【kintone初心者でもわかる】kViewerとkMailerの使い分けのポイントをご紹介!

トヨクモが主催する「トヨクモ kintone フェス 2023」は、デジタル化して効率的に業務改善する珠玉のアイデアを学び・広める、2日間のオンラインイベントです。2023年のテーマは、「やれるっ、できるっ、キントーン!」で、よりトヨクモ製品をカンターンに活用し、業務改善ができる、そんな活用の事例をご紹介いただきました。

今回は、株式会社東京ドーム マーケティング戦略部 望月秀吉氏に語っていただきました。

自己紹介

株式会社東京ドーム マーケティング戦略部の望月秀吉です。kintoneとの出会いは2018年で、2019年の弊社開催イベントの制作業務に本格導入した際に、トヨクモ製品のフォームブリッジ、kViewer、kMailerを導入しました。

その時の活用事例に関しては、画面上のQR コードからご覧いただけるほか、サイボウズさんのホームページや、トヨクモさんのホームページでも事例紹介をしていただいておりますので、ご覧いただければと思います。(望月氏)

kintone(キントーン)導入実績30,000社 - 導入事例 | サイボウズの業務改善プラットフォーム

導入実績30,000社。kintone(キントーン)を使って、仕事が変わったチームの事例をご紹介します。業務効率アップ、…

kintone連携サービス活用事例 株式会社東京ドーム様 : 東京ドーム社がkintoneの導入でペーパーレス化を実現、…

会社概要

株式会社東京ドームは、東京ドームを中心に、遊園地「東京ドームシティアトラクションズ」や温浴施設「スパ ラクーア」などの施設で構成されている複合施設「東京ドームシティ」の運営や、イベントの企画制作など、様々なエンターテインメントに関わる業務を行っている企業です。(望月氏)

東京ドームシティ

東京ドームやラクーア、ホテルなど、「観て」「遊んで」「くつろげる」施設に加え、バラエティに富んだ飲食店も備えた都市型エン…

トヨクモのサービスを導入した理由

弊社が導入しているトヨクモ社製品は以下の通りです。

導入製品:フォームブリッジ、kViewer、kMailer

弊社がフォームブリッジ、kViewer、kMailerを導入した主な理由は、「kintoneアカウントを持っていない人と情報共有をしたい」というものでした。
同じような理由で、これらのサービスを導入されている企業様も、多いのではないかと思います。

kintone内の情報は、kintoneアカウントを持っていないと、情報の入力や閲覧ができません。しかし、導入当初は社内でもアカウント数が限られていたり、社外のお客さまもkintoneを利用していなかったりと、情報共有ができる範囲が限られています。そのため、kintoneアカウントを持っていない人との情報共有の方法を検討していました。

そして、弊社が開催するイベントの出展者様とのコミュニケーションに必要だったため、この3つのサービスを導入することにしました。

  • フォームブリッジ:Webフォーム形式になっており、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できます。
  • kViewer:kintoneアカウントを持っていないユーザーに、簡単にkintone内の情報を一覧形式や ダッシュボードのような形などで閲覧できるサービスです。
  • kMailer:kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintoneのデータを自動で引用したメールを送信できるサービスです。

各サービスの詳細については、トヨクモさんのホームページなどでご覧いただければと思います。
(望月氏)

Toyokumo kintoneApp

kintone(キントーン)の標準機能では足りない「あと1つ」を実現するための連携アプリです。APIが準備されているki…

kViewerとkMailerの使い分け

ここまでの話を簡単に整理すると、kintoneアカウントを持っていない人から情報をインプット(受け取る)するためにフォームブリッジを、逆に情報をアウトプット(発信)するのにkViewerやkMailerを導入しているユーザー様が多いかと思います。

そこで、情報をアウトプットする際に使うkViewerとkMailerを、どのように使い分けると効果的であるか、kintone初心者向けに2つのポイントでご紹介します。

まず1つ目のポイントは、kViewerは多くの人に同じ情報を伝えるときに、kMailerは多くの人にそれぞれ異なる情報を送るときに便利です。

kViewerは、同じURLのビューを1つ送ってしまえば、そこにある一覧表やダッシュボードなどを、同時に多くの人と共有できます。

一方でkMailerは、kintone内にあるそれぞれに異なる情報を送る時にとても便利です。

例えば請求書発行の際の会社名・担当者様名・請求書の添付書類などをメールに差し込み、一斉に複数の会社様に送付できます。何度も同じような文言のメールを作成することなく、1回でそれぞれの人に異なる情報を送付できる点で、非常に業務が効率されます。(望月氏)

「動く情報」「動かない情報」とは?

