「私とトヨクモとの出会い」のシリーズは、トヨクモ製品を活用している企業の「製品を知ったきっかけ」や「導入の決め手」、「社内に普及させるための取り組み」を紹介する企画です。
今回は、社会保険労務士法人ほんだの代表という立場でトヨクモ製品の導入に携わった本多直樹さんにお話を伺いました。
社会保険労務士法人ほんだでは、主に中小企業に対して、給与計算や社会保険の手続きをはじめとする人事労務支援、就業規則の作成や労務相談といった労働環境改善の業務を行っています。
同社では、2020年7月頃からkintone(キントーン)の活用が徐々に本格化。その後、2021年頃から業務効率化のためにトヨクモ製品を導入し、現在も積極的に活用しています。
社会保険労務士法人ほんだはトヨクモ製品とどのような経緯で出会い、何が決め手で導入にいたったのでしょうか?
名もなき業務を減らしたい。イメージ通りだったPrintCreatorとの出会い
【社会保険労務士法人ほんだが導入しているトヨクモ製品】
- PrintCreator:kintoneの情報を活用して任意の形式帳票を出力できるサービス
- FormBridge:kintoneアカウントがない人も登録できるWebフォームサービス
- kViewer:kintoneの情報をアカウントがない人にも共有できるサービス
- kMailer:kintone内の情報を含めたメールを自動で作成・送信できるサービス
本多さんがトヨクモ製品と出会ったのは2021年。それ以前に導入していたkintoneを使用し、業務負担を減らせないかと考えたことがきっかけでした。本多さんはトヨクモ製品との出会いについて、以下のように振り返ります。
トヨクモ製品で初めて出会ったのは、PrintCreatorでした。2021年より以前に、kintone内のデータをそのまま帳票出力できるプラグインを社内の担当者と一緒に探していたんです。帳票出力プラグインを探し始めたのは、業務で発生する紙の資料作成を簡略化したいと思ったのがきっかけでした。我々、社会保険労務士(以下:社労士)は、お客様である企業や企業が抱える従業員の数が増えるほど、資料作りも増える仕事です。例えば、社員が入社した際に必要になる労働契約書や誓約書、住所や氏名変更に伴う身上異動届など、多種多様な資料が発生します。それらを1つひとつ作成するのはかなり大変な作業なんです。それでkintone内の情報をそのまま帳票出力できるプラグインを、インターネットで探し始めました。
PrintCreatorと出会ったときは、「これがやりたかった!」と思いましたね。トヨクモさんのホームページに、PrintCreatorの活用方法が掲載されていたんですが、なんとなく考えていた理想が形になっていて。やりたいこととマッチしていたのをよく覚えています。
kintone内のレコードを直接帳票出力できるプラグインを探し、PrintCreatorと出会った本多さん。PrintCreatorを導入した約半年後、kViewer・FormBridge・kMailerを導入します。「kintoneから直接帳票出力をしたい」という目的を果たした本多さんが、さらに3つのトヨクモ製品を導入した理由は何だったのでしょうか。背景には「名もなき業務を減らしたい」という強い思いがあったと本多さんは強調します。
トヨクモ製品の導入前、お客様からいただくお問い合わせがあまりにも多く、その対応に追われた社員は疲弊してしまっていました。お客様とのやりとりはチャットツールを用いていましたが、日々やり取りをしていると一度送付した資料が流れていってしまうため、行方が分からなくなったお客様から「もう一度送ってほしい」というご要望をいただくことが多かったんです。当社ではこのようなサービス名が存在しない業務を「名もなき業務」と呼んでいます。
お客様からの問い合わせは四六時中来ていたので、家にいても心が休まらないっていう状態でしたね。そういった状況を打開したいと思ったのが、トヨクモ製品と出会ったきっかけです。
トヨクモkintoneフェスで具体化できた業務改善像
PrintCreator導入後、「トヨクモ製品はチェックしていた」と語る本多さん。同時期に参加したトヨクモkintoneフェスで、社会保険労務士法人 日本経営労務(以下:日本経営労務)の活用事例を知り、kViewer・FormBridge・kMailerの導入を決意しました。
◇事例概要:FormBridge・kViewerを使い、Myページ(顧客専用ページ)を作成
◇ポイント:顧客自身でMyページを確認でき、kintone内にある複数のアプリの情報確認をできる
◇社会保険労務士法人ほんだに与えた影響:kViewer・FormBridge・kMailerを導入して似たようなビューを作成。顧客Myページを作成し、「名もなき業務」の削減に成功。
