社内wikiを導入することで、同じ質問に繰り返し答える手間が減ったり、担当者による品質のバラつきやミスを減らせたりするメリットがあります。
「kintone(キントーン)で社内wikiの機能を持たせたい」「kintoneで社内ポータルなどのシステムを運用したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、kintoneで社内wikiを作るメリットや社内で上手く定着させるポイント、社内ポータルの開発事例などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
社内wikiとは?主な使い方
社内wikiとは、企業内の情報を共有・蓄積する社内版Wikipediaのようなものです。
従業員の誰でもページを作成・編集・閲覧でき、業務のノウハウを共有・蓄積するという目的があります。
テレワークの導入に伴って、社内の情報共有やコミュニケーションの効率化を目的に導入を検討する企業も増えています。
▼社内wikiの活用シーン例
- 業務マニュアルの作成・更新
- 社内規則の共有
- 社内FAQ
- 日報、月報の記録
- 会議の議事録
- 企画案の共有
このほかにも、社内で必要な情報や資料などを社内wikiに蓄積することで、わからないことをいつでも検索することが可能です。
以下では、具体的な社内wikiの利用方法を見ていきましょう。
社内ルールの共有
まずは、社内wikiを活用して社内ルールや規定を共有しましょう。
たとえば、勤怠管理や経費精算の手順など、組織内の従業員や部署が共通で知っておくべきルールにすばやくアクセスする必要があります。
社内wikiで社内ルールを共有することで、いつでも都合の良いタイミングで社内wikiを閲覧できるため、業務の一貫性や効率性を向上させられるでしょう。
ノウハウや豆知識の共有
社内wikiでは、日々の業務内で蓄積されたノウハウや豆知識を共有することも可能です。
ノウハウを社内で共有すれば属人化を防げるうえに、組織全体の知識レベルの底上げや、生産性向上、教育コストの削減が期待できます。
ただし、従業員が気軽にノウハウを共有するためには、ノウハウを書き込み・閲覧しやすい状態を作る必要があります。
誰でも簡単にノウハウを残したり、気軽に情報にアクセスできるようなツールを利用するのがおすすめです。
プロジェクトの要件の共有
プロジェクトに関する要件や仕様など、チームメンバーが認識しておくべきことを管理するという用途で利用することもできます。
社内wikiツールには、プロジェクトや部署ごとなど、カテゴリー別に情報を分類できる機能が備わっています。
カテゴリーごとにまとめて情報を一元管理することで、必要な情報のみを任意のメンバー間で共有することが可能です。
社内wikiを活用してチームごとに情報共有を行うことで、膨大な量の情報が埋もれてしまうことなくプロジェクトを管理できるようになります。
kintoneで社内wikiを作成するメリット
kintoneで社内wikiを作るメリットとして、以下が挙げられます。
- 情報を一元管理できる
- 業務の属人化を防げる
- 教育や研修がスムーズになる
- 業務効率化につながる
- 顧客満足度が向上する
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
情報を一元管理できる
kintoneで社内wikiを作成すると、社内の情報を一元管理できます。
従来のファイル共有やメールでの情報共有は、さまざまな場所に情報が散在しがちで、必要な情報をすぐに見つけるのが困難という課題がありました。
一方、kintoneであれば、社内ポータルのように情報を集約する場を簡単に作成できます。議題ごとにファイルや日々のコミュニケーションの場を集約できるので、一箇所にまとめることで業務効率を向上させられるでしょう。
業務の属人化を防げる
kintoneで社内wikiを作るメリットとして、業務の属人化を防げるというメリットもあります。
情報が散在している場合、社員の退職や異動の際に業務が停滞したり混乱を招いたりするリスクも否めません。
社内wikiによって、社員一人ひとりが持つ知識や情報を共有できる場を設けることで、担当者が不在なときや退職の際にも円滑に引き継ぎが可能です。
教育や研修がスムーズになる
kintoneで社内wikiを導入することで、社員の教育や研修がスムーズになるのもメリットです。
人員不足や予算が限られている企業の場合、社員教育や研修にリソースを割けないというケースもあるでしょう。
kintoneの社内wikiに社員が把握しておくべき重要な情報を記録すれば、社員は自分のペースで情報を見つけることができ、教育担当者の負担も軽減できます。
業務効率化につながる
kintoneで社内wikiを作成し、情報やノウハウを一元管理すれば、業務効率化につながるというメリットもあります。
