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kintoneで自動採番するには?できることやおすすめのプラグインを紹介

トヨクモ編集部のサムネイルアイコン トヨクモ編集部

kintone(キントーン)では、既存の状態では自動採番機能を利用できないため、プラグインを導入したりJavaScriptで実装したりする必要があります。

また導入することでフィールド内の各項目に採番ができるほか、テーブル内の採番や条件付き採番もできるでしょう。

当記事ではkintoneで自動採番ができるように実装する方法や、おすすめのプラグインなどについて紹介します。すでにkintoneを導入しており、自動採番機能に関してお悩みの方はぜひ参考にしてください。

kintoneで自動採番機能を利用するには?

kintoneで自動採番機能を使用してレコードに番号を割り振りたいとき、既存のままでは利用できません。下記の3つの方法を活用することで、kintoneで自動採番機能が利用できます。

  • kintone専用の公式プラグインを導入する
  • kintone専用に公開されたJavaScriptで実装する
  • 自動化ツールを利用する

企業の体系により、おすすめする導入方法が異なります。それぞれのメリットとデメリットについて説明するため、自社に合った方法を見つけてみてください。

kintone専用の公式プラグインを導入する

プラグインとは、既存のサービスやソフトに新しい機能を追加したり機能を拡張したりできるサービスのことで、無料、有料のプラグインがあります。有料のプラグインの場合、費用が年間で約1万〜5万円ほどかかるでしょう。

とくに、kintoneのプラグインはサービスの提供元であるサイボウズ株式会社が開発したものをはじめ、多くの企業がkintone専用のプラグインを提供しています。

kintoneのプラグインを導入して自動採番機能を追加するメリットは、欲しい機能を簡単に導入できる点です。

ほとんどのプラグインは、提供元からダウンロードしてファイルを展開するだけで実装できるでしょう。一方で、プラグインのバージョンアップが行われた際に手動で対応しなければならないことがあったり、他のプラグインとの互換性が悪い場合に適切に動作しなかったりといったデメリットもあります。

kintoneに自動採番機能のみを手軽に実装したい場合、プラグインでの導入がおすすめです。

kintone専用に公開されたJavaScriptで実装する

JavaScriptとは、既存のシステムやソフトに新しい機能を追加したり機能を拡張したりするための、プログラミング言語です。

JavaScriptがプラグインと異なる点は、自由にカスタマイズできる点にあります。

プラグインの場合、UIや使用できる機能がほぼ固定されていますが、JavaScriptの場合、プログラムで組み立ててから導入できます。そのため、JavaScriptを利用すれば自社にカスタマイズされた機能を追加できるでしょう。

kintoneに自動採番機能を付与したいときも、JavaScriptで実装できます。サイボウズ社が、自動採番機能が追加できるJavaScriptのサンプルプログラムを公開しているので、参考にしてみてください。

しかし、JavaScriptで実装するにはある程度のプログラミング知識が必要です。スキルや経験がある社員がいる場合は問題ありませんが、社内にいない場合は外注する必要がある点はJavaScriptのデメリットのひとつです。

自動化ツールを利用する

自社に、Microsoft Power AutomateやUiPathなどの自動化ツールがあれば、kintoneでレコードを作成したときに自動採番ができます。

自動化ツールはRPAとよばれ、Excelやkintoneをはじめとした、パソコン上で動くソフトやクラウドサービスでの業務を自動化できます。人間による複雑な判断が求められる業務の自動化は難しいですが、レコードの転記や決まった時間のメール送信など、手順が一貫している業務なら自動化が可能です。

自動化ツールの機能を利用すれば、kintoneに登録したレコードにも自動採番ができます。また、自社に自動化ツールがある場合、追加の購入費用が発生しないこともメリットのひとつです。

ただし、社内で使用している自動化ツールが、kintone上で動作しなかったり対応していなかったりする場合は自動採番ができません。その場合は、プラグインかJavaScriptで導入することを検討しましょう。

kintoneの自動採番機能でできること

ここでは、サイボウズ社が提供している「自動採番プラグイン」を例に、kintoneの自動採番機能でできることについて解説します。

自動採番機能があれば、kintone内に登録したレコードに自動で番号が付与できます。

手動で番号を付与する必要がないという一見シンプルな機能ですが、採番する際の形式やパターンが複数あるため、自動採番機能を活用すれば業務効率化が期待できるでしょう。

kintoneの自動採番機能で業務効率化を図りたい方は、以下の内容を参考にしてください。

日付+テキスト+連番ができる

kintoneの既存機能にはなく、プラグインを導入することで使用できる自動採番機能では、フィールド値に連動した番号を割り振れます。割り振れる文字は数字だけではなく、下記の組み合わせによる連番が可能です。

  • 連番
  • 日付+連番
  • 日付+テキスト+連番
  • テキスト+連番
  • テキスト+日付+連番

たとえば日付+連番なら、今日の日付が2024年11月21日とすると、「20241121 – 001」のように日付と番号を関連付けて付与できます。さらに日付+テキスト+連番の場合、「テキスト」に好きな言葉を入れられるため、たとえば「20241121 – プロジェクトA – 001」のような番号の設定も可能です。

