【製造業DX】FAX返信率20%がフォームで90%超に!「答えてもらえる」FormBridge7つの工夫で年間108時間を削減した株式会社メカの登録業務改善
目次
トヨクモkintoneフェス2026「トヨクモALIVE」登壇の様子をレポート!
業務が停滞しているとき、原因は工程のあちこちに散らばっているように見えます。しかし実際には、たった1枚の書類が全体をせき止めていることがあります。
株式会社メカの太田さやかさんが特定したのは、大きく6つある販売工程のうちの「登録」、さらにその中の、FAXで返ってくる登録票1枚でした。ここをWebフォームに置き換えた結果、お客様の返信率は20%程度から90%以上に上がり、作業時間は年間108時間減ったとのことです。
この記事は、2026年7月に開催した「トヨクモ kintone フェス 2026」のセッション【トヨクモALIVE】での登壇レポートです。
今回は「業務の流れをスムーズに FAXからWEB登録へ」でご登壇いただきました!
登壇者情報|太田さやかさん(株式会社メカ)
株式会社メカにて、kintoneとトヨクモ製品を活用した社内の業務改善を担当。
登壇の様子は動画でもご覧いただけます!
業務用油ろ過機の製造販売。お客様は全国4,300事業所
株式会社メカは、業務用特殊厨房機器のメーカーです。ほかにも各種教育研修セミナーの企画・開催や、農業(落花生)、板金小物製作なども手がけています。
そのなかで主力となっているのが、業務用油ろ過機の製造販売です。
厨房のフライヤーで揚げ物をされると、油はどうしても劣化していきます。その油から不純物を取り除いて、延命させる機械がろ過機です。
そのためお客様は、とんかつ店、からあげ店、うどん・そば店、スーパーマーケット、レストラン、居酒屋、社員食堂、ホテルなどの飲食店様や食品工場様が中心で、BtoBの会社です。全国4,300事業所にご利用いただいています。
サイボウズOfficeからkintone、そしてFormBridge・PrintCreatorへ
当社がサイボウズOfficeを導入したのは、2012年9月です。この頃は主流がExcel、保管は紙、伝票は手書きで、FAXが大活躍していた時代でした。
そこから2018年7月にkintoneを、2022年1月にFormBridgeとPrintCreatorを同時に導入しています。kintoneを入れたあたりから、紙からデータへ、FAXからメールへ、印刷はWEBへという形でペーパーレス化を進めてきました。
ろ過機販売6工程のうち、「⑤登録」が業務遅延のボトルネックに
ここからが本題です。
ろ過機販売の流れは、大きく分けると①デモ、②受注、③製作、④納品、⑤登録、⑥請求の6つになります。
この⑤登録が止まってしまうと、なかなか請求が上げられない。ここがボトルネックになっていました。
登録のフローを見てみると、営業担当から顧客情報が記載された登録票を受け取って、kintoneにその顧客情報を転記して登録する。それだけの、すごく簡単なものです。
しかし、この「営業担当から登録票を受け取る」で詰まっていました。原因を探ってみたところ、登録票そのものが原因だったのです。
登録票がないとkintoneに登録できません。当時の書式には「本票にご記入の上でFAXにて返信をお願いします」と書いてあり、FAXで先方にお送りしてFAXで回答をいただくという形を取っていました。
FAX返信が抱えていた3つの問題
このFAXのやり取りには、3つの問題がありました。
①会社からしか送れない
営業担当が外出していて、後で送ろうと思って失念してしまう。送信のためだけに帰社するというのも非効率でした。
②再確認が多発
せっかくFAXが返ってきても、必須項目が空欄になっていたり、文字が読めなかったり。どうしても先方に確認をしなければならなくなるので、すぐに登録作業が始められません。
③営業担当に聞かないとわからない
お客様から返信がこないとき、「返信来てますか」「そもそも先方に送ってありますか」ということを営業担当に聞かないとわからない状況でした。
当社の営業担当は2名です。それぞれが常時5件以上の貸出中案件、受注案件、新規・既存のお客様からの問い合わせ、販売店調整、社内からの問い合わせといった多岐に渡って数多くの案件を同時に抱えている状態でしたので、聞いてもすぐに回答ができませんでした。
展示会アンケートで教わったFormBridgeなら解決できる
なんとかこの作業の流れを良くできないかなと考えました。
営業担当が外出先からでも簡単に送れて、お客様の返信が直接届き、記入漏れもなければ、この作業はスムーズになるはずです。
どうしたらいいかなと考えたときに思い出したのが、以前、展示会で「FormBridgeってすごく便利だよ」と教えていただいていたことでした。
FormBridgeなら、URLを送付するだけなので営業担当が出先からでもすぐに送れる。
お客様がkintoneを契約されていなくても、ネット環境があれば使える。
お客様の回答はkintoneに直接入るので、営業担当を通さず自分で情報が確認できる。
そうすると、紙を見ながら転記する手間も無くなり、記入漏れが無くなるので再確認もいりません。
PDF化やファイリングの作業も不要になります。
いいことばっかりなんじゃないかなと思いまして、早速フォームを考えることにしました。
フォーム設計で注意した7つのポイント
