強化できるため、チーム・部署・全社といった形で、成長に寄り添う使い方が可能です。

モバイル対応でいつでもどこでもアクセスできる

kintoneはスマートフォンやタブレットにも対応しており、外出先や現場からでも同じ情報にアクセスできます。
有限会社矢内石油様では、kintone導入後、営業担当者が出先で必要情報を即確認できるようになり、店舗への確認連絡が不要になりました。これにより、発注書確認の手間や対応待ちがなくなり、外出中でも業務を止めずに処理できる環境が整いました。
現場の状況をリアルタイムで入力・共有できるため、戻ってからの転記作業も不要です。結果として、営業活動のスピード維持と情報鮮度の確保を同時に実現でき、日常業務全体の改善にもつながっています。

>関連記事:モバイルでkintoneを利用するには?モバイルでできることや活用方法を紹介

kintoneでタスク管理を実施し業務を効率化しよう

kintoneのタスク管理は、進捗の見える化だけでなく、情報共有・業務プロセスの一元化まで対応できます。まずは標準機能から導入し、必要に応じてプラグインで拡張することで、チームや業務規模に応じた運用が可能です。タスク管理だけでなく、関連する帳票作成・データ集計・問い合わせ管理など周辺業務を含めて効率化したい場合は、kintone連携サービスの活用が効果的です。
トヨクモのkintone連携サービスは、30日間無料でお試し可能です。
小規模なタスク管理からプロジェクト運用・案件管理まで、必要な機能を組み合わせて確認できます。

30日間無料お試しに申し込む

トヨクモ編集部のサムネイルアイコン

監修者トヨクモ編集部


メンバー全員がkintone認定資格保有者。 累計14,000件以上のkintone連携サービス導入を支援した実績をもとに 、kintoneを活用した業務効率化や現場で役立つ最新情報を発信中。

その他のお役立ち情報 Other Useful Information

サービスカタログや過去のセミナー動画、FormBridgeを応用したもっと便利な活用方法などを紹介しています。


私たち、トヨクモのサービス Our Services

kintoneをより使いやすくするためのkintone連携サービスです。30日間の無料お試しへぜひお申し込みください。