新規レコード保存時に採番できる

kintoneの自動採番プラグインを利用すれば、アプリ内に新規でレコードを保存するときに自動採番できます。

たとえば、下記のレコードをkintoneのアプリ内に登録するとします。

  • 田中 トヨクモ
  • 佐藤 トヨ子
  • 木村 トヨ吉

保存すると、下記のように自動で採番されます。

001 田中 トヨクモ
002 佐藤 トヨ子
003 木村 トヨ吉

ただし、レコードを途中から追加、編集したときは、採番されないため注意が必要です。たとえば、上記に新しく「村井 トヨ蔵」と「菊池 トヨ美」を追加したときは、手動で採番しなければなりません。

レコード追加時にも自動で採番させたい場合、kintone専用のプラグインを導入するか、JavaScriptで実装する必要があります。

条件を指定して採番できる

条件を指定した自動採番も可能です。たとえば、在庫管理アプリで、自社で取り扱っている製品レコードに自動採番をすると下記のようになります。

番号 製品名 ステータス
001 もも 在庫あり
002 ブドウ 在庫あり
003 メロン 在庫なし
004 みかん 在庫あり
005 バナナ 在庫なし

上記のケースで、在庫ありの製品にのみ番号を付与したいとします。自動採番機能には条件を指定して採番できる機能があるため、下記のように採番できます。

番号 製品名 ステータス
001 もも 在庫あり
002 ブドウ 在庫あり
メロン 在庫なし
003 みかん 在庫あり
バナナ 在庫なし

在庫ありの製品が現在何種類あるのかを一目で把握したいときは、kintoneの公式プラグインによる条件指定機能が便利です。

kintoneの複数のフィールドに応じた形式で採番できる

kintoneに登録したレコードに、見積番号や企業番号などの番号が複数ある場合、各番号の形式に応じた採番ができます。

たとえば、kintoneの「顧客管理アプリ」に登録している、各顧客別のレコードに下記3種類の番号を記載する欄があるとします。

  • 顧客番号
  • 見積番号
  • 請求番号

上記の番号に対してそれぞれ採番したいとき、すべてに同じ番号が振られるのではなく、下記のように独自のルールにもとづいた採番が可能です。

顧客番号 見積番号 請求番号
COMP001 QUOT-053 CLAIM-187

上記のように、あらかじめ設定された任意の形式で自動採番されるため、顧客情報を管理しやすくなるでしょう。

kintoneのテーブルで自動採番ができる

kintoneで作成したテーブル上でも自動採番ができます。テーブルの各行に連番が自動で採番されるため、手動で番号を振る手間が省けるのがメリットです。

たとえば、発注履歴を管理するアプリで、発注した時系列で企業名を管理したいとしましょう。自動採番機能を使えば上から順番に連番が付与されるため、時系列で管理しやすくなります。

他にも、合計何回発注したのかがわかりますし、たとえば企業ごとに発注管理アプリを作成すれば、どの企業にどれだけ発注しているかが一目でわかります。

モバイル版からも採番できる

パソコンだけではなく、アカウントを連携させたモバイル版kintoneからでも自動採番機能が使用できます。

たとえば、出張先で案件を受注したとします。出先でパソコンが使用できない状態でも、スマートフォンからkintoneの案件管理アプリを立ち上げ、受注内容を登録すれば、モバイル端末から受注番号を発行することができます。

kintoneのアカウントを連携させた端末なら自動で採番できるため、手動で番号を付与する手間が省けて便利です。

kintoneの自動採番プラグインを実装してカスタマイズする方法

kintoneに自動採番機能を導入する手順について、具体的に解説します。

プラグインを導入する場合

公式プラグインを導入してkintoneに自動採番機能を付与するには、下記の手順で導入します。

  • 公式サイトからプラグインをダウンロード
  • kintoneシステム管理画面からプラグインのファイルを読み込む
  • アプリの設定画面でプラグインを追加する
  • 追加したプラグインの設定画面を開き、各項目を設定する

上記の手順で、kintoneに自動採番機能を付与できます。

ただし、kintoneに自動採番機能を付与するプラグインによっては、上記以外の方法で導入する場合もあるため、必ず付属のマニュアルを確認しながら行いましょう。

また、kintoneに自動採番プラグインを導入する際は、エラーやトラブルが起きた際に対応できるよう、あらかじめお問い合わせ先を把握しておきましょう。

JavaScriptで実装する場合

JavaScriptで自動採番機能を実装する手順を紹介します。

ここではサイボウズ社が提供する、kintoneで見積番号を自動採番して登録するサンプルプログラムを利用する場合を例に解説します。手順は下記のとおりです。

  • kintoneアプリの「 商品見積書パック (External link) 」をダウンロード
  • kintoneの詳細設定から「JavaScript / CSSによるカスタマイズ」を開く
  • Cybozu CDNからライブラリ「Luxon」を指定する
  • JavaScriptのコードをエディターに記載し、拡張子を.jsにして保存する

