プログラミングの知識がない人でも、直感的な操作で業務に必要なアプリを構築できる業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」。
kintoneはカスタマイズ性や自由度が高く、自社にぴったりのアプリを作成できるのが強みです。一方で、知識がない状態で運用すると、効果的なデータベース設計が出来ずに必要なデータを収集できなかったり、現場の状況にそぐわない使いづらいアプリが出来てしまったりするリスクがあります。
そういった事態を避けるためには、「kintone構築のスペシャリストに頼る」というのも一つの手です。kintoneを提供するサイボウズ株式会社公認のパートナー企業が複数存在し、kintoneの導入・活用をサポートしています。
この記事では、
- 「kintone(キントーン)の導入を検討中だが、使いこなせるか分からない」
- 「kintoneを導入したものの、活かせていないと感じる」
- 「kintoneでアプリを作ってみたものの、現場からの評判が良くない」
といったお悩みをお持ちの方に向けて、kintoneのパートナーの種類や、kintoneのパートナー企業についてご紹介します。
kintoneをすでに導入済みの方も、kintoneの導入をご検討中の方も、ぜひ参考にしてみてください。
kintone(キントーン)は、ビジネスアプリ作成のクラウドツールで、サイボウズ株式会社が運営するサービスです。 業務で生じる多量なデータやそれに伴うコメントなどを一元管理でき、最近はCMでもよく見かけるようになりました。 今回[…]
kintoneの「パートナー」とは
kintoneやサイボウズ社製品のパートナーには、いくつかの種類があります。
オフィシャルパートナーとレジスタード
kintoneや、サイボウズ社製品の導入・運用をサポートする企業には、サイボウズ社が正式に認定した「オフィシャルパートナー」と、その候補企業である「レジスタード」の2種類が存在します。
「オフィシャルパートナー」となるためには、まず「レジスタード」として登録し、kintoneについて学習する、お客さまサポートの実績を積むなどして、オフィシャルパートナーとなるための準備を進める必要があります。「レジスタード」として登録したのち、必要な条件を満たした企業は「オフィシャルパートナー」として認定されます。
そして「オフィシャルパートナー」には
- コンサルティングパートナー
- プロダクトパートナー
- ディストリビューター
という3種類のカテゴリがあり、各企業はそのどれか、または複数に所属します。
コンサルティングパートナー
「コンサルティングパートナー」とは、kintoneやサイボウズ社製品の販売・提案・開発・構築・コンサルティングを行う企業です。
プロダクトパートナー
「プロダクトパートナー」とは、kintoneやサイボウズ社製品と連携するプロダクトやサービスを提供する企業です。
ディストリビューター
「ディストリビューター」とは、kintoneやサイボウズ社製品に関する知識を持ち、販売店へのディストリビューションを行う企業です。
kintoneパートナーができること
ここまでは、kintoneやサイボウズ社製品のパートナー企業の種類についてご紹介しました。では、kintoneのパートナー企業は具体的にどのようなことをしてくれるのでしょうか。パートナーのサービス内容を見ていきましょう。
各種提案・販売
まずは、kintone導入前の「各種提案や販売」です。
kintoneのパートナー企業は、
- 対面での導入相談やヒアリング
- 各種提案や製品説明
- デモンストレーションによる製品の利用体験
- 見積もり販売
などを行っています。
「自社にあったkintoneの活用方法を教えて欲しい」「実際にkintoneを操作してみたい」「自社が必要とする機能を利用するためにいくらかかるのか知りたい」といった要望に寄り添い、それぞれの企業に合ったご提案をすることが可能です。
システム構築・導入サポート
次に、kintone導入直後の「システム構築・導入サポート」です。
kintoneのパートナー企業は、
- サーバーの構築
- ネットワークの構築
- 他システムからのデータ移行
などを行っています。
特別な知識がなくてもkintoneをスムーズに使い始められるようなサポートをしており、「サーバーやネットワークの知識がなく、何をすればいいか分からない」「どのようなハードウエアが必要なのか教えて欲しい」といった要望に応えています。
アプリ開発支援
kintoneのパートナー企業は「アプリ開発支援」も行っています。
それぞれのパートナー企業は各種業界や業務に精通しており、kintone導入企業一社一社の状況に合わせて、最適なアプリ設計・開発をサポートすることが可能です。