構築で注意した点を共有します。
必須項目の設定
紙での運用時には「必須」と書いていても回答漏れがあることがありました。
しかし、必須項目の設定をすることで、回答しないと「回答ボタン」を押すことができないため、回答漏れを防ぐことができます。
ラジオボタンの初期値未設定
私が導入した時にはまだなかったのですが、初期値を未設定にする機能が追加されました(※2025年5月のバージョンアップ)。これで選択肢を未設定にしておくとお客様の選択漏れがないので、必ず未設定にした方がいいかと思います。
ラベル表示
お客様に必ず確認いただきたい注意事項はラベルフィールドで表示して、確認したらチェックを入れていただくチェックボックスを必須項目に設定しました。
1つのアプリに対し、フォームを3つ用意してお客様ごとに使い分け
今まで営業担当がお客様に口頭で確認していた項目も追加してみました。
当社の場合、法人様と個人事業主様、それから板金小物のみのお取引のお客様がいらっしゃいます。それぞれ必須項目が異なってくるので、集約する
kintoneアプリは1つのまま、フォームだけ3パターン用意しました。
一時保存機能
回答途中でもデータを保存しておける機能です。
現場で直接入力されるお客様もいらっしゃるので、こちらも設定しています。
PrintCreator連携
PDFを取っておきたいというお客様もいらっしゃるので、PrintCreatorと連携し、必要なお客様はご自分で出力していただけるようにしました。
回答通知メール
お客様が回答した際の通知メールは営業担当と私、それぞれに送られるように設定しました。
こんな形で完成し、運用を開始しました。
返信率20%が90%以上に。年間108時間の削減
運用を始めると、お客様からの返信率が格段に上がりました。
今までは、だいたい「送ってください」という催促をしないと提出していただけなかったのですが、FAXでの運用時には20%程度だった返信率が催促なしで90%以上になっています。
もう一つ、時間の無駄が大幅に改善されました。
当社の場合、多い月で15件、年間100件ほど新規の登録作業があります。作業時間だけで見ると、内訳はこちらです。
- 帰社:120分×30件=3,600分(FAX送信のためだけに戻っていた時間)
- 書類作成:10分×100件=1,000分/電話:5分×80件=400分(FAX書類の作成と、督促・確認の電話)
- 登録:15分×100件=1,500分(紙のデータをkintoneに登録する時間)
合計6,500分、年間108.3時間の削減に成功しました。
数字にならない「待ち時間」と「探す時間」も減った
待ち時間や探す時間というのは定量的な提示が難しいのですが、明らかにこの時間が減ったことで作業の流れがスムーズになり、ストレスも軽減されて、みんな生き生きしました。
さらに、新たに確認項目を追加したことで、今まで営業担当の記憶頼みだったところが記録として残るようになりました。営業担当が口頭で確認する項目も減ったので、営業時の負担も減っています。
FormBridgeの便利さには私もすごく感激したのですが、特に営業担当がすごく感激してくれまして、「すごく楽でいいね」と言ってくれました。
kintone活用になくてはならない必須ツールへ
今、メカでは150のアプリを使っています。そのなかで、FormBridgeが10アプリ、PrintCreatorが38アプリに連携されています。どちらも、なくてはならない必須のツールとなっています。
また、農業・教育部門に関しても、発注や請求業務でFormBridgeとPrintCreatorを使っています。
これからも、他社さんの事例も参考にしながら、トヨクモさんの製品を使って改善を進めていきたいと思っております。
質疑応答:FAXに慣れたお客様には、どう切り替えてもらいましたか?
――FAXに慣れていたお客様も多かったかと思いますが、WEBに移行する際、スムーズに切り替えてもらうよう工夫した点はございますか。
とにかく営業担当がご案内をしたときに、「すごく簡単ですぐ登録できるので、ぜひお願いします」というふうにお客様にも伝えていただきました。
それがあって、返信率が上がったのかなと思います。
ご登壇ありがとうございました!
「業務が止まっている」という状態から、6工程のうちの「⑤登録」、さらにその中の「登録票がFAXで返ってこない」まで原因を絞り込んでから改善に入られた点が印象的でした。詰まっている場所を正確に特定できていたからこそ、打ち手が1つで済み、しかも効果がはっきり数字に出たのだと感じます。
「相手からの提出物が返ってこない」という状況は、業種を問わずあるものです。お客様側の手間を減らすことが、そのまま自社の待ち時間の削減や業務スピードや効率の向上につながっています。
ラジオボタンのデフォルトを未設定にする、必須項目の異なるお客様向けにフォームだけ3パターン用意する、通知メールを営業担当と担当者の両方に送る──こうした細かい設定の積み重ねが、再確認や問い合わせを未然に防いでいます。これから構築される方にとって、そのままヒントになりそうです!
今回お話しの中でご紹介いただいたFormBridge、PrintCreatorは30日間のお試しを何度でもご利用いただけます。
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