トヨクモが主催する「トヨクモ kintone フェス 2024」は、25以上のkintone+トヨクモ製品の活用例を大公開する年に一度のオンライン+リアルイベントです。
2024年のテーマは「きっと、もっと好きになる、kintone」で、さまざまな業界で活躍中のユーザーからkintone+トヨクモ製品の便利な使い方をご紹介いただきました。
今回は、株式会社ミエデン 情報戦略部 小柴文明氏、久保京加氏、山田駿氏に語っていただきました。
自己紹介/トヨクモ製品の導入状況
皆さん、こんにちは。本日はミエデンから「トヨクモ製品で昭和IT企業をカイゼン!」というテーマでお話しをさせていただきます。
今日お話しするのは情報戦略部の小柴、久保、山田の3名でございまして、トップバッターの私が小柴と申します。
私はもともとITの会社で7年間営業をしておりまして、そこから転職して今年で4年目になります。IT製品・クラウド製品が何も入っていなかった当時のミエデンに、kintoneとトヨクモ製品の導入を決断した人でもございます。
kintoneは2021年に導入、トヨクモ製品は3段階に分けて以下の順番で導入しました。
- 2021年:PrintCreator、DataCollect
- 2022年:FormBridge、kViewer
- 2023年:kMailer
このようにどんどん増やしていきまして、まさに5種の神器を入れたような形でございます。これらのツールを活用して会社を変革するために、日々いろいろな方々と戦いつつ前を向いて歩いております。(小柴氏)
会社紹介
株式会社ミエデンは、社員数約550名、1967年に設立した三重県津市にあるIT企業です。
中小企業ではありますが、人数規模としては少し大きめの企業となっていて、自治体や民間企業、病院などにシステムの導入サポートをしております。
また、当社はデータセンターを持っておりまして、そこでお客様の大切なデータを預かり、24時間サポートでの運用もしております。
こちらの写真をご覧ください。
左上、白黒の画像がある時点でかなり昔だなという印象を受けたかもしれません。
こちらは、汎用機と呼ばれる今で言うサーバーにあたるものをお客様に導入させていただいた時の写真です。
他にも社員旅行をしたり、全社会議を開いたりと、昔はすごく一致団結をしていた企業でございました。(小柴氏)
ミエデンが抱える悩み
直近、いろいろな世代の方が働いておりまして、以下のような悩みが出てきております。
- 上の人の指示は絶対という軍隊組織
- 多くのサービスを提供しているがゆえの増え続ける残業
- 古き良き時代の文化の押し付け合い
このような問題を解決する方法はないか、ミエデンが持つチームワークを活かすことはできないのかと、私たち情報システム部門でも考えている次第でございます。
それでは、こういった前提があることを踏まえた上で、当社の久保・山田からkintone連携サービスの活用事例をいくつか発表させていただきたいと思います。(小柴氏)
トヨクモ製品の利用状況
ここからは私、山田の方からお話しさせていただきます。私は新卒入社5年目にあたりまして、社内情報システム部門のkintone担当をさせていただいております。
ミエデンでは昭和の時代から続く企業体質を改善するために、2021年頃からkintoneと5種類のトヨクモ製品を活用しております。現在は、バックオフィス部門を中心に業務改善を図っている最中です。
具体的に1つ例を挙げさせていただきます。例えば、kintoneに集約された売り上げ見込み金額のデータをDataCollectを使用して1つのアプリに集計する。
集計したデータをkViewerを使ってリアルタイムで可視化させ、グラフビューでさまざまな人に見ていただける形にして、情報の共有を広くする。こういった部分で活用させていただいている次第です。
そんな当社の事例として、本日は社内での業務改善事例と社外を巻き込んだ事例を1つずつ、計2つお話しさせていただきます。(山田氏)
事例1.IT備品の在庫数管理
まずは、社内での業務改善事例のご紹介です。
今まで、当社ではIT備品の在庫数などが全く可視化できていなかったため、目視で倉庫の中を確認し、必要数に応じて出庫・入庫をするといった業務を行っていました。
そこで現在、kintoneとDataCollectを使用してIT備品の在庫数を可視化する動きを進めております。以下の画像をご覧ください。
左側、青色のIT備品入出庫記録アプリに日々の入庫・出庫などを記録します。例えば、ケーブル類が何本入庫したか、マウス・キーボードがどれくらい出庫したかなどの記録です。
こういった記録を青色のアプリに記録していくと、裏側でDataCollectが作動し、自動連携といった形で黄色のIT備品在庫数アプリに数のデータが連携されます。
そうするとIT備品在庫数アプリ上で管理しているIT備品の在庫数が自動的に増減していく、といった仕組みを今まさに制作している最中にございます。
以上、社内での業務改善事例を1つご紹介させていただきました。続いては、社外を巻き込んだ事例を久保の方からご説明いたします。(山田氏)
事例2.自治体向けの物品の注文フロー
ここからは私、久保から社外を巻き込んだ事例についてご紹介いたします。私は新卒入社3年目になりまして、入社当時からkintoneを担当させていただいております。
