サイボウス社が提供する業務改善クラウドサービス「kintone(キントーン)」には、ライトコースとスタンダードコースの2つのコースがあります。
スタンダードコースは、ライトコースに比べて料金が高いものの、機能面が充実しています。そのため、どちらのコースを選ぶべきか悩む担当者の方もいるのではないでしょうか。
本記事では、kintoneのライトコースとスタンダードコースの違いについて、料金面や機能面から解説します。また、各コースの共通の機能や、スタンダードコースがおすすめな企業の特徴についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
kintoneのライトコースとスタンダードコースの違い
kintoneのライトコースとスタンダードコースの違いは、主に以下の6つにあります。それぞれの違いを表にまとめました。
ライトコース | スタンダードコース | |
---|---|---|
月額料金 | 月額780円/1ユーザー (年額9,170円/1ユーザー) |
月額1,500円/1ユーザー (年額17,640円/1ユーザー) |
ゲストユーザー価格 | 月額580円/1ユーザー (年額6,820円/1ユーザー) |
月額1,200円/1ユーザー (年額14,110円/1ユーザー) |
アプリ数・スペース数 | アプリ数:~200個 スペース数:~100個 |
アプリ数:~1,000個 スペース数:~500個 |
外部サービス連携・API | × | ○ |
プラグイン・拡張機能 | × | ○ |
無料お試しの有無 | なし | 30日間無料お試し |
ここでは、それぞれの違いについて順に解説します。
1. 月額料金
kintoneのライトコースは1ユーザーあたり月額780円、スタンダードコースは1ユーザーあたり月額1,500円となっており、料金は約2倍の差があります。
なお年額の場合はライトコースが9,170円/1ユーザー、スタンダードコースが年額17,640円/1ユーザーです。
いずれのコースも初期費用は不要で、最低契約期間は1ヶ月、最小5ユーザーから契約可能であるという点に違いはありません。
2. ゲストユーザー価格
kintoneは、自社のkintoneユーザー以外の人や、取引先・顧客などの社外の人をゲストユーザーとして招待することができます。
ライトコースのゲストユーザー価格は1ユーザーあたり月額580円、スタンダードコースは1ユーザーあたり月額1,200円となっており、こちらも料金に2倍の差があります。
なお、年額の場合はライトコースが6,820円/1ユーザー、スタンダードコースが14,110円/1ユーザーです。
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3. アプリ数・スペース数
アプリ数は、kintoneで作成できる業務システム(アプリ)の数を指します。ライトコースは200個まで、スタンダードコースは1,000個までアプリを作成可能です。
スペース数は、チーム単位で使用するコミュニケーション機能の数を指します。スペースの参加者同士でチャットしたり、情報共有したりすることが可能です。ライトコースは100個まで、スタンダードコースは500個までスペースを作ることができます。
ゲストユーザーは自分が招待されたゲストスペース内の情報のみを閲覧できる仕組みです。ゲストスペースも、ライトコースは100個まで、スタンダードコースは500個までとなっています。
4. 外部サービス連携・API
kintoneの標準機能では実装できない高度な機能を利用するには、APIを使って外部サービス連携を行う必要があります。
API(Application Programming Interface)は、アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略称で、他のサービスやシステムと連携する仕組みです。
スタンダードコースでは、APIを使ってkintoneと外部のサービスをデータ連携することができます。ライトコースでは、kintone内の機能のみ利用可能です。
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5. プラグイン・拡張機能
高度な機能を実現するには、プラグインを導入する方法もあります。
プラグインは、javascriptやCSSなどの言語を使用してカスタマイズするためのファイルをまとめて、アプリに読み込むだけで使用できるようにしたものです。
プラグインを利用することでアプリの機能を拡張し、より利便性を高めることができます。プラグインも、スタンダードコースだけで利用可能です。
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6. 無料お試しの有無
kintoneのスタンダードコースには、30日間の無料お試しが用意されています。お試し期間終了後に自動課金されることはないため、まずはお試しで機能を確認するといいでしょう。
ライトコースには無料お試し制度はないので、契約しなければ利用できません。
kintoneの各コースに共通する機能・特徴
kintoneの各コースの違いだけでなく、共通する機能や特徴についても見ていきましょう。
- アプリの作成・利用
- マルチデバイス対応
- 他製品との連携が可能
