【業種別】kintone(キントーン)案件管理の成功事例4選|導入目的や成果を紹介!

業務に適したオリジナルのアプリを作成して情報を蓄積できるkintoneは、案件管理に最適です。
実際、多くの企業がkintoneを案件管理に活用しており、kintoneの強みを活かして効率的な営業活動を実現しています。
そこで当記事では、kintoneで案件管理をするメリットとkintoneを使った案件管理の事例をご紹介していきます。
目次
案件管理とは
案件管理とは、案件の進捗状況を管理・記録することです。
案件管理を行うと案件の進み具合が可視化され、以下のメリットを得ることができます。
- 課題点を見つけられる
- 目標の達成状況を把握できる
- 属人化の防止につながる
- 売上の見通しが立つ
いずれのメリットも、会社の売上および営業部のパフォーマンス向上には欠かせません。
営業活動を効率的に行うためには、案件管理が必須といえます。
kintoneで案件管理をするメリット
次に、kintoneで案件管理をするメリットを解説していきます。
情報を一元管理できる
kintoneでは、ノーコードでオリジナルのアプリを作成できます。
顧客情報の管理アプリや案件管理のアプリなど、業務ごとに適したアプリを作って、個別に情報を蓄積していくことが可能です。
他のサービスを挟まず、kintoneだけであらゆる情報を一元管理できるため、kintoneは案件管理に向いているといえます。
進捗状況を可視化できる
kintoneで案件管理を行うことで、進捗状況を可視化できます。
kitnoneでは、案件ごとに商談内容のメモや進捗状況を保存でき、保存したユーザー以外も情報を閲覧できるため、案件情報の可視化に最適です。
また、進捗状況の変化や商談内容のメモ、コメント欄でのやり取りなどはデータとして残り続けるため、後続が当時の記録をノウハウとして活用することもできます。
結果として、自然とナレッジ共有が行われることになるため、営業スキルの属人化の防止にも役立ちます。
データ分析・出力が可能
kintoneでは、保存されたデータを活用して売上比率や傾向などを表すグラフを出力することができます。
日々の営業活動で蓄積されたデータからグラフを作成できるため、グラフから受注につながりやすい案件の傾向を見つけるなど、マーケティングに活かせる可能性があります。
外部サービスや基幹システムと連携できる
kintoneの大きな強みとして、外部サービスとの連携機能が充実していることが挙げられます。
外部サービスと連携することで、本来kintone単体ではできなかったことを実現できるようになり、より高度で効果的な案件管理ができるようになります。
案件管理の可能性を広げられるサービスとして代表的なのが、Webフォームを簡単に作成できるトヨクモのkintone連携サービス『FormBridge(フォームブリッジ )』です。
FormBridgeではkintoneアプリを元にフォームを作成でき、 作ったフォームに入力された情報はkintoneに直接登録されるようになります。
この記事でご紹介する案件管理の事例でもFormBridgeがフル活用されているので、ぜひ参考にしてください。
kintoneで案件管理する際に役立つ機能
kintoneに備えられている機能には、案件管理をする上で大いに活用できるものがあります。これらを押さえておけば、案件を進める中で、タスクの抜け漏れや誰が何の業務を行っているかを可視化できます。
ここでは、次の3つの機能を紹介します。
- リマインド機能
- プロセス管理機能
- コメント機能
リマインド機能
kintoneのリマインド機能とは、アプリのデータに変更が加えられたときなど、事前に設定した条件が発生すると、通知が来るものです。通知が欲しい日時を設定しておくこともできます。
こうした指定の日時で通知が来るよう設定するkintoneのリマインド機能は、案件管理において業務の抜け漏れを防ぐ上では非常に有効です。たとえば、進行中の案件を1週間ごと、10日ごとなどというようにリマインドを設定し進捗を通知のタイミングで確認する、次回の対応予定日をリマインド機能に設定しておき忘れないようにする、といった使い方ができます。
リマインド機能は、10の条件設定が可能です。そのため、締め切りの3日前と前日、2回の通知が届くように設定することもできます。
