kintoneのレコード削除・一括削除方法と注意点、万一のバックアップ方法

kintoneは、あらゆる業務を一括で管理することができる非常に便利なツールです。
しかし一方で、削除したレコードを復元することができないという特徴があり、万が一kintone内のデータが消えてしまった場合は取り返しのつかないことになってしまいます。
そのようなトラブルを回避するためには、バックアップが必須。

本記事では、レコード削除で失敗しないためのコツと、おすすめバックアップ用連携サービス「kBackup」について分かりやすく解説します。

kintoneでは削除したレコードの復元はできない

結論、kintoneで削除してしまったレコードは、システム上復元することができません。

そのため、kintoneでデータを残すためには、レコードをファイルに書き出してバックアップを取るという対策が不可欠です。

また、レコードにアクセス権を設定し「誰でも削除できる」という状況を回避する方法もあります。

一方、フィールド内にデータが登録されていた場合も、フィールドが削除されるとレコードを復元することはできないため注意が必要です。

ただし、この場合は別にレコード内容を記録したCSVファイルがあれば、新たにフィールドを追加してからファイルを移行し直すことで、再度読み込むことは可能です。

レコードの削除で後悔しないための取り組み

kintoneを使用中、何かの拍子に誤ってレコードを削除してしまったという人は少なくないようです。

一度削除すると戻すことができないため、泣く泣く諦めたという人もいるでしょう。そういったミスを減らすためには、普段からkintoneの扱い方を工夫しておくのがポイントです。

削除を行う管理者を選定する

誤ってレコードを削除しないためには、削除作業を行う管理者をあらかじめ選定しておく方法が有効です。

kintoneでは、アプリ上でアクセス権を設定することができます。

アプリの作成時あるいは編集時に、アプリ設定画面を開くと「アクセス権」の項目が表示されます。

アクセス権は大きく分けて「アプリへのアクセス権」「レコードへのアクセス権」「フィールドへのアクセス権」の3つがあり、それぞれ「ユーザーごと」「組織ごと」「グループごと」にアクセス権の付与を設定することが可能です。

レコードへのアクセス権として設定できる種類は以下のように分類されます。

  • レコード閲覧
  • レコード編集
  • レコード削除

これらの項目にチェックを入れておくことで、レコードの削除権限が付与されていない人がレコードを削除することはできなくなります。

レコード1件ごとに細かく条件を指定できるため、例えばレコードの閲覧は全員が可能、編集は作成者のみ、削除は作成者と上司のみといった複雑な設定も簡単に行うことができます。

使わなくなったレコードであっても削除はしない運用にする

関連業務が終わり使わなくなったレコードも、一切削除はしないと決めてしまうのも一つです。

とはいえ、それではどんどんレコードが増え、起動するたびに使わなくなったレコードが表示されるとなると使い勝手も悪くなってしまいます。

そこでおすすめなのが「削除をせず画面からは消える」という、いわゆる「論理削除」という方法です。

画面には表示されないためユーザーからは削除されたように見えますが、実際レコードは残っているため、必要があればいつでも確認することができます。

パソコンにも「ゴミ箱」機能がありますが、データをゴミ箱に移すだけでは、パソコン内の該当ファイルは削除されず残ります。

それと同じようなイメージで考えると、分かりやすいでしょう。
※ただし2022年10月現在、kintoneにはそういった機能がないため、自身でゴミ箱機能を追加する必要があります

設定方法の詳細は、以下の記事をご覧ください。

プロジェクト・アスノート

みなさんこんにちは。プロジェクト・アスノートの松田です。2020年は、kintoneのアップデートがとても多い一年でした…

守るべきデータを明確にする

kintoneにデータを移行する際に、あらかじめ「守るべきデータ」を見極めておくことも重要なポイントです。

業務データを一切削除せず全て保管するとなると膨大な量になってしまい、後から探すのにも手間がかかってしまいます。

そこで、本当に必要なデータだけにフォーカスしてバックアップすることで、より分かりやすく効率的にデータを守ることが可能になります。

守るべきデータを厳選した上で、必要なアクセス権を付与したり、棚卸しのような形で定期的に見直したりする、あるいは他のツールに移すといった作業を習慣化することで、レコードを誤って削除するというトラブルを減らすことができるはずです。

kintoneのレコード誤削除を救う『kBackup』

kintone連携サービスの「kBackup」は、アプリに登録したデータを削除してしまった際に備えて、データをバックアップしてくれるサービスです。

kintoneは標準機能として、アプリとスペースをバックアップするシステムを備えていますが、先にもご紹介した通り、肝心のレコード情報に関してはバックアップができない仕様となっています。

