外注ライターとやりとりできるシステムをkintoneと連携サービスで作成してみた

こんにちは!初めてブログを執筆する新卒の中井です。
みなさま、お盆休みは実家に帰省しましたか?
私は関西から上京しているのですが、両親に「東京はコロナ感染者数多いから実家に帰ってくるな」と言われました。
はやく実家に帰りたいですね。

さて!突然ですが、みなさまの会社では外注をされていますか?
外注は管理が大変ですし、なかなか踏み出せない方もいるのではないでしょうか。

今回の記事ではマーケティング本部所属で非エンジニアの私が設定した、弊社で運用している「外注管理システム」の概要と、その設定方法を公開します!
kintoneと連携製品を用いた「外注管理システム」、ぜひご覧ください!

この記事を読んでできること
kintoneと連携製品で外注管理システムを作る!
・リスト確認や状況チェックなど、外注をkintoneで一元管理できます。
kintoneで外注先と迅速なやりとりが可能に!
・kintoneと連携製品で外部の方と迅速かつ簡単なやりとりが可能です。

そもそも外注のメリットとは?

時間も社員も予算も有限な中で、特定の業務のためにイチから採用・教育することははなかなか難しいですよね。

そこで外注!専門スキルの高い人に業務を外注することで業務の効率化、人件費の削減が可能です。
それにともない、社内の人材は貴重な時間を別の業務に当てることができます。

外注管理システムを構築するに至ったワケ

しかし、外注するとなると、業務として発生することが外注管理。

・依頼や修正、確認のルールを確立するのはなかなか大変!
・電話だけでやり取りすると、至急対応お願いしたくても電話が繋がらない…
・メールだけでやりとりとなると、外注するライターさんが増えるほど管理も煩雑!
…等々

このように効率化するつもりが逆に担当者の負担が増えただけ?!なんてことになりかねません。

かくいう弊社でも外注ライターの方にブログのライティングをお願いする運びとなりました。
過去の記事で紹介しているように弊社では日々の業務でkintoneを利用しています。

こちらの例に違わず、今までは社員がブログ執筆を行なっていたので、弊社のkintone環境内で情報共有していました。

(社内の場合)こんな感じで共有しています。

kintoneはとても便利なコミュニケーション/情報共有プラットフォームです。
コミュニケーションも迅速ですし、他のユーザーがどのような作業をしたのかがひと目でわかります。

ただし「外注管理システム」として使うとなると話が変わってきます。
なぜなら、kintoneはユーザーごとの契約が必要だからです。外注ライターさんとkintone内でやりとりする際は、追加でゲストユーザーのアカウントをライターさんの数だけ購入する必要があります。
(参考:ゲストユーザーについて)

そのため多数の外注ライターさんとkintone上でやりとりする場合、あまり現実的とは言えません。

そこで!弊社では以下の5製品を組み合わせることで、外注管理システムを作成しました!
こちらの設定を行っていただくと、多数の外注スタッフの方を効率的に管理し、また迅速なコミュニケーションを図ることが可能です。

・kintone
・Googleドキュメント
・フォームブリッジ
・kViewer
・kMailer

次項では、「外注管理システム」の概要を紹介します。
その次の項で「外注管理システム」の設定方法を紹介していきます。

外注管理システムの概要

kintoneで外注管理って本当に簡単なの?

とお考えの方もいらっしゃると思います。安心してください、簡単ですよ。

今回は外部の方に自社記事のライティングをお願いすることを想定して「外注管理システム」を作成しました。
本システムが完成すると、「外注管理システム」の管理者が行う手順はつぎの3ステップのみです!


①kintoneに外注する記事情報を登録します。
②外注ライターさんが、記事を投稿すると、kintoneに通知が届きます。
③届いた内容が問題なければ確認ステータスを「記事完成」へ→終了
修正点があれば「ライターさん確認」へ→②に戻る

これだけです!
どうです、簡単ではありませんか?

