DX・ペーパーレス化の立役者!kintoneの便利な使い方と連携サービスを紹介

黄色い雲のトレードマークと共によく目にするクラウドサービス「kintone(キントーン)」。

便利だとは聞くものの、具体的にどういう活用方法があるのか、自分の業種・業態には使えるのか、まだ不明な点が多いという方向けに、今回はその全貌を紹介します。連携サービスを用いた使い方も紹介するので、ご自身のニーズに合った使い方を見つけてみてください。

kintoneでできることとは?何が便利?

kintoneはサイボウズ社が提供するクラウドサービスです。プログラミングなどの知識なく、ブラウザ上で業務効率化のためのアプリを作成・運用できます。

アプリとはいっても、携帯アプリのようなものではなく、「顧客名簿」「取引履歴」「予算管理」などデータを貯蓄し、検索・閲覧したり、グラフ化したりするための一連のデータの入れ物のようなイメージのものです。

▼アプリの例:案件管理

業務に合わせたアプリを自分でカスタマイズできる

アプリの作成は、一からすることはもちろん、kintone側が提供するテンプレートを編集する方法や、すでにExcelで管理が行われている場合はそれをCSVで読み込んで作成する方法もあります。

表示項目の種類や位置は、ほとんどマウスのドラッグ&ドロップでできるので、プログラミングや関数などの知識は不要です。

ほぼ全ての業務をkintone内で完結できる

kintoneでは、1件1件のデータにコメントをつけることができるので、該当案件についてkintone上で直接メンバー間のコミュニケーションを取ることができます。また、「スペース」機能では、グループを作ってスレッドを立ち上げられるので、プロジェクトや部署ごとに連絡をする場としても活用できます。

また、棒グラフ・円グラフなどで閲覧したいデータがあれば、データの表示方法を設定して保存しておくことができます。ワンクリックで最新のデータからグラフの作成ができるので、それを活用して報告書を作ったり、分析して業務改善に繋げたりすることができます。

DX化・ペーパーレスの実現

昨今、業務のDX化やペーパーレス化が叫ばれていますが、kintoneの導入はまさにそれらの大きな牽引力になります。kintoneの標準機能だけでも、多種多様なデータ管理に対応でき、プラグインや連携サービスを使えば可能性は更に大きく広がります。煩雑な手作業が減り、大幅な業務効率改善や、情報セキュリティの強化につながるでしょう。

kintoneはインターネットに接続できればどこからでも同じ情報にアクセスできるため、テレワークの推進にも大いに役立ちます。

kintoneの便利な使い方

ここからは、具体的なkintoneの活用事例を紹介していきます。kintoneはITや情報を取り扱う業種だけでなく、さまざまな業種・業態が活用しており、地方自治体などの公的機関でも利用が進んでいます。

顧客・案件管理

担当ごとに情報が属人化したり、同じ情報が複数で管理されたりしてしまうことが多い顧客や案件の管理も、kintoneを使えば一元的に管理できます。「顧客名簿」や「案件アプリ」を作成すれば、全ての情報を一箇所にまとめて誰でも閲覧できるようになるので、他の人の進捗を確認したり、最新の情報を更新して他の人にも簡単に共有したりすることができます。

円滑なリモートワーク環境の構築

kintoneは、インターネットがあればどこからでもアクセスができるため、リモートワークへの活用に最適です。部署やプロジェクトごとにグループを使ってコミュニケーションが取れるスペース機能や、各レコード(kintoneのデータの単位)に付けられるコメントの機能を使用すれば、円滑にコミュニケーションをとりながら業務を進められます。

売上管理

kintoneでは複数のアプリの情報を紐づけて表示できるので、顧客情報と結びつけながら売上管理ができます。簡単にグラフ表示の設定もできるので、いつでも最新の情報を用いて実績の見える化ができます。そのデータを参照すれば、迅速に業務改善に向けたアクションを起こせるでしょう。

採用管理

一人ひとり進捗が異なり、管理するのが煩雑になる採用管理。一人の情報を一つのレコードごとに管理ができるので、一目で候補者に関する情報が確認できます。レコードには添付ファイルも保存でき、履歴書などのデータも格納が可能です。

また、情報の種類ごとに閲覧権限を設定すれば、「面談にだけ参加する現場社員には志望動機などの情報のみ開示する」などの対応ができ、個人情報も適切に扱えます。採用実績を集計し、各採用媒体の効果分析をすることも可能です。

