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kintoneでバーコードを生成・読みとる方法|無料のプラグインも紹介

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「商品の入出荷はExcelで管理していて記入漏れが多発」
「在庫数を確認するたび現場とシステムの数字が合わない」このような在庫管理の悩みを抱えていませんか?

kintoneとバーコードを連携させれば、手作業による入力ミスやデータ更新の遅れを解消できます。バーコードをスキャンするだけで、誰でも正確に在庫データを更新可能。リアルタイムで在庫状況を把握できる環境が実現します。

本記事では、kintoneでバーコードを生成・読み取る具体的な方法と、導入企業の業務効率化事例を徹底解説します。無料で使えるプラグインもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

kintoneとバーコードを利用するメリット

kintoneとバーコードを利用することで、以下3つのメリットがあります。

  • 入力ミスや表記ゆれを防げる
  • パソコンがなくてもデータ登録ができる
  • 自動でデータの集計・分析ができる

入力ミスや表記ゆれを防げる

バーコードとkintoneを連携させることで、データ入力時の人的ミスを大幅に削減できます。

手入力では、製品コードや商品名の打ち間違いが発生しやすく、同じ商品でも担当者によって表記が異なるケースも少なくありません。例えば「ノートパソコン」と「ノートPC」のように表記ゆれが生じると、後の集計作業で正確な数値を把握することが困難になります。

バーコードスキャンによる入力では、打ち間違いや表記ゆれをなくせるため、在庫管理での業務効率化に役立つでしょう。

パソコンがなくてもデータ登録ができる

バーコードとkintoneの連携により、現場でのデータ登録作業が大幅に効率化されます。

スマートフォンやハンディターミナル(バーコード読み取り端末)などのモバイル端末でバーコードをスキャンするだけで、その場でkintoneにデータを送信できるため、パソコンがない環境でも迅速かつ正確な情報登録ができます。

例えば、倉庫や店舗などの現場スタッフは、商品の入出荷管理や棚卸作業をその場で完結させることができ、事務所に戻ってからの入力作業は必要ありません。これにより、リアルタイムでの在庫管理や売上管理が実現できます。

自動でデータの集計・分析ができる

バーコードとkintoneの連携により、収集したデータを自動で集計・分析できる点も大きなメリットです。バーコードで読み取った情報はkintoneのデータベースに即時反映されるため、在庫数や売上状況などのリアルタイム把握が可能になります。

従来は手作業で行っていた日報作成や月次レポート生成も、蓄積されたデータから自動生成できるようになり、管理者の業務負担を大幅に軽減。

また、正確なデータに基づいた分析が可能になることで、発注タイミングの最適化や売れ筋商品の把握など、経営判断の質も向上します。

kintoneでバーコードを生成するためのプラグイン・連携サービス

kintoneでバーコードを生成できるプラグイン・連携サービスである「PrintCreator」と「QR・バーコード読み取り」を紹介します。

PrintCreator

PrintCreatorサービスHP

参照:PrintCreator

PrintCreatorは、kintoneに登録されている情報を基に、書類の作成ができるkintone連携サービスです。

商品や備品ごとにPrintCreatorからバーコードを出力することで、商品・資産の棚卸しの効率化につながります。具体的には、出力したバーコードを読み取り、棚卸し時にそれをスキャン。どの商品がどれだけ在庫があるかといった正確なデータが、kintoneに登録されるという流れです。
前述の通り、PrintCreatorは見積書や納品書などの書類を発行できるため、バーコードの出力をはじめとして、商品の受け払い、売買のさまざまな場面で活躍する連携サービスです。

QR・バーコード読み取り

QR・バーコード読み取り

参照:QR・バーコード読み取り

QR・バーコード読み取りは、ハンディターミナルがなくてもスマートフォンやタブレットがあればQRコードやバーコードの読み取りができる、kintoneのプラグインです。

バーコードの読み取りは、スマートフォン・タブレットのカメラを使って行います。
伝票や納品書などの帳票類に記載されたバーコードは、読み取ることでkintoneの新規レコードとして追加、あるいは、任意のフィールドに入力が可能。

生成はオプションとなるものの、kintoneに登録されている情報を基にしたバーコードを、帳票類や資料に載せられます。

kintoneでバーコードを読みとるためのプラグイン・連携サービス

バーコードの読み取りに特化したkintoneのプラグイン・連携サービスもあります。4つを紹介します。読み取りだけでも業務効率を大きく改善できますので、ぜひ自社に合ったプラグイン・連携サービスを探してみてください。

Pittaly

Pittaly

参照:Pittaly

Pittalyは、kintoneの連携サービスとしても利用可能なiOS、Androidのアプリです。展示即売会のようなパソコンを置くスペースの確保が難しい場合でも、アプリをインストールしたスマートフォンがあればバーコードの読み取りができ、販売の管理ができます。販売以外でも、棚卸しでの利用もできるアプリです。
使い方は、Pittalyクラウドに商品情報(マスター)を登録します。バーコードを読み取る前には、スマートフォンに商品情報をダウンロード。カメラでバーコードを読み取れば、商品の発注などまで行えます。

Frontier

Frontier

参照:Frontier|kintone

Frontierは、企業のデータ管理ができるkintoneの連携ツールです。バーコードの読み取りもできます。
バーコードをはじめとしたデータの読み取りは、スマートフォンやタブレットを使って行います。そのため、物流センターや倉庫でメモを取らなくても、バーコードだけで入出荷、返品の管理ができ、ミスを減らせるでしょう。

バーコードでPi!

バーコードでPi!

参照:バーコードでPi!

