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kintone利用企業における契約業務の実態調査

トヨクモ編集部のサムネイルアイコン トヨクモ編集部

トヨクモ株式会社ではkintoneを業務で利用し、電子契約サービスも導入しているものの、両者の連携がされていない企業の契約担当者106名を対象にしたkintone利用企業における契約業務の実態調査を実施しました。

本記事ではその調査結果及び弊社の考える契約業務における課題と対策について解説します。

・本調査では合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。
そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
<利用条件>
1.情報の出典元として「トヨクモ株式会社」の名前を明記してください。
2.ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://www.kintoneapp.com/
プレスリリース:DXしたのに仕事が増えた?kintoneと電子契約の”分断”が招く「見えない確認コスト」と「法務リスク」の実態

調査概要

● 調査名称:kintone利用企業における契約業務の実態調査

● 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

● 調査期間:2025年11月10日〜同年11月12日

● 有効回答:kintoneを業務で利用しており、電子契約サービスを導入しているが、kintoneと電子契約サービスが連携していない企業で契約業務に携わっている担当者106名

調査結果のサマリー

調査結果のサマリー

本調査により、kintoneと電子契約サービスが連携されていない環境では、多くの企業で「情報の分散」と「確認作業の重複」が常態化していることが明らかになりました。

主なトピックスは以下の通りです。

  • 契約情報の分散管理: 契約書の締結は47.2%が電子契約サービスで行っている一方、更新日や期限管理については23.6%がExcelなどで別途管理しており、情報が一箇所に集約されていない実態が浮き彫りになりました 。
  • システム間確認の常態化: 契約情報や契約書を探す際、39.6%が「kintoneと電子契約サービスの両方を確認する場面がある」と回答しています 。
  • 二重確認作業の頻度:情報の照合作業(二重確認)は頻繁に行われており、46.2%が「月に数回以上」の確認作業が発生していると回答しました 。
  • 分散による具体的な負担:情報が分散していることによる負担として、半数の50.0%が「どちらが最新の情報かを確認すること」を挙げています 。
  • 一気通貫化への期待:kintone内で業務が一気通貫で完結した場合、54.6%が「業務が改善される」と回答。特に「確認時間の短縮(46.6%)」への期待が高くなっています 。

調査結果からは、システムが分断されていることで約4割が日常的に両システムを行き来しており、生産性が阻害されている様子がうかがえます 。一方で、連携による改善への期待値は高く、システムの一元化が急務であるといえます。

調査結果

kintone利用企業における契約業務の実態について、具体的なアンケート結果は以下の通りとなりました。

47.2%が電子契約で締結する一方、期限管理はExcelが23.6%

「Q1.現在、あなたの会社では契約に関連する情報をどのように管理していますか。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、「契約書の締結を電子契約サービスで行っている」が47.2%、「契約書のファイルを電子契約サービスで保管している」が34.0%、「契約更新日や期限を別途Excelや管理表で管理している」が23.6%という回答になりました。

調査結果Q1

  • 契約書の締結を電子契約サービスで行っている:47.2%
  • 契約書のファイルを電子契約サービスで保管している:34.0%
  • 契約更新日や期限を別途Excelや管理表で管理している:23.6%
  • 案件情報・商談履歴をkintoneで管理している:18.9%
  • 顧客情報をkintoneで管理している:16.0%
  • 契約の進捗状況をkintoneで管理している:15.1%
  • 見積書・請求書をkintoneで管理している:
  • その他:2.8%
  • わからない/答えられない:18.9%

約4割が「kintoneと電子契約サービスの両方を確認している」と回答

調査結果Q2

「Q2 契約業務において、契約情報や契約書を探すために、kintoneと電子契約サービスの両方を確認しなければならない場面がありますか。」(n=106)と質問したところ、「頻繁にある」が10.4%、「たまにある」が29.2%という回答になりました。

  • 頻繁にある:10.4%
  • たまにある:29.2%
  • ほとんどない:26.4%
  • 全くない:25.5%
  • わからない/答えられない:8.5%

50.0%がkintoneと電子契約サービスの情報分散により「手間がかかる」と回答

調査結果Q3

「Q3 ※Q2で「頻繁にある」「たまにある」と回答した方に質問 契約情報や契約書を探す際、具体的にどのような手間が発生していますか。(複数回答)」(n=42)と質問したところ、「契約情報がkintoneと電子契約サービスの両方に分散しており、どちらが最新か確認すること」が50.0%、「契約の進捗状況を把握するために、kintoneと電子契約サービスの両方を確認すること」が42.9%という回答になりました。

  • 契約情報がkintoneと電子契約サービスの両方に分散しており、どちらが最新か確認すること:50.0%
  • 契約の進捗状況を把握するために、kintoneと電子契約サービスの両方を確認すること:42.9%
  • kintoneで顧客情報を確認した後、電子契約サービスで契約書を探すこと:35.7%
  • 電子契約サービス内で契約書のファイル名や顧客名を頼りに探し回ること:31.0%
  • 契約更新時期を確認するために、kintone、電子契約サービス、Excelなど複数箇所をチェックすること:21.4%
  • メールやチャットで他のメンバーに契約書の場所や状態を問い合わせること:16.7%
  • 顧客からの問い合わせに対応する際、複数システムで情報を探す時間がかかること:14.3%
  • その他:0.0%
  • わからない/答えられない:0.0%

