kMailerNight
5月は、「kMailer」をテーマとしたユーザー会を開催しました。
普段は会えない他社のkMailer担当者との交流の中で、なかなか言えない悩みや
困りごとを解決したり、今まで気づかなかった使い方を知ったりする機会になればという思いで企画をしておりました。
ユーザー会の概要としましては、
トヨクモ製品を実際の業務でご利用いただいているユーザーの皆さまと、
トヨクモ製品、普段こうやって使っているよ!とか、この機能が大好き!などなど
たくさん共有しようという会でございます。
その名も、「雲の上Talking ~kMailerNight~」
今回のタイムテーブルはこちら↓↓
5月のバージョンアップ情報
設定画面の見た目がかなり変わりました!変更点は以下の5点です。
①メールテンプレート設定画面が、サイドメニューでの操作になりました
FormBridge、kViewerなどの、他トヨクモ製品のUIに合わせ、より利用しやすくなりました。
②新規でメールテンプレートを作成する際の動作が変わりました
新規メールテンプレートを作成するのに必要になるのが、メールテンプレート名のみになりました。より簡単に作成することができます。
④自動送信用のメールテンプレートが手動で送信するときに選択できるようになりました
自動送信する時も、手動で送りたい時もある…そんなテンプレートにぴったりです!
⑤管理メモ機能が追加されました
事例発表:野間さん/エン・ジャパン株式会社
「kMailerでkintoneの限界を超える」
エン・ジャパン様では2017年からkintoneとFormBridgeを利用し始め、その後kMailer、kViewerもご利用いただいています。
ただ、現在は1名1アカウントでkintoneのライセンスを購入しています。それでも、トヨクモ製品を手放さない理由をお伝えします。
社外とのやり取りはもちろん、社内でもkMailerはじめトヨクモ製品を活用いただいているとのこと。
その理由のひとつとして、「kintoneの標準機能の通知が漏れやすい」ということを挙げていただきました。
事業部の社員にはリッチなメール通知で通知の見落としを防止し、事業部以外の社員にはメール通知に加えkViewerでデータの共有を行っていただいているようです。
これまではメールセットが6つ、メールテンプレートが10個ある中から適切なものをアシスタントが手動で選択する、という運用を行っていましたが、ある時からメールセットが8つ、メールテンプレートが14個になってしまい、手動の限界を感じました。
そこで、利用頻度の高い10個のテンプレートを自動送信として設定したところ、送信の効率化と送信ミスが防止できるようになりました。
そのほかにも、kMailer、FormBridge、kViewerを活用した事例として、仲介なしで業務が回るような仕組みを構築した例についてもお話しいただきました。
しかし、この事務局側のリソースが足りなくなってしまったこともあり、自動化する流れになりました。
社内システムとkMailer、FormBridge、kViewerを組み合わせたところ、事務局を一切介さない運用の構築に成功しました。
ここまで、kintoneの標準機能の枠をかなり超えて活用いただいていましたが、逆にkintoneの限界を越えられなかったこともあったそうです。
こればかりはどうしようもないので、開封ログを取得するHTML形式でのメールの運用を最小限にして回避するようにしました。
さらに、Webhookの設定数は1アプリ10個まで、そのほかにもkintoneの通知数は環境全体で1分間60回までという制限がありましたが、こちらもメールテンプレートを統合することなどで、回避をしています。
それから、kintone側の「メールを作成する」ボタンがいつでも誰でも押せてしまうことから誤送信が発生する問題についても回避策を練っていただいているようです。
難しいこともありますが、kintone標準機能にないリッチな通知ができたり、社外社内問わず業務に利用できたりするので、kMailerとトヨクモ製品を組み合わせるとkintoneの限界も超えられる、という話でした。
事例発表:關根さん/スターフェスティバル株式会社
「トヨクモさんいつもお世話になっております」
スターフェスティバル株式会社様では、アプリでお弁当を注文してオフィスにお弁当を届けるデリバリーサービスの「ごちクルNow」、お弁当配送のノウハウを活かした全国対象の配送サービス「スタロジ」などの様々なサービスを展開しています。
特に「ごちクルNow」「スタロジ」でkMailerをご活用いただいているとのことです。
kintoneの導入経緯としては、開発のリソースを割かずにスピード感のある事業開発を行いたかったため、と聞いています。
特に、kMailerを採用した理由としては、元々PrintCreatorを利用していて一緒に使うことで利用用途の幅を広げられそうと感じたことと、kintoneへ保存している資料をメールに添付することができたためです。
「ごちクルNow」「スタロジ」でkMaileをどうやって活用いただいているかについてもお話しいただきました。
初めはPrintCreatorと一緒に利用し、kintoneアプリのレコード一覧画面上でボタンを押すだけで帳票の出力とメールの自動送信をWebhook機能で実現しようと思ったんですが、これはWebhookの仕様上難しかったんですよね。
そのため、現在は自前でレコードを取得してそれぞれのレコードに更新をかけてまとめてwebhookを送信できるようにして解決しています。
「スタロジ」では、請求書の発行、案件リストのメール送信、あとはいつ何時になんの案件を配送したか、というアンケートをFBで作成し、ドライバーさんに回答してもらうことで案件とドライバーさんの管理も行っています。
また、kMailer上で毎月必ずこの時間にメールを送信する、という設定をしたことで送信漏れがなくなり問い合わせの削減にも成功しました。
さらに、製造パートナー、配送パートナーへの年末年始などの長期休暇時の稼働アンケートを送付するのにも利用しているそうです。もちろんフォームはFormBridgeで作成いただいているとのこと。
今まで全て電話かけていた「いつおやすみしますか?」の確認が、電話連絡一切なしになったことで業務改善に繋がりました。
最後に、「使ってよかった!」と思っているkMailerの機能についてお伝えいただきました。
LTコーナー
LTとは??
