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kintoneの基本機能を使ったバックアップ方法と自動バックアップできる連携サービス

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kintone(キントーン)では、企業のあらゆる情報を一元管理できます。だからこそ重要となるのが、情報の保全。使えば使うほど増えていく大切なデータを、きちんとバックアップしておかなければ不安ですよね。

そこで今回は、kintoneの基本機能におけるバックアップの方法と、もっと安全・便利に使うための自動バックアップができるプラグイン・サービスをご紹介します。

kintoneの基本機能のバックアップでできること・できないこと

kintoneの基本機能では、kintoneに保存しているすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。ですが、誤って削除してしまったアプリやスペースを復旧できたり、レコードのバックアップを手動でとれたりする方法もあります。

バックアップに関して、kintoneの基本機能でできること、できないことを見ていきましょう。

kintoneの基本機能でできること

kintoneの基本機能でできるバックアップは、次の通りです。

  • 管理ログからアプリやスペースの復元(削除から14日以内のみ)
  • レコードを手動でCSVファイルに書き出してバックアップをとる
  • 障害時のデータ復旧(1日1回のバックアップ)(誤削除には非対応)

最後に記した障害時のデータ復旧は、1日1回、自動的にバックアップが行われるものです。しかし、あくまでも障害に備えてkintoneの運営側が行っているものであり、誤って削除した場合などユーザーの希望でデータを復元することはできません。

アプリ・スペースの復元やCSVファイルを使ったバックアップは、後ほど、詳しい方法を紹介します。

kintoneの基本機能でできないこと

kintoneの基本機能でできないバックアップは、次の通りです。

  • レコードの一括バックアップと復元
  • レコード、アプリの自動・定期バックアップと復元
  • リアルタイムのバックアップ
  • アプリの一部設定(APIトークン、アクセス権、Slack連携など)の復旧

kintoneの基本機能では、一括でバックアップを取得したり、バックアップスケジュールを設定したりできません。定期的に一括バックアップを取りたい場合は、kintone連携サービス「kBackup」を活用しましょう。

kintoneの基本機能を使ったバックアップ方法

先ほど紹介した、アプリ・スペースの復元とレコードのバックアップの仕方について、ここで詳細を取り上げます。

アプリ、スペースの復元

kintone基本機能でアプリやスペースをバックアップ、復元するには、アプリIDを特定する必要があります。「削除したアプリ名」、「削除したと思われる日時」、「削除したと思われるユーザー」などの情報を手がかりに、cybozu.com共通管理画面で監査ログから削除してしまったアプリのIDを特定します。

削除したアプリのIDを特定している画面の画像

監査ログの「アクション」項目にApp deleteの文字を見つけたら、一番左のインフォメーションアイコンを開いて、アプリIDを確認します。

アプリIDを確認している画面の画像

kintoneポータル画面右上の歯車アイコンから、「kintoneシステム管理」に入って「アプリ・スペースの復旧」ページを開きます。

kintoneポータル画面の画像。画面右上の歯車アイコンから、「kintoneシステム管理」に入る。

画面下部「その他」の中に「アプリ・スペースの復旧」ページへのリンクがある。

 

「アプリID」欄に先ほど確認したアプリIDを入力し、復旧ボタンをクリックします。上から復旧完了のバナーが降りてくれば、復旧完了です。

「アプリ/スペースの復旧」の画面の画像。

スペースの復旧も同じ手順で行えます。
ただし、この手順では、アプリの誤削除から14日以上経過している場合や、復旧後のアプリ数がライセンスの上限を超える場合など、一部復旧できない場合もあります。詳細は以下のkintoneヘルプからご確認ください。

レコードのバックアップ

レコードのバックアップは、kintone上にとっておくことはできません。定期的に手動でファイルに書き出し、必要に応じてファイルからアプリにデータを読み込む形になります。

レコード一覧画面右上の歯車アイコンをクリックし、「ファイルに書き出す」をクリックします。

案件管理アプリのレコード一覧画面の画像。

「先頭行を項目名にする」にチェックが入っていることを確認します。先頭行をしておくと、ファイルからアプリに読み込む際に、フィールドとファイルの項目が自動で紐付けされます。

「ファイルに書き出す」の画面の画像。

青枠内のフィールドから、レコードを書き出すフィールドを選び、赤枠のエリアにドラッグ・ドロップします。

「ファイルに書き出す」内の書き出すフィールドを選択する画面の画像

文字コード、出力オプションを選択します。

ユーザーや組織、グループを表示名で出力したい場合は、「ユーザー、組織、グループを表示名で出力する」にチェックを入れます。「ユーザー、組織、グループを表示名で出力する」にチェックを入れずに書き出すと、ユーザーはログイン名、組織、グループはコードで表示されます。

リッチエディターの内容をテキスト形式で出力したい場合は、出力オプションの「リッチエディターをテキスト形式で出力する」にチェックを入れ、HTML形式で書き出したい場合はチェックを外します。

「ファイルに書き出す」の画面の「文字コード」と「出力オプション」の画像

左上の「書き出す」ボタンをクリックします。

「書き出す」ボタンの画像

書き出したファイルをダウンロードして保存します。これでファイルの書き出しは完了です。

ファイルに書き出したバックアップデータをアプリに読み込むには、レコード一覧画面右上の歯車アイコンから、「ファイルから読み込む」を開きます。

「参照」ボタンから読み込むファイルを選択します。

レコード一覧画面の「ファイルから読み込む」の画像

「ファイルから読み込む」内の参照ボタンの画像

アプリのフィールドに対応して読み込むデータの項目を指定します。

フィールドの紐付けを選択する画面の画像

左上の「読み込む」ボタンをクリックします。レコード一覧画面を開いて、「ファイルの読み込みが完了しました」と表示されていれば完了です。

「読み込む」ボタンの画像

 

