不動産DXとは?実現できることや成功事例・役立つサービスも紹介

不動産に関する法律が改正されて、契約書や重要事項説明書といった書面を電子化できるようになりました。しかし、実際に取り入れている業者は少数で、現在も紙ベースでの業務や対面での顧客対応が主流となっている企業も少なくありません。

現在も続くアナログな状況に対し、業務効率化の手段として注目されているのが、不動産DXです。

この記事では、不動産DXが求められている背景や推進上の課題、実際の成功事例について解説します。

不動産DXが求められている背景

不動産業界では、人手不足と顧客ニーズの多様化によって、DXの重要度が高まっています。

人手不足

不動産DXが求められている背景の1つが、慢性的な人手不足です。

厚生労働省が実施している「労働経済動向調査」の最新版データ(令和6年8月分)によると、不動産業、物品賃貸業の43%が人手不足と回答しています。

令和5年8月調査では44%、令和4年8月調査では39%が人手不足と回答しており、人手不足の慢性化がうかがえます。

さらに、不動産業界は、長時間労働やサービス残業が多いことに加えて、離職率も高い状況です。この状況が、人手不足に拍車をかけていると想定されます。

顧客ニーズの多様化

不動産DXが求められるもう1つの背景は、顧客ニーズの多様化です。

従来は、不動産情報誌を見たり、不動産会社を訪れたりして物件を探すことが一般的でしたが、最近ではインターネットを活用した物件探しが増えています。

加えて、新築物件以外の中古物件や、リノベーション物件などにも関心が高まっており、顧客ニーズが多様化しているのが現状です。

さまざまなニーズに対応するためには、今までより多くの不動産データや、よりパーソナライズされた顧客データの管理が必要になります。

そのため、不動産DXによる業務改善や、新サービス開発などが求められているのです。

不動産DXを推進する上での課題

ここでは、不動産業界でのDX推進を悩ませている2つの課題について解説します。

  • システム・ツール選びが難しい
  • 商慣習に合わない場合がある

システム・ツール選びが難しい

不動産業界においても、DX化を進めるシステムやツールは数多く開発されています。

しかし、システムやツールごとに搭載されている機能や料金も異なるため、自社に合ったものを選ぶことは困難です。

どのDXシステム・ツールを導入刷ればいいか悩んだ際には、以下のポイントに注意して選定しましょう。

  • DX導入の目的を明らかにして、それに合ったものを選ぶ
  • 初期費用やランニングコストが、自社の予算内に収まるものを選ぶ
  • 導入時および導入後も、手厚いサポート体制があるものを選ぶ

各種システムの中には無料お試し期間を設けているものがあります。契約前に実際の使用感を試し、自社でうまく活用できそうか判断することがポイントです。

商慣習に合わない場合がある

不動産業界には、DX推進の妨げとなっている業界ならではの商慣習があります。

まず、「書面でのやり取りが主である」という商慣習です。

宅地建物取引業法第35条および第37条において、契約書と重要事項説明書は、書面での交付が義務付けられています。

令和4年5月に改正宅地建物取引業法が施行されて、重要事項説明書や契約書の電子化が認められましたが、実際に取り組んでいる企業は少ない状況です。

令和5年12月に発表された国土交通省の資料「不動産分野におけるDXの推進について」によると、直近1年間で書面の電子化を導入した宅建業者は、全体の5%にとどまりました。

また、物件の内見や来客対応などは対面がメインである点や、各種連絡手段は電話やFAXが主流である点も不動産業界ならではの商慣習です。

長年の商慣習が根付いているため、不動産DX化に対して経営者や従業員が難色を示す場合があります。

不動産DXを進めていくにあたっては、経営者や従業員の意見を反映しつつ、十分な研修及びサポート体制が求められます。

不動産DXのメリット

不動産DXを推進するには、そのメリットを周知しておかなければなりません。ここではメリットを3つ紹介します。

  • 業務効率化による生産性の向上
  • コストの削減
  • 顧客満足度の向上

業務効率化による生産性の向上

契約書の作成や対面での内見など、今まで従業員が手作業で行っていたものをデジタル化することで、業務が効率化します。

また、物件や顧客に関する情報をデジタル化すると、社内でスムーズに共有可能です。管理や更新作業など、部署が異なる業務内容も円滑に進みます。

他にも、デジタルツールを活用すれば、従業員の業務状況もリアルタイムで把握可能です。問題点の把握が容易になるため、素早く業務改善に対応でき、結果として効率化につながるでしょう。

コストの削減

契約や重要事項説明などの書類がペーパーレス化されることで、コピー用紙代や印刷費、郵送料などの費用が削減可能です。同時に、完全ペーパーレス化を実現できれば、スキャナーなどにかかっていたランニングコストも削減できます。

また、DX化で業務効率化ができると、省力化にもつながります。

少ない労力で従来よりも多くの成果を出すことにより、コストの削減が図れるでしょう。

顧客満足度の向上

DXにより従業員の業務が効率化すれば、手間のかかる作業がなくなり、浮いた時間を顧客対応に回してサービスの質を高めることができます。

また、デジタルツール活用は利便性を高め、顧客満足度を高められる点がメリットです。

たとえば、VR(仮想現実)を活用したオンライン内見を利用することで、自宅にいながらお部屋の様子を確認できるようになります。

DXを活用した顧客満足度の向上を実現する取り組みにより、売り上げアップにもつなげることが可能になるでしょう。

労働環境の改善

書類管理のデジタル化により手作業が減り、従業員の作業負担も軽減し、長時間労働や残業の常態化の改善につながります。

また、クラウドサービスを用いた業務が中心となれば、リモートワークやフレックスタイムなど多様な働き方を実現できます。

その結果、従業員は仕事やプライベートを両立しやすくなり、ワークライフバランスを保ちながら働けるようになるでしょう。

不動産DXに役立つサービス

ここでは、不動産DXに役立つ3つのサービスを紹介します。

  • Toyokumo kintoneApp
  • いえらぶCLOUD
  • VR内見®

kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp

kintoneを導入する際に合わせておすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。

Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できるサービス
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス

ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。

FormBridge

FormBridgeは、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。

kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。

また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。

kViewer

kViewerは、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。

kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。

公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。

kMailer

kMailerは、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。

kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。

普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。

誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。

PrintCreator

PrintCreatorは、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に帳票が作成できる帳票出力サービスです。

現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に帳票を作成できます。

kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。

DataCollect

DataCollectは、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。

Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。

事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。

kBackup

kBackupは、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。

kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。

また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。

まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう

「kintoneで貸出管理を行いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。

トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。

トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できるサービス
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス

悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。


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