私とトヨクモとの出会いシリーズでは、kintoneを活用している方々が「kintoneやトヨクモ製品を導入したきっかけ」「どのような業務改善を実施したのか」をご紹介していきます。
株式会社プレアは、千葉県にある1982年創業の会社で、葬儀受託業務や、仏壇、仏具一式販売、霊柩運送業などの事業を行っています。
今回、株式会社プレアの総務課で勤務されている蓼原さんに、kintoneとの出会い、kintoneやトヨクモ製品を用いた業務改善事例についてお話しいただきました!
自己紹介
ーこれまでのご経歴や、どのような業務をされてきたか教えてください。
新卒後、数年間はプログラマーとして働き、結婚と出産を機に専業主婦をしておりました。その後、いくつかのパートタイムの仕事を経て、2011年に株式会社プレアにパート従業員として入社し、2016年総務課へ異動となりました。
kintoneとの出会い
2020年に社内のサーバーがリースアップする際、クラウド化を決定し、顧客管理ツールの選定中にkintoneに出会いました。
「kintoneで情報が一つにまとまる」というキャッチコピーを見た瞬間、これだと思いました。当時、手書きやExcel、Google スプレッドシートなどさまざまな方法でデータを管理しており、お客様に情報の入力をお願いする際に同じことを複数箇所に何度も書いていただく必要がありました。
kintoneをお試し期間で使ってみた時、kintoneを活用すればお客様の情報入力も一度で済むのではないかと考え、導入を決定しました。
ーkintoneの導入は、上司も理解してくれていましたか?
上司は、現行システムでできることが、移行後もできれば良いという考えでした。また、kintone単体では帳票の出力ができないため、PrintCreatorを導入し、これにより既存の業務をすべて実現できるようになりました。
トヨクモとの出会い
ートヨクモ製品もkintone導入のタイミングで知ったとのことですが、これはサイボウズさんからの紹介があったのですか?
はい。プラグインや外部連携サービスがよく分かっていない状態で、帳票出力できるサービスを探していたところ、サイボウズの方にトヨクモ製品を教えていただきました。お試しを申し込んでみると、視覚的にとても使いやすく、こちらもすぐ導入を決めました。
ー視覚的に使いやすかったとのお話ですが、どの部分が特に良かったと感じましたか?
PDFでテンプレートファイルを読み込み、表示したい場所に希望のフィールドを配置するだけというのがとても分かりやすかったです。
ートヨクモ製品導入で苦労した点はありますか?
導入自体には苦労しませんでした。弊社の会員様に対して帳票の出力や、定期的なハガキの送付などを行っていたため、帳票出力は不可欠でした。宛名の作成はCSVに書き出して他のサービスを使用する選択肢もありましたが、効率が大幅に向上したためPrintCreatorを導入して良かったです。
ー設定で大変だった点はありますか?
葬儀会社という業界の特性上、やや堅い文化が残っており、宛名は縦書きで行書体で記載していたのですが、当時は横書きの設定しかできなかったため、横書きに変更しました。また、お客様のお名前は、戸籍に登録された字でなければならないので、今後人名漢字も帳票出力できるようになると嬉しいですね。現在は通常業務で使う名前フィールドと、宛名で使う名前フィールドを2つ用意し、宛名用のフィールドには常用漢字に変換して設定する方法で対応しています。
ー帳票を出力したいと思ってから、実現までにどのくらいの期間がかかりましたか?
kintoneを導入し、顧客管理システムのアプリを開発中に、PrintCreatorのお試しを開始し、想定の動きが実現可能なことはすぐ分かりました。しかし、サーバーのリースアップに合わせてシステムを変更する計画だったため、本格導入までには1年半ほどの期間がありました。
kintoneと連携サービスを活用した業務改善事例
蓼原さんがkintoneやトヨクモ製品を用いて、実際に行われた業務改善について伺いました!