kintoneはカスタマイズ性や自由度が非常に高いがゆえに、経験なくいきなり自社に最適なアプリを開発するのは少し難しく、特に導入直後は使いづらいアプリを作成してしまうリスクがあります。経験や知識の豊富なkintoneパートナー企業に頼ることで、そのようなリスクやミスマッチを避けることができるでしょう。
また、JavaScriptやAPIを利用した開発支援も行っています。
運用支援・教育
そのほか、kintoneのパートナー企業は「運用支援・教育」を行っています。
「kintoneを導入したが社内に浸透していない」「今あるアプリをもっと使いやすく改善したい」「従業員に使い方をレクチャーして欲しい」などの要望に応じて、kintoneの研修を実施したり、アプリを改修したりといったことが可能です。
kintoneをより使いやすくしてくれるパートナー企業を紹介
ここからは、具体的なkintoneのパートナー企業を9社抜粋してご紹介していきます。まずは一覧を見てみましょう。
企業名 | 提案・販売 | 開発・構築 | 運用支援・教育 | Cypn Report2022※ | |
セールス部門 | インテグレーション部門 | ||||
リコージャパン株式会社 | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
JBCC株式会社 | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆☆ | ☆☆ |
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
株式会社大塚商会 | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
株式会社ジョイゾー | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆ | ☆☆☆ |
株式会社コムデック | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆ | |
ペパコミ株式会社 | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆ | |
株式会社MOVED | ◯ | ◯ | ◯ | ☆☆ | |
株式会社ゴートップ | ◯ | ◯ | ◯ |
※CyPN Report(正式名称「Cybozu Partner Network Report」 通称「サイパンレポート」)とは、「オフィシャルパートナー」の過去1年の活動実績をもとに、サイボウズ社が⾼く評価したパートナーに星を付与する制度です。 360以上のパートナー企業や、300以上の連携サービスから、 ユーザーが⾃社に適した企業やサービスを選定するための一助になる評価制度です。
kintoneを導入する際におすすめのパートナー企業
次に、kintoneを導入する際におすすめのパートナー企業について、各社の特徴を見ていきましょう。
リコージャパン株式会社
リコージャパン株式会社は、サイボウズ製品の提案・導入・運用・保守・教育と、ワンストップでトータルサポートを提供しています。リコーグループが培ってきたノウハウやソリューション提案力などを活かし、質の高いサービスを提供しています。
CyPN Report(サイパンレポート)2022では、セールス部門・インテグレーション部門の2部門で最高評価の星3を獲得しています。
JBCC株式会社
JBCC株式会社は、グループ会社を合わせて全国に52拠点を持ち、あらゆる業種のDXをサポートしているITサービス企業です。2002年からサイボウズ社のオフィシャルパートナーで、500社以上に対してサイボウズ製品・サービスの導入実績があります。
また、Notesなどのグループウェアからの移行に関する経験も豊富です。
グループウェアに関する相談を受け付ける「グループウェアワークショップ」や、業務についてヒアリングし、kintoneでDXを進められる領域を明確化する「kintoneで業務DXワークショップ」など、さまざまなワークショップを用意しています。
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、kintoneの販売実績No.1のオフィシャルパートナーです。豊富な実績と経験を基に、導入・運用・保守・教育のトータルサポートを行っており、安心して頼れる存在です。
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社も、CyPN Report(サイパンレポート)2022において、セールス部門・インテグレーション部門の2部門で最高評価の星3を獲得しています。
株式会社大塚商会
