こんにちは、入江です。
フォームブリッジの条件分岐の記事を書いて以来、実は約3年ぶりの登場です。笑
私は今営業部に所属しているのですが、最近のコロナウィルスの大流行の影響で在宅勤務(以下、リモートワーク)をしています。
正確に言えば、在宅勤務かもしれないですがリモートワークという言葉の方が流行に乗っている感があってかっこいいので、リモートワークという言葉を使用します。笑
この記事では、kintone連携サービスの機能紹介ではなく、リモートワーク×営業をしてみて感じたことや、実際にトヨクモで利用しているツールや商談の方法をご紹介していくので、是非参考にしてみてください。
この記事の内容(目次)
- 1 2020年の新型コロナウィルスの拡がり
- 2 -日系企業の取り組み
- 3 -リモートワークとは?
- 4 トヨクモのコロナウィルスへの対策
- 5 リモートワークで活用できるツール
- 6 -kintone
- 7 -Zoom
- 8 -bellface
- 9 -whereby
- 10 -更にツールの有効活用
- 11 商談やお客様対応の変化
- 12 -普段から行なっていること
- 13 -サイボウズOfficeでスケジュール管理
- 14 -メールワイズで問い合わせメールを共有
- 15 -プリントクリエイターで社内外問わず見積書作成
- 16 -wherebyでオンライン商談
- 17 -今回新たに導入したツールや手法
- 18 -セミナーにZoomを導入
- 19 -IP電話でどこでも受電・架電可能に
- 20 リモートワークのメリットとデメリット
- 21 -メリット
- 22 -デメリット
- 23 リモートワーク組と社内組、双方の不安を解消するために
- 24 -分報の活性化
- 25 -役割分担の見直し
- 26 -コミュニケーション機会の増加
- 27 まとめ
2020年の新型コロナウィルスの拡がり
2019年12月初旬、中国湖北省武漢市で発生しいた新型コロナウイルスは日に日に拡大をみせ、12月30日(日本時間12月31日)、WHO(世界保健機構)が「緊急事態宣言」を発表しました。
日本でも内閣官房に新型コロナウイルス感染症対策特設ページが新設されるなど、世の中を混乱に陥れています。
最近ではアメリカの一部の州で「非常事態宣言」が発表されています。
-日系企業の取り組み
内閣府からの呼びかけもあり、現在日本国内の企業では、出社時刻を通勤ラッシュの時間帯からずらす時差出勤、リモートワークを導入するなど、従業員の身の安全を確保する対策が講じられています。
皆様の会社ではどのような対策をしていますか?
企業が行うべき感染症対策は、当社が運営するみんなのBCPでも紹介しています。
【感染症対策】災害を耐え抜く企業になる!発信するべきメッセージを考える
トヨクモでも、過去にみんなのBCPを閲覧してくれた方々に向けて独自アンケートを実施したところ、下記のような結果が出ています。
「Q.新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、なにかしらの対策や従業員への通知を行いましたか?」
ーーはい(93.4%)
ーーいいえ(6.6%)
90%以上の企業が何かしらの連絡を行なっているようですね。
また、実際にどのような案内をしたかどうかの内訳は下記のようになっています。
「Q.どのような対策や通知を行いましたか?」
ーーアルコール消毒の設置(20.2%)
ーーマスク着用の奨励(18.6%)
ーー不要・不急の会議を自粛(15.1%)
ーーセミナーやイベントの延期や中止(13.8%)
ーー時差出勤の実施(12%)
ーー検温の実施(8.5%)
ーーテレワーク(リモートワーク)の実施(6.6%)
ーー商談のオンライン化(3.1%)
ーーその他(2.2%)
まだまだリモートワークの割合は低いという結果でした。
その他のアンケート結果については、こちらから
では、リモートワークについて詳しく紹介していきます。
-リモートワークとは?