約半数が、kintoneと電子契約の情報を月1回以上照合していると回答

調査結果Q4

「Q4 契約情報の確認や管理において、「kintoneで管理している情報」と「電子契約サービスで管理している情報」を照合する(二重確認する)場面がありますか。」(n=106)と質問したところ、「ほぼ毎回ある」が4.7%、「週に数回程度ある」が23.6%、「月に数回程度ある」が17.9%という回答になりました。

  • ほぼ毎回ある:4.7%
  • 週に数回程度ある:23.6%
  • 月に数回程度ある:17.9%
  • ほとんどない:44.4%
  • わからない/答えられない:9.4%

「 kintoneと電子契約サービスを両方見ないと全体像が把握できない」が46.9%で最多

調査結果Q5

「Q5 ※Q4「ほぼ毎回ある」「週に数回程度ある」「月に数回程度ある」と回答した方に質問 このような二重確認が発生する理由を教えてください。(複数回答)」(n=49)と質問したところ、「kintoneには顧客情報や案件情報、電子契約サービスには契約書があり、両方見ないと全体像が把握できないから」が46.9%、「どちらのシステムに最新情報があるかわからないから」が32.7%、「契約の進捗状況がリアルタイムで同期されず、ズレが生じる可能性があるから」が28.6%という回答になりました。

  • kintoneには顧客情報や案件情報、電子契約サービスには契約書があり、両方見ないと全体像が把握できないから:46.9%
  • どちらのシステムに最新情報があるかわからないから:32.7%
  • 契約の進捗状況がリアルタイムで同期されず、ズレが生じる可能性があるから:28.6%
  • 手動でデータを転記しているため、転記ミスや更新漏れが心配だから:26.5%
  • kintoneと電子契約サービスで管理している情報が異なるから:20.4%
  • 上司や他部門から両方のシステムでの確認を求められるから:14.3%
  • 契約書と紐づく案件情報や顧客情報を突き合わせる必要があるから:14.3%
  • その他:0.0%
  • わからない/答えられない:4.1%

kintoneと電子契約の未連携によるストレスは「情報を探す時間」が最多

「Q6 契約情報や契約書の確認・管理において、kintoneと電子契約サービスが連携していないことで感じる負担やストレスを教えてください。」(n=106)と質問したところ、
「情報を探すのに時間がかかる」が29.2%、「複数のシステムを行き来するのが面倒」が24.5%、「データの整合性が取れているか不安」が23.6%という回答になりました。

調査結果Q6

  • 情報を探すのに時間がかかる:29.2%
  • 複数のシステムを行き来するのが面倒:24.5%
  • データの整合性が取れているか不安:23.6%
  • 契約の進捗状況が一目で把握できない:17.9%
  • 契約内容を変更した際に複数箇所を手動で修正する手間:14.2%
  • チーム内での情報共有がしづらい:13.2%
  • 契約更新時期の管理が煩雑:11.3%
  • 顧客からの急な問い合わせ対応に時間がかかる:7.5%
  • 新しいメンバーへの説明が複雑(どこに何があるか教えるのが大変):3.8%
  • その他:0.0%
  • 特に負担やストレスは感じていない:25.5%
  • わからない/答えられない:12.3%

半数以上が、kintone内で帳票作成から電子契約の締結、契約書の保存まで一気通貫で完結できたら「業務が改善されると思う」と回答

「Q7 もし、kintone内で帳票作成から電子契約の締結、契約書の保存まで一気通貫で完結できるとしたら、業務がどの程度改善されると思いますか。」(n=106)と質問したところ、「大幅に改善される」が11.3%、「ある程度改善される」が43.3%、「あまり改善されない」が18.9%という回答になりました。

調査結果Q7

  • 大幅に改善される:11.3%
  • ある程度改善される:43.3%
  • あまり改善されない:18.9%
  • 全く改善されない:5.7%
  • わからない/答えられない:20.8%

kintoneと電子契約の連携で、4割以上が「確認時間の短縮」や「ミス削減」を期待

「Q8 ※Q6で「大幅に改善される」「ある程度改善される」と回答した方に質問 kintoneと電子契約が連携し、一気通貫で完結できることで、どのような効果を期待しますか。(上位3つまで回答可)」(n=58)と質問したところ、「契約情報の確認時間が短縮される」が46.6%、「データの転記ミスや更新漏れが減る」が43.1%、「複数のシステムを行き来する手間がなくなる」が41.4%という回答になりました。

