【脱エクセル】kintoneへ移行するメリットは?事例や連携サービスも紹介

エクセルで管理していたデータをkintone(キントーン)へ移行すれば、一つのデータを複数人で編集・共有・管理が可能になります。
「エクセルを使っているものの、kintoneに移行したい」「ファイルが属人化していたり、複数のファイルに情報が散在している」とお悩みの方もいるのではないでしょうか、
この記事では、脱エクセルの概要や重要性、脱エクセルに役立つkintoneを利用するメリット、脱エクセル×kintoneの成功事例について紹介します。
脱エクセルとは?なぜ増えているのか
脱エクセルとは、言葉の通り「エクセル」から他のツールに切り替える動きのことです。エクセルの使用を完全にストップするのではなく、あくまでエクセル上での大量のデータ処理からの脱却」を意味します。
他ツールを活用することで、エクセルによって時間がかかっている作業や煩雑化している業務を効率化し、情報共有の円滑化や生産性向上につなげることが可能です。
脱エクセルが普及した理由としては、企業にマッチしたクラウドサービスなどの別製品が出てきたことや、DX推進や働き方改革などが影響しています。
エクセルに比べて、クラウド製品は場所を選ばずに利用できたり、業務を一元化できたりするメリットがあります。
このように、企業において脱エクセルを進めることで、作業の属人化を防いだり、業務のボトルネックを解決できるでしょう。
脱エクセル!kintoneを利用するメリット
kintoneは、プログラミング知識なしで自社の業務効率化・自動化を実現する業務アプリを開発できるクラウドサービスです。
これまでエクセルで管理していたデータをkintoneへ移行することで、1つのデータを複数人で管理したり、あらゆるアプリや機能と組み合わせて活用することができます。
kintoneを活用して脱エクセルするメリットは、以下が挙げられます。
- 複数人でデータを編集・共有・管理できる
- フォーマットを統一できる
- スムーズにコミュニケーションできる
- 編集履歴を確認・復元できる
- モバイルデバイスに対応できる
ここでは、それぞれのメリットについて順に解説します。
複数人でデータを編集・共有・管理できる
エクセルからkintoneへ移行することで、複数人でデータを編集・共有・管理できる点は大きなメリットです。
kintoneは、ログインするだけで共通のアプリを参照できるので、1つのアプリ内のデータを同時に編集することができます。更新された情報はリアルタイムに反映されるので、データを共有しなおす必要もありません。
kintoneなら、エクセルでよくある「どれが最新版のファイルか分からなくなった」「エクセルのファイルが属人化してしまっている」という課題も解消できます。
フォーマットを統一できる
エクセルからkintoneへ移行することで、ファイルやデータ管理のフォーマットを統一できるメリットもあります。
エクセルでデータを管理している中で、フォーマットにバラつきが生じ、部署や支店ごとの管理や共有が難しいという課題を抱えている方もいるでしょう。
また、エクセルでは編集権限をかけていない限り、ふとした拍子に計算式を誤って削除してしまったり、変更してしまったりする可能性も考えられます。
kintoneは、入力画面とは異なる管理画面から計算式を編集する必要があるので、あらかじめ設定していた計算式を削除してしまうリスクを未然に防げます。
スムーズにコミュニケーションできる
kintoneでは、一つひとつのデータに対して、指示やアドバイスなどを書き込める「コメント機能」があります。
コメントを利用することで、データに関する詳細情報やデータを扱う際の注意点などをkintoneの管理画面上で行えます。
他のチャットツールやメールで指示を出していた場合は、コミュニケーションの時間を短縮したり、情報共有の確実性が向上する点がメリットです。
編集履歴を確認・復元できる
kintoneではデータの変更履歴が残るようになっているため、変更履歴を残すためのマクロなどを組み込まなくても履歴を記録できます。
また、データの変更履歴のバージョンごとにデータを復元することも可能です。そのため、データを誤って削除したり変更してしまったりしても、ワンクリックで復元できるというメリットがあります。
モバイルデバイスに対応できる
kintoneはスマホやタブレットなどのモバイル端末に対応しています。そのため、時間と場所を選ばずに作業できるという点もメリットのひとつです。
エクセルにもモバイルアプリは用意されているものの、あまり操作性が高いとは言えません。kintoneは業務アプリを開発できるクラウドサービスなので、モバイルデバイスでも操作しやすいことが特徴です。
