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kintoneでファイル管理するには?階層構造を作る方法やプラグインを解説

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企業活動をしている上では、日々様々な書類、データなどが蓄積されていきます。
定期的に整理をしていないと、必要なファイルが行方不明になったり、不要な書類が山積みになってしまったりします。

そこで本記事では、ファイル管理が簡単に行えるkintoneのサンプルアプリと、kintone情報を外部に公開できるkintone連携サービス「kViewer」について解説します。

煩雑なファイル管理にお悩みの方、kintoneとkViewerの活用方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

>関連記事:わかりやすいkintone(キントーン)とは?特徴・機能、メリットを解説

kintoneでファイル管理できる?

kintoneの基本機能でファイル管理できます。

ファイル管理をしたいアプリに「添付ファイル」フィールドを設け、そこにドラッグ&ドロップするだけです。Word、Excel、画像など、さまざまな種類のファイルを格納できます。

ただし、格納した文書や資料は一個一個ダウンロードできますが、基本機能では一括ダウンロードできないので注意が必要です。

kintoneでファイル管理するメリット

kintoneでファイル管理するメリットは以下4つです。

  • 場所を問わずアクセスできる
  • kintone内に一元管理できる
  • ファイルの変更履歴が保存される
  • プラグイン・連携サービスと連携できる

場所を問わずアクセスできる

kintoneはクラウドサービスのため、インターネット環境さえあればオフィスはもちろん、外出先や在宅勤務中でもファイルにアクセスできます。これにより、出張中の営業担当者が急な資料請求に対応したり、リモートワーク中のスタッフが必要な文書を即座に確認したりすることが可能です。

また、スマートフォンやタブレットからもkintoneにログインしてファイルを閲覧できるため、PCがない環境でも必要な情報にアクセスできます。

kintone内に一元管理できる

kintoneでファイルを管理する最大のメリットは、さまざまな業務に関連するファイルを一つのプラットフォーム上で一元管理できる点です。従来のようにファイルサーバーやメールの添付ファイル、個人のPCなど複数の場所に分散していたデータを集約できるため、必要な資料を探す時間が大幅に短縮されます。

また、kintoneでは顧客情報と契約書、プロジェクト情報と議事録など、業務に関連する文書や資料を同じアプリ内で一元管理できます。これにより、必要な情報をすぐに参照でき、業務の効率化につながります。

ファイルの変更履歴が保存される

kintoneで管理するファイルは、アップロードした際の履歴が自動的に保存されます。そのため、誰がいつファイルを更新したのか、どのバージョンがいつ作成されたのかを正確に把握できます。

また、誤ってファイルを書き換えてしまった場合でも、履歴から元の状態に戻せるため、データの損失リスクを大幅に軽減できるのも大きなメリットです。

プラグイン・連携サービスと連携できる

kintoneの強みの一つは、豊富なプラグインや外部サービスとの連携が可能な点です。ファイル管理においても、この特性を活かすことができます。例えば、ファイル一括ダウンロードプラグインを使えば、基本機能では難しい複数ファイルの一括操作が可能になります。

また、ワークフロープラグインと組み合わせることで、アップロードされたファイルの承認フローを自動化できます。これにより、契約書や提案書などの重要文書の確認・承認プロセスをシステム化できます。

kintoneでファイル管理するデメリット

kintoneでファイル管理するデメリットは以下2つです。

  • 保存容量に制限がある
  • 階層構造が作りにくいため管理工数がかかる

保存容量に制限がある

kintoneのディスク容量には上限があります。基本容量は「5GB×ユーザー数」で計算されます。例えば、10人のユーザーがいる場合、合計50GBまで使用できます。この容量はチーム全体で共有されるため、一部のユーザーが5GB以上使用しても問題ありませんが、全体で上限を超えないよう注意が必要です。

容量が足りなくなった場合は、追加料金(10GBあたり月額1,000円)でディスク容量を増設できます。

階層構造が作りにくいため管理工数がかかる

kintoneでは、基本機能として直感的なフォルダ分けや階層構造が提供されていないため、多数のファイルを管理する際に散在化し、必要なファイルを見つけにくくなります。カテゴリー機能で疑似的な階層を作れますが、PCのフォルダのような操作感とは異なります。