保存したあとは、kintone上で適切に動作するか確認し、問題がなければ実装完了です。自社用としてカスタマイズする際は、さらに追加のコードを記載しましょう。

自社の自動化ツールを利用する場合

自社にすでに導入している自動化ツール(RPA)を利用して、kintoneで自動採番機能を実装する方法は、各アプリやソフトごとに異なります。

自動化ツールのマニュアルを確認しながら、設定を行いましょう。

なお、kintoneに対応している自動化ツール(RPA)には、下記があります。

  • Microsoft Power Automate
  • BizRobo!
  • UiPath
  • Coopel

kintoneがすべての自動化ツールに対応しているわけではないため、自社の自動ツールがkintoneに対応していない場合は、別の方法を検討しましょう。

kintoneのおすすめ自動採番プラグイン・連携サービス3選

kintoneに自動採番機能が付与できる、おすすめプラグインを3つ紹介します。

  • 株式会社ジョイゾー「自動採番プラグイン」
  • M-SOLUTIONS株式会社「自動採番プラグイン」
  • トヨクモ「FormBridge」

株式会社ジョイゾー「自動採番プラグイン」

株式会社ジョイゾー「自動採番プラグイン」は、複数のフィールドやアプリへの採番が可能で、任意の条件に当てはまるレコードのみに採番するなど、自由度が高い自動採番プラグインです。

株式会社ジョイゾーの「自動採番プラグイン」の価格や特徴は、下記のとおりです。

価格(税別)
  • 初期費用:0円
  • 月額プラン:3,900円/サブドメイン
  • 年額プラン:4万2,900円/サブドメイン
無料お試し 30日間無料お試しあり
おすすめポイント
  • モバイル版に対応している
  • オリジナルの形式による自動採番が可能
  • サイボウズ社の公式サイトにて公開されている

kintoneの提供元であるサイボウズ社の公式サイトで公開されているプラグインのため、kintoneとの互換性が高いといえるでしょう。

なお、月額プランに加入するには、最低でも1ヶ月間の利用が必要です。また、自動採番プラグインを利用するには、kintoneスタンダードコース以上である必要がある点には注意しましょう。

M-SOLUTIONS株式会社「自動採番プラグイン」

M-SOLUTIONS株式会社「自動採番プラグイン」は、採番ルールだけではなく、レコードの画面表示時や保存時など、採番するタイミングまで設定できる自動採番プラグインです。

M-SOLUTIONS株式会社「自動採番プラグイン」の価格や特徴は下記のとおりです。

価格(税別) 5万円/年
無料お試し 15日間無料お試しあり
おすすめポイント
  • 同一ドメインなら無制限で利用可能
  • 0001や0012などのゼロ埋め、接続詞など番号のカスタマイズが自由

提供元のM-SOLUTIONS株式会社では、常時キャンペーンやkintoneのセミナーなど、手厚いサポートを展開しています。

同一ドメインなら無制限で利用できるのがM-SOLUTIONS株式会社「自動採番プラグイン」のメリットですが、複数のドメインで利用する場合はドメインの数だけ料金がかかる点には注意しましょう。

トヨクモ「FormBridge (フォームブリッジ)」

トヨクモの「FormBridge (フォームブリッジ)」は、プログラミングなどの専門知識がなくても、マウスでクリックするだけで専用フォームや表が作成できます。「FormBridge (フォームブリッジ)」にも自動採番機能が搭載されています。

トヨクモの「FormBridge (フォームブリッジ)」の価格や特徴は下記のとおりです。

価格(税別)
  • ライト:7,000円/月(8万4,000円/年)
  • スタンダード:1万2,000円/月(14万4,000円/年)
  • プレミアム:1万8,000円/月(21万6,000円/年)
  • プロフェッショナル:3万円/月(36万円/年)
  • エンタープライズ:5万円/月(60万円/年)
無料お試し 30日間無料お試しあり
おすすめポイント
  • マウスによる直感操作のみで、フォームや表の作成、レイアウトの変更などができる
  • 別アカウントで作成したテンプレートをインポートできる
  • JavaScriptでカスタマイズができる

また、トヨクモの「kViewer (ケイビューワー)」を併用すれば、kintoneのアカウントを持っていない人でも、kintoneで作成したアプリやフィールド内の情報を閲覧できます。メンバーの人数分だけアカウントを発行する手間が省けて便利です。

まとめ

kintoneで自動採番を利用するには、既存のままではできないため、新しくプラグインを導入したりJavaScriptで実装したりする必要があります。また、自社内に自動化ツールを導入していたら、kintoneと連携させて自動採番ができるよう開発する方法もあるでしょう。

kintoneで自動採番ができれば、手動で採番する手間が省けます。業務効率の向上が期待できるため、自社に合った方法で自動採番を導入して使いこなしてみましょう。

当記事で紹介したトヨクモの「FormBridge」なら、30日間無料でのお試しができます。

そのほか、トヨクモのkintoneに役立つツールを複数まとめて30日間無料でお試し可能です。お気軽にご利用ください。

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