どれほど高品質なサービスであっても、障害が発生しないとは限りません。
企業は万が一障害が発生してしまった時、状況を定期的に案内し、顧客の不安や疑問に応えることが重要です。
そこで本記事では、障害管理業務に特化したkintoneアプリ「障害対応管理」の機能を紹介し、kintone連携サービス「kViewer」を用いたホームページでの情報公開手順を解説します。
kintoneを導入中で、障害履歴の案内に手間がかかっている方、ホームページに短時間で情報を公開したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
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kintoneアプリ「障害対応管理」で障害の進捗・詳細情報を共有
kintoneアプリ「障害対応管理」は、障害の発生から対応完了までの進捗状況や詳細情報を共有するアプリです。
関係者間での連絡や相談もコメント欄で行えるため、非常時にもスピーディーに意思疎通・情報共有が可能です。
プロセス管理には「未処理」「受付」「調査中」「作業中」「完了」「保留」のステータスが予め設定されています。作業中から再調査にしたり、完了から作業中に戻したりできるため、状況に柔軟に合わせられて便利です。
また、開発者向けコミュニティ「cybozu.com developer network」で公開されている JavaScriptサンプルコードを読み込むことにより、ステータス変更と同時に作業完了時刻・担当者を自動更新するカスタマイズを行えます。レコードのステータスを「完了」まで進めると、わざわざ自分で入力しなくても、作業完了時刻と対応時間、担当者が自動入力されます。
「kViewer」で障害管理の情報を公開
kintoneアプリ「障害対応管理」は、障害の進捗状況や対応者の管理をkintoneユーザー内で行える一方、外部に情報を共有できません。
しかし、顧客の安心や信頼を獲得するためには、障害状況や履歴を素早く公開する必要があります。
そこで、kintone連携サービス「kViewer」を使うことにより、発生した障害の原因や対応状況をタイムリーに更新できます。
以下で、kViewerでリストビューを作成し、対応状況をホームページに表示するまでの手順を見ていきましょう。
リストビューで対応状況を表示
まずはkViewerにログインし、「ビューの作成」に進みます。
複数のビューが現れるため、リストビューの「作成」をクリックします。
ポップアップ上の「ビューの管理名」と「kintoneアプリのURL」を入力します。
kintoneアプリのURLとは、アプリのトップ画面に表示される、https://(サブドメイン).cybozu.com/k/xxx/の形式のURLです。
その後、「APIトークンはこちらのURLから生成できます」をクリックします。
すると、kintoneアプリのAPIトークン生成画面が表示されるため「生成する」を選択します。なお、APIトークンは「レコード閲覧」のアクセス権が必要です。
APIトークンをコピーし、「保存」した後にアプリの更新まで行います。
再びkViewerの画面に戻り、コピーしたAPIトークンを貼り付けて「作成」に進みます。
複数種類のレイアウトから、ビューのコンテンツ配置を選択します。
「メインコンテンツ」の設定に進みます。
表示するkintoneフィールドの選択や、コンテンツ部分の背景色の選択が可能です。
必要があれば、レコードの詳細画面を設定します。
閲覧者がkintoneレコードをクリックした際、表示するフィールドや文字の要素・色などを選べます。
プレビューから作成したビューを確認します。
その他、設定したい機能があれば設定し、「編集の完了」を行います。
最後にビューを「公開」したら、設定は完了です。
検索フォームを設置して調べたい障害がすぐに見つかる
kViwerで作成したビュー上には、ビュー内を検索するための検索フォームを設置できます。
検索フォームを設置できる場所は、ヘッダーコンテンツ、サイドコンテンツ、フッターコンテンツの3箇所です。
検索フォームには、「kintone風フォーム」「固定フォーム」「リンクリスト」「まとめて検索」の4種類があります。
kintone風フォームとは、kintoneのレコード一覧画面のように、絞り込むフィールドと式・値を閲覧者が選択して検索する方法です。
一方、固定フォームでは、管理者が設定したフィールド内でのみ検索できます。
また、リンクリストはリンクをクリックすることで、該当するカテゴリーの一覧が表示される検索方法です。
なお、まとめて検索ではフリーワードで検索できます。スペースを入れた複数ワードでの検索も可能です。
以下で、検索フォームの設置手順を見ていきましょう。
まずは、ビューの詳細から「検索フォームを設置する」に進み、「+」マークをクリックします。
ラベルを設定し、好みの検索タイプを選びます。
ラベルとは検索部分に表示される文言であり、設定は必須ではありません。
ただし、まとめて検索の場合、閲覧者はフィールドの対象を確認できないため、ラベルに「名称」「型番」などの検索対象を記載するのがおススメです。
検索フォームの設置場所を選択します。
「kintone風フォーム」を選んだ場合は「選択可能なフィールド」を、「固定フォーム」を選んだ場合は「表示フィールド」を設定します。
どちらも、閲覧者に検索してもらいたいフィールドを意味します。
「リンクリスト」を選んだ場合は、「リンク名」とカテゴリー分けするための「条件」を設定します。
「まとめて検索」を選んだ場合は、フィールドと式を組み合わせて、レコードの絞り込み条件を設定します。
レコードの絞り込みを設定していない場合、まとめて検索を行えません。
全ての設定が終わったら「保存」し、「編集の完了」まで行えば完了です。
作成したビューをiframeでホームページに貼り付け
ビューを公開すると、基本情報においてiframe用の埋め込みコードが生成されます。
「コードをクリップボードにコピーする」をクリックし、Iframe用の埋め込みコードをコピーします。
埋め込みたいホームページ内のHTMLコードに、コピーしたiframeコードを貼り付けるだけで、以下のようにホームページ内にビューが表示されます。
障害発生時のスピーディな対応で顧客の安心と信頼を
今回はkintoneアプリ「障害対応管理」の機能と、kintone連携サービス「kViewer」を用いたホームページでの情報公開手順を解説しました。
障害対応管理アプリとkViewerを一緒に活用することで、障害発生時に情報をスピーディに共有でき、顧客の安心感や企業への信頼感に繋がります。
また、初心者でも簡単な操作のみで、業務効率を向上させるシステムを構築可能です。
kViewerは30日間の無料お試しが何度でも可能です。
まずは機能や操作性について深く理解してから導入を検討したいと考えている方は、ぜひこの機会をご活用ください。