kintoneのリマインド機能の詳細な設定については、次の記事をご覧ください。
>関連記事:kintoneのリマインダー機能の使い方は?プラグインやカスタマイズの方法も解説
プロセス管理機能
kintoneのプロセス管理機能とは、業務がどういった状態(ステータス)にあり、誰(作業者)が対応すべき段階か、何をすべきか(アクション)がアプリで分かる機能です。稟議書のように、順番に書類を回していき承認していく作業も、プロセス管理機能で行えます。
また、チーム内の役割分担や業務フローの標準化を実現する上でも有効な機能です。たとえば、kintoneでプロセス管理機能を取り込んだ業務管理アプリをつくり、案件ごとに「対応前」「対応中」「完了」といったステータスと担当者名を設定しておくと、案件の進捗状況をひと目で把握できます。
このようにして、案件の抜け漏れや情報の行き違いを防ぎ、全体の業務効率化と品質向上につなげられます。
プロセス管理機能についても、次の記事で使い方を紹介しているので、ぜひご覧ください。
>関連記事:kintoneのリマインダー機能の使い方は?プラグインやカスタマイズの方法も解説
コメント機能
kintoneでは、レコードにコメントを付けることができます。コメント機能は案件管理する上でも、情報共有やコミュニケーションの面で役立つものです。
具体的には、案件に関するレコードを更新した人が「最新のデータに修正しました」と書いたり、レコードを確認した人が「了解。このまま進めてください」と書いたりといったケースが想定できます。
コメント機能を活用すれば、メールやチャットツールを見直す必要がなく、関係者が見落としてしまうリスクも低減できます。コメントにメンションを付ければ、必要なメンバーに通知が送れて、見落としのリスクをさらに下げられたり、対応の抜けや漏れの可能性も抑えられたりするでしょう。
コメント機能の詳細は、次の記事をご覧ください。
>関連記事:kintoneのコメント機能で円滑なやりとり〜連携サービスで外部ユーザーとやり取りする方法も解説!
案件管理に役立つkintoneのサンプルアプリ
案件管理に役立つkintoneのサンプルアプリは以下3つです。
- 案件管理
- 営業支援パック(担当者マスタ付)
- 顧客リスト
案件管理
案件管理は、受注確度や金額、活動履歴を詳細に記録できるサンプルアプリです。担当者別の案件数や確度、売上金額などの集計が容易に行えるため、報告資料の作成時間を大幅に削減できます。
また、案件ごとの対応履歴をタイムライン形式で記録できるため、案件の現状確認や担当者間の引き継ぎもスムーズに実施可能です。さらに、アプリに情報を登録するだけで最新情報が自動的に共有されるため、ファイル更新の漏れを防ぎ最新の状況を常に把握できます。
SFA(営業支援)パック
SFA(営業支援)パックは、顧客の企業情報や担当者情報、案件情報、活動履歴を一元管理できる営業部門向けのサンプルアプリパックです。すべての情報が顧客番号や案件番号で紐づけられているため、営業担当者は必要な情報に素早くアクセスでき、効率的な営業活動が可能になります。
また、案件や活動履歴の情報を迅速かつ正確に入力できるだけでなく、案件の進捗状況や受注予定、製品別の提案状況などをグラフや一覧で視覚的に確認することもできます。
顧客リスト
顧客リストは、会社名や担当者名、連絡先などの顧客情報を一元管理できるサンプルアプリです。キーワード検索や地域などの条件での絞り込み機能により、必要な情報に素早くアクセスできます。
また、CSV形式でのデータ入出力に対応しているため、既存データの移行や他システムとの連携にも対応可能。さらに、ルックアップ機能を使えば、案件管理や問合せ管理など他のアプリのマスターデータとして活用できるため、情報の一貫性を保ちながら業務効率を向上させることができます。
案件管理に役立つkintoneのプラグイン
案件管理に役立つkintoneのプラグイン・連携サービスは以下4つです。
- カンバンプラグイン
- ガントチャートプラグイン
- 定例レコード一括生成プラグイン
- KEIKAK
カンバンプラグイン
カンバンプラグインは、kintoneのレコードをかんばん方式で表示できる案件管理に有効なプラグインです。このプラグインを使用することで、案件の進捗状況を「低」「中」などのステータス別に視覚的に整理でき、各ステータスごとの件数や受注額の合計も一目で確認できます。