- 多言語対応
- 徹底したセキュリティ対策
- メール・電話によるサポート
それぞれ詳しく解説します。
アプリの作成・利用
kintoneでは、業務内容や業種に合わせて自由にアプリを作成・追加できます。
100以上のサンプルアプリが用意されており、そのまま使ったり自社に合わせて設定やデザインをカスタマイズして使用したりできます。
マルチデバイス対応
kintoneは、パソコンだけでなくスマホやタブレットなどのモバイル機器で利用できるマルチデバイス仕様となっています。
そのため、外出先や在宅勤務、営業回り中などの社員やメンバーとのデータ共有も行えます。
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多言語対応
kintoneは日本語・英語・中国語・スペイン語に対応しています。そのため、他言語のメンバーや海外拠点の社員ともスムーズにやり取りができます。
徹底したセキュリティ対策
kintoneには、外部からの不正アクセスや情報漏洩を防ぐための堅牢なセキュリティ対策の基盤があります。
政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)のクラウドサービスリストに掲載されており、ISMSの認証も取得しています。
kintoneは、顧客の情報資産を守るために、さまざまなセキュリティ対策が施されています。 kintoneの堅牢なセキュリティ対策は、多くの企業に支持される理由になっていますが、セキュリティ対策の具体的な中身まで、知らない人は多いので[…]
メール・電話によるサポート
kintoneでは、月〜金曜日の10:00~12:00、13:00~17:30(祝日・年末年始を除く)の営業時間において、電話やメールによるサポートに対応しています。
アプリの作成がうまくいかない、設定方法が分からないというトラブル発生時に問い合わせすることができます。
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kintoneのスタンダードコースがおすすめな企業
kintoneのスタンダードコースは、以下のような企業におすすめです。
- 業務内容ごとに機能をカスタマイズしたい場合
- 効率化する業務内容が多岐にわたる場合
- 大人数のチーム・プロジェクトで利用する場合
- 共有データが膨大にある場合
それぞれ詳しく解説します。
業務内容ごとに機能をカスタマイズしたい場合
kintoneは、外部サービス連携やプラグインを利用することで機能を拡張することができます。拡張機能はスタンダードコースに限られているため、業務内容に応じて機能をカスタマイズしたい場合に向いています。
効率化する業務内容が多岐にわたる場合
kintoneのスタンダードコースは、ライトコースに比べて多くのアプリを作成・追加できるうえに、拡張機能や外部サービスの連携も豊富です。
自社で効率化したい業務が多岐にわたる場合は、ライトコースのアプリ数(200個)では対応しきれない可能性もあるでしょう。
大人数のチーム・プロジェクトで利用する場合
kintoneを利用する部署に複数のチームがある場合や、同時進行しているプロジェクトが幅広い場合は、スタンダードコースが適しています。
スタンダードコースの場合は、スペースとゲストスペースを各500個まで設定できるので、より便利にコミュニケーションを取ることが可能です。
共有データが膨大にある場合
kintoneでは、既にExcelやWordなどのファイルで作成しているデータをアプリで共有・管理できるというメリットもあります。
kintonアプリや拡張機能を用いることで、効率的にデータを共有できるようになります。自社で管理しているデータやファイルが膨大な場合は、スタンダードコースがおすすめです。
まとめ
kintoneを利用する際は、外部サービス連携やJavascript/CSSなどのプラグインによって機能を拡張できるスタンダードコースがおすすめです。
また、kintone単体でももちろん便利ですが、kintoneと連携できるサービスによってさらなる業務効率化が図れます。そこでおすすめなのが、トヨクモが提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintone App」です。
トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
■kintone連携サービスの特徴
FormBridge | kintoneライセンスがなくてもアプリにデータを登録できる |
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PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
それぞれの連携サービスを組み合わせることによって、kintoneの機能を拡張し、より利便性の高いアプリを作成することができます。
kintoneのスタンダードコースを活用して、より幅広い機能にカスタマイズしたい場合は、「Toyokumo kintone App」を利用してはいかがでしょうか。
kintone連携サービスは何度でも利用可能な30日間無料お試しも用意しておりますので、「自社の業務で試したい」「実際の操作感を知りたい」とお考えの方は、ぜひお問合せください。