kintone(キントーン)にできること9選|できないことも解説

kintone(キントーン)はノーコードで業務アプリを作成できるツールです。汎用性が高いことから2024年11月時点で37,000社以上の企業で導入されています。
自社の業務効率化につながるため、kintoneを導入したい企業の方もいるでしょう。しかし、kintoneにはできることとできないことがあり、なんとなく導入してしまうと実現したいことができないおそれがあります。
本記事では、kintoneでできることとできないことを詳しく紹介します。プラグインや外部ツールでできることや、向いている企業・向いていない企業の特徴も紹介するので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
また、kintoneの基本機能ではできないことでも、プラグインや外部ツールによって実現できることがあります。トヨクモではkintoneライセンスなしで情報共有ができる「kViewer」や、kintoneデータから直接書類を作成できる「PrintCreator」を提供しています。
30日間の無料お試しも実施しているので、ぜひ試用してみてください。
目次
kintoneはズバリ「誰でも使えるノーコードツール」
kintoneは、業務に必要なデータを扱うアプリが100種類以上揃ったクラウドサービスです。
実は、kintoneの運用にはExcelで使うような関数も、プログラミングの知識も一切必要ありません。
既存アプリの利用だけでなく、自社の業務に合わせたアプリも簡単に作成できます。
お時間のない方はこちらの動画をチェック。kintoneについて、3分でざっくりご理解いただけます。
kintoneをもっと便利に使うなら「連携サービス」を知ろう
関連記事:kintone(キントーン)ライセンスの料金プラン|契約方法も解説
kintoneにできること9選
kintoneにできることとして、以下の9個を紹介します。
- 業務に合わせた簡単アプリ作成
- 顧客・案件データベースの管理
- 稟議・承認フロー
- 問い合わせ管理
- 文書・資料の共有と管理
- スケジュール管理
- 社内でのコミュニケーション
- 日報管理
- 現場のアイディアを業務改善に
kintoneを導入して自社の課題解決につながるか把握するためにも、それぞれ確認してみましょう。
1)業務に合わせて簡単アプリ作成
kintoneには、既存のアプリが多数あり、導入直後からダウンロードして利用できます。また、既存のアプリをそのまま使うのではなくカスタマイズしたり、自社の運用形態に合うアプリを簡単に作成したり、どちらもほぼカーソル操作だけで簡単にできちゃいます。
「キャプション:アプリストア」
さらに、kintoneはPCだけでなくスマホやタブレットの画面サイズにも対応しているので、出先での業務にも手軽に使えます。
さて、そのkintoneのアプリでは具体的に何が出来るのか、いくつか見ていきましょう。
2)顧客・案件データベースの管理
顧客や案件のデータベース化には、アプリストアからダウンロードできる顧客リストアプリや案件管理アプリがおすすめです。
顧客リストアプリでは相手先の企業名、担当者の連絡先、顧客ランクなどをまとめて管理できます。案件管理アプリではこれに加えて、それぞれの案件の見込み時期や活動履歴などを管理できます。
日時や顧客ランクなど条件を指定して表示するレコードを絞り込んだり、売り上げや案件数などをグラフ化することも簡単にできるので、活動報告や分析もスムーズになります。
また、レコード上でコメントのやりとりが可能なので、社外との活動履歴と社内のやりとりを一元管理できます。
3)稟議・承認フロー
社内稟議・経費申請などの申請・承認には、プロセス管理機能が活用できます。プロセス管理機能は、複数のユーザーが作業する必要のあるレコードの処理状況を「ステータス」として管理する機能です。
例えば、物品購入申請アプリでは、「未申請」のレコードを申請すると「申請中」にステータスが変わり、承認者に通知が届きます。
毎度、承認を得るために上長を探したり、待機したりする必要がなくなり、双方にとって負担を軽減できる機能となっています。
4)問い合わせ管理
問い合わせ管理アプリでは、顧客からの問い合わせ内容や対応の進捗状況を共有することができます。それぞれの対応状況を「完了」「未対応」「対応中」とステータスで区別できるので、対応漏れを防ぐことができます。
また、問い合わせに対応するための社内の連絡、相談もレコード上のコメントで行えて、対すい応履歴も細かく記録できるため、イレギュラーへの対応をノウハウとして蓄積が可能です。
5)文書・資料の共有と管理
資料の管理や共有には、ファイル管理アプリがおすすめです。画像ファイルや文書などを、レコード上に添付する形でまとめて管理できます。
