ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!
この記事は、ユーザー会での株式会社小善本店 ITシステム部 小田切さん、松川さんによる事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。
今回は「kintone連携サービス3製品の活用事例」でご登壇いただきました!
kintone導入の過程と効果
小善本店は1894年創業、従業員数約50人の海苔の仕入・加工販売を行う食品メーカーです。2024年で130周年を迎えまして、東京都台東区に本社を構えております。
kintone導入前、当社は紙だらけの状態でシステムという言葉からは一番遠いところにありました。
基幹システム自体は存在していましたが、買い切り型のパッケージサービスということもあり、柔軟性・拡張性に難があり、現場の要望に対応できない状況でした。
そんな中、ITシステム部を立ち上げた人間がkintoneを見つけてきまして、kintone導入をきっかけに業務のIT化が進み以下のような成果を得られました。
- 紙の資料をkintoneに一元化し、大量に抱えていた書類の破棄に成功
- 現場の人間によるノーコードでのアプリ作成や柔軟なカスタマイズ可能に
- 新社屋への移転に伴いフリーアドレス化を進め、どこでも仕事ができる環境を整備
- kintoneで座席アプリを作成し、部署間の情報共有を促進
今回は、kintoneと一緒に活用してきたトヨクモのPrintCreator、FormBridge、kViewerの3製品の活用事例を順にご紹介させていただきます。(小田切氏)
事例1.報告書・請求書の作成
紙の資料をkintoneに一元化できたものの、どうしても紙が必要になるタイミングは残っていました。
紙の処理が必要なタイミングとして、今回は代表的な以下の2つをご紹介させていただきます。
- 工場での「加工報告書」
- 経理での「統括請求書」
まず、当社は食品メーカーのため、工場にはパートの方が大勢います。
パートの皆さんに社用スマホなどのデバイスを持たせることができないため、「加工報告書」をはじめとした書類でのやり取りがどうしても必要になります。
次に、経理についてですが、毎月特定の取引先相手から指定のフォーマットで請求書を出して欲しいと要望を受けていました。
その月の取引や請求内容をまとめたものを「統括請求書」と呼んでおり、作成に工数がかかる上にヒューマンエラーも発生するため非常に手間がかかっていました。(小田切氏)
PrintCreatorで効率化に成功!
工場と経理での課題を解決すべく、kintoneのレコード内容をそのまま指定のフォーマットに出力できるものを探していたところ、PrintCreatorに出会い導入を決めました。
まずは、工場の加工報告書ですが、こちらはPrintCreatorを導入したことによってボタン1つで「加工報告書」を出力できるようになりました。
元々、kintoneで在庫状況をほぼリアルタイムで把握できていたのですが、それをパートの方々に即時共有するためのフォーマットを作成した形になります。
フォーマットについては現場の方々に聞き取りを行いまして、海苔の枚数の項目や枠の広さなどの細かい要望にも対応した上で作成することができました。
次に経理についてですが、こちらも同様にボタン1つで「統括請求書」を出力できるようになりました。
これまではシステムから出力したCSVをExcelで集計してまとめて…と時間がかかりミスも起きていましたが、午前中で確認作業まで完結するぐらいの効率化に成功しました。
集計はkintoneで自動で行いますし、PrintCreatorでフォーマットに乗せるだけなので大きく改善されたと言えます。
その他にも、営業社員がお客様に渡す「納品書」や運送拠点で作業員に渡す「出荷指示書」など、50件近いフォーマットをPrintCreatorに集約することができました。
PrintCreatorの導入効果としては、以下のようにまとめられます。
- フォーマットの属人化からの解放
- 保存場所の省スペース化
- 過去書類の検索性の向上
削減コストとしては、紙やインクの消費量など経費の面はもちろんですが、省スペース化や検索性の向上などによる管理コストの削減が非常に大きかったと考えています。(小田切氏)
事例2.新社屋の受付システム
PrintCreatorにも慣れ、トヨクモの連携サービスで他のことも便利にできないかと探していた頃、旧社屋の老朽化による新社屋への移転がありました。
新社屋への移転に伴い席をフリーアドレス化したため、新たに受付システムが必要になりました。
旧社屋では席が固定だったため、お客様が自由に営業フロアに入り担当者を呼ぶことができたのですが、セキュリティ面で考えると不安が残るものでした。