データの消失を防ぐためには、レコードを残すために別にCSVファイルを記録しておくという手段が有効ですが、全てのデータを書き写すのには時間や手間がかかるだけでなく、手作業となる分、抜けなく記録しておくというのはやはり難しいところです。

そこで救世主となるのが「kBackup」です。

kBackupを利用すれば、本来保管できないkintoneのレコードやフィールド情報を1つも漏らすことなく管理し、ボタン1つで現状復元が可能となります。

以下記事で、kBackupの機能について詳しくご紹介しています。

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バックアップしたレコードから1レコードのみ復元できる【1レコードリストア】

kBackupでは、バックアップした膨大な数のレコードの中から、1レコードのみ復元することが可能です。

難しい操作は一切なく、kBackupにログイン後「1レコードリストア」を選択したら、復元したいレコードの番号と復元もととなるバックアップデータを選び、復元先のkintoneアプリURLを入力するだけで完了します。

万が一レコード番号が分からない場合も、kintoneアプリなどから検索ができるため、例えば新入社員が誤ってレコードを削除してしまったような場合も、大きなトラブルに発展することはありません。

kintoneアプリ内のデータを1日1回自動的にバックアップ【定期バックアップ】

kBackupには定期バックアップ機能が搭載されており、データを保管したいkintoneアプリのURLを指定し、バックアップを取る時間を指定しておくだけで、1日1回自動でバックアップしてくれます。

1日最大100個のアプリをバックアップすることができ、それでも足りない場合は追加オプションも利用できます。

自動でバックアップされたデータは30日間保管され、期間内であればいつでも戻すことができるため、焦って復元作業を行う必要がありません。

また、削除したデータをまとめて復元したい場合は「kintoneを3日前の状態に戻す」といった使い方も可能です。

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kintone内の添付ファイルもバックアップ可能

kintoneは通常、レコードを削除するとそこに添付されていたファイルも同時に消失するため、重要な契約書などが含まれていた場合は企業にとって致命傷となりかねません。

しかし、kBuckupであれば、レコードが削除される前の状態まで忠実に復元させることができるので、ファイルが添付された状態で手元に戻すことができます。

データはCSVファイル形式として、添付ファイルやユーザー選択などCSVで入力できないフィールドに関しては独自の形式でバックアップを取ってくれるため非常に安心です。

強固なセキュリティ

kBackupでは、サービスにログインする際「二段階認証」と「IPアドレス制限」2種類のセキュリティ設定が可能です。

二段階認証では、ログイン画面にてメールアドレスとパスワードを入力すると、認証コードが記載されたメールが届きます。
認証コードの有効期限は10分間で、その間にログイン画面でコードを入力することでメインページへのアクセスが可能となります。

一方、IPアドレス制限を採用した場合は、登録されていないIPアドレスからのアクセスは一切できなくなります。

あらかじめ「許可するIPアドレス」に登録されたIPアドレスのみ、メインページへのアクセスが許可される仕様です。

複数のIPアドレスを登録する場合、アドレスごとに追加作業が必要ですが、二段階認証と併用することで、より強固なセキュリティシステムとなります。

kintoneで管理するデータの中には、企業にとって非常に重要で機密性の高い情報も多くあるでしょう。そういったデータを確実に守るためにも、セキュリティシステムが充実したkBackupの活用を検討しましょう。

レコード削除で取り返しがつかなくなる前に管理を依頼して安心できる運用を

本記事では、kintoneにおけるレコードの取り扱いやレコード管理で失敗しないコツ、kintone連携サービス「kBackup」についてご紹介しました。

原則として、kintone内で削除したレコードは復元することができず、万が一誤って重要な機密データを消失させてしまった場合は、取り返しのつかないことになりかねません。

そのため、レコードの誤削除に対応するために常にCSVファイルに書き残しておく必要があります。とはいえ、手作業では時間や手間がかかり、ミスが生じることもあるでしょう。

そんな時は、1日1回の自動バックアップで大切なデータを安全に守ってくれる保全サービスを利用するのが一番です。大切なデータを消失させないために、万が一の備えを万全にしておきましょう。


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