転記ミスなし!PrintCreatorで達成した16時間の大幅短縮
以前のシステムでは、葬儀証明書はシステムから直接出力していましたが、添え状などは、別途Wordなどで作成し出力していました。システムからWordへの転記作業では転記ミスがよく発生しており、手紙が正しく届かず戻ってくることもありました。
・転記作業による入力ミス・送付ミス
◇対応
・お客様への送付物の印刷をPrintCreatorで出力
◇効果
・約16時間の転記作業の削減
PrintCreator導入により、証書の出力から添え状の発行まで、すべてkintoneから行えるようになり、効率化の実現とともに転記ミスもなくなりました。また、1つのアプリに各お客様の情報が集約されているため、他のお客様と間違えることがなく、宛名のミスも解消されました。
ー1ヶ月に何回ほど出力していますか?
証書は月に200通以上送っています。また、証書以外にも情報を変更すると、多い月には何十通も変更通知を送ります。会員システムの帳票は多岐に渡り、他にも日々さまざまな業務で活用しています。
ー実際にどの程度、時間短縮の成果がありましたか?
1通あたり約5分かかっていたので、200通で計算すると、合計1000分、約16時間ほど短縮できたと思います。
社内共有での新たな使い方!PrintCreatorで見づらさを解消
現在、kintoneのアカウントを従業員全員には発行していません。そのため過去の葬儀情報を確認してもらう際には、kintoneの一覧画面を印刷して配布していました。しかし、それではやはり見えにくいとの意見が挙がっていました。
・kintoneの一覧画面を印刷しただけだと見えにくい
◇対応
・社内の共有物をPrintCreatorで出力
◇対応
・内容が見やすくなり、確認してもらえるようになった
過去の葬儀の情報を確認してもらう際に、kintoneの一覧表を出力して確認してもらっていましたが、文字が小さく、また印刷すると文字が薄くもなります。ただ、担当者も他に方法を知らないため、こうして欲しいという要望は出ませんでしたが、見づらさという課題は確かに存在しました。そこでPrintCreatorで利用し、整えて出力すると思っていた以上に好評で、きちんと確認してもらえるようになりました。
ー具体的には、どのような情報を確認してもらっていますか?
お客様にお手紙を送っていいかの情報などを確認してもらっています。法要案内を送ることが多いのですが、法要案内を送付する方々がわかるように、一覧にして出力しています。
「アプリ連携」機能で、保守性の高いシステムに!
従来の運用では、送付方法の異なる宛名を作成する際、最後に送付方法に合わせたスタンプを押していました。
・kintoneの標準機能だと、条件分岐でのアプリ間の連携ができない
◇対応
・PrintCreatorの「アプリ連携」機能を用いた
◇効果
・スタンプを押す2度手間がなくなった
あらゆる場面で活用しているのですが、郵送用の宛名を出力するアプリがすごく気に入っています。ドロップダウンの選択肢に「後納郵便」「速達」「簡易書留」などを用意し、画像アプリと連携して、選択肢に応じて必要な画像を出力できるようにしています。これは、PrintCreatorの「アプリ連携」機能で実現しています。帳票の選択で、封筒の種類も選べるようにしており、本当に簡単に出力ができて助かっています。最近は、JavaScriptのファイルを何度もアップロードする必要がなくなり、作業がより効率化されました。
当初、スタンプをテンプレートのPDF内で設定していました。そのテンプレートは複数のアプリで使用していたのですが、スタンプのマークが変更になり、使用していたすべてのアプリでテンプレートの変更が必要になりました。そこで、「アプリ連携」機能を使って、スタンプの部分は画像アプリから引用するようにしたことで、画像アプリに設定している一つの画像だけを直せばよくなったため、とても楽になりました。
今後の展望
現在も、さまざまなところに散らばっている情報を、kintoneに集約して一度の入力で行えるように進めています。ただ、色々な部署を跨ぐこともあり、アプリも作っている最中です。今後、契約書・発注書・請求書などもPrintCreatorを用いて効率化していきたいです。
また、PrintCreatorではQRコードが出力できるので、何か良い利用方法がないかと模索しています。今考えているのは、車両にQRコードをおいて、車両日報を入力してもらうという案を考えています。
「kintoneやトヨクモ製品は、自分だけではなく他のメンバーも設定が可能で、説明も最小限で使ってもらえます。そんなとても導入しやすいシステムなのでおすすめです!」と締めてくれました。
蓼原 吏香(たではら りか)
新卒では、プログラマーとして就職
2011年:株式会社プレアにパート従業員として入社
2016年:総務課へ異動し業務改善に向けて奮闘中