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【3月ユーザー会】株式会社プロダクション・エース様による登壇レポート記事

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ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!

この記事はユーザー会での株式会社プロダクション・エース 鹿野内さんの事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。

今回は「身近なところから業務改善を広めた話」でご登壇いただきました!

はじめに

株式会社プロダクション・エースという、タレントのマネジメントとゲーム・アニメなどへの出演のサポートを行っている会社に勤めています、鹿野内です。

事業部は、声優事業部、制作部、声優養成部、総務経理部の4つから構成されております。私は制作部の副部長をしながら、kintone担当も兼任している状況です。

本日は、業務改善入門編ということで、kintone導入から社内浸透に至り、各部署に担当者が生まれるまでのお話をさせていただきます。

kintoneの導入背景と業務改善の定義

皆さん、kintone歴は何年ですか?当社では、2020年に導入したので、2025年でkintone5年目になるのですが、実は1年寝かせたため実質4年ほどになります。

そこで質問です。皆さんがkintoneを最初に導入した目的は何でしたか?ぜひ、思い出してみてください。

当社の場合、以下の5つが導入した理由でした。

  1. 紙からの転記をしたくない
  2. メールでやりたくない
  3. 社内全体の業務が滞っていた
  4. ファイルサーバの限界を感じた
  5. 人手不足だった

このように、自社で抱えている課題を解決しようと思い、皆さんもkintoneを導入されたと思います。

これ、つまり業務改善なんですよね。業務改善とは何か、皆さんは考えたことありますか?

調べてみたところ、業務改善とは「仕事や作業などの内容をよい方に改めること。」と書かれていました。

私も、業務改善とは「企業活動全体の効率化と生産性向上を目指して業務をみなおし継続的によりよくしていく取り組み」だと認識しています。”継続的”がポイントです。

業務改善は身近なところから

業務改善を始めようと思ってkintoneやトヨクモ製品を導入されると思うのですが、一番最初に何から取り組むべきだと思いますか?

私の場合、最初は「自分の身近なすごくしんどいところ」からやってみました。これ、非常におすすめです。

自分の身近なという点がポイントで、自分がやっている業務でもいいですし、一緒にやっている人がしんどいと感じている部分でもいいです。

たとえば、ずっとクリックしていなきゃいけない、ずっとコピペしなきゃいけないみたいな、しんどいなと思うところから取り組んでみるんです。

私の場合、まずは請求書作成のアプリから始めてみました。

今までの請求書発行処理

こちらは、以前までの請求書発行の流れを表したものです。

まず、紙の台帳があり、そこから売上伝票を手書きで起票したものを、手入力していました。

なので、まずこの部分で伝票をなくしたり、伝票自体が間違っていたりといった問題が多発していました。ただ、ここまではよくある話です。

このあとが問題で、この手入力された情報を請求書発行へひたすら転記していました。永遠にコピペしていて、100件あれば100件分ひたすらコピペすると。

あと、宛名ラベルにもひたすらコピペしていました。そうして、完成したら宛名ラベルに封入して発想するというのが今までの請求書発行の処理で、全行程に丸7日以上かかっていたんです。

kintoneとPrintCreatorで請求書発行を効率化

この請求書発行をkintoneに移行する際、注意したポイントとして、直接入力しない前提でフィールドを設定しました。

なぜなら、移行前のタイミングで、売上を管理していた紙の伝票も他の専用システムに置き換えて、CSVでデータを出力できるようになっていたからです。
その出力したデータをkintoneにCSVで入れればOK。これで手入力しなくて良くなったんですね。