とっても簡単な「外注管理システム」はこのような仕組みで作成しています。

【作成するシステム】
・kintoneアプリ1つ。
・kViewerのビュー2つ。(リストビュー、Myページビュー)
・フォームブリッジのフォーム2つ(仮編集用フォーム、Myページ編集用フォーム)
・kMailerの自動送信メール


【運用の流れ】
①管理者がkintoneの 「外注管理アプリ」に外注する記事のリストを登録する。
②外注ライターが「外注記事一覧リストビュー」にアクセスする。自分が作成する記事を選択。
「仮編集フォーム」より執筆登録する。フォームブリッジの自動返信メールで記事ごとのMyページURLが送信される。
④外注ライターが「Googleドキュメント」で作成した記事を「Myページビュー」にはりつける。完成して管理者に提出する際や質問する際は、「Myページ編集用フォーム」で編集をかけて、外注システム管理者に通知する。
⑤管理者側は通知を確認し、レコードを編集すると、外注ライターに「kMailerの自動返信」で通知されます。
⑥手順④⑤を繰り返したのち、記事が完成します。

イメージはつかめましたか?
最初は設定がやや複雑ですが、実用的なシステムが作成できます!

さて、ここからは本題の「外注管理システム」設定方法です。

外注管理システムの設定方法

この項では「外注管理システム」の設定方法について、5つのステップに分けて紹介していきます。

①kintoneで「外注管理アプリ」を作成します
kintoneで作成するアプリは「外注管理アプリ」のみです。
アプリの構造をご紹介します。

kintone画面上半分が「記事の概要として全体に公開する内容」、画面下半分が外注ライターさんさんとやり取りする項目です。
画面上半分は会社ごとの記事執筆用項目をご用意ください。

また、「確認ステータス」のドロップダウンフィールドは、「未対応」「ライターさん確認」「トヨクモ確認」「記事完成」の4つのステータスを用意しております!
(トヨクモ確認のステータスは「管理者確認」等の任意の値を設定してください。)

そして、今回ビューを2つとフォームを2つ、さらにkMailerの自動送信の設定を行いますが、kintoneのアプリは全てこちらの「外注管理アプリ」のみで行います!

②kViewerでリストビューを作成します

①で作成したアプリから「外注記事一覧リストビュー」を作成します。
(基本的なビューの作成方法はこちらをご確認ください。)

私はこのようなビューを作成してみました!

リストビューのポイントは、
レコードの絞り込みで「確認ステータス」が「未対応」のもののみを表示すること。
そして並び順「優先度を高い順」に表示することです。

こちらにより、対応している記事項目はリストビューに表示されなくなり、さらに優先度の高い順に表示されるようになります。

絞り込みと並び順設定

なお、こちらのリストビューは手順④で作成する「仮編集用フォーム」と連携します!

③kViewerでMyページビューを作成します
<手順③〜⑤は、こちらの記事の応用です。>

同様にkintoneの「外注管理アプリ」よりMyページビューを作成します。

また、今回の「外注管理システム」では、Googleドキュメントで記事の管理を行います。
Googleドキュメントとは、Google社が提供している文章作成ツールで、URLを共有すると複数人で同時編集することも可能なサービスです。

外注ライターさんにGoogleドキュメントで記事を編集いただき、URLを、管理者に共有していただく形です。
そのため、外注ライターさんにGoogleドキュメントURLを入力いただくフィールドに、「”~~~@~~~.co.jp”にドキュメントURLを共有してください」という注意書きを入れました。

ちなみに私はこのような形で設定しました。
こちらのビューには後ほど「Myページ編集用フォーム」と連携させます。

④フォームブリッジで「仮編集用フォーム」を作成します。

(基本のフォーム作成方法はこちらをご確認ください。)

仮編集用のフォームを作成していきます。こちら設定多いので注意です!