そして、2つ目のポイントとしては、kViewerは「動く情報」を、kMailerは「動かない情報」を送るのに活用できる点が挙げられます。

情報更新が今後も行われる、変化する情報が動く情報であり、アンケートや請求金額など内容の更新が行われない確定した情報が動かない情報です。

この後、事例を用いて詳しくご紹介します。(望月氏)

事例紹介:社内発表会での座席指定

今年の春、東京ドームシティはリブランディングを実施し、新しいロゴに変更しました。この新しいロゴについて、昨年3回に分けたイベント形式の社内発表会で、社員の方々に説明をしています。

社員に参加希望を募り、各回ごとに、可能な限り前から欠番なく座席を埋めていきます。なお、この社内発表会では、「新しいロゴマークの入った、それぞれの社員の名前カードを座席に用意する」という演出をしたかったため、参加者の名前と座席を一致させる必要がありました。また運営上、参加する社員には、当日自分が座る「各自の座席番号」を伝え、運営スタッフには、「座席一覧」を共有しなければなりません。

ただし、これらのことを行うには、いくつかのハードルが存在しました。シフトの都合を加味し、出欠の変更は締め切り後もギリギリまで受け付ける必要があったこと、運営スタッフも社員もほとんどがkintoneアカウントを持っていないことなどです。(望月氏)

トヨクモ製品を使って実現したかったこと

「この社内発表会では、運営スタッフと参加する社員それぞれに、座席の情報を伝える必要がありました。

しかし、運営スタッフに伝える座席情報はギリギリまで変更があり、座席一覧も変更になる一方で、参加する社員に伝えるのは、希望がない限り変更されない情報です。kintoneの中にある同じ情報でありながら、伝える内容が異なることが課題でした。(望月氏)

kViewer(運営スタッフ)の活用方法

「運営スタッフに対しては、ギリギリまで変更する可能性がある情報をkViewerを使って伝えました。Kviewerの活用においては、各回それぞれ50音順のリストをQRコードにしておき、読み込める状態にすることで、当日座席がわからない参加者の名前を聞けば、席を案内できるようにしたことがポイントです。

また、各回が終わるたびに設定を変更することで、同じQRコードで違う回の情報が見られるようにして、常に最新の情報を確認できるようにしました。」(望月氏)

kMailer(参加する社員)の活用方法

参加する社員には、kMailerを使ってメールを送信しました。kMailerは、あらかじめ差し込みの文面だけ作っておけば、参加者それぞれに「一覧表」ではなく、「自分の座席番号」のみを一斉送信できます。そのため、運営側も毎回メールの文面を考える必要がない上、参加者も自分の情報のみをすぐに確認できる点がメリットといえます。(望月氏)

kViewerとkMailerの使い分けのポイント

kViewerとkMailerは、以下の2つの視点で使い分けることがポイントです。

  • 伝えたい情報が「それぞれに異なる情報」なのか「同じ情報」なのか
  • 伝えたい情報が「動く情報」なのか「動かない情報」なのか

それぞれに異なる情報であり、動かない情報であればkViewerを、同じ情報かつ動く情報であればkMailerを使うと便利でしょう。ただし、これはあくまでも特性として向いている・向いていないという整理にすぎません。そのため、例えば、それぞれに異なる情報を伝えるのにkViewerを使うことも可能ですし、動く情報の伝達にもkMailerを利用できます。

さらに、それぞれのサービスを組み合わせることで、さらに様々な情報伝達にも活用できます。まずは、自分たちがどのような情報を誰にどのように伝えたいかを、トヨクモさんのご担当者様に相談してみてはいかがでしょうか。(望月氏)

トヨクモ製品同士の組み合わせで格段にできることが広がる

本日は、トヨクモ製品のほんの一部の機能に関する使い分けの方法を、初心者向けにご紹介させていただきました。本日詳しくご紹介しなかったフォームブリッジを含め、ほかにもさまざまなサービスがあります。それぞれのサービスを組み合わせることで、格段に出来ることが広がります。

まずは、トヨクモさんのご担当者様に、自分たちがトヨクモ製品を活用して実現したいことをご相談してみるのが、一番良いのかなと思います。初心者でも簡単に使えるサービスが豊富になるため、まずは使ってみるところから始めることもおすすめです。(望月氏)