マニュアルの更新や提案資料の修正などでファイル数が増えてきても、絞り込みや並べ替えの機能で、すぐさま最新版のファイルにアクセスできます。
さらにアプリ内検索では、タイトルや日付のみならず添付ファイルの中身まで全文検索が可能であり、膨大な資料を管理するには欠かせないアプリです。
6)スケジュール管理
kintoneにはカレンダー形式の表示機能があり、スケジュール管理にも活用できます。日誌フィールドを追加しておけば、スケジューラーと活動記録の一体化も可能に。日時で指定できるリマインダー機能もあるので、対応漏れなども防止できます。
7)社内でのコミュニケーション
kintoneは社内チャットツールの機能があり、部署やチームごとに分けてコミュニケーションが取れます。
議題ごとにスレッドを立てて議論をおこなえるため、チャットの内容を整理しやすく、見返したいときもすぐにスレッドを探せるでしょう。
社内専用のチャットツールとして使うことで、機密情報も共有しやすくなります。社外の人と同じ連絡ツールを使用する際に、誤って社外の人に社内の情報を送るなどのトラブルを防げるでしょう。
また、レコード内のコメント機能を利用することで、データを軸にコミュニケーションを取れるようになります。
8)日報管理
日報管理アプリを作成して、社員が日報を作成したり上司がチェックしたりできます。
kintoneで日報管理アプリを作る際、以下の入力欄を設けると管理しやすいです。
- 日付
- 名前
- 部署
- 業務内容
- 目標達成度
- 所感
以上のフォームを作成すれば、従業員が簡単に日報を記載できるようになります。
スマホでも利用できるため、営業先や外出先でも日報を書ける点もメリットです。会社に戻って日報を書く手間が減り、移動時間をほかの業務に充てられるようになるでしょう。
日報管理アプリでは、上司が部下の日報に対してコメントを入れる機能をつけることも可能です。双方でコミュニケーションを取れるようになり、部下にトラブルがあった際はすぐに日報上でアドバイスできるようになります。
9)現場のアイディアを業務改善に
kintoneのアイディアボックスアプリでは、従業員から業務にまつわるアイディアを常時収集できます。思いついたときに気軽に投稿できるだけでなく、コメント機能を活用して各アイディアに対するディスカッション、ブラッシュアップもその場でおこなえます。
たとえば他の運用中アプリに対する目安箱として活用すれば、使用感や改善案を収集、反映して、より現場の業務に即したアプリを作成可能に。アプリの作成や仕様変更が簡単なkintoneの長所を、最大限活かせます。
以上、9つの「できること」をご紹介しましたが、自由度の高いkintoneは「なんでもできる」と言われても不思議はないほど、多くのことが叶います。導入を検討中の方はぜひ30日間無料お試しをご利用ください。
kintoneにできないこと・苦手なこと
kintoneの基本機能でできないこと・苦手なこととして、以下の4つがあります。
- 複雑な表計算ファイルの代替
- データベース型ではないアプリの作成
- 複雑なプログラミングが必要なアプリの作成
- 外部との情報共有
基本機能でできないことを実現する方法もお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
複雑な表計算ファイルの代替
kintoneにも自動計算機能はありますが、簡単に入力できる反面、Excelに比べて対応できる関数は少なくなっています。基本的な四則計算、SUM、IF、AND、DATA_FORMATなどには対応しており、一般的な集計業務には問題なく使えますが、会計業務に特化したツールとしては使えません。
kintoneが対応出来る関数の一覧は、こちらから確認できます。
kintoneを複雑な会計業務に使いたい場合は、データコレクトなど、別途プラグイン・連携サービスが必要になります。
データベース型ではないアプリの作成
kintoneはデータベース型のアプリや掲示板アプリを得意としている一方、それ以外の、例えば請求書の作成や印刷ツールやメール配信ツールなどの作成はできません。
kintoneで通話をしたり、メール配信をしたりするには、別途プラグイン・連携サービスが必要になります。
例えば、kMailerであればkintone内で管理している顧客や従業員などのメールアドレスに対し、Gmailやoffice365など普段のアドレスからメールを個別/一斉送信できます。kintone上のテキスト・添付ファイルなどを引用できるので、請求書送付業務などに便利です。
複雑なプログラミングが必要なアプリの作成
kintoneではノーコードで簡単にアプリを作成できる一方、複雑なプログラミングが必要なアプリを作成することはできません。したがって、大規模開発などにおいて求められる複雑な機能には対応できないこともあります。
自社の求めるプログラムがkintoneで実現できるのか不安な場合は、セミナーの受講やオンライン窓口での相談も可能です。