バーコードでPi!は、Androidスマートフォンでのカメラやハンディターミナルでバーコードを読み取り、kintoneアプリでのレコード追加・更新ができるプラグインです。
レコードを追加できる他、読み取ったバーコードからレコード内を検索することも可能です。JavaScriptを使ったカスタマイズもできます。

バーコード読み取りプラグイン

バーコード読み取りプラグイン

参照:バーコード読み取りプラグイン

バーコード読み取りプラグインは、読み取りデータのkintoneへ転記をするためのプラグインです。在庫管理や進捗管理などを行うためのものとなっています。

読み取りは、スマートフォンのカメラかスキャナーを使って行います。無料で利用できるプラグインです。

PrintCreatorを使ったバーコードの生成方法

kintoneのレコードからPrintCreatorを使ってバーコードを生成する方法を見てみましょう。
まず、元になるkintoneのレコードは次のものとなります。

kintone「商品情報」アプリ

PrintCreatorの「kintoneアプリの詳細」画面で「書類を作成」>「宛名ラベル」を押してください。

PrintCreator「宛名ラベル」設定画面

次に書類レイアウトの編集画面で「バーコード」を選択すると、バーコードのプレビューが表示されます。

PrintCreator「書類レイアウト」画面

「5678」という商品番号に対応した商品名は「商品B」です。そこで、上の「文字列」の部分を「商品B」とすると、次のようなバーコードが生成されます。

商品A/Bバーコード

バーコードの大きさや画像の質によっては読み取れない場合があるので、その際は拡大をするなど調整すると、読み取れます。

PrintCreatorを使ったバーコード生成の活用事例

kintoneアプリとバーコードの生成・利用によって、時間や手間を削減したり紙資源を節約できたりします。ここでは、業務改善を実現した3つの事例を見てみましょう。

NECキャピタルソリューション株式会社

NECキャピタルソリューション株式会社のToyokumo kintoneApp活用事例

参照:10年以上kintoneを利用するへビーユーザーがトヨクモ製品を選ぶ理由

NECキャピタルソリューション株式会社では、創業から10年以上kintoneを活用し、業務効率化を進めています。

特に注目すべきは社長印の押印業務におけるバーコード活用事例です。従来は各部門がExcelで要求書を作成・印刷し、押印対象書類と共に法務部へ送付する流れでしたが、業務量の把握や進捗確認が困難でした。

この課題を解決するため、要求書をkintone化し、PrintCreatorで帳票にバーコードを印字する仕組みを構築しました。法務部ではバーコードリーダーで読み取るだけでワークフローのステータスが「押印済み」に自動更新されるため、紙書類とシステム上の情報を簡単に連携できるようになりました。これにより大量の押印業務が効率化されただけでなく、業務の進捗状況が可視化され、法務部の業務量も正確に把握できるようになりました。

株式会社ISS山崎機械

株式会社ISS山崎機械のToyokumo kintoneApp活用事例

参照:製造業のアナログ業務をkintone x トヨクモ製品で改善!シームレスに使える業務システムを構築した

滋賀県を拠点とする型打鍛造メーカーのISS山崎機械では、従来紙とExcelで管理していた消耗品発注業務をkintoneとバーコードシステムで刷新しました。現場で使用する軍手やアセチレンガスなどの消耗品発注は、これまで手書きの紙を事務所に持ち込み、基幹システムへの入力、Excelへの転記という段階を踏んでいました。

新システムでは消耗品ごとにバーコードを設定し、現場の社員がバーコードリーダーで読み取るだけで自動的にWebフォームに遷移、発注できる仕組みを構築。FormBridgekViewerを連携させたkViewerルックアップ機能により、バーコード読み取りで品名コードが自動入力され、品名や単価も自動表示されます。現場では紙に印刷したバーコードを掲示し、スマートフォンからも発注可能になったことで、業務の効率化と属人化の解消に成功しています。

橿原市役所

橿原市役所のToyokumo kintoneApp活用事例

参照:累計35万人のワクチン接種受付業務と保育所一時預かり事業の予約をkintoneでデジタル化した橿原市役所

奈良県橿原市では、コロナワクチン接種の受付業務効率化のためkintoneとトヨクモkintone連携サービスを導入しました。他社のワクチン接種予約システムからkintoneへ予約情報を移管し、接種券に記載されたバーコードを活用した受付システムを構築。具体的には、受付でバーコードを読み込むと、自動でkViewerの検索窓に数字が入力され、該当者情報が表示されます。この情報はFormBridgeに送られ、受付確認が済んだ状態で登録することでマスタデータが更新される仕組みです。

導入前は紙名簿で対応し30分ごとに集計作業を行っていましたが、バーコード読み取りによって1人あたり1分近くかかっていた業務が10秒程度に短縮。受付状況がリアルタイムで共有できるようになり、電話や無線での伝達作業も不要になりました。また、2年間で最大3万枚以上の紙名簿削減に成功し、累計約35万人の接種を無事に完遂。現在は保育所一時預かり事業の予約システムなど、他業務にも活用範囲を広げています。

まとめ

kintoneとバーコードとの組み合わせは、入力ミスや表記ゆれの防止、パソコンがなくてもデータ登録ができる利便性、データの自動集計・分析といった大きなメリットが得られるものです。

バーコードを生成するには「PrintCreator」や「QR・バーコード読み取り」といった連携サービスやプラグインがあります。同様に、バーコードの読み取りでも「Pittaly」「Frontier」「バーコードでPi!」「バーコード読み取りプラグイン」が利用できます。

kintoneの基本機能だけではハーコードを使った作業はできませんが、これらの連携サービス・プラグインが可能としますので、ぜひ導入をご検討ください。

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監修者トヨクモ編集部


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