【kintone×Webサイト】kViewerだからできるノーコードサイト活用例7選をご紹介!

トヨクモが主催する「トヨクモ kintone フェス 2023」は、デジタル化して効率的に業務改善する珠玉のアイデアを学び・広める、2日間のオンラインイベントです。2023年のテーマは、「やれるっ、できるっ、キントーン!」で、よりトヨクモ製品をカンターンに活用し、業務改善ができる、そんな活用の事例をご紹介いただきました。

今回は、エン・ジャパン株式会社 事業推進統括部 DX推進グループ グループマネージャー 高橋淳也氏に語っていただきました。

自己紹介

「エン・ジャパンの高橋です。エン転職、engage、エンSXといった事業部の中のシステム企画として、現場出身の非IT人材を育てることで、事業部のDXを推進してきました。
キャリアとしては、求人広告のコピーライターを10年間、2006年から2016年までやってきました。2016年からは、企画職としてDXを推奨してきました。その際に培ったノウハウや試行錯誤を、Twitterやnoteにまとめているので、ご興味のあるかたはぜひご覧ください」(高橋氏)

会社概要

「エン・ジャパン株式会社は、30以上の幅広い事業を展開しています。エン転職、AMBIといった求人サイトだけでなく、適性テストを使った評価サービス、eラーニングの教育サービスなども展開しています。

私たちの願いとしては、採用をしっかり支援し、入社した方が適切に評価され、足りない部分を教育で補い、その方がまた成長する。そうすると事業が拡大していき、また採用したいとなる。こういった好循環を作りたいと、事業を展開している会社です。私は『エン転職』の企画部門に所属しております。」(高橋氏)

活用しているトヨクモ製品

導入製品:フォームブリッジ、kViewer、kMailer、プリントクリエイター

「業務改善ツールとしてkintoneを使っているのですが、kintoneは、2017年に導入し『年間2万6千時間の削減』に成功し、アプリ数は3500個ほど作成しています。最初は、制作部門だけがkintoneアカウントを所有しており、営業部側は、トヨクモ製品を使ってkintoneをあまり意識しない運用をしていました。

そこから徐々に営業部もkintoneアカウントを持つようになりました。今回は『もしkintoneが”1名1アカウント”持つようにになっても、kViewerを使うのか?』ということをポイントをお話します(高橋氏)

トヨクモ製品を活用しての業務改善

【問題】
・ノーコードで社内サイトや社内/営業/求人広告のノウハウを集約することが難しい
・Excel/Word/PowerPointで作成、共有フォルダで管理すると、最新データが分からない
・デザインがシンプルすぎる

【対策】
・CMSの要領でkintoneに登録、kViewerで公開することにした
・kViewerの機能をフル活用し、利用用途ごとにデザインを工夫した

【効果】
・ノウハウのコンテンツ集約が楽に・高品質・継続的にコンテンツを届けることが可能に
・kViewerで148個ものサイトを作成できた
・Webサイトの作成から、閲覧、閲覧データの解析までもkViewerで可能に

kViewerを使ってノーコードで社内サイトを作成

なぜkViewerを導入されたのですか?

「営業や求人広告などの社内のノウハウを集約したいと考え、ノーコードで社内サイトは作成できないかと考えていました。Excel/Word/PowerPointで資料を作成すると、閲覧用にPDFを作り、共有フォルダで配布するという流れの繰り返しが面倒でした。属人化が進み、編集しにくい、閲覧しにくい、共有フォルダの最新データはどのフォルダ?PV(ページビュー)も確認できない‥と課題が増える一方でした」(高橋氏)

今後、ノウハウを蓄積していくには、運用をラクにしないといけないと考えたそうです。以前コピーライターをされていた高橋様ならではの発想ですね。

「転職サイトの制作管理画面が理想的でした。皆さんがご覧になっている転職サイトの裏側はテキストや画像の登録など、管理画面側を変更すると、デザインの知識がなくてもリアルタイムに綺麗なサイトが出来上がります。コンテンツを高品質の状態で楽に届ける仕組みを作りたかったということが背景にありました」(高橋氏)

kViewer導入時の決め手はなんですか?

「社内向けのWebサイトをどのように運用したらいいかひたすらツールを探しました。スクラッチ開発やWordPressの運用も検討しましたが、少し大袈裟になってしまう懸念があり、SaaSで適したサービスがないか、検討を重ねました。

Webサイトは外部に公開するため、IPアドレス機能があるか、導入後の維持管理は簡単にできるか、などが選定する基準にありました。kintoneはあくまでデータベースでの利用になると考え、kViewerを導入することにしました」(高橋氏)

kViewerのデザイン活用術

kViewerは、kintone情報を登録するだけで、簡単にビューとして外部のユーザーへ情報を公開することができます。kViewerのデフォルト状態ではシンプルな見た目になるので、高橋さん流のkViewerのデザインポイントについても教えていただきました。

-kViewer活用のポイント

「kViewerの素の状態を見て、どのような印象を抱きますか?パーツが簡素で色味が薄い、アイコンがなくチープに見えてしまうのか?