外部との情報共有
kintoneはユーザー間で情報共有するための掲示板としては優秀ですが、アカウントを持っていない従業員や外部のパートナー企業、顧客などに対し、アプリ内のデータをリアルタイムで共有したり、書き込みをしてもらったりすることはできません。
外部とも情報共有できる掲示板機能を期待するなら、kintone内の必要なデータを外部公開できるkViewerや、フォーム回答によってkintoneに情報登録ができるフォームブリッジなどの連携サービスが必要になります。
外部サービスの連携やプラグインでできること5選
kintoneが外部サービスの連携やプラグインでできることは、主に以下の5つです。
- ライセンスを持たない人との情報共有
- Webフォームの作成
- スケジュールの視認性向上
- マーケティングの最適化
- 通知の確認漏れ防止
外部ツールとプラグインによってツールを導入する目的を達成できるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。
ライセンスを持たない人との情報共有
kintoneのライセンスを持たない人に情報共有をしたい場合、その人たちが閲覧できるぺージをkintone上で作成できます。
代表的な連携サービスとしてkViewerがあり、ノーコードで情報共有用のWebぺージを作成することが可能です。
たとえば、kViewerのリストビューという機能を使えば、お知らせページを作成でき、会社の最新情報やお知らせを社員全員に向けて共有できます。
ライセンスを持たない人にも情報共有できることで、費用を抑えて運用できる点がメリットです。月7,000円から利用できるため、月1,800円のスタンダードプランを4人以上加入する場合にお得になります。
kViewerについては以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:kViewer(ケイビューワー)とは?できること・使い方
Webフォームの作成
kintoneのプラグインを導入すれば、問い合わせフォームやWebアンケート、社内申請システムなどのWebフォームを作成できます。
Webフォームを作成できる代表的な連携サービスとして、FormBridgeがあります。
FormBridgeは、ライセンスをもたない人が入力可能なフォームを作成できるkintone連携サービスです。フォームに回答したユーザーの情報はレコードに追加されるため、データをすぐに集計・分析できます。アンケート結果をPCに転記する手間がなくなり、誤入力や入力忘れを減らせるのがメリットです。
フォームはノーコードで簡単に作成でき、用途に合わせて自由に作成できます。
電話でのお問い合わせから問い合わせフォームに切り替えることで、コールセンターの負担削減にもつながるでしょう。
FormBridgeでできることは、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:kintone連携「フォームブリッジ」とは?できること・使い方
スケジュールの視認性向上
基本機能ではスケジュールの色分けや開始日~終了日の表示などができませんが、プラグインを導入すれば視認性を高められます。
たとえば、カレンダーPlusというプラグインを使用すれば、以下のようなことが可能です。
- 週ごとや日ごとのスケジュールの表示
- 予定の色分け
- ドラッグ&ドロップによる予定の変更
基本機能にない要素が拡張されることで、見やすく使いやすいスケジュール表を作成できるでしょう。
外部のスケジュール管理ツールで予定を管理し、kintoneでデータ分析するのも一つの手です。
トヨクモのスケジュール管理ツール「トヨクモ スケジューラー」を活用すれば、登録した予定をkintoneにレコードとして自動登録でき、タスク管理や案件の進捗管理に活用できます。担当者ごとの業務状況をすぐに把握できるので、担当者ごとの業務量の調整や迅速なトラブルの対応に役立つでしょう。
また、kintoneにある会社情報を用いれば、トヨクモ スケジューラーで予定を登録する際に
社名を検索して会社名を入力でき、入力ミスや予定の追加にかかる時間を減らせます。
ほかにもトヨクモ スケジューラーには以下のような機能があります。
- 社員全員の空き状況を一画面で確認できる機能
- 会議室や社用車の予約ができる機能
- 社外の人にURLを送るだけでスケジュールを調整できる機能
kintoneと連携してデータ分析ができるだけではなく、日程調整を効率化できる機能が多数実装されているのが、トヨクモ スケジューラーの特徴です。
トヨクモ スケジューラーについては以下の記事でより詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:日程調整の新時代「トヨクモ スケジューラー」とは?
