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【事例あり】小売DXとは?求められている背景や推進時の課題・取り組み事例を紹介

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小売業界で進むデジタルトランスフォーメーション(DX)は、急速に変化する消費者ニーズや市場競争に対応するための重要な戦略です。

従来の店舗運営に加え、デジタル技術を活用して効率的な業務プロセスや新たな顧客体験を提供することで、競争力を維持・強化します。しかし、多くの企業では、具体的な進め方や投資対効果の見通しに課題を抱えているのが現状です。

本記事では、小売DX導入時の課題や具体的な取り組み事例を通じて、小売業界におけるDXの重要性とその可能性について詳しく解説します。

小売業界における3つの課題

小売業界ではDXの必要性が高まっていますが、現状では主に以下の3つの課題に直面しています。

  • データドリブンな経営ができていない
  • ツールの老朽化に伴うコスト増大
  • 人手が不足している

これらの課題は、顧客体験や業務効率の向上を阻む要因となっており、DX推進を急務としています。

データドリブンな経営ができていない

データドリブンとは、収集したデータや情報を活用して、意思決定や課題解決をする手法のことです。

小売業界では、消費者の行動や購買データ収集のチャンスは多くありますが、これらのデータを十分に収集できていないケースが多く見受けられます。

データ収集の機会を逃さず、データに基づいた意思決定を行うことで、需要予測や売上向上施策の精度の高度化が可能です。

さらに、データを適切に管理し分析できれば、販売戦略の最適化や新規顧客の獲得も期待できます。

業界全体でデータ活用が進んでいないため、今後は競争力強化のためにもデータドリブンな取り組みが重要です。

ツールの老朽化に伴うコスト増大

小売業界で使用されている既存ツールの多くは、古く複雑化したものであり、メンテナンスや更新のコストが年々増大しています。

これにより業務効率が低下し、DXを推進するための新たなツール導入も難航することが課題です。

さらに、老朽化したツールではセキュリティリスクも高まり、データ紛失やツールトラブルのリスクも増加します。

DXを成功させるためには、新たなデジタル技術と従来のツールをどう統合するかが鍵です。

人手が不足している

少子高齢化に伴い、小売業界でも人手不足が深刻化しています。

特に、現場スタッフの不足によりサービスの質や顧客対応が課題となっており、DXを活用して業務を効率化し、人手不足に対応することが求められています。

また、労働時間の長さや賃金の低さが人手不足を加速させており、定着率の向上が急務です。

人材の確保と効率的な業務運営の両立が、今後の小売業界の持続的な発展に必要不可欠です。

小売業界で実践するDXの例3選

小売業界ではDXを通じて顧客体験や業務効率を向上させるさまざまな取り組みが実施されています。

その中でも下記3つのDXの例は、実際に多くの企業で成果が上げられています。

  • セルフレジの導入
  • データを活用した受発注予測
  • 店舗間での情報共有

今後さらに普及が進むことが期待されるこれらの取り組みを紹介します。

セルフレジの導入

セルフレジは、小売業界におけるDX推進の代表的な取り組みのひとつです。

セルフレジを導入することで、顧客が自ら会計を行えるため、待ち時間の短縮やスムーズなレジ対応が実現されます。

また、少ないスタッフで業務が回るようになるため、人件費を抑えつつ、人手不足の解消が可能です。

効率化と顧客満足度の向上を同時に実現するため、今後も導入が進むと予測されます。

データを活用した受発注予測

データをもとにした需要予測は、在庫管理や仕入れの効率化に貢献します。

これにより、商品が不足したり過剰になったりするリスクを抑え、売上の安定化を図れます。

また、売れ筋やトレンドの把握ができると、マーケティング施策の最適化も可能です。

データを活用することで、顧客ニーズに合わせた在庫管理が実現します。

店舗間での情報共有

在庫状況や販売データを各店舗で共有することで、欠品や過剰在庫を防止し、発注業務を適切に実施できます。

また、顧客が別の店舗での購入や受け取りができるといったように、柔軟な対応が可能なため、顧客満足度を高めます。

情報共有が進むと、全体の業務効率も向上し、迅速な対応が可能です。

小売業界での競争力を維持するために、今後さらに活用が期待される取り組みだと言えるでしょう。

小売業界でのDX取り組み事例3選

日本国内の小売企業の中でも特に以下の3つの企業は、顧客体験の向上や業務効率化のためのDX施策を積極的に実施しています。

  • ユニクロ(株式会社ファーストリテイリング)
  • IKEA
  • 株式会社アクタス

ここでは、その3つの企業の具体的なDX事例を紹介します。

ユニクロ(株式会社ファーストリテイリング)