また「アプリ一覧プラグイン」を使えば階層構造を作成できますが、標準では2階層までの制限があります。大量のファイルや複雑な分類が必要な場合は、導入前に十分な計画と設計が必要です。

kintoneでのファイル管理に向いているデータ・不向きなデータ

kintoneはディスクの容量に制限があります。そのため、kintoneでのファイル管理に向いていないデータは、アップロードをせず端末や社内ネットワークなどに保存した方がディスク容量の空きを作れます。

kintoneに向いているデータの種類、不向きなデータの種類を見てみましょう。

kintoneに向いているデータ kintoneに向いていないデータ
  • 保管することが目的となるデータ
  • 見積書や請求書などのようなアプリの内容と紐づくデータ
  • 頻繁に参照しないデータ
  • PDF
  • 大容量のデータ
  • 複数のファイルを添付しなければならないケース
  • 頻繁に参照する、変更の多いデータ

〈kintoneに向いているデータ〉

保管が目的のデータは、kintoneにアップロードするとメンバーが誰でも見られる状態になります。よって、kintoneに向いているデータといえますが、後述するように頻繁に参照するデータだとかえって手間がかかるので、その場合は別の場所への保存がおすすめです。

アプリと紐づけて作る見積書や請求書などのデータは、ぜひkintoneにアップロードしてください。

頻繁に参照したり編集したりするデータは、都度、ダウンロードが必要になるため、kintoneに保存すると手間がかかります。そうでないデータのアップロードを、おすすめします。

それと同じ意味で、PDFの中でも書類の内容のバージョンアップをする機会が少ないものは、kintoneへのアップロードがおすすめです。

〈kintoneに向いていないデータ〉

画像や動画といった大容量のデータは、kintoneで使えるディスク容量を消費してしまいます。これらは、別の場所への保管がおすすめです。

kintoneでは一括アップロードができないため、複数のファイルを添付しなければならない場合は、面倒に感じてしまいます。

先ほども取り上げたように、頻繁に参照する、編集・変更をするデータをkintoneに保存することはおすすめできません。kintoneに保存すると、手間がかかる場合があるからです。

kintoneのファイル管理方法

kintoneでファイル管理をする方法として、「基本機能を使う」「サンプルアプリの『ファイル管理』を使う」といった方法があります。それぞれの詳細を見ていきましょう。

基本機能

基本機能でファイル管理をする場合、アップロードはすでに述べたように添付ファイルフィールドへファイルをドラッグ&ドロップで、完了します。最大1GBまでのファイルがアップロード可能です。

また、5GB×ユーザー数のディスク容量上限を超えないよう、注意しましょう。

サンプルアプリ「ファイル管理」

kintoneには「ファイル管理」という名前のサンプルアプリがあります。ファイルの更新履歴が確認できる他、ファイル内の全文検索も可能です。たとえば、PDFの文書内にある言葉も検索できます。

kintoneのカスタマイズ機能を利用して、独自のファイル管理システムをつくる、という方法もあります。kintoneを通じて、チーム内でファイルのやり取りをする場合などは、この方法が向いているでしょう。

kintoneのファイル管理で階層構造を作る方法

kintoneのファイル管理で階層構造を作る方法は以下2つです。

  • 基本機能のカテゴリーの使用
  • アプリ一覧プラグインの活用

基本機能のカテゴリーの使用

kintoneの基本機能に「カテゴリー」というものがあります。これはアプリ内のレコードを分類するための機能で、ファイル管理において疑似的な階層構造を作れます。ただし、カテゴリーはあくまで同じアプリ内のレコードのみを分類できるため、複数のアプリにまたがるファイル管理には適していません。

カテゴリーは最大5階層まで設定可能で、使用するには以下の手順で設定します。

  1. アプリの設定画面で「その他の設定」を選択
  2. 「カテゴリー」を開く
  3. 「カテゴリーを有効にする」にチェックを入れる

カテゴリー名の設定は簡単です。入力窓をクリックしてカテゴリー名を入力するだけです。階層構造を作るには、入力窓の右にある「+」ボタンを押すと下の階層を追加できます。また、上下の三角形ボタンを使えばカテゴリーの表示順序を変更できます。

アプリ一覧プラグインの活用

アプリ自体を階層ごとに分類できるのが、無料の「アプリ一覧プラグイン」です。

プラグインのダウンロード・インストール後、まずフィールド設定をしていない空のアプリを作り、公開します。その空アプリの設定画面、「追加したプラグイン」にアプリ一覧プラグインを導入してください。