従来、紙やホワイトボードで行っていたタスク管理をデジタル化し、ドラッグ&ドロップという直感的な操作で案件のステータスを変更できるため、案件の進捗管理が格段に効率化されます。
また、メンバーの追加や変更もドラッグ&ドロップで簡単に行え、チーム内での引継ぎもスムーズです。さらに、横軸となるステータスやカードの色を自由にカスタマイズでき、リストやタグによる絞り込み、カードに表示する項目の選択もチェックボタン一つで切り替えられるなど、柔軟な運用が可能です。
ガントチャートプラグイン
ガントチャートプラグインは、kintoneのサブテーブルをガントチャート形式で表示し、プロジェクトやタスクの進捗を視覚的に管理できるプラグインです。
案件管理において特に有効な機能は、ドラッグ&ドロップによる直感的なスケジュール調整です。タスクの開始日や期間の変更をマウス操作だけで完結でき、プロジェクト全体を見渡しながらスケジュール管理ができます。
また、各タスクの担当者や進捗状況は吹き出しから確認・編集でき、未着手・未完了タスクもアラートで一目瞭然となります。さらに、ゲストスペース機能と組み合わせることで、社外の協力会社や取引先とリアルタイムで工程情報を共有することも可能です。
定例レコード一括生成プラグイン
定例レコード一括生成プラグインは、定期的に発生する業務のレコードを自動生成できるプラグインです。毎月の請求書データや毎週の会議スケジュールなど、繰り返し発生する業務を条件指定して自動生成することができます。
「第2火曜日」といった複雑な周期設定にも対応しており、3ヶ月分の会議予定を一括登録するなど期間指定も可能です。また、顧客管理アプリと請求書アプリなど複数のアプリ間で連携できるため、関連情報をまとめて管理できます。
KEIKAK
KEIKAKは、kintoneで管理しているプロジェクトやタスクを3つの形式(ガントチャート・カンバンボード・カレンダー)で可視化できるプラグインです。案件の進捗状況やチームメンバーの稼働状況を一目で把握できるため、効率的な案件管理を実現できます。
プロジェクトやタスク管理においては、スケジュール調整やタスクの移動・編集はマウス操作だけで完結するため、誰でも直感的な操作が可能です。
リソース管理機能では、プロジェクト別やメンバー別のサマリー表示により、各タスクの進捗状況や個々のメンバーの稼働状況を一目で確認できます。この機能により、プロジェクト全体の状況把握や、メンバーの負荷分散を効率的に行えるでしょう。
kintoneを使った案件管理の4つの成功事例を紹介
kintoneを使った案件管理の事例をご紹介していきます。
kintone連携サービスのFormBridgeを活用した事例が多くなっているので、気になる方はFormBridgeの製品サイトも合わせてご参照ください。
事例1【情報通信業】|現場の業務に合わせてシステムを最適化し70%ものコスト削減を実現-株式会社ジール
株式会社ジールでは、グループ全体で使用していたSalesforceからkintoneへの移行を実現し、業務の効率化とコスト削減に成功しました。
SIer企業である同社は、Salesforceの仕様が自社の業務フローと合わず、一部機能しか活用していない状況でした。
そこで、柔軟性とカスタマイズ性の高さを評価してkintoneを導入。見積作成から発注書管理、受注登録までのフローを実装し、kintone連携サービスを活用して帳票出力も実現しました。
また、コメント機能を使った見積に関するコミュニケーションや承認フローもkintone上で完結。わずか4ヶ月でのスムーズな移行により、Salesforce時代と比べて70%ものコスト削減を達成。全社員300名に展開してもコストメリットを維持できる見通しです。
>事例記事:Salesforceを導入するも、自社ビジネスに合わせて活用の幅を広げる際のコストがネックに kintoneで理想のシステムを実現しながら70%ものコスト削減を実現|株式会社ジール
事例2【製造業】|メールによる”煩雑なコミュニケーション”からの解放-株式会社ティーアイエス
DMM.comのグループ会社であるティーアイエスでは、DMMぱちタウンで実施するイベントの案件管理および共有をkintoneとFormBridge、kViewerで行っています。
kViewerとは……kintoneライセンスがない人にkintone内のデータを共有・公開できるトヨクモのkintone連携サービス