新たに構築することになった受付システムの要件は、以下の通りです。
- エントランスのタブレット端末で呼び出しできる
- 部署や担当者に直接来客の通知が来る
- kintoneに来客者の情報が残る
そこで、トヨクモのFormBridgeを使えば、この要件を満たして構築できるのではないかと考えました。(松川氏)
FormBridgeで受付システムを構築
FormBridgeを活用して直感的な操作で使える受付システムを構築しました。
玄関すぐのタブレットにフォームを表示していまして、訪問客にはアポイントの有無や会社名、訪問先を選択していただき、最後に「呼び出す」を押していただきます。
「呼び出す」が押されると、当社が社内連絡ツールとして利用している「LINE WORKS」上で担当者宛に通知が飛んでくるため、即座に対応することができます。
また、フォームから受け付けているため来客履歴もすべてkintoneに自動で保存されます。
以上からFormBridgeの導入結果としては、以下のようにまとめられます。
- 入館名簿の管理などの業務の効率化
- セキュリティの強化
- お客様を待たせずにお迎えが出来る
こういったメリットを実現できること、そして何よりFormBridgeは非常に簡単で作りやすいことが最大の利点だと考えています。(松川氏)
事例3.ポイントカードシステムの導入
PrintCreatorやFormBridgeも上手く使えるようになってきた頃、新社屋の1階の小売店でおにぎりの製造販売を開始するプロジェクトが始動しました。
プロジェクト名は「のりきっちん」。老舗の海苔のプロフェッショナルが「お客さまの食卓や笑顔に直接貢献したい」という想いで運営している飲食店になります。
よりたくさんのお客様に利用していただきたいと考え、のりきっちんではポイントカードのようなシステムを導入したいと考えました。
kViewerで「のりまいれーじくらぶ」の会員ポイント管理サイトを構築
ポイントカードのようなシステムをkViewerで作れないかと考えた結果、「のりまいれーじくらぶ」を設立することにしました。
「のりまいれーじくらぶ」の概要は以下の通りです。
- 食事メニュー1つにつき1マイル貯まる→25マイルで特別クーポンを発行
- 購入金額の1%分のポイントが付与される→1ポイント=1円で使用可能
kintoneでお客様情報や購入履歴、マイルやポイント数を管理しており、そちらをkViewerで表示させるという仕組みです。
JavaScript/CSSカスタマイズで仮想カードとQRコードをスマホ上に表示できるようにしており、レジ端末でQRコードを読み取るとレコードの値に加算されてポイントが貯まります。
ポイントを貯めていくと会員カードの色が緑、青、赤とどんどんレベルアップしていき、レベルが高いお客様には特別クーポンなどを発行することも可能です。
なお、今回ご紹介したシステムについてはkViewerと店舗のレジで使っている他システムとの合わせ技になります。
kViewerの導入効果については、以下の通りです。
- お客様のリピート率の向上
- 販売実績をマーケティング分析に活かせる
- 仮想カードなので発行のコストは無し
ポイントを貯めるのが楽しいということでリピート率が向上しました。また、お客様の年齢層や販売実績をkintoneで管理できるためマーケティング分析にも役立ちます。
さらに、仮想カードという形なので物理的に発行する必要がなく、管理コストもかかりません。
FormBridge同様、kViewerは非常に使いやすく、考えたものをすぐにシステムに反映できるという点は大きなメリットだと考えています。
まとめ
PrintCreator、FormBridge、kViewerを活用した3つの事例をご紹介させていただきました。
当社はシステムが苦手な会社だったのですが、トヨクモのサービスはノーコードで簡単に活用できるので、苦手な方こそ大きな効果を発揮できるのかなと思います。
また、現場のニーズに合わせてすぐに調整したり、やろうと思えばJavaScriptでカスタマイズもできたりと、柔軟性・拡張性があるのも良い点なのではないでしょうか。
現在は3製品を中心に活用していますが、他システムなども含めてより色々なことが実現できるようになるのではないかと考えています。本日はありがとうございました。
ご登壇ありがとうございました!
小田切さんと松川さん、今回はご登壇いただきありがとうございました!
会員サイトをkViewerで作成されている、という事例は目から鱗でした…!小善本店さまの詳細な事例記事は以下ページからも確認可能です。
kintone連携サービス活用事例 株式会社小善本店 様 : 業務改善だけじゃない!トヨクモのkintone連携サービス…
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