エクセルとkintoneの違いとは
エクセルはMicrosoftが開発したスプレッドシートソフトウェアです。表計算やグラフ作成、データ集計などの機能を持っています。
kintoneはサイボウズ社が提供するクラウド型のビジネスアプリで、複数人でのデータ管理やワークフロー、コミュニケーションなどにも特化しています。
エクセルは個人の分析やタスクに向いており、大きなデータ変更がない情報共有に役立つでしょう。
一方でkintoneは、チームや組織全体で共有・活用することに向いているため、複数人でデータを集計したり、やり取りが発生したりする場合におすすめです。
kintoneで脱エクセルを実現した事例3選
ここからは、kintoneで脱エクセルを実現した事例を紹介します。
1. 株式会社オプティアス
株式会社オプティアスでは、日報管理を改善するためにkintoneを導入しました。
以前までは日報をエクセルでまとめるのが大きな手間に感じていましたが、kintoneを使うことで、日報をまとめる手間の削減につながりました。
また、日報をリアルタイムに共有できるようになったため、共有のために送り合っていた大量のメールを削減することも実現したようです。
エクセルからkintoneへの移行直前に、従来の入力フォームを調整し、kintoneにアップロードしやすい形にした上で運用を開始しました。
kintone運用開始時には、エクセルから既存のデータを一括アップロードしたため、情報を継続して利用し続けられたとのことです。
2. 會澤高圧コンクリート株式会社
會澤高圧コンクリート株式会社では、業務を進めるにあたってデータベースツールなどがなく、さまざまな帳票を出力するためにエクセルが乱立することがありました。
複数人で操作するのでデータの破損が起こりやすく、バックアップから戻して最新情報を削除する、あるいは手間をかけて修復するという二択を迫られていたとのこと。
そこで、kintoneとトヨクモが提供するkintone連携サービス「PrintCreator」「kBackup」を導入し、脱エクセルを実現しました。
エクセルで出力していた帳票をPrintCreatorで手軽に出力できるようにしたり、誤って利用中のアプリを削除したときは「kBackup」で復活させました。
さらに、kintoneと組み合わせて「kMailer」を導入することで、お客様に送付するメールのチェック工数や負担軽減につながっています。
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
3. 株式会社テンダーラビングケアサービス
株式会社テンダーラビングケアサービスでは、従来のエクセルでの案件管理やデータベースに限界を感じ、業務管理ツールを探していました。
一方で、誰かがファイルを使っている際は更新できなかったり、最新情報や変更履歴などが分からなくなるという問題が生じることもあります。
そこでkintoneを導入し、アンケートや申し込みをWeb上で行い、kintoneで一元化できるようにすることで、データ共有や部署ごとの情報管理が容易になりました。
kintoneを活用して自社の顧客を管理することによって、連絡不備が発生しないようにしたり、顧客へのアフターフォローなどにおいても活用しているようです。
エクセルをkintoneに取り込む際の注意点
エクセルをkintoneに取り込む際は、以下の点に注意しましょう。
- 権限設定を確認する
- バックアップを取る
それぞれの注意点について順に解説します。
権限設定を確認する
エクセルをkintoneに移行するには、データを共有したいメンバーに「ファイル読み込み」「アプリ管理」の権限を付与します。
権限が初期設定のままでは、アプリ作成者にしかファイル読み込みの権限が付与されていないので、kintoneへのデータ移行ができません。
バックアップを取る
kintoneはデータの取り込みや削除を一括で行ったり、データ一つひとつを更新前の状態に復元したりすることが可能です。
しかし、エクセルを取り込む前の状態に戻すには手間がかかるので、万が一の事態を鑑みて事前に登録済みレコードをファイルに書き出しておくといいでしょう。
kintoneとトヨクモの連携ツールで脱エクセルを推進しよう
kintoneを使って脱エクセルをしたいとお考えの方は、kintoneおよびトヨクモのkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。

トヨクモ編集部
kintoneを便利に活用する情報を発信|サポートチーム全員がkintone資格保有者|【クラウドで、もっと便利に。もっと簡単に。】をモットーに活動