そして、フォルダやアプリのアイコンをどれにするか決めれば、設定は完了です。

「新規フォルダ作成」を押せばフォルダができ、フォルダを右クリックでフォルダ名の設定ができます。

注意点として、アプリ一覧プラグインは、サンプルでは2階層までしか作れません。3階層以上にするには、カスタマイズが必要です。

kViewerを利用することでkintoneユーザー以外にもファイルを共有できる

kintoneの基本機能では、ライセンスを所有するkintoneユーザーだけがファイルを閲覧でき、非ユーザーはファイルを閲覧できません。

取引先にもkintone内にある情報を共有したい」「kintone内の情報を公開する際のデータの移し替えが面倒」というお悩みを解決するのが、kintone連携サービス「kViewer」です。

kViewerを使えば、kintone内にある情報やデータを外部公開できます。

見せたい情報だけを選んでビューを作成することにより、kintoneライセンスを持たない非ユーザーでも、kintone内に保存されている情報を閲覧可能です。

情報開示する度にデータやファイルを移し替えたり、HPを更新したりする手間を減らせるため、業務効率が向上します。

>関連記事:kViewer(ケイビューワー)とは?できること・使い方

ファイル管理アプリをkViewerで共有する方法

kintoneアプリストアで「ファイル管理」アプリを検索し、追加します。

kViewerにログインし、「ビューの作成」に進みます。

リストビューの「作成」をクリックします。

ビューの管理名と、kintoneアプリのトップ画面に表示される、https://(サブドメイン).cybozu.com/k/xxx/形式のURLを入力します。
すると、「APIトークンはこちらのURLから生成できます」という表示が出るため、クリックします。

ファイル管理アプリのAPIトークン生成画面に移動するため、「生成する」をクリックします。アクセス権をチェックし、APIトークンをコピーしたら「保存」し、アプリの更新まで行います。

再びkViewerの画面に戻り、コピーしたAPIトークンを貼り付け、「作成」をクリックします。

「コンテンツの配置を選択する」から、ビューのレイアウトを選びます。

「メインコンテンツ」から、表示するフィールドをプルダウンで選択します。

フィールドの表示順序も矢印で移動しながら変更可能です。
最後に「保存」をクリックします。

他にも、公開するレコードを制御したり、公開期間やToyokumo kintoneApp認証を設定してビューに制限を設けたりなど、用途に応じたカスタマイズが可能です。

プレビューから作成したビューの仕上がりを確認し、必要に応じて修正・変更を行います。

最後に「公開」をクリックして、ビューの完成です。

kViewerの特徴6選

公開する情報に合わせて表示タイプを選べる

kViewerでは8つのビューから、公開する情報の目的や内容に最適な表示タイプを選べます。

また、ダッシュボードビューでは、複数のビューをまとめて表示可能です。

表示する・しない動画を自由にカスタマイズできる

kViewerではkintone内の表示する情報、表示しない情報を自由に取捨選択できます。

文字情報だけでなく、画像や動画もサムネイル化でき、一覧ビューから動画の再生も可能です。

複数のビューを組み合わせたダッシュボードビューであらゆる情報を一覧できる

kViewerの複数のビューを組み合わせて表示するビューです。
いくつかの情報を組み合わせたり、別々のアプリから作成したビューを同じ画面で表示したりできます。

様々なグラフやリスト、値を一目で確認可能です。

豊富なデザインテンプレートから好きなビューを選べる

プログラミング不要で、豊富なデザインのビューを作成できます。

デザインテンプレート一覧から、好みのものをダウンロードし、自身のビューに適用可能です。

多言語対応

アクセスするブラウザが設定している言語によって、ビュー内の文言を出し分けられます。
対応可能な言語は日本語、英語、中国語です。

作成したビューのホームページへの埋め込みも可能

kViewerで作成したビューは、外部のWebページへ埋め込み可能です。

ビューを公開すると、Iframe用の埋め込みコードが生成されるため、コピーしてWebページ内のHTMLコードに貼り付けるだけで、Webページ上にビューが表示されます。

ファイル管理と情報開示の手間を一度に削減

今回はkintoneのサンプルアプリ「ファイル管理」と、kintone連携サービス「kViwer」の機能や活用方法を紹介しました。

ファイル管理アプリを使うことで、日々増えていくファイルを負担なく、効率的に整理できます。さらに、kViewerを一緒に活用すれば、kintone非ユーザーに対しても、必要な情報を目的に応じて公開可能です。

ファイル管理や情報開示の手間を減らしたいとお考えの方は、ファイル管理アプリとkViewerを組み合わせた運用を検討してみてください。

kViewerは、30日間の無料お試しを何度でもご利用いただけます。ぜひお気軽に以下よりお申し込みください。

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監修者トヨクモ編集部


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