(1)まず、不要なフィールドは全部消してしまいましょう!
(2)そして、②で作成した外注記事一覧リストビューで表示させている項目は、外注ライターさんが編集できないよう「編集不可」に設定します。
(3)つづいて「確認ステータス」の項目は、非表示かつ「初期値」で「ライターさん確認」を指定します。
この設定により、「仮登録フォーム」から投稿があった記事は、全て「外注記事一覧リストビュー」上で表示されなくなります。
(4)また、「kViewerと連携する」より、③で作成した「Myページビュー」を結びつけます。
(5)自動返信メールを設定し、MyページURLを自動返信メール内に設定してください。
(6)「仮編集フォーム」の公開URLを②で作成した「外注記事一覧リストビュー」に連携します。

※フォームブリッジとkintoneのフィールドコードが一致していなければ、リストビューから値を引用することはできません。(超重要)

⑤フォームブリッジで「Myページ編集用」フォームを作成する。

ここでの設定ポイントは3点です。

(1)編集を受け付けました!的な自動返信メールも設定してみてください。
(2)kViewerのMyページ連携で、②で作成した「Myページビュー」を指定しましょう。
(3)「確認ステータス」を用意し、初期値を「トヨクモ確認」に設定します。
また、このフィールドは、kViewerから「ライターさん確認」のステータスを持ってきたくないので、
フォームブリッジ上でkintoneと異なるフィールドコードを設定します。

…???え、さっきはフィールドコード一致させろ言うてたやん…

と思ったそこのあなた!いい質問です。
kintoneとフォームブリッジのフィールドコードが一致していると、「フォームブリッジ」の初期値より「kViewer」に入っている値が優先されます。

フォームブリッジとkViewerをご利用されている方は、ぜひ以下のこと確認してください!

・kViewerからフォームブリッジに値を引用したい時はkintoneとフォームブリッジのフィールドコードを一致させる。
・kViewerからフォームブリッジに値を引用したくない時はkintoneとフォームブリッジのフィールドコードを違うものにする。

ここまでで、フォームブリッジとkViewerの設定は完了です。
繰り返しになりますが、手順③〜⑤まではこちらの記事の応用なので、参考にしていただけると嬉しいです!

kMailerの自動送信設定

kViewerとフォームブリッジで連携できることはわかったけれど、kintoneで外部の人とのコミュニケーションってどうするの?

そう、そこで出てくるのがkMailerです!

kMailerはkintoneの情報を引用して個別にメールを送信することも可能ですし、自動送信機能を用いることでレコードの編集時に起因したメール送信が可能です。
今回は自動送信機能を用いて、外注ライターさんとのやりとりを解説します。

執筆開始後のやりとりを詳細に示すととこのような形になります。

(1)外注ライターさんがMyページを確認します。
(2)外注ライターさんがMyページ編集用フォームから編集すると、
(3)確認ステータス「トヨクモ確認」に反応して、管理者に通知が行われます。(参考:kintoenレコードの条件通知
(4)管理者がアプリを編集し、確認ステータスを「ライターさん確認」や「記事完了」にするとそれぞれに応じたメールが自動送信されます。

つまり、
外注ライターは「Myページ編集用のフォーム」から回答するだけで、外注システムの管理者に通知され、
管理者は、kintoneでレコード編集を行うだけで外注ライターさんに通知されます!

ということで最後のkMailerの自動送信設定にいきましょう!
(kMailerの自動送信の設定方法はこちらの記事をご参照ください)

今回のkMailer自動送信の設定は以下のみです。

ライターさんに確認いただく時の送信設定です。

上の画像は、外注ライターさんに差し戻す際の自動送信設定です。

文字列フィールドにコメントし、kinotne上で「確認ステータス」のフィールドを変えるだけで、
管理者のコメントを引用した状態で、外注ライターさんにメール送信できます!

⑤で設定したMyページ編集用フォームの「確認ステータス」により、外注ライターさんが編集を行うと、自動的にステータスが「トヨクモ確認」になるので、
外注ライターさんも「外注システム」の管理者も、ストレスのないやりとりが可能です。

記事完成時の送信設定です。

こちらの画像は、記事完成時にメールを送信する際の設定です。
「確認ステータス」を「記事完成」に変更すると、記事完成時のメールを送信します!

 

長くなりましたがここまでで設定は完了です!お疲れ様でした!

今回のように設定を行うことで、kintoneで外注している業務を一元管理し、迅速なコミュニケーションを図れます。
是非お試しくださいませ!

このような形で管理できます!

30日間、無料でトライアル可能です!

kintoneと連携製品を組み合わせることで「外注管理システム」も作成可能です。
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