LTとは、ライトニングトーク(Lightning Talks)の略です。
Lightning=雷 のように素早い情報交換のための時間でございます。
雲の上Talkingでは、「LTで話したい!」と事前アンケートで回答いただいた方に
1人5分を目安にトヨクモ製品に関するお話をしていただきます。
LT発表していただいたみなさま、改めてこの度は素敵な発表をありがとうございました!
鹿野内さん/株式会社プロダクション・エース
「想い届けたくて初夏」
他のサービスと連携をしたかった?kintoneの情報からメールを一斉送信したかった?返信や送信を自動化したかった?
私は、他のサービスと連携をしたかったのと、kintoneの情報からメールを一斉送信したかったんですよね。
会場の皆さんは、kintoneの情報からメールを一斉送信したかったから、という理由が一番多かったです。
Webから申し込みを受け付けて、受付済みメールを手作業で送って、応募者から申し込み内容メールが届いたらオーディション日時決定メール送って、さらにオーディションの前にはリマインドメールを送る…というメールばかりの運用でこれだけで一日終わる、みたいな。
そこで、kMailerを導入し、さらにFormBridgeも活用して入所オーディション受付業務をリニューアルされたそうです。
Webからのオーディション申し込みをFormBridgeにすることで、送信すべきメールは全てkintone上からkMailerを使ってワンクリックで送信できるようになりました。
2月に変更したGmailのガイドライン変更によって、ユーザーにメールが届かない場合がある事案が発生したんですよね。そう、メールって届くとは限らないんです。
kMailer以前の問題として、まずはメールサーバーを確認することが大事、とお話しいただきました。
そして、2月に変更されたGoogleの要件として、メーリングリストの一斉配信する場合には、受信者がメール上で「メール配信停止できる仕組み」を入れないといけない、というものでした。
電子メールは「普通郵便」なんですよね。不確定事項もあるのでちゃんと確認しましょう!
kMailerの「配信停止機能」について詳しくは以下のブログも参考にしてみてください。
https://toyokumo-blog.kintoneapp.com/kmailer-unsubscribe-list/
kintoneの利用前は、販売管理のソフトを利用していたそうです。ただ、そのソフトを設定していた設計者が退職してしまったことをきっかけに、様々な課題が出てくるようになりました。
そこで、よりコストを抑え、より簡単にしたいと思い、kintoneに乗り換えを決めました。
受注の業務を中心にシステム開発をしたそうです。見積もりから製品の出荷、請求に関する一連の流れを、5つのマスタアプリと業務ごとに利用する複数のアプリ、PrintCreatorとkMailerでまとめています。
kMailerで業務改善したこととして以下3点を挙げていただきました。
- Googleインフラベースなので、Gmailでメールを送信できることで全て一元管理できるようになった
- 請求書のPDFファイルがセキュアに送れることで、zipファイルに加工する手間が省けた
- これまでは手動送信だった業務を、送信予約にすることでメールの送信業務が楽になった
特に、承認プロセス前にメールを送信してしまったり、埋まってないフィールドがあるタイミングでも送信できてしまうことで、誤送信が発生してしまうのです。
理想は、プロセス管理でステータスを進めたら「メール作成する」ボタンが押せる状態を作りたい、と思いました。
色々と考えた結果、自分でプラグインを作ることにし、試行錯誤の末、思い通りの設定が実現できました。
そのほかにも、1つのレコードで複数のテンプレートを利用し、さらに送信先が異なる場合の送信先指定をする、といった⼯夫もJavaScriptを利用してより便利に使えるよう設定されたとか。
本多さん/社会保険労務士法人ほんだ
「kMailer活用」
社会保険労務士の仕事ってどんなものかといいますと、会社に入社・退社した時などの社会保険や労働保険の手続きなどです。
全て人に関わる仕事なので、人事担当の方や経営者、従業員、さらにはそのご家族とのやり取りもあります。
もちろん取引先が増えれば増えるほど関わる人も増えるので問い合わせが増えるんです。
さらにお客さんに合わせて使うツール(メール、LINE、etc…)が違うので、まぁ大変なのです。
そこで、まずはLINEで来たお問い合わせに、FormBridgeで作成した問い合わせフォームを案内する運用にされたそうです。
すると、問い合わせがkintoneに集約できるようになったとのこと。
ここから、kMailerを活用した運用になります。
よくある質問の回答テンプレートからコピペして、お客様に合わせた形の文章をレコード内の「回答欄」に記入します。
そのままkMailerを活用してメールを送信すると、回答内容をレコード内から引用して本文が作成されるので宛先ミスなどもなく送信ができます。