マーケティングの最適化
MA(マーケティングオートメーション)ツールのAdobe Marketo Engage(Marketo)と連携すれば、マーケティングで得られた情報を有効活用できます。
Marketoから得た顧客情報をレコードに登録でき、登録情報をもとに営業の案件管理をおこなったり、リード情報を可視化したりできます。
たとえば営業に必要な情報だけを連動させることも可能で、営業部門が顧客情報を精査する手間を減らせる点もメリットです。kintoneとの連携によってマーケティング部門だけではなく、営業部門の業務効率化も実現できます。
通知の確認漏れ防止
SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールを利用している場合は、kintoneと連携することで、通知を受け取れるようになります。
kintoneの通知はタイトルしか表示されず、重要な連絡がkintoneで届いたとしても通常の連絡だと思いこんでしまい、返信の漏れやタスク漏れのリスクがある点がデメリットです。
一方SlackやChatworkと連携させることで、タスクの情報や顧客情報などを含めた具体的な通知内容を受け取れます。通知からkintoneを立ち上げることも可能で、毎回kintoneを開く手間を省ける点もメリットです。
タスクが完了した通知や承認・申請の通知などを届けられ、確認漏れを防げるでしょう。
kintoneのメリット
kintoneのメリットとして、以下の5点があります。
- 業務効率が上がる
- カスタマイズ性が高い
- 視認性・操作性が高い
- サポート体制が充実している
- 時間・場所を問わずに利用できる
kintoneの特徴を具体的にイメージできる内容になるので、ぜひ参考にしてみてください。
なお、導入するメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてお読みください。
関連記事:kintoneを導入するメリット・デメリットとは?基礎知識や導入ポイントを解説
業務効率が上がる
自社に必要な業務アプリを作成することで、事務作業を自動化できます。
たとえば、バイトのシフトを作成したいのなら、バイトスタッフにシフトの申請フォームを入力してもらうだけで、kintoneでシフト表を作成できます。
従来のような紙でのシフト申請の場合、バイトスタッフを管理する担当者が紙を見ながらシフト表を作成しなければなりませんが、自動化されることで手間を減らせるでしょう。
業務効率化によってほかの作業に充てられるようになり、担当者の負担を減らせます。
カスタマイズ性が高い
kintoneでは、自社の課題にあったアプリや自社特有のルールに沿ったアプリを自由に作成できるのがメリットです。
たとえば、企業の研究職では工数管理をExcelで実施していましたが、これまで以下のような課題がありました。
- 総務が集計に手間と時間がかかっていた
- 誰がどのプロジェクトに工数をかけているのか把握できない状態であった
そこで、kintoneを導入し、研究員が工数を記入できるアプリを作成した結果、工数を自動集計できるようになりました。集計が自動化されることで、入力ミスや集計ミスも削減します。
プロジェクト別や担当者別での工数を把握でき、これまでExcelでは不可能であったデータ分析も可能になりました。
kintoneはカスタマイズ性が高いので、一般的なツールには搭載されていない、自社の問題点を解決できる機能が搭載されたアプリを作成できるでしょう。
視認性・操作性が高い
kintoneはデザインや使いやすさにこだわっているサービスで、はじめてアプリ制作やアプリを利用する人に親切な設計になっています。
エンジニアでない人やPC操作に慣れていない人でも、マウス操作のみでアプリを作成することが可能です。
実際にkintone導入担当者の93%が非IT部門であるため、ITに詳しくない人でも扱いやすいことがわかります。
サポート体制が充実している
kintoneはサポート体制が充実しており、トラブルがあった際も解決してもらえるのがメリットです。
電話・メール・チャットでのカスタマーサポートがあり、営業時間内ならいつでも質問できます。
導入後だけではなく、導入前のサポートがある点も特徴です。kintone紹介セミナーで活用方法を知ることができたり、導入の進め方や価格などの相談ができたりします。
kintoneのオフィシャルパートナーに相談し、導入サポートをしてもらうことも可能です。オフィシャルパートナーに導入を依頼することで、自社の課題にあったアプリを作成してもらえ、導入後すぐに運用をはじめられます。
時間・場所を問わずに利用できる
kintoneはマルチデバイスに対応しており、スマートフォンやタブレット端末でも利用可能です。
場所や時間問わず利用でき、外出先や出向先などでも情報の登録・更新やチャットをおこなえます。
在宅ワークでもネット環境さえあれば問題なく利用できるため、リモートで働く社員が多い企業に向いています。
ただし、スマートフォンで利用するとできないこともあるので注意が必要です。詳しくは以下の記事で紹介しているので、あわせてお読みください。
関連記事:モバイルでkintoneを利用するには?モバイルでできることや活用方法を紹介
kintoneのデメリット