レコード一覧画面に「ファイルの読み込みが完了しました」が表示されている画像

自動バックアップがあるkintone連携サービスならkBackup

kintoneのバックアップを容易に行えるkintone連携サービスが、kBackupです。
kBackupの機能や費用、同様の連携サービス・プラグインとの比較を見てみましょう。

機能

kBackup機能

kBackupは、1日1回kintone内の全てのデータをバックアップし、30日間データが保存されます。バックアップを取得する時間は自由に設定でき、終業時刻に設定しておけば、夜間にトラブルが発生しても終業後の状態に復元可能です。

スタンダードコース以上であれば、レコード内に貼り付けた添付ファイルもバックアップできるため、見積書や契約書の紛失も予防。さらにプレミアムコースでは、レコードの追加や編集などのタイミングで更新後のデータを自動的にバックアップします。

たとえば、ワインセラーを製造・販売するさくら製作所様では、誤操作で販売店に卸すための製品データを1か月分消してしまったことがあったそうです。通常は再入力する必要がありますが、kBackupを導入していたことで、削除してしまった大切なデータを復元することができました。

事例記事:社内の基幹システムをkintone x トヨクモ全製品で構築、業務改善と顧客満足度の向上を同時に実現した

費用

kBackupは、初期費用は発生せず、kintone1環境につき、1契約で利用が可能です。
各コースの費用と違いは以下の表のとおりです。

コース 月額 年額 利用できる機能
ライト 10,000円 120,000円 定期バックアップ

バックアップしたデータを個別/一括で復元

スタンダード 16,000円 192,000円 添付ファイルのバックアップ
プレミアム 20,000円 240,000円 レコード操作のタイミングでの自動バックアップ

※価格は全て税抜表示です。

バックアップ機能がある連携サービス・プラグインとの比較

バックアップ機能がある他の連携サービス・プラグインとkBackupを比較し、以下の表にまとめました。

連携サービス・プラグイン名 バックアップの方法 費用
kBackup 定期実行、リアルタイム 120,000円〜240,000円/年
削除レコード復元プラグイン レコード削除時の復元

(一括バックアップはできない)

無料
gusuku Deploit 定期実行、リアルタイム 無料〜550,000円/年
Smart at tools for kintone CSV入出力 定期実行 120,000円〜600,000円/年(別途初期費用)

※2025年9月時点の情報です。

バックアップ容量の大きさを重視するなら、gusuku Deploitがおすすめです。年55万円のプランはkBackupよりも大容量で、多くのアプリや添付ファイルを管理する企業に適しています。

バックアップと合わせて、外部システムとの連携も強化したい場合は、Smart at tools for kintone CSV入出力が最適です。こちらは基本機能のCSVの入出力を自動化し、外部システムとkintoneをスムーズに連携できます。

>関連記事:kBackupとは?できること・使い方

kBackupの使い方

続いてkBackupの使い方を紹介します。定期バックアップの設定手順とリアルタイムでバックアップをとる手順の2つです。

定期バックアップの設定手順

一日一回の定期バックアップを設定する手順を解説します。

kBackupを開いたら、下のようなアプリ登録画面が現れるので、バックアップをとりたいアプリの「アプリURL」「アプリ名」と「バックアップ開始時間」をそれぞれ設定します。

kBackupのアプリ登録画面の画像

バックアップ開始時間は、プルダウンから設定できます。

「バックアップ開始時間帯」を選択する画面の画像

最後に青い「登録」ボタンをクリックして、kBackupのホーム画面に登録内容が表示されれば設定完了です。2つ目以降のアプリを登録するときには、右上の+ボタン「バックアップ対象を追加」をクリックするとアプリ登録画面に入れます。

kBackupホーム画面の「バックアップ対象を追加」の画像

リアルタイムでバックアップをとる手順

一日一回の定期バックアップとは別に、『レコードの追加/レコードの編集/レコードの削除』のタイミングでリアルタイムのバックアップを取得することもできます。

まず、ホーム画面からバックアップをとりたいアプリのアプリ名をクリックし、アプリごとの設定画面に入ります。

アプリごとの設定画面の画像

リアルタイムバックアップを開き、JavaScriptをダウンロードします。「kintoneの設定」をクリックして、kintoneアプリの設定画面に移動します。

「JavaScript」ボタンの画像「kintoneの設定」ボタンの画像

「アップロードして追加」から、先ほどダウンロードしたJavaScriptをアップロードします。「保存」「アプリを更新」をクリックします。

「アップロードして追加」ボタンと「保存」ボタンの画像

「アプリを更新」ボタンの画像

kBackupのアプリの設定画面より、『リアルタイムバックアップ』をクリックし、「有効にする」のチェックを入れて設定は完了です。

アプリ設定画面内の「リアルタイムバックアップ」の画像

kBackupの詳しい利用方法は、公式HPからご確認いただけます。

また、以下の動画でもkBackupの始め方を紹介しています。

定期的にバックアップをとって安心安全な運用を

kintone基本機能でのバックアップ方法と、バックアップを基本機能より容易にしてくれる連携サービス、kBackupをご紹介しました。

kBackupは、30日間の無料お試しが可能です。ぜひ、ご検討ください。

お試し申込ボタンの画像

 

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監修者トヨクモ編集部


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