さらに、回答を作るだけ作っておいてある程度まとまったらレコード一覧画面から一斉送信を行うこともあるそうです。
他にもメリットとして、情報がkintoneに蓄積されることによって新たな価値を生むことや、具体的な業務としてはシーン別のQ&A、メルマガの作成に役立つことを挙げていただきました。
上村さん/神奈川県庁
「kMailerで心に平和を」
LGWANと呼ばれる行政専用のネットワークがあるのですが、こちらを簡単に紹介すると、とてもセキュリティが厳しいシステムなんです。
そのため、kMailerなしで外部にメールを送信しようとなると、セキュリティ内部に格納されているExcel管理の連絡先台帳から1件ずつコピペをするか、複数名のアドレスをメモ帳に書き出して上長の承認を得てから、セキュリティ外部の安全なブラウザでWebメールを作成する、といった流れが必要になります。
しかし、ここまで強固なセキュリティ対策をしていても、さらに大量のメール送信時には2人体制で確認をしていても、To、CC、BCCの宛先ミスなどの人的ミスは発生するものです。
もしミスが起きれば事後処理や記者発表に割かれる時間とメンタル的な負担は尋常ではないとのことでした。
また、kMailerを利用する際の運用の体制にも一工夫されているようです。
事業担当と開発/運用担当の2名で相互にメールの作成・テスト送信確認を行うことで、大量の一斉送信を行う際の緊張感が抑えられ、さらに受信者側の視点も取り入れることができるようになりました。
レコード内に回答を作成するのは本多さんのところと同じですね!
ちなみに今思いついたんですが、「よくある問い合わせの回答集アプリ」を作成して、実際にアプリ上で回答するときには回答集アプリから回答をルックアップしてくる運用もありかもしれないです。
工夫点の2つ目は、送信後レコード編集を活用して回答日時の記入と処理のステータスの変更を行っているそうです。処理漏れがなくなるのが便利、とおっしゃっていました。
実際の設定方法もスライドに載せていただいていますので、よろしければご確認ください。
他のユーザーに聞いてみたいことコーナー
普段は社内でkMailerの相談ができない…という方もいらっしゃると思います。
しかしユーザー会は同じような悩みを抱えるユーザーばかりですので、一気にお悩みを解消しようという時間でございます。
各テーブルで活発に意見交換がされていて、いい雰囲気になっていると感じられました。
Q.kM導入するか検討中なんですが、皆さんはなぜkMailerを導入されたんですか?
A.トヨクモの他製品と簡単に連携してさらに便利に利用できるからです!
A.他社の製品とも比較してみた結果、kMailerだとやりたいことができそうだなと感じたからですね
Q.これまでどれくらいのメールを送りました?
A.900万通くらい送ってますね…
A.ええ、すごい!!
あっという間に終わりのお時間に…
今回はkMailerに特化した会となりましたが、いかがでしたでしょうか。
社内のメンバーには相談しづらくて1人で悩んでいたような内容も、仲間を見つけることで前向きに解決できそうだな、と思っていただけましたら幸いです。
また、X(旧Twitter)では「#kMailerNight」で参加いただいた皆様の感想や会場の雰囲気を覗くこともできますので、ぜひチェックしてみてください。
本日の学び、業務効率の事例が知れて、またヒントが得られました!#kMailerNight#トヨクモ https://t.co/NEVv8ctNIq
— ほんだ (@abiko_sr) May 24, 2024
kMailerのアップデート情報です。
知らなかったけど便利そう…
帰ったら早速使ってみます。#kMailerNight pic.twitter.com/W0Gt74a75K— のま (@noma_1989) May 24, 2024
#kMailerNight
エン・ジャパンさん、スターフェスティバルさんの事例登壇!
それぞれ実際の画面を踏まえての活用例、わかりやすい🙌Webhookの上限で自動送信できない壁、共感です。⁰
それぞれ対応を工夫されていてめちゃくちゃ参考になります📝— 中井 康喜 (@toyokumo_nakai) May 24, 2024
kMailerとは
kMailerは、kintoneに連携するメール送信システムです。
kintoneで管理している顧客に向けて個別/一斉送信が可能です。
送信内容には、kintoneからのテキスト引用はもちろん、添付ファイルを含んで送信することも可能です。添付ファイルはダウンロードリンク化され、セキュリティのためにパスワードがかかっています。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかをログとして確認も可能です。
30日間の無料お試しは何度でもご利用可能ですので、ぜひお試しくださいませ。
https://km.kintoneapp.com/