より具体的な活用事例については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ご参照ください。

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地方自治体での業務改善

申請対応などでペーパーワークが多い地方自治体でもkintoneの導入が進んでいます。実際の事例では、毎年5000枚を要していた紙媒体の日報をkintoneで電子化したり、残業しながら電話で受けていた市民からの問い合わせを、24時間kintoneで受け付けられるようにしたりといったことが実現されています。書類仕事が多いとなかなか事務所外での業務遂行が難しいですが、kintone上に情報を集めることでテレワークや事務所外から業務を行う「モバイルワーク」が実現でき、業務のICT化の推進力にもなっています。

kintoneの弱点

ここまでkintoneの有用な活用方法を紹介してきましたが、kintoneだけでは実現が難しいところや、利用する上で注意すべき点もあります。

アプリを作りすぎてしまうと整理が大変

アプリ作成が容易であるからこそ、アプリを作りすぎてしまうということがあります。複数の人が似たような内容を含むアプリを作ってしまうと、どの情報が最新で正しいのかが分からなくなってしまいがちです。アプリ作成や運用のルールをあらかじめ決めておくことが大切です。

1アカウント単位での課金制である

kintoneは登録するデータ量ではなく、1アカウントごとの課金制であるため、使用者が多い場合には、利用料金だけで大きなコストになる可能性があります。同一アカウントの共有利用は規定上できないため、コスト削減のためには利用者を絞ったりなど、2種類ある料金プランの最適化したりなどの工夫が必要です。

複数のアプリ内データを横断する精緻な分析は難しい

同一アプリ内の情報であれば、標準機能で計算や集計ができますが、アプリ間をまたいだ計算・集計はkintone単体では困難です。利用できる関数も限られているので、より緻密な分析を行いたい場合は、アプリごとにデータをCSV出力し、突き合わせをして計算・集計する必要がある場合もあるでしょう。

kintone内の情報をkintoneライセンスを持たない人に共有できない

「kintoneにデータの登録はしないのでアカウントは不要だが、閲覧は必要である」という従業員や社外関係者もいるかもしれません。kintoneの標準機能の範囲では、閲覧もアカウントが必要になるので、簡単に共有ができず不便に感じることがあるかもしれません。

kintoneのもっと便利な使い方!トヨクモの連携サービス

kintoneの標準機能だけでは実現が難しい内容や、上記のような問題も外部連携サービスを使えば解消できるものがあります。

製品名 機能 活用例
FormBridge(フォームブリッジ) Web上にフォームを作成し、入力した内容をkintoneの該当箇所に自動で登録できる。 発注フォームを作成し、顧客に共有。フォームに入力された注文は自動でkintoneに登録されて、対応に移る。
kViewer(ケイビューワー) kkintoneに登録された情報を一覧・グラフなど見やすい形でWeb上に公開できる。 kintoneに蓄積された年間の営業実績をグラフ化し、報告書にまとめ、全社に公開。
PrintCreator(プリントクリエイター) kintoneに登録されたデータを任意のフォーマット上に配置し、PDFに出力できる。 kintoneに登録された受注内容を、既存の請求書フォーマットに合わせて配置し、PDFで出力。
kMailer(ケイメーラー) kintoneに登録されたメールアドレスにkintone上から一斉にメールを送信できる。 顧客名簿に登録された既存の顧客に向けて、納品スケジュールの変更についてのメールを一斉送信。
DataCollect(データコレクト) kintoneのアプリ間のデータの集計・計算、関数の使用ができる。 実績管理アプリに予算管理アプリから該当月の予算額を引用してきて、達成率を計算する。
kBackup(ケイバックアップ) kintoneのアプリに登録したデータを万一消してしまった時に備えて保全できる。 アプリの改修時に誤って消してしまったレコードや添付ファイルを復元する。

kintoneの標準機能を補いたいところに対して、ピンポイントで単体サービスを利用することはもちろん、サービスを複数掛け合わせることで、より自由度高く業務フローの構築ができます。

特にFormBridgeとkViewerは、kintoneアカウントを持たない従業員や外部関係者との情報のやりとりに向いているので、関係者が多い場合におすすめのサービスです。ぜひkintoneの導入と合わせて検討してみてください。

どんなデータ活用もkintoneにお任せ!連携サービスでより便利に

どんな業種・業態の業務DX化でも推進の立役者になれる機能が満載のkintone。さらに、システムに詳しくない人でも、コツさえ掴めば簡単にアプリ開発・最適な業務フローの確立ができるのも嬉しいポイントです。活用し始めてから数週間・数ヶ月単位で業務改善が図れたという事例もあります。

ここまで読んだら「いろんなことができるんだな」ということが分かっていただけたと思いますが、どこから手をつけようかという迷いも出てきたかもしれません。幸いたくさんのテンプレートや導入事例、機能紹介のリソースが公開されているので、まずはどこかの事例を真似てみたり、既存の管理方法をそっくり移行してみて改善点を見つけたりといったところから始めてみてください。


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