kintone連携サービス活用事例 社会保険労務士法人 日本経営労務様 : 面倒なパスワード管理を削減、kintoneで…
本多さんの意思決定に大きな影響を与えた日本経営労務の事例は、どのような内容だったのでしょうか。
PrintCreator導入後、kViewer・FormBridge・kMailerを導入した経緯について次のように話します。
PrintCreatorを導入して、トヨクモさんの製品をチェックするようになりました。ホームページでkViewer・FormBridge・kMailerの存在を知って、なんとなく「自分のやりたいイメージとマッチするな」と思っていたんです。とはいえ、具体的にどう形作ったらいいのかが分かりませんでした。
ちょうど同じ時期にトヨクモkintoneフェスに参加したんです。そこで日本経営労務さんの活用事例を拝見しました。はっきりと「やりたいことはこれだ!」と思いましたね。そこから日本経営労務さんの活用事例を何度もWebで見るようになって。「Myページを作れば、お問い合わせ対応の負担を軽減できるな」と感じ、kViewer・FormBridge・kMailerの導入を決意しました。
トヨクモkintoneフェスに参加したことで、ぼんやりと描いていた業務改善像を具体化できた本多さん。しかしkViewer・FormBridge・kMailerの3つを一気に導入するのには躊躇したそうです。
導入したいという思いは強かったのですが、毎月の固定費が上がることにかなり躊躇しました。プラグインを一気に3つ導入するとなると、それぞれに利用料がかかりますし、通信費も上がります。費用に対してどれほどの利益を回収できるのかすごく考えましたね。
でも固定費がかかるという懸念よりも、費用対効果が高いというメリットの方が大きいと思えたんです。社員の作業効率が上がって人件費が減るだろうなと。労働契約書を1つ作るにしても、kintoneで作ってそのままkMailerで送れますし、送った労働契約書はkViewerでビューとしてお客様に見せられる。「名もなき業務」が減ることで、労働環境改善の相談対応などの業務に費やす時間が増え、必然的に売り上げも上がるだろうと想像できました。
費用対効果が決め手となって、トヨクモの3製品を導入した本多さん。その費用対効果を最大化するため、導入時に助成金を活用したそうです。
今回、少しでも導入にかかる費用を抑えるため「働き方改革推進支援助成金」を活用しました。助成金は要件が揃えば基本的に採択されるものなので、申請しない手はないだろうと。社労士という職業柄、助成金を申請するのは自然と思いつきました。
固定費が気になっていたこともあり、最初はkViewerとFormBridgeだけを申請しました。でも「助成金を活用するならkMailerも一緒に導入しよう」という話に社内でなって。ほぼ同時期に3つのプラグインを導入することになりました。
トヨクモ製品の導入によって名もなき業務を削減
【社会保険労務士法人ほんだのトヨクモ製品活用方法】
- PrintCreator:kintone内のデータを元に、帳票作成
- FormBridge:給与計算に必要な情報を聞き取るためのフォームを作成
- kViewer:kintone内のデータを活用し、顧客専用Myページを作成
- kMailer:PrintCreatorと連携し、作成した帳票を送信
最終的にPrintCreator・kViewer・FormBridge・kMailerの4つのトヨクモ製品を導入した同社。それぞれの製品が「名もなき業務」の削減に、どのような影響を及ぼしたのでしょうか。本多さんは概要を以下のように説明します。
トヨクモ製品の導入は、「顧客からも反響があった」と本多さんは語ります。
社内外で普及のための取り組みを実施
社会保険労務士法人ほんだでは、トヨクモ製品を導入することでお問い合わせ対応にかかる負担がかなり軽減されました。そんな同社では、トヨクモ製品を社内外に浸透させるため、以下の取り組みを実施しています。
◇社内:DX担当者を中心に勉強会を開催
◇社外:打ち合わせ時にMyページを案内。メルマガやYouTubeで使い方を発信。
社内で実施した勉強会について、本多さんは以下のように語ります。
当社ではkintoneを中心としたDX担当者が2名います。トヨクモ製品の導入後は、ツールの使い方を学ぶため、担当者を中心に実践ベースの勉強会を行いました。
例えば、給与計算で活用できるツール作成ですね。当社の業務には、お客様の給与計算があり、お客様の従業員が支払った立替経費を管理し、給料で精算します。そこで、立替経費の管理アプリを勉強会で作ってみました。実際に作ってみると、操作方法が分からないところがいろいろ出てきましたが、みんなで話し合いながら解決しました。座学ではなく、実際に手を動かしながら学ぶことで自然と使い方も定着しますし、最終的に業務で活用できるツールが完成するので、良い影響があるものだと手応えを感じています。