当時、DMMぱちタウンのダウンロードを促進するために、ティーアイエスでは全国のパチンコ店でイベントを行っていました。
イベントの実施にはパートナーであるプロダクション企業からイベントスタッフを派遣してもらう必要があり、日程や派遣予定などの調整で都度連絡を取る必要があります。
ティーアイエスの担当者は、複数社とメールでやり取りをしていたため、煩雑なコミュニケーションに悩まされていました。
- メールでのやり取りからの脱却
- イベント情報の一元管理
この2つを目標として採用されたのがkintoneおよびトヨクモのkintone連携サービスのFormBridgeとkViewerです。
プロダクション企業からの申請登録はFormBridgeで作成されたフォームを通じて受付。
kintoneで案件管理を行い、kViewerでプロダクション企業にイベントスケジュールを公開することで案件の日程共有まで実現しました。
>事例記事:メールの山から脱却!社外パートナーとの案件共有もkintoneで!|株式会社ティーアイエス
事例3【製造業】|コールセンターが不要に!コスト・時間の削減に成功-オーディーエス株式会社
オーディーエスでは、オリジナルサービスの「教育機関向けiPad修理パック」の案件管理にkintoneおよびFormBridgeを活用しています。
従来、修理案件はコールセンターがお客様対応を行い、コールセンターからリペアセンターに連絡が行き、連絡後にリペア担当者が修理するフローになっていました。
それだと各センター間の連携に時間がかかるだけでなく、コールセンターの設置にもコストがかかります。
- 修理依頼が届くまでに時間がかかる
- コールセンターの運営コストがかかる
この課題の解決に貢献したのがkintoneおよびトヨクモのFormBridgeです。
FormBridgeでiPad修理依頼のフォームを作成したことで、エンドユーザーが自身で修理依頼を出せるようになったため、コールセンターが不要になりました。
FormBridgeへの登録があると、修理者や配送会社に自動でメールが送られるように設定しているため、スピーディーな連絡の自動化も達成しています。
なお、本事例では、kMailerやkViewer、PrintCreatorを活用して、最新の修理状況の共有や見積書の発行まで自動化しています。
kintone連携サービスを活用した業務効率化の事例として非常に参考になるので、詳しく知りたい方はぜひご参照ください。
>事例記事:教育機関からの修理申請をkintoneとトヨクモ製品で、効率化と修理納期短縮を同時実現|オーディーエス株式会社
事例4【自治体】|情報登録の自動化で大量の業務を効率化-兵庫県庁
2020年、兵庫県庁は、新型コロナウイルス感染による施設療養者への健康観察にkintoneおよびFormBridgeを活用されていました。
宿泊療養が開始された当時、兵庫県庁は療養者へ体温・症状などの健康観察を1日2回電話で聞き取る業務が発生し、あまりの量に圧迫されていました。
そこでkintoneとFormBridgeの出番です。兵庫県庁は、わずか10日ほどで健康観察用のフォームをFormBridgeで作成し、療養者自らが登録できる環境を整えました。
kintoneに自動で情報が登録されるため、電話で聞き取りながら転記していく必要もなくなり、無事乗り切ることができたと言います。
民間企業の案件管理とは少し異なりますが、役所・役場での案件管理の事例としてご紹介させていただきました。
>事例記事:コロナ禍の健康観察システムを2週間でリリース!kintoneの全庁導入を推進した兵庫県庁のDX法とは
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今回は、kintoneで案件管理を実施するメリットやkintoneを活用した案件管理の事例をご紹介しました。
kintone単体では難しい案件管理も、kintone連携サービスを活用すれば実現できるかもしれません。運用方法でお悩みの方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。
なお、トヨクモのkintone連携サービスは30日間無料お試しを実施しております。何回でもご利用いただけますので、少しでも気になった方はぜひこの機会にお試しください。