所属している会社のオフィスではない場所で働くことを指します。
メディアではテレワークという呼称を用いる場合もあります。
テレワークは、テレ(tele=離れた所)・ワーク(work=働く)が語源になっています。
リモートワーク 、在宅勤務、テレワークと呼び方は様々ですが、現在全てほぼ同義で利用されることが多いので、そこまで気にしなくても良さそうです。
今回のコロナウィルス以前にも業務形態の多様化によって、リモートワークを導入している企業が徐々に増えています。
総務省の平成29年通信利用動向調査によると、我が国の企業におけるテレワークの導入率は13.9%とされています。
トヨクモのコロナウィルスへの対策
トヨクモでは、感染が徐々に拡大し始めたやタイミングで全社員向けに対策が周知されました。
上記画像は1月30日時点の内容ですが、その後の流れとしては、
2月14日(金) ステップ2へ移行
希望者はリモートによる勤務開始。
2月19日(水) ステップ2-2へ移行
電車通勤者は時差出勤開始。
7-16時・11-20時のいずれかにて勤務。
2月25日(火) ステップ3へ移行
対面での商談・打ち合せ・セミナーの全面禁止。
電車通勤者は一律でリモートワーク開始。
という進みでした。
トヨクモでは様々なパートナー企業様とお取引させていただいており、共催でセミナーなどを企画させていただいてましたが、2月25日の時点で、キャンセルおよび延期をお願いしました。
また、この日とタイミングを同じくして新たなツールの運用を検討・導入しています。
リモートワークで活用できるツール
働き方改革の影響でシェアオフィスなどの活用やリモートワークが普及している中、必須となってくるのは、日々の業務連絡やスケジュール管理、商談の方法です。
リモートワークをする上で、情報共有などに役立つツールを紹介していきます。
-kintone
サイボウズ社が提供する業務改善プラットフォームです。
開発の知識がなくても自社の業務に合わせたシステムを簡単に作成することができるクラウドサービスとなり、詳しく知りたい方はこちらで紹介しています。
サイボウズ社では台風19号などの影響の受け、2020年1月6日より、自治体向けに災害支援プログラムを開始しています。
新型コロナウイルス感染症対策に関するさまざまな情報を集約する基盤としてkintone(キントーン )を神奈川県へ無償提供しています。
(2020年3月11日 https://ascii.jp/elem/000/004/005/4005699/)
-Zoom
米国のズームビデオコミュニケーションズ社が提供している、PC、スマートフォン、タブレットなど現在一般的に利用されているデバイスで簡単にweb会議を行うことができるクラウドサービスです。
web会議をクラウド上にアーカイブとして保存することができたり、ホワイトボードの共有が可能です。
また、無料版でも最大100名まで参加することができます。(視聴時間制限あり)
https://zoom.us/
こちらは日本国内の教育機関向けに無償提供を行っています。(2020年4月30日まで)
https://www.learning-innovation.go.jp/covid_19/zoom/
ちなみにオンライン授業の行い方に関するメソッドを大阪府立大のとある教授さんが最近まとめていました。著作権に関する記載もあるので、教育機関以外の事業者にも参考になる部分があるかもしれません。
https://qingyuan.sakura.ne.jp/wp/?p=4121
-bellface
ベルフェイス社が提供しているweb会議システムです。
専用アプリのインストールや対応ブラウザの制限などなく、全国の企業へ5秒で接続できるという点が最大のポイントです。
こちらもコロナウィルスによる無償提供を行っており、業種問わず利用することができます。(2020年4月30日まで)
https://bell-face.com/reason/
-whereby
Zoomと同じく、web会議を行うことができるビデオコミュニケーションサービスです。
参加者は主催者によって発行されたURLをクリックするだけで
WEB会議に参加することができます。
https://whereby.com/user
最大の特徴は無料プランでも最大4拠点までアクセス可能かつ時間無制限で利用することが可能です。
ただし、Zoomと違い、利用できるブラウザが限られているなどの制限があります。
-更にツールの有効活用
一般的なweb会議ツールや情報共有ツールを紹介してみました。
例えばZoomやwherebyは1対複数デバイスを想定しているので、会議中に1台で接続すると音声が遠くなったりします。
そんな時には、スピーカーフォンなどを導入するのも効果的かもしれません。
大手企業の会議室などには標準搭載されていたりしますよね。
Bluetooth接続型のスピーカーフォンも増えてきているので、検討してみてもいいかもしれません。
まとめ記事はこちら
商談やお客様対応の変化
さて、ここからは具体的に新型コロナウイルスをきっかけにトヨクモで実施したことを紹介していきます。
-普段から行なっていること
トヨクモはサイボウズ製品を活用してスケジュール管理やメール共有を、クラウドサービスを活用して営業しています。
活用しているツールは下記の通りです(抜粋)
・サイボウズOffice
・メールワイズ
・プリントクリエイター
・whereby
-サイボウズOfficeでスケジュール管理
スケジュール管理は必要不可欠な業務だと思います。
今日は誰が出社しているのか、何時からどの会議室が利用されているのかなど、可視化されていないと業務に支障をきたします場面が多々あると思います。
トヨクモでは2016年頃よりサイボウズOfficeを利用してスケジュールを管理しています。
時差出勤やリモートワーク、何時から商談なのかをあらかじめ登録しておくことで、一目で状況の把握が可能です。
サイボウズOfficeのHPはこちら
-メールワイズで問い合わせメールを共有
メールワイズは企業の代表メールや問い合わせメールを一元管理するためのシステムです。
トヨクモのようなメーカーでは、お客様からのお問い合わせは昼夜問わず追加されます。
皆さんも、例えば休みの日や業務時間外に送られてきたメールを見逃してしまい、返信に数日要してしまった、なんてこと経験ありませんか?
トヨクモでも、メンバーそれぞれがメールアドレスは一応持っているのですが、基本的には代表アドレスを案内し、対応できるメンバーによって迅速に回答をしています。
メールワイズのHPはこちら
-プリントクリエイターで社内外問わず見積書作成
プリントクリエイターはトヨクモが提供している、kintoneアプリに登録されたデータを、あらかじめ登録された帳票フォーマットにワンクリックで出力することができるサービスです。
トヨクモではkintone内にお客様からのお見積依頼を登録し、営業