業務に必要な情報をカテゴリ別に整理すれば、すばやく情報にアクセスできるようになり、生産性が向上するでしょう。
また、社内wikiに業務のプロセスや手順を記録すれば、作業の一貫性が確保され、ミスや重複なども大幅に削減できます。
顧客満足度が向上する
kintoneの社内wikiは、顧客満足度の向上につながる点もメリットのひとつです。
社内wikiで顧客情報を共有したり、顧客からのよくある質問の回答をまとめたりすることで、要望や問い合わせに対して適切に対応することができます。
前任の担当者による接客内容も把握できれば、スムーズに引き継ぎや回答でき、結果的に顧客満足度が向上すると言えるでしょう。
kintoneの社内wikiを上手く定着させるポイント
社内wikiを導入しても、社員に使い方が浸透せずうまく定着させられないケースも考えられます。kintoneの社内wikiを上手く定着させるには、以下のポイントを意識して導入・運用を進めると良いでしょう。
- 運用ルールを策定する
- 権限設定を明確にする
- kViewerを導入する
ここでは、それぞれのポイントを解説します。
運用ルールを策定する
まずは、社内wikiの運用ルールを明確に策定することが重要です。
たとえば、情報の更新頻度やページの作成手順などを定めることで、社内Wikiの一貫性を保ちやすくなるでしょう。
情報の分類やタグ付けのルールなども定めることで、社員が必要な情報を迅速に見つけられるようになるため、最初のルール決めが肝心です。
権限設定を明確にする
kintoneでは、権限設定を細かく調整できるという利点がありますが、導入当初は権限の範囲を細かくしすぎないよう注意しましょう。
まずは、従業員に社員wikiを利用して慣れてもらう必要があるためです。
社内wikiの活用に慣れてきたタイミングで、情報や閲覧に関する権限付与を細かく定めるといいでしょう。
kViewerを導入する
kViewerは、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。
kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できるので、社内wikiのために全員分のライセンスを用意する必要はありません。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
ライセンスを持たない従業員も社内wikiにアクセスしやすくなることで、従業員が社内wikiを積極的に利用するきっかけにもなるでしょう。
kintone×トヨクモ製品の社内ポータル開発事例
▲画像出典:株式会社アルファコーポレーション様
株式会社アルファコーポレーション様では、トヨクモ製品を組み合わせて、社内の申請システムや社内図書館の構築を実現しました。
kintoneの契約数は10ライセンスですが、kViewerやFormBridgeの導入によって500人のスタッフがデータを登録・閲覧・出力できるようになったようです。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
社内システムもkViewerで作成しており、経営者のビジョンや新型コロナウイルスの情報を共有し、個人の基本情報なども変更できるようになっています。
▲画像出典:株式会社アルファコーポレーション様
また、施設長が多数のkintoneデータを確認する手間を省くためにも、kViewerダッシュボードを導入しました。
以前までは、kintone内のグラフやカレンダー、顧客情報一覧、折れ線グラフなど管理するビューが複数存在しており、施設長が各ビューごとに随時確認を行う必要がありました。
そこで、kViewerのダッシュボードビューを活用し、多種多様なデータを1つのビューで可視化できるようになったそうです。
kintone連携サービス活用事例 株式会社アルファコーポレーション様 : 施設長が多数のkintoneデータを確認する…
kintoneで社内wikiを作成する際の注意点
kintoneで社内wikiを作成する際は、管理者をしっかり定めることが重要です。
社内wikiは誰でも編集できるという利点があるものの、情報のまとめ方が悪いと見づらくなったり、検索性が下がったりすることが考えられます。
故意でなくても重要な事項を削除してしまうリスクも起こり得るため、あらかじめ管理者やチームを定めて運用するのがおすすめです。
また、あらかじめ社内wikiの利用方法を定めることで、情報が蓄積されなかったり、うまく定着しなかったりするケースも避けられるでしょう。
社内wikiならkintone×Toyokumo kintoneAppがおすすめ
「kintoneをより快適に利用したい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。