【ロート製薬】専用端末なしで製造現場へ情報を届ける!ユーザー管理で実現した900名イベントと印章管理
「トヨクモ kintone フェス2026」は、トヨクモが主催する年に一度のオンライン+リアルイベントです。
2026年のテーマは「みつかる、かなえる、kintone」。さまざまな業界で活躍するユーザーの皆様から、kintone+トヨクモ製品を活用した業務改善の取り組みをお話しいただきました。
今回レポートするのは、ロート製薬株式会社 DX/AI推進室 柴田久也氏の登壇セッションです。
専用端末や個人アカウントを持たない製造現場で、現場の「やりたい」をどう実現するのか。900名規模のイベント運営と印章管理の2つの事例から、FormBridge・kViewerのユーザー管理を活用した運用をご紹介します。
目次
自己紹介
こんにちは、ロート製薬株式会社 DX/AI推進室の柴田久也です。
私はSIerを経てロート製薬に中途入社し、今年で10年目になります。現在はDX/AI推進室に所属し、社内の業務改善やデジタル活用を支援しています。
本日は、製造現場でkintoneとトヨクモ製品を活用した業務改善について、2つの事例を交えてご紹介します。
製造現場でkintoneを広げる3つのハードル
弊社では、kintoneを業務改善プラットフォームとして全社に展開しており、アクティブユーザーは1,100人を超えています。非エンジニアの実務担当者が、自分たちでアプリを作る市民開発も進めています。
一方、製造現場まで活用を広げるには、オフィス部門とは異なる3つのハードルがありました。
- 専用端末がない:生産ラインで働く社員には、1人1台のPCやスマートフォンがありません
- 個人アカウントを付与できない:kintoneを含むITサービスの個人アカウントを持たない社員がいます
- オフィスITに触れる機会が少ない:ITリテラシーが低いという意味ではなく、日常業務でPCや業務システムを使う機会が少ないということです
製造現場では、1人1台のPCやスマートフォン、個人のkintoneアカウントなど、オフィス部門では当たり前にある利用環境を前提にできません。そのため、個人専用の端末やアカウントがなくても、必要な情報を入力・確認できる運用を整えています。
たとえば、kintoneへのデータ登録はFormBridgeで、情報の閲覧はkViewerで、通知はkMailerで行うなど、全員がkintoneアカウントを持っていることを前提としない運用にしています。
「ユーザー管理」で現場にも情報を届ける
FormBridgeやkViewerの「ユーザー管理」機能では、利用者がメールアドレスを使ってログインすることで、誰がビューやフォームにアクセスしているのかを識別できます。そのうえで、利用者ごとに表示する情報やアクセスできる範囲を設定できます。
この機能を活用したのが、ロート製薬の製造・品質管理・物流の拠点である上野テクノセンターの25周年イベントと、印章管理です。どちらの事例でも、必要な人に必要な情報を届けながら、ユーザーごとに閲覧できる範囲を限定しています。
参考:トヨクモのユーザー管理とは?個人ページを作成できる強固な認証機能を紹介
900人のイベント情報共有を実現
上野テクノセンターの25周年イベントには、社員とそのご家族を含めて約900人が参加しました。
この900人に対して、出欠を確認するだけでなく、当日の予定や持ち物、駐車場案内、FAQなど、参加者ごとに必要な情報をまとめて届ける必要があります。一方、製造現場には専用端末や個人のkintoneアカウントを持たない社員もおり、ご家族も含めると、通常の社内システムだけで案内するのは難しい状況でした。
そこで、社員のメールアドレスでログインして利用者を識別し、ユーザー管理によって参加者ごとに表示内容を分けるポータルサイトを作成しました。
ログインすると、家族全員の当日の予定を確認できるほか、入場時に使う申込者ごとのQRコードも表示されます。FAQや駐車場案内、配布資料も同じ画面から確認できるようにしました。
約900人への案内を1つのポータルに集約しながら、利用者ごとに必要な情報だけを表示できる形にしています。
印章管理をペーパーレス化
印章管理業務では、誰がどの印章を管理し、どこで保管しているかを正確に把握する必要があります。従来は紙の「印章管理届」で申請し、台帳も紙で管理していました。
この運用を見直し、申請から承認、差し戻しまでをkintone上で管理する仕組みに変更しました。
印章管理者は、kViewerで作成した画面から申請状況を確認し、必要な手続きはFormBridgeのWebフォームから行います。申請内容に応じてkMailerで通知も送ります。
ここでもユーザー管理を使い、担当者が閲覧できる印章を自部門のものに限定しています。印章画像には透かしを入れ、ダウンロードできないようにするなど、情報管理にも配慮しました。
紙で行っていた申請と台帳の管理をkintoneでの一元管理に移行し、印章ごとの閲覧権限や申請履歴も一元管理しています。
2つの事例に共通する「自由と統制」
2つの事例は用途こそ異なりますが、どちらも現場の要望から始まり、ユーザー管理で閲覧範囲をコントロールしています。
イベントでは、専用端末や個人アカウントを持たない社員にも必要な情報を届けつつ、参加者ごとに表示内容を分けました。
印章管理では、kViewerを通じて部門ごとに閲覧権限を制限しつつ、許可された担当者がいつでも自部署の申請履歴を確認できるように可視化したことで、異動による担当変更にも適応しています。現場に必要な自由度を残し、管理側は閲覧範囲や権限をコントロールする。この運用を支えているのが、FormBridgeやkViewerのユーザー管理です。
現場と管理部門をつなぐミドルオフィス
kintoneの活用が全社へ広がると、業務部門と管理部門が一緒に改善を進める場面が増えていきます。
そのとき、業務部門からは「システムのプロとしてアイデアを出してほしい」、管理部門からは「業務を分かっている現場が主導してほしい」と、それぞれ違う期待が寄せられます。
私は、こうした業務部門と管理部門の間をつなぐ役割を「ミドルオフィス」と捉えています。
業務部門にはシステム側の考え方を分かりやすく伝え、管理部門には現場の業務プロセスや商慣習を共有する。双方の考えを理解しながら、間に立って伴走するのがIT部門の役割です。
現場と対話しながら要件を整理し、実際に試してもらい、修正を重ねる。こうしたやり取りを続けることで、現場で使われる仕組みに近づけていきます。
カイゼンの主人公は現場
ご紹介した2つの事例は、どちらも現場の「やりたい」「変えたい」という声から始まりました。
私は、業務改善の主人公は現場だと考えています。
IT部門は、現場が安心・安全に改善へ取り組める環境を整え、業務部門と管理部門の間に立って実現まで伴走します。
kintoneとトヨクモ製品のユーザー管理は、そのための土台になります。現場が自分たちで改善できる範囲を広げつつ、必要な権限やデータは適切に管理する。こうした環境があることで、現場の「やりたい」を止めずに業務改善を進められます。
これからも現場の声を起点に、IT部門がミドルオフィスとして間に立ちながら、業務改善を支えていきます。
ご登壇ありがとうございました!
今回のご登壇で紹介いただいたFormBridge、kViewer、kMailerは、30日間の無料お試しを何度でもご利用いただけます。
今回の事例を参考に現場起点の業務改善を進めたい方は、ぜひご活用ください。
ユーザーコミュニティ「トヨクモPark」には、試行錯誤しながら楽しく改善を続ける「仲間」がたくさん集まっています。
ちょっとした相談から、マニアックな活用の自慢まで。
トヨクモ製品をもっと身近に、もっと楽しく使いこなすための場所で、あなたをお待ちしています。
詳細・参加はこちら





