kintone(キントーン)は、非エンジニアでも気軽に業務改善アプリを制作できるノーコードツールです。近年、農業をはじめさまざまな業界でDXの取り組みが広がっています。
「農業でkintoneを活用するべき?」「農業におけるkintoneの活用事例が知りたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、農業でkintoneを活用すべき理由や、kintoneを使って農業における作業効率化や生産性向上につながった事例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
農業でkintoneを活用すべき理由
2024年2月、農林水産業は「農業DX構想2.0」を取りまとめたことがきっかけで、農業界でもIT化が推進されるようになりました。
デジタル技術やデータを活用した生産性の高い農業経営を通じて、消費者ニーズに的確に対応した価値を想像・提供する農業を実現することを方針に、農業・食関連産業のDXに向けた取り組みを進めています。
参照:農業DX構想2.0~食と農のデジタルトランスフォーメーションへの道筋~|農林水産省
近年、日本では農家の高齢化や人材不足の問題が深刻化しており、作業の効率化や生産性の向上が重要になりました。そこで、生産データや作業計画をスムーズに共有できるkintoneなら、効率の良い生産や経営ができるようになります。
また、kintoneは非エンジニアにも普及しているため、エンジニア人材がいるケースが少ない農家でも、比較的簡単に利用できる点も活用すべき理由のひとつと言えるでしょう。
農業におけるkintoneの活用事例5選
ここからは、農業におけるkintoneの活用事例について紹介します。
1. NKアグリ
▲画像出典:NKアグリ 様の導入事例|kintone
NKアグリ様では、kintoneを使ったデータ管理によって、製販の需給調整の精度が向上し、販売ロスを0.04%に抑えることに成功しました。
当初は、経費精算など事務処理での出張費削減を期待してkintoneを導入しましたが、その後は野菜を栽培している現場にセンサーを設置してkintoneと連携することに。室温や水温、野菜の育成状況など、必要なデータを随時kintoneに記録する仕組みを構築しました。
センサーと連携して作物の育成データを取ることで、生産量や販売可能量までを可視化することに成功。遠隔地の農家の状況もリアルタイムで把握できるようになり、コミュニケーションも活性化しました。
導入実績30,000社。kintone(キントーン)を使って、仕事が変わったチームの事例をご紹介します。業務効率アップ、…
2. クレアクロップス株式会社
▲画像出典:感覚を数値化したIT活用。成長を支える農業マネジメント術|サイボウズ東北
クレアクロップス株式会社様では、kintoneを導入することで、これまで取り組めていなかった作業時間の集計や可視化を実現しました。
元々はExcelや紙で収穫量の記録や野菜の出来栄えなどさまざまなデータを管理しており、データをうまく分析・活用できていないという課題がありました。
そこでkintoneを導入し、社員やパート・アルバイトのシフト状況を共有したり、収穫記録アプリで農場の状況をリアルタイムで把握したりできるように。
kintoneを導入してから、感覚と事実のギャップが埋まり、従業員同士のコミュニケーションがしやすくなりました。
感覚を数値化したIT活用。成長を支える農業マネジメント術…
3. 三浦市農協配車システム
▲画像出典:農業×ICT/IoT「100農家いれば100通りの農業」|UCHIDA
神奈川県三浦市のJAでは、農家の生産した野菜がエリアごとの集荷場に集められ、それを運送会社のトラックが集荷して首都圏を中心に各地に出荷しています。
トラックが荷物を効率良く運ぶため、最短ルートや荷物の積み方を計算するための専門部署がありましたが、煩雑な作業を効率化したいというニーズがありました。
従来までは、各集荷場からFAXで集荷予定が送られ、それをJAでExcel化して運用会社ごとのデータに組み直すという作業が1日に6時間以上かかっていたようです。
そこでkintoneを導入し、AI的な機械学習のシステムと組み合わせて、瞬時に最短ルートを計算できる仕組みを構築し、効率の良い集荷システムを実現しました。
4. 株式会社宮本農園
熊本県の株式会社宮本農園様では、高幹高環境制御ハウスを導入し、トマトの収穫や出荷をすべてデータ管理していました。しかし、各ツールが連携しづらいという課題を抱えていたようです。
そこで、収穫や出荷など農園に関する膨大なデータを一元管理するために、kintoneを導入することに。
商品マスタ、取引先マスタ、注文管理と連動した売上管理を行い、現場の作業から販売管理をシステム化することに成功しました。
5. 株式会社元気もりもり山森農園
▲画像出典:人材不足と収量アップを情報共有でサポート。サイボウズの『kintone(キントーン)』で、自分たちの農業を快適に。|マイナビ農業
株式会社元気もりもり山森農園様では、GAP(農業生産工程管理)の認証取得に向けて奔走していました。
GAPの取得に向けて業務工程を細かく区切って管理を行ったところ、事務作業とともにスタッフの負担が増大し、Excelや紙ベースでの業務管理や情報共有に限界を感じたそうです。
そこで、kintoneを導入したことで、いつ・どこで・誰が・どんな作業をしたのかを可視化できるように。取引先への生産情報の開示がスムーズになっただけでなく、従来のやり方では難しかった情報共有も実現できました。
これらの業務改善がベースとなって、2013年にはJGAPの認証を取得、さらには2017年にはASIAGAPへの更新につながったそうです。
今、農業界では高齢化や担い手不足の中、いかに業務効率を高めて収益率を上げるのかがポイントになっています。これをサポートす…
kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp
kintoneを導入する際に合わせておすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供する「Toyokumo kintoneApp」です。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。
Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。
FormBridge
FormBridgeは、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。
kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。
また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。
kViewer
kViewerは、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
kMailer
kMailerは、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。
kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。
普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。
PrintCreator
PrintCreatorは、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に帳票が作成できる帳票出力サービスです。
現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に帳票を作成できます。
kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。
DataCollect
DataCollectは、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。
Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。
事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。
kBackup
kBackupは、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。
kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。
また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。
まとめ
本記事では、農業界におけるkintoneの事例や活用すべき理由について解説しました。
農業界をはじめ、さまざまな業界でDXが推進されているものの、エンジニア人材はまだまだ不足しているのが現状です。
こうした状況を打破するためには、kintoneのようなノーコードツールを取り入れることがおすすめです。
「kintoneをより快適に利用したい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
kintone(キントーン)の標準機能では足りない「あと1つ」を実現するための連携アプリです。APIが準備されているki…
トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。