株式会社大塚商会は、サイボウズ社が開催するCYBOZU AWARDにて、大きな功績を上げたパートナーに送られる「パートナー・オブ・ザ・イヤー」を15年連続で受賞しています。
ネットワーク構築、販売・会計などの業務基幹システム構築、RPAによる業務の自動化など、幅広い分野や商材が提案可能な点を強みとしており、顧客継続率において非常に高い水準の実績を保持しています。
サイボウズ社製品やkintoneだけでなく、他製品との組み合わせも提案可能で、顧客の立場に寄り添った最適な業務改善を支援しています。
こちらも、CyPN Report(サイパンレポート)2022において、セールス部門・インテグレーション部門の2部門で最高評価の星3を獲得しています。
kintoneの開発・構築・教育等におすすめのパートナー企業
次に、kintoneの開発・構築・教育等におすすめのパートナー企業について、各社の特徴を見ていきましょう。
株式会社ジョイゾー
株式会社ジョイゾーは、kintoneを活用した業務システム開発、kintoneプラグインの開発・販売など、kintoneリリース時からkintone専業で事業を行っており、「CYBOZU AWARD 2022」では、インテグレーション部門賞を受賞しています。
同社が提供しているサービス「システム39」では、合計39万円の定額で、顧客の要望や課題をヒアリングしつつその場でkintoneアプリを開発することができます。(初回の開発は無料)
大手企業含む数多くの開発実績があるほか、販売管理・在庫管理・freeeなどの会計システムとの連携などにも豊富な経験とノウハウがあります。
株式会社コムデック
株式会社コムデックは、「伊勢からITで日本を元気にする」というビジョンのもと、さまざまなITサービスを提供している会社です。顧客の課題に合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発サービス」は、既に40社以上の会社に利用されており、飲食業・士業・運送業・建築業など数々の業界の企業の業務改善を精力的にサポートしています。
「kintone対面開発サービス」のほかにも、「kintone×マネーフォワードクラウド請求書連携システム」「kintone for LINE WORKS」などさまざまなサービスを提供しています。もちろんプラグイン・JavaScriptでのカスタマイズも支援しています。
ペパコミ株式会社
kintoneの導入支援・コンサルに特化しているペパコミ株式会社は、「CYBOZU AWARD 2022」にて「パーソン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。顧客の社内にkintoneのスペシャリストを育成する、というのを目標とし、提案やサポート、コンサルティングを行っています。
建築業(事務作業の効率化など)、士業(期限管理など)、不動産業(案件進捗、物件管理など)といった業種を得意としています。
相談は無料で対応可能とのことなので、まずは気軽に相談してみるのも良いでしょう。
株式会社MOVED
株式会社MOVEDは、サイボウズ製品、特にkintoneに精通しており、伴走型の業務改善トレーニング「ハタトレ」や、短期間で効率よく実践的なスキルが身に付く「Cloud University」といったサービスを提供しています。
「ハタトレ」はkintone導入や保守・運営をただ代行するのではなく、「顧客が顧客自身で業務改善が進められる」状態を念頭に置いてサポートするサービスで、業務改善を自社内で進める力を培いたい企業にピッタリのサービスです。
不動産や医療・介護など、業種に特化したメンバーも在籍しています。
株式会社ゴートップ
ドローン空撮サービスや、紙をエコに加工する技術「ゴーチャック」など幅広いサービスを提供する株式会社ゴートップでは、kintoneリスキリング支援サービス「エスコートン」や「Human Touch for PCAクラウド 給与 dx」といったkintone関連サービスも提供しています。
kintoneリスキリング支援サービス「エスコートン」では、研修サービス・伴走支援サービス・技術アドバイザリーを行っており、DXの推進に取り組む自治体や中小企業を多面的にサポートしています。
パートナーを積極的に活用してkintoneを使いこなそう
「kintoneの導入を検討しているが、使いこなせるか分からない…」「kintoneを導入したが、いまいち上手く活用できていない…」という方にとって、「kintoneの強みを最大限活かすために、パートナーの力を借りる」という選択肢があることをお伝えできていれば幸いです。
kintoneをフル活用することが出来れば、さまざまな業務の効率がアップします。kintoneフル活用のために、ぜひパートナーの活用をご検討ください。