現在は、業務での必要に応じて勉強会を開催していますね。業務で必要になるツールが出てきたら都度勉強会を開催して、その場で作るような感じです。kintoneを活用した業務改善は当社の中核を担う事業なので、勉強会は基本的に全員参加しています。
当社のスタッフは社労士業務も事務も未経験のスタッフが大多数で、特別パソコンに詳しいわけではありません。ですが、既存のワークフローを変えることへの反対や不安の声は上がりませんでした。新しいことに前向きというか「楽になるならむしろやりたい」って思う人が多いみたいで。社内浸透は比較的スムーズにできたのではないかと思っています。
社員一丸となって勉強会を実施したことで、スムーズな社内浸透に成功した同社。Myページを利用する顧客への周知はどのようにされたのでしょうか。
導入当初、お客様にはMyページの使い方が浸透しませんでした。正直、あまり周知をしていなかったんです。「Myページを使えます」とメールでお知らせはしていましたが、存在に気づいたからといって使えるようになるわけではありません。お客様が自分でMyページを使えるようになるには、使い方を知ってもらう必要がありました。
今は使い方を知ってもらう方法として、メルマガやYouTubeでの発信をしています。発信するだけでは浸透しないので、打ち合わせの際も直接Myページの案内をしていますね。お客様に対しては今もまだ周知の途中なので、粘り強く継続したいと思っています。
トヨクモ製品を使って業務生産性の向上から売り上げの向上へ
今回の取材では、「名もなき業務」の削減と効率よく働ける環境づくりに尽力する本多さんの姿が強く印象に残りました。社会保険労務士法人ほんだの導入事例は、長時間労働で困っている企業やDXを進めたい担当者に、非常に参考になるケースです。士業やバックオフィスの人だけでなく、あらゆる業界・業種に通ずるお話がありました。
kintoneとトヨクモ製品を活用し業務改善に成功した本多さんに、今後の展望について尋ねてみました。
今後はお客様に提供するものを作りたいですね。これまでトヨクモ製品を活用して、社内の業務生産性はかなり高められました。これからは高まった業務生産性を活かして、よりお客様の労務支援、労働環境改善につながるような取り組みに時間を割き、最終的に売り上げを向上させていけたら良いですね。
具体的には他社のソフトで行っている業務を、kintone内で完結できる体制を構築したいと考えています。現在は給与計算や勤怠管理、有給管理などの売り上げに直接関わる業務は、顧客が導入しているソフトを使用しています。既存のソフトではカスタマイズ性が低く、やりたいことを実現できていない状況です。kintoneとトヨクモ製品はカスタマイズ性に優れているので、この目標を達成できるのではないかと期待しています。とはいってもなかなか現実的に難しい部分もあるので、今期はそこに向けた行動をとっていきたいですね。
まだ、検討段階ではありますが、今後DataCollectを導入する可能性はあります。有給管理をする際に有給休暇を従業員ごとに管理するのですが、既に導入しているプラグインだけでは難しいんです。付与された有給、使用済みの有給、時効で消えてしまった有給をそれぞれ管理するとなると、どうしてもアプリ間で計算しなければいけない状況が生まれます。DataCollectを導入すればその問題が解決するので、やりたいことが実現できそうだなと感じています。
これまで培ったkintoneとトヨクモ製品の知見を活かし、今後は売り上げ向上を図りたいと語る本多さん。トヨクモ製品はどんな人や企業におすすめなのか、尋ねてみました。
業務生産性を通じて、社会全体の課題に言及してくださった本多さん。最後にトヨクモ製品を検討している人に向けてkintone×トヨクモ製品の魅力を伺いました。
kintone×トヨクモ連携ツールで業務改善に成功した活用事例は、トヨクモkintoneフェスで一挙公開します。
トヨクモkintoneフェス参加で得られること
- トヨクモユーザーが語るサービス活用のコツ
- もっと便利なkintone活用法
- トヨクモ製品の新機能紹介
- 業種/職種別の活用例集
- 初心者マニュアル/設定テンプレート
- 他社比較
- 初心者向けのセッション
- トヨクモユーザーとの交流の機会
トヨクモkintoneフェスでは、トヨクモ製品の具体的な活用事例をバックオフィス、現場マネージャーなどといった業種・職種別に幅広く紹介。加えて、kintoneやトヨクモ製品のユーザーとの交流を通して、業務で直面している悩みやその解決策を共有することもできます。トヨクモ製品の活用法やコミュニティへの参加に興味のある方はぜひご参加ください。
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