チープではなく、基本性能がしっかりしていて”シンプル”なんです。例えるならば、kViewerは『ユニクロ』です。ベーシックなものが揃っているので、あとは ”着こなし”が重要です。

そこのテクニックが必要になってくるため、「見る人に適切な情報を届けるためのデザインがあれば、センスなどなくてもWebサイトを作成することができます。デザインというのは、”センス”ではなく”技術”です」(高橋氏)

Webサイトを作成するにあたってのテクニックとは?

この綺麗なサイト画面は、kViewerの標準機能で作成されています。

すぐ実践できる高橋さん流のポイントを、kViewerの画面に沿って、3つご紹介いただきました。

kViewerのデザインテクニック 3つのポイント

1. 配色
イメージを決める色を作ります。配色パターンは3色までとし、いわゆる王道とされているカラーパターンを使用しましょう。

2. 配置
強調したいものは文字は大きく、太くする、おまけの補足は文字を小さくする、といったメリハリをつけることが大切です。

3.画像
サイトを見ていいなと直感で思うのは、アイコン(画像)の有無も大きく影響します。

例に挙げていただいた「中途採用ソリューション|リンク集」サイトは、リンク集として該当のリンクへ遷移させるため、システム名はリッチエディターで作成されています。太字にしハイパーリンクを設定することで、クリックしたらシステムに飛ぶような仕組みです。

配色パターンのポイントについてもご紹介いただきました。

「デザインテクニックの補足として、配色パターンには、3つのバランスがあります。ベースカラー/メインカラー/アクセントカラーがあるので、この3つを整えると、素敵なサイトになります。

webサイトで、”配色パターン”と検索すると見つかるので、そこからピックアップすると、上手な着こなしができます。

またアイコン(画像)の設置についても、使える写真や画像がない時には、フリーのアイコンサイトがあるので、そちらをうまく活用すると、アクセントが効いて見栄えが良くなります」(高橋氏)

kViewerで実際に運用しているサイトのご紹介

ここから、kViewerでのさまざまな活用事例を実際の画面を見せていただきながらご紹介いただきました。

〜kViewer 標準機能編〜

活用例1  メールの図書館

「こちらは弊社の営業が企業様に対して、”こういうノウハウやセミナーがありますよ”といったメールを送付するためのメールの雛形を集めたものです。

営業担当者1人が毎回考えるよりも、良い雛形を多くの企業様に届ける方が圧倒的に効率的です。フリーワードやカテゴリでの検索も可能です。」

一覧画面から、対象の項目を選択すると、このような詳細画面に遷移します

一覧から、1つレコードを開いてもらうと、「配信メール文面例」や「活用タイミング例」、「対象のURL」「検索用のカテゴリ」などを送付するメールごとにひと目で確認することできて、活用の幅が広がりそうですね。

活用例2  時短のレシピ(社内のノウハウを蓄積するコンテンツ)

一覧画面です

レコードを開くと、詳細な情報を確認できます

「こちらは、ITリテラシーを向上させようといったサイトです。確認したいタイトルをクリックすると、動画のURLが表示されます。さらに動画の秒数をクリックすると、対象箇所から動画を見ることができます」(高橋氏)

活用例3  営業の自己紹介ページ(オンライン名刺)

「営業の担当者が、私はこういう人間ですと、名刺替わりに送付しているサイトです。kViewerのマイページビューで作成しているため、担当者1人ずつ独自のURLになっており、ほかでは類推できないようになっています。

名前の他に、お客様との信頼関係を築く時に、プライベートなどでも人柄が分かった方がいいので、画像と一緒にお届けする取り組みになっています」(高橋氏)

活用例4  エン・ジャパン社長が毎日更新する社内向けブログ

「続いては、弊社の社長が書いているブログです。トップには社長の顔写真を大きく表示させています。こちらは、アメブロなどの著名人のブログサイトのデザインを参考にkViewerの標準機能で作成しています。表示されている記事の内容は、kintoneに登録されている内容となっています」(高橋氏)

「さらにkMailerも利用しています。kintoneに表示される『メールを作成する』ボタンからメールの雛形を呼び出し、全社員に向けて『今日のブログを書きました、ご覧ください』と配信する流れとなっています」

活用例5  システム関連リンク集(社内向け)