本来はルックアップで参照した方がいいかもしれませんが、専用システム側で表記揺れを処理しているので、すべて文字列(一行)フィールドにしました。

さらに革命的だったのが、この請求書発行アプリにPrintCreatorを導入したことです。

会社名や複数ページ、インボイス系や海外請求などの項目を網羅していて、選んで出力ボタンを押すだけで、ワンクリックで請求書が100枚作れるようになりました。

本当にものすごい時間がかかっていたあの作業が、こんな簡単にできるようになったんです。

これが初めての「できた!」という成功体験で、自分の一番身近で手の届く範囲だけでやったので、わずか1〜2週間ほどでできました。

成功体験が周囲の業務へ広がった

こうして成功すると、他にもやってみたいなという欲が出てきます。

そこで、売上管理や支払い管理、さらにアンケートもやってみるなど、請求書発行という1つの成功体験から周囲の業務へ一気に広がりました。

kintoneとトヨクモ製品ですべてできたので、本当に業務改善の強い味方だなと思います。このように、ツールは使い方次第で強力な味方になるんです。

kintone導入初期で大事な3つのこと

ここで話を最初に戻して、皆さんにkinton導入したてのときを思い出して欲しいんです。

実は、kintoneって最初は何もないただの箱なんですよね。本当に何も入ってなくて、私はここで一回心が折れました。

それまでに使っていたシステムでは、一番最初に大体のものが入っていたんです。冒頭で1年kintoneを寝かせたと言いましたが、これが原因で一度折れていました。

皆さんの中にも、きっと同じように心が折れた方、折れる方がいらっしゃると思います。そんな方に贈りたい、3つの超大事な言葉があります。

  • ちょっとずつやる
  • みんなとやる
  • 早くやる

この3つ、とっても大事です。1つずつ解説していきます。

1.ちょっとずつやる

まずは、ちょっとずつやること。

最初は、前述の通り請求書発行をやりました。そこから案件管理をしたいという話がきて、案件管理ができたら顧客管理がやりたいという話がきて、少しずつやっていきました。

そのあと、入金管理をやりたいと言われ、ちょっとずつ対応していったら、いつの間にかまとまって、売上管理になっていたんです。

ちっちゃいものから始めていった結果、そのワキの業務、さらにワキの業務と広がっていって、それが集まったら、売上管理になったということですね。

そして、この売上管理を他の部署からもやりたいと言われて、ちょっとずつ広まっていき、全部を合わせたら全社売上管理になったというのが、当社のkintoneの現状です。

本当に身近なところから、ちょっとずつ始めていって、成功を他の部署に見せていったら、「自分たちもやりたいな」と集まってきて、全社の売上管理につながりました。

なので、このようにちょっとずつやってみる進め方は非常におすすめです。

2.みんなとやる

2つ目の大事なことは、みんなとやることです。まず、こちらをご覧ください。

これは、コロナ禍のときにFormBridgeで作成した体調管理フォームです。

クラスや氏名、体調状況や現在の体温などを入力できるフォームで、コロナ禍のときに要望に対して即時対応して作ったものになります。

実は、この体調管理フォームを作ってみたら色々な部署にクリーンヒットしました。

コロナ禍では、刻々と状況が変わっていたと思うのですが、その状況に合わせて都度作り変えていったところ、「こんなことできるの?」とヒットしたのです。

その結果、「うちでもFormBridge使いたい」と言ってくれる人が増えて、教えるから一緒にやろうよと進めていきました。

kintoneのアプリ作成から必要になるので、kintoneのアプリ作成とFormBridgeのフォーム作成の研修を両方ともしっかり実施しました。

結果、体調管理のフォームが増えて、その他のフォームも一気にできて、社内でFormBridgeが大ヒットしたんです。

先ほど確認したら、現在はFormBridgeのフォームが110個もありました!すごくないですか?

細かいものから大きいものまで、それぞれの担当がそれぞれで調査をして、必要な分だけどんどん作っていった結果ここまで拡大しました。

冒頭で、当社には4部署あるとご説明しましたが、現在では声優事業部1人、制作部1人、声優養成部1人、総務経理部1人の計5人、各部署に担当が生まれたのです。

この5人で110個ものフォームを生み出しました。

これが、「みんなとやる」です。みんなとやることで、このように各部署で担当が生まれていくと思います。

3.早くやる

最後の大事なポイントは、早くやることです。

FormBridgeが社内で大ヒットする前、「明日締め切りでアンケートがしたい」「ここ変えて欲しい」といった要望はすべて私が一人で受けていました。

ただ、こういった依頼がバンバン来ても、私のkintoneはあくまで兼業で本業は別にあるので、外に出てたり、打ち合わせしてたりで即時対応が難しいことが多々ありました。

そのときに、「もうアンケートしたい期間終わっちゃったよ」とか、「時間かかりそうだからメールでやっておいたよ」とか言われるのが、すごく悲しかったんです。

「せっかくkintoneもトヨクモ製品もあるのに…」となっていました。

そこから、先ほどの各部署に担当者が生まれたという話につながるのですが、今では「アンケート作って」と言われたら、すぐに対応できます。

「ここ変えて欲しい」「明日締め切りのアンケートをしたい」と言われても、その部署に担当者がいるから、すぐにできるのです。

また、みんなが同じ場所で働いているわけではないですが、5人の担当者がいる中で、自分の部署からの要望でなくとも手伝うという風潮が生まれました。
非常にありがたいことですし、これの良いところとしてkintoneにより多くのデータが蓄積されるようになりました。

メールでやるとメーラーにしかデータが行きませんが、kintoneとトヨクモ製品を使えば、アンケートのデータやフォームで集めた情報がkintoneに集約されるんですよ。

皆さんご存知の通り、データは溜まれば溜まるほど活用しやすくなるので、このデータが集まる形を作れたのは大きい成果でした。

きっと、私1人で取り組んでいたら、ここまでにはなれなかったと思っています。

まとめ

ここまで、身近なところから業務改善を始めて、社内に広まり、各部署に担当者が生まれた話をしました。

最後に、こちらの「シン・入所オーディション受付業務」のフロー図をご覧ください。

メールでやり取りしていたものを作り変えたものになるのですが、FormBridgeでオーディションの申込をもらい、受付メールの送信はkMailerでやっています。

申し込み内容のメールが来たら、今度はkMailerで日時決定のメールを送るといった流れで、ほとんどの作業をkintoneとトヨクモ製品でできるようになりました。

実はこのシステム、私はほとんどお手伝いしていなくて、他の担当者がほぼ1人で作り上げたんです。

ここまでの人材が生まれたのも、「ちょっとずつやる」「みんなでやる」「早くやる」を大事に進めてきたからだと思っています。ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

本日はありがとうございました。

ご登壇ありがとうございました!

鹿野内さん、今回はご登壇いただきましてありがとうございました!

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監修者トヨクモ編集部


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