kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社が提供している業務改善アプリ作成のクラウドサービスです。kintoneは使いこなせれば日常業務をサポートしてくれる強力なツールですが、一方で「kintoneは使えない」という評判を目にすることもあるのではないでしょうか。
当たり前ですが、100%完璧なサービスは存在せず、どんなサービスにも向き不向き・得意不得意があります。kintoneを導入してから「kintoneは使えなかった…」という感想を抱いてしまうことが無いよう、この記事ではkintoneが使えないと思われてしまう理由や、kintoneの得意不得意について丁寧に解説します。
kintoneは標準機能が優れているだけでなく、拡張機能を活かすことで更に大きな力を発揮するツールです。
「kintoneを導入したいと考えているものの、詳しいことはまだ知らない」という方や
「kintoneに興味はあるものの、どんな特徴があるのか良く知らない」といった方など、kintoneの導入をご検討されている方はぜひご一読ください。
kintone(キントーン)は、ビジネスアプリ作成のクラウドツールで、サイボウズ株式会社が運営するサービスです。 業務で生じる多量なデータやそれに伴うコメントなどを一元管理でき、最近はCMでもよく見かけるようになりました。 […]
kintoneが使えないと思われてしまう理由
まず最初に、kintoneが使えないと思われてしまう主な理由について解説します。
使い方が社内に浸透していない
kintoneの使い方が社内やチームにしっかり浸透していないが故に、「kintoneは使えない」と思われる場合があります。
kintoneの活用による業務効率化の効果は一朝一夕で得られるものではありません。
全てのユーザーが使いこなして初めてメリットを享受できます。
しかし、kintoneの使い方や必要性に対する理解度のばらつきによって、活用していくモチベーションにもユーザー間でギャップが生まれてしまいます。一部の人が使い方や必要性について十分理解していても、社内全体(もしくはkintoneを使用する部署やチーム全体)にそれを共有し、浸透させられていなければ、kintoneの効果的な活用は期待できないでしょう。
現場の意見が反映されていない
アプリに現場の声や意見が適切に反映されていないと、使い勝手が悪かったり集めたデータが使えないものだったりします。
一部の人がトップダウンでアプリを作るのではなく、現場の課題をヒアリングした上で、実態に即したアプリの作成が重要です。
そもそもkintoneに期待することに誤りがある
kintoneにも得意不得意があります。詳しくは後述しますが、kintoneは大量のデータの検索は苦手としています。
また、グラフの対象レコード数に制限がある・グラフの種類や表現力に制限がある、といった特徴があります。
このように、kintoneが苦手・不得意としている作業の効率化を期待してkintoneを導入しても、思ったような成果が得られないことがあります。
kintoneが苦手とする作業
では次に、kintoneはどのような作業を苦手とするのでしょうか。順番に見ていきましょう。
Excelで行う複雑な関数式
kintoneに標準搭載されている機能の範囲内で、一般的なデータ管理や分析は可能ですが、エクセル程の膨大な関数には対応していません。
四則演算やSUM、グラフへの集計機能などは備わっているため、エクセルから移行したいと考えている作業がkintoneでも再現可能なのか、一度トライアル期間で試してみるといいでしょう。
また、トヨクモ株式会社が提供する「データコレクト」もkintone上でのデータ収集・計算・加工の効率化を助けてくれます。
データコレクトを導入することにより、複数のアプリをまたいで存在するデータを一元管理できるようになります。
例えば、今会社として抱えている案件の状況から、今後の予算達成状況を分析したいとします。
これまでは、別々のアプリで管理されている数値はそれぞれをエクセル化し、手動で個々の数値を見ていく必要がありました。
そこでデータコレクトを用いることで、案件管理アプリで集計している数値を予実管理アプリに移行し、会社としての予算達成状況の分析が容易に行えるようになるのです。
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膨大なデータの管理
先ほども少し触れたとおり、kintoneは大量のデータの管理が苦手です。
データの一貫性を保ちながら更新する仕組みが少し弱いほか、大量のデータを検索・更新するのに長い時間がかかってしまうことがあります。
また、kintoneのディスク容量の上限は、1ユーザーにつき5GBです。これを超える容量が必要な場合は、ディスク容量を追加購入したり、不必要な添付ファイルを削除したりして容量を確保する必要があります。
また、添付ファイルについても1GBまでという容量制限があるため、kintone上で大きなファイルをやり取りすることは困難です。
kintoneが得意としていること
次は、kintoneが得意とする作業を解説します。
以下で紹介する機能を活かすことができれば、kintoneを導入するメリットを存分に享受できるでしょう。
様々な業務に対応したアプリの作成
kintoneには部署や業種別に各100以上のサンプルアプリが用意されています。
自身のタスクの効率化を最も助けてくれるアプリを既存のものから選ぶこともできますが、1からオリジナルのアプリを作ることも可能です。
アプリを作成するのに特別なプログラミングのスキルは必要ありません。
アプリに求める項目をドラッグ&ドロップで足していくだけで、効率化を考えている業務にマッチしたアプリが完成します。
プラグイン・連携サービスとの連携
kintoneの標準機能だけでなく、専用のプラグインや外部サービスとの連携を図ることで、活用の幅がより広がります。
トヨクモ株式会社もkintoneをさらに便利に活用する連携サービス6製品を提供しています。
例えば、kintoneユーザーでなくともアンケートに答えたり、問い合わせフォームに入力したりすることでkintoneにレコード追加ができる「フォームブリッジ」や、kintone内の情報を引用して帳票を簡単に出力できる「プリントクリエイター」など、kintoneの利便性を高めるサービスが代表例です。
こちらでkintoneの拡張機能をご紹介しています。
コミュニケーションツールとしての活用
kintoneでは、以下の箇所でメッセージのやり取りができます。
- レコードのコメント欄
- スペースのスレッド
- ピープル
- メッセージ
kintoneのレコード詳細画面でコメントを残せます。
また、kintoneの「スペース」機能を使うことで、テーマ別のスレッドを立てることができるようになります。特定のテーマについてディスカッションができる掲示板のようなものです。
もしkintoneライセンスを持たない社外メンバーとやり取りをしたい場合は、ゲストスペース機能を用いて、連絡を取り合うことができます。
さらに、「ピープル」機能を使うことで、各ユーザーが個人の考えや情報を共有できます。ピープル機能とは各ユーザーが自身の連絡先や文章の投稿ができる、kintone上のSNSのようなものです。
そして、「メッセージ」機能はDM(ダイレクトメッセージ)の機能で、個人間でメッセージのやり取りができます。メッセージの内容は、やり取りを行っているユーザーのみ確認できます。
kintoneの特徴を把握して使いこなそう
kintoneが得意としていること、反対に苦手としていることを網羅的に紹介しました。
kintoneは使えないと感じている方は、kintoneの機能そのものに問題があるのではなく、kintoneの長所を理解できていなかったり、正しい活用方法が社内で周知されていなかったりする可能性があります。
また、kintone単体では苦手とする作業も、連携サービスを活用することで大幅な効率化が可能となるケースもあります。
以下でkintoneの連携サービスを紹介しているので、今抱えている課題をkintoneで解決できないか、チェックしてみてください。