今回、社外を巻き込んだ取り組みとして、自治体向けの物品の注文フローについて取り上げさせていただきます。(久保氏)
フロー改善前の問題
当社では、自治体向けに複合機の消耗品などの注文を受け付けています。注文の受付に際して、以前から以下の2つの問題がございました。
- 電話での注文による発注ミス
- 複雑な社内フロー
まず1つは、電話での注文による発注ミスです。当社では、電話もしくはFAXによる注文を受け付けておりました。
その際、FAXであればお客様からの履歴が残るのですが、電話による注文だと残らない部分が多くなってしまい、個数の発注ミスなどのトラブルが発生しておりました。
もう1つの問題が複雑な社内フローです。1つの注文に対してさまざまな部署の承認や確認が必要で、請求書の発行などに時間がかかっていました。
こちらの画像は、物品の注文を受けてからお客様に請求書を発行するまでのプロセスを表したものになります。
まずは、営業担当が請求書の発行依頼という書類を作成します。紙での作成になっているため、そこから上司を始めとして、いろんな部署の承認や押印をもらい、最終的に請求書がお客様に送付されます。
先ほど申し上げた通り、この依頼書は紙なので、社内の各フロアを物理的に回っていき、どんどん移動していきます。まるで書類の箱根駅伝といった形で、それはもうカオスな状態でした。(久保氏)
kintone×トヨクモ製品でフローを改善
そこで、関係部署と協議した上で、kintoneとトヨクモ製品を使い、以下の3点で注文フローを改善いたしました。
- 注文の受付方法の変更
- 承認フローのデジタル化
- 進捗状況の可視化
それぞれのポイントについて解説いたします。(久保氏)
FormBridgeで注文受付
以前は電話かFAXで注文を受け付けていましたが、その部分をFormBridgeで作成したWebフォームに変更いたしました。
さらに、FormBridgeとPrintCreatorを連携させて、お客様がご自身で注文時に控えをダウンロードできるようにしました。
お客様からの注文データは当社のkintoneにどんどん溜まっていくため、お客様そして当社の両方に注文履歴が残るようになり、発注ミスを防げるようになりました。(久保氏)
承認フローのデジタル化
社内の依頼書に関わる部分をすべてkintoneに移行させました。
以前は、外に出ている上司が帰ってこないと押印をしてもらえず社内処理が進まないといった事態が起きていました。
現在は、電子決済に移行したため、注文などの急ぎの書類があった際に、外にいる上司に連絡してすぐに承認を取れるようになりました。
また、依頼書自体がすべて電子データになっているため、請求書もPrintCreatorを利用して、そのまま依頼書のデータが使える形になりました。
以前は、経理の担当者が紙の依頼書の内容を別システムに転記する作業が発生していましたが、PrintCreatorの活用で二重入力の手間もなくすことができました。(久保氏)
進捗状況の可視化
今回のフェスに登壇するにあたり、現場の方にkintone化して良かったことをお聞きしました。
その中で1つ上がってきたのが、お客様からのお問い合わせにすぐに答えられるようになったという意見です。
今までだと依頼書を他部署に回したあと、その都度今どうなっているのか確認する必要がありました。
現在は、kintone化したことで社内の処理が可視化されて、お客様へのご案内や状況報告がすぐにできるようになりました。
以上の点で、自治体向けの物品の注文フローを大幅に改善できたと思っております。
ここまで、私の方からお客様を巻き込んだ取り組みについてご紹介させていただきました。最後に、今後の取り組みについて小柴の方からお話しさせていただければと思います。(久保氏)
今後の取り組み
ここからは私、小柴から今後の取り組みについて2つお話しさせていただきます。(小柴氏)
対象範囲を広げる
先ほど久保から説明のあったFormBridgeの連携については、自治体のお客様の単価契約と呼ばれる消耗品を取り扱うことにしか使えておりません。
医療機関や民間企業のお客様向けにはまだ使えていないため、この仕組みを別のお客様にも活用していきたいと考えています。
そうすることで、さらに社内のバックオフィスの負担が減ってくると思うので、今年ないし来年には着手できるように努めていきたい所存です。(小柴氏)
非IT部門でも活躍できる場づくり
トヨクモ製品を利用されている方の悩み事として、非IT部門のメンバーでも使えるのかという疑問があるかと思います。
その答えを言うと、実は先ほどのプロジェクトメンバー、社内向けもお客様向けのアプリケーションの連携についてもほとんど非IT部門でやっております。
そのため、社内に550人いると自己紹介しましたが、IT部門でなくとも活躍ができる場づくりをして、みんなが活躍できる会社にしていきたいと考えています。(小柴氏)
まとめ
本日の発表、いかがでしたでしょうか。実は、ミエデンもトヨクモ製品を入れてからようやく3年が経ちそうというところで、まだまだ自分たちに見えている範囲の使い方・工夫しかできていません。
そのため、ユーザー同士のコミュニティや使い方を教えあえるお友達をぜひ作りたいと思っております。ぜひ、「ミエデンってどんな会社だっけ?」と検索していただけると幸いです。
以上で、「トヨクモ製品で昭和IT企業カイゼン!」という表題での発表を終了させていただきたいと思います。本日はありがとうございました。