調査結果Q8

  • 契約情報の確認時間が短縮される:46.6%
  • データの転記ミスや更新漏れが減る:43.1%
  • 複数のシステムを行き来する手間がなくなる:41.4%
  • 契約の進捗状況がリアルタイムで把握できる:24.1%
  • 契約書の保存場所を探す手間がなくなる:22.4%
  • チーム内での情報共有がスムーズになる:20.7%
  • 契約更新時期の管理が楽になる:12.1%
  • 新しいメンバーへの説明が簡単になる:10.3%
  • 業務の属人化が解消される:10.3%
  • 顧客からの問い合わせに迅速に対応できる:8.6%
  • その他:0.0%
  • わからない/答えられない:0.0%

自由回答ではkintoneと電子契約の連携で「コストカットと効率化」「契約時間の短縮」を期待する意見も

「Q9 ※Q8で「わからない/答えられない」以外を回答した方に質問 Q8で回答した以外に、kintoneと電子契約が連携することで期待する効果や改善点があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=29)と質問したところ、「コストカットと効率化」や「契約情報の管理の一元化」という回答になりました。

調査結果Q9 自由回答

トヨクモが考える課題と対策

今回の調査の結果を受けて弊社では以下のような課題と対策を考えます。

課題:情報がkintoneと電子契約サービスに分散し、確認作業が非効率

調査では、kintoneと電子契約サービスが連携されていない環境で、多くの担当者が苦労している実態が明らかになりました。​契約情報や契約書を探す際に両システムを交互に確認する必要が生じ、日常業務の大きな障害となっています。

  • 契約情報・契約書探しで両システム確認が必要:39.6%
  • 最新情報の確認手間を感じる:50.0%
  • 進捗把握のため両方確認:42.9%

二重確認が頻発しており、情報管理の分断が根本問題です。システム間のデータ同期がないため、担当者は常に不確実性と向き合うことになります。​

  • 月に数回以上の照合作業:46.2%
  • 最多理由「両方見ないと全体像把握できない」:46.9%
  • 「どちらが最新の情報かわからない」:32.7%

システム連携不足がボトルネックとなり、以下のような不満が目立ちました。システム連携不足がボトルネックとなり、以下のような不満が目立ちました。こうした声は、契約業務全体のストレス要因を示しています。

  • 情報探しに時間がかかる:29.2%
  • 複数システムの行き来が面倒:24.5%
  • データの整合性に不安:23.6%

​一方で、kintone内の一気通貫化に大きな期待が寄せられています。帳票作成から締結・保存までの統合が、抜本的な効率化を実現すると見込まれています。

  • 帳票作成から締結・保存まで完結なら業務改善:54.6%
  • 確認時間短縮:46.6%
  • 転記ミス削減:43.1%
  • 行き来手間解消:41.4%

対策:kintone内での一気通貫化による抜本的な効率化

上記の課題に対して、私たちは「kintone内での一気通貫化による確認作業の抜本的な効率化の実現」が急務だと考えます。帳票作成や電子契約締結、契約書の保存までを完結させることで、「どちらが最新か」の確認や複数システムの行き来といった非効率な作業を解消し、契約情報の確認時間短縮やデータ整合性の向上を実現が可能となります。

また、半数近くが情報分散による不安を抱えている実態を解消するため、情報の一元管理と可視化を同時に進めることが求められます。

本調査のまとめ

今回、kintoneと電子契約サービスを併用しながらも連携がされていない企業の担当者を対象に、契約業務の実態調査を行いました。

調査の結果、約半数が電子契約サービスを利用しているものの、契約情報の管理が分散しており、約4割が「kintoneと電子契約サービスの両方を確認する」という二重確認の手間を抱えていることが判明しました。特に「どちらが最新の情報かわからない」といったデータの整合性に対する不安や確認コストが、業務効率化の阻害要因となっています。

一方で、kintone内で契約業務を一気通貫で完結できる仕組みに対しては、半数以上が業務改善への期待を寄せており、「確認時間の短縮」や「転記ミスの削減」といった具体的なメリットが求められていることも明らかになりました。

現在、こうしたアナログな契約業務やシステムの分断がkintone活用のボトルネックとなり、リードタイムの遅延や管理コストの増大を招いています。課題解決には、「単なるペーパーレス化」に留まらず、kintoneを中心とした「業務フロー全体の最適化」に直結する、「完全な電子化」が必要です。

具体的には、以下の3つの要素を満たす仕組みが求められます。

  • 業務プロセス連携:kintone上のデータから即座に契約書を作成・送信し、進捗管理から保管までを一元化する仕組み
  • 法的効力・信頼性:グレーゾーン解消制度で適法性を確認。タイムスタンプと電子署名で安全を担保する仕組み
  • 導入・運用コスト:連携開発不要で初期費用・運用コストを抑制し 無料枠活用でスモールスタートを導く仕組み

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監修者トヨクモ編集部


メンバー全員がkintone認定資格保有者。 累計14,000件以上のkintone連携サービス導入を支援した実績をもとに 、kintoneを活用した業務効率化や現場で役立つ最新情報を発信中。

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