「これだけたくさんのサイトを作成していると、どのサイトだったっけと迷子になる、リンク集が欲しい!ということだったので、『システムリンク集』を作成しました」(高橋氏)

左側のサイドコンテンツで、業務プロセスに応じて、マーケティング段階/受注段階‥などと絞って見つけやすいように工夫されていました。

〜kViewer カスタマイズ編〜

続いてkViewerの標準機能に、カスタマイズを追加しさらにグレードアップした見た目のサイトをご紹介いただきました。
※カスタマイズは、サポート対象外となっております

活用例6 ディレッジサイト

「こちらは、取材担当のディレクターがナレッジを集めたサイトです。表示されるロゴやネーミングを工夫しています。CSSを入れることによって、標準機能では叶わないサイロコンテンツの表示など、より素敵なサイトになっています。

レコードの詳細画面では、私たちが顧客に提供したソリューションのポイントや講評、具体的なソリューションの内容、原稿のPDFなどを表示させています」(高橋氏)

活用例7 ディレクターのプロフィールサイト(オンライン名刺)

「弊社エン転職の取材担当者であるディレクターは、営業とは違い初めて訪問して取材する形になりますので、プロフィールが分かった方が企業様が安心して取材対応ができるため、取材担当者のプロフィールが分かるサイトになっています。

こちらも、先程標準機能で作成したオンライン名刺と同様に、kViewerのMyページビューを使っていますので、1人1人にユニークなURLが作成されます。

裏側はもちろんkintoneにデータが構築されており、ポイントとして、品質を保つために、kintone側で文字数に制限をかける、口調を統一するなどして、完成度の高いサイトに仕上がっています」(高橋氏)

kViewerの導入効果は?

「kViewerで作成したサイトを数えてみると、148個作成していて、その中の社内用だけでも、83サイト存在していました。一つのサイトに最大240レコードが登録されていたり、それぞれのサイトをしっかり運用として活用しています。

またkViewerでとても便利なのが、『Googleアナリティクス』という解析ツールに連携できることです。そこから、閲覧数やどういう人が何時に見ているかを追うことができます。そのためkViewerでは、コンテンツを作成し、”これが人気なんだ” ”ここが足りないんだ”と、運用改善することで、生きたサイトとして使用し続けることができます。

以前は、”kintoneがメインでkViewerが補助”という形だったのですが、最近だと”kViewerを使ってサイトを作りたいので、管理用に結果的にkintoneを使う”というスタイルが生まれています」

まとめ

「完璧なツールは存在しないと考えています。大切なのはツールではなく、自分たちが何をやりたいか、目的を明確にすることです。私は、”ノウハウを貯めたい” ”運用は楽に継続したい”そこが命だったので、その上でツールを選定しました。

ツールでできること、できないことを整理する。できることだけでなく、できないこともきちんと理解する。できないことを乗り越えるために、知恵が必要になるので、私たちはデザインの知識を使うことで、うまく乗り越えることができました。」

「これは、知識で、センスではありません。技術があれば、乗り越えることができます。合言葉は”kViewerはやればできる子なんです” ぜひkViewerをたくさんご活用ください」(高橋氏)

エンSXリスキリングについて

「kintoneを通じたDX人材の育成、コンサルティングサービスということで、『エンSXリスキリング』を、2023年1月からスタートし、私もコンサルタントとして、企業様の納品に携わっています。

ポイントは、業務とデジタルをつなぐ人材を育成すること。デジタルだけが強いわけではなく、業務課題に応じてツールを選定し、そのツールの良いところと課題点を整理しながら、一緒に乗り越えていくというところです。業務の整理をしてツールを選定するところから、kintoneのアプリを一緒に作る、作ったものを社内の人にたくさん使ってもらうための、勉強会なども含め幅広く支援をしております。

私たちの理念、パーパスとして『誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする』ということを掲げております。懸命に努力する人のご支援をしたいと思っておりますので、ご興味がある方は、是非ご覧いただければと思います。

エン・ジャパン(en Japan)

人材総合サービスを提供する、エン・ジャパン株式会社、ニュースリリースのページです。…

 

エン・ジャパン株式会社
事業推進統括部 DX推進グループ グループマネージャー
高橋淳也(たかはし じゅんや)氏

新卒でエン・ジャパン株式会社に入社2006年から2016年求人広告のコピーライターを10年間行う。
2016年からは、企画職としてDXを推奨している。
現在は、エン転職、engane、エンSXといった事業部の中のシステム企画として事業部のDXを推進を行う一方で、企画人材やデジタル人材の発掘/育成も進めている。あらゆるイベントなどにも登壇し、発信を行っている。