参照:情報製造小売業〜有明プロジェクト=ユニクロのDX|NEXTツールズ株式会社

ユニクロは、デジタル技術を駆使して顧客体験と業務効率の向上を図る先進的なDX事例を展開しています。

オンラインとオフラインを連携させた「ユニクロアプリ」は、商品の在庫確認やアプリでの事前注文が可能で、顧客利便性が向上しました。

また、AIとビッグデータを活用した販売戦略により、商品開発や在庫管理を最適化しています。

このような顧客体験を重要視した取り組みは、顧客満足度を高め、ビジネスの成長を支える重要な役割を果たしています。

IKEA

参照:デジタル戦略で急伸長する「イケア」のマーケティング施策7選|ecAction

IKEAは、次世代の小売体験のモデルとして注目されている企業のひとつです。

DXを活用してオンラインと店舗での顧客体験を一貫させ、顧客がどこからでも同じ体験を得られる仕組みを構築しています。

また、AR技術を用いた自宅での家具配置シミュレーションも提供しており、顧客の購買意欲を促進しています。

株式会社アクタス

参照:全国36店舗への情報共有でインテリア業界の常識を覆す! ~小売業がトヨクモkintone連携サービスで実践する業務効率化の秘訣~|Toyokumo kintoneApp

株式会社アクタスは、業務のデジタル化によって顧客対応の改善を実現しています。

特に、トヨクモkintone連携サービスの導入で、顧客や査定の情報を各店舗間でリアルタイム共有することが可能に。情報共有の仕組み化で、お客様がどの店舗に来店したとしてもスムーズに対応できるようになりました。

こうしたデジタル施策が、サービス品質の向上と組織全体の生産性向上に貢献しています。

小売DXを進める上での2つの課題

DXを推進する上で、小売業界特有の課題もあります。特に以下の2点の問題が代表的なものです。

  • 既存ツールとの連携
  • スタッフのITリテラシーの不足

こうした課題を解決し、DXをスムーズに進めることが企業の成長や競争力向上の鍵となります。

既存ツールとの連携

DXを推進する際、既存ツールとの連携は大きな課題のひとつです。

多くの小売企業では、顧客管理や販売管理などのツールが分散しているため、新しいツールとのデータ連携がスムーズに進まないケースが多々あります。

新しいツールに移行しようとすると時間とコストがかかりがちですが、小売企業でDXを進めていくのは効率的な業務とサービス提供において必要不可欠な工程です。

そのため、各企業にとって最善の方法を模索していきながら、既存ツールとの連携に努めていく必要があります。

スタッフのITリテラシーの不足

新しいデジタル技術を活用するには、現場スタッフのITリテラシーが必要ですが、IT知識が不足している場合、DXの効果が十分に発揮できません。

そのため、スタッフのIT教育やサポート体制の強化が求められます。

特に高齢スタッフのIT教育に対するハードルは高く、現場での適応に時間がかかることも多いです。
小売業界でDXを推進するためには、効果的な教育プログラム、またはツール提供企業によるサポートを活用する必要があります。

小売DXに役立つ業務改善ツール3選

DXを成功させるためには、目的に応じた業務改善ツールの活用が欠かせません。

以下の3つのツールは小売業界に特化した機能を備え、顧客管理やタスクの見える化などを支援するツールです。

  • Salesforce
  • サスケWorks
  • kintone

小売DXの実現に役立つこれらのツールを以下に紹介します。

Salesforce

参照:Salesforce|株式会社セールスフォース・ジャパン

Salesforceは、顧客管理や営業支援ツールとして幅広く利用されており、顧客データを一元管理することで業務効率化や顧客体験の向上を図れます。

カスタマイズ性が高く、各企業のニーズに合わせた運用が可能です。

さらに、AIを活用した分析機能により、顧客の購買傾向の把握やマーケティング施策の最適化を支援します。

サスケWorks

参照:サスケworks|株式会社インターパーク

サスケWorksは、ノーコードで簡単にアプリを構築できるサービスです。

専門知識がなくても店舗のニーズに合わせたアプリを作成し、業務フローを柔軟に調整できる点が大きな利点です。

また、さまざまなアプリを連結できるため、業務管理やデータ活用もサポートします。

店舗間の情報共有やタスク管理も効率化され、現場スタッフの負担軽減にも役立ちます。

kintone

参照:kintone|サイボウズ株式会社

kintoneは、業務に必要なアプリケーションをノーコードで簡単に作成、カスタマイズできるクラウドサービスです。

小売業界では、顧客情報の管理や在庫状況の追跡、店舗間での情報共有を効率化するために活用されています。

直感的な操作でアプリを構築でき、スタッフ間での情報共有やタスクの進捗管理がリアルタイムで行えるため、業務の効率化と迅速な対応が可能になります。

特に複雑なツール開発の知識がなくても、現場のニーズに合ったアプリを迅速に立ち上げられます。

kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp

kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。

kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。

Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できるサービス
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス

ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。

FormBridge

FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。

kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。

また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。

kViewer

kViewerk(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。

kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。

公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。

kMailer

kMailer(ケイメーラー)は、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。

kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。

普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。

誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。

PrintCreator

PrintCreator(プリントクリエイター)は、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に帳票が作成できる帳票出力サービスです。

現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に帳票を作成できます。

kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。

DataCollect

DataCollectk(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。

Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。

事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。

kBackup

kBackupk(ケイバックアップ)は、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。

kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。

また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。

まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう

「kintoneで貸出管理を行いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。

トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。

トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できるサービス
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス

悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。

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