kintoneのデメリットは、以下の3つです。
- コストが増えることがある
- アプリが乱立しやすい
- アプリの設計ミスによりトラブルが発生する場合がある
kintoneのメリットとデメリットを考慮して、自社に必要か判断しましょう。
コストが増えることがある
kintoneはスタンダードコースで1ユーザーあたりの料金が月額1,800円(税抜)です。最小契約ユーザー数が10人であることから月額18,000円(税抜)かかります。
ユーザー数に比例して費用が高くなるため、社員の人数が増えた場合や会社規模を拡大した場合にkintoneにかかる費用負担が大きくなるでしょう。
さらにプラグインや外部ツールを導入すると、よりコストがかかります。プラグインによっては月5万円の費用を支払うものもあるため、導入は慎重に決めることが大切です。
事前に必要な機能を洗い出し、予算とのバランスを考慮してからkintoneの導入を決めましょう。
アプリが乱立しやすい
kintoneではアプリを簡単に作成できますが、むやみに作ってしまうと同じようなアプリが乱立するリスクがあります。
アプリ作成の上限数はスタンダードコースで1,000個までです。従業員一人ひとりが多数のアプリを作ってしまうと上限に達し、現場で必要としているアプリがすぐに作れなくなるおそれがあります。
アプリの数を把握し、適切に運用するには、システム全体を把握する人とアプリ作成者を決めることが大切です。
アプリの作成ルールを作り、乱立しないよう運用することでトラブルなくkintoneを扱えるようになるでしょう。
アプリの設計ミスによりトラブルが発生する場合がある
設計ミスがあるとデータ構造が破綻して動作不良を起こす可能性があります。
たとえば、マスターデータを適切に抽出できず重複したデータが生み出されたり、情報が存在しないため連携ができずにエラーが発生したりするトラブルが発生します。
kintoneにあるデータを活用してアプリを作成する場合、kintoneのアプリの関係性やデータベースを考慮して設計するのが大切です。kintoneを扱う際、プログラミングの知識はなくても問題ありませんが、データベースの仕組みは最低限知っておくことをおすすめします。
kintone導入に向いている企業・向いていない企業
kintone導入に向いている企業・向いていない企業を紹介します。
kintoneには向き不向きがあり、目的や予算などによって導入すべきかどうかが異なります。
自社にとってkintoneが必要か判断できる内容になので、ぜひ参考にしてみてください。
向いている企業
向いている企業の特徴は、以下のとおりです。
- 自社に合わせたアプリで業務効率化したい企業
- 円滑な社内コミュニケーションを促進したい企業
- 複数の業務を少ない人数で担当している企業
- コストをかけずに手軽にシステムを導入したい企業
kintoneではアプリを自社の業務に合わせて作成できるため、作業効率化を実現できます。紙やExcelでの複雑な管理をやめたい企業にkintoneはおすすめです。
できるだけコストを抑えたい人にも向いています。kintoneは拡張機能をつけると高く感じるかもしれませんが、ほかのシステムを複数導入するよりも、コストを抑えられる可能性があります。
また、アプリでは高度な機能をつけるのは難しいですが、一般的な機能で充分に活用できるのならkintoneが有効です。
向いていない企業
kintoneが向いていない企業の特徴は、以下の2点です。
- 特定の業務に特化したシステムのみが必要な企業
- プラグイン導入費用を捻出できない企業
既存システムをすでに構築している場合、そのシステムを改良したほうがコストを抑えられる可能性があります。たとえば、複数あるうち一つのシステムが古いのなら、そのシステムだけ別のものに変えるだけで解決につながるでしょう。
また、kintoneは複雑な機能のあるアプリを作成するのは難しいため、専用のシステムで解決するほうが望ましい場合があります。
導入を検討する際は、必ず費用対効果を把握してからにしましょう。
kintoneにできることを理解して使いこなそう
kintoneは業務に合わせてアプリを作成できるのが特徴です。顧客・案件のデータ管理や稟議・承認フローなど自社に必要なアプリを作成することで、ほかのツールの導入なしにkintoneのみで完結させられる可能性があります。
ただし、できないこともあるので事前に自社で必要な機能を洗い出し、kintoneで実現できるか確認してから導入しましょう。
なお、基本機能でできないことでも、プラグインや連携サービスを利用すれば実現できる可能性があります。Webフォームの作成やマーケティングの最適化など幅広い用途で活用できるようになるので、必要に応じて導入しましょう。
トヨクモでは、kintoneをより便利に活用するためのkintone連携サービスを用意しています。ライセンスを持たない人と情報共有できる「kViewer」やkintoneの情報を引用してメールを送信できる「kMailer」などがあります。
30日間の無料お試しを実施しているので、kintoneの導入とともに連携サービスでどのようなことができるか把握したい方は、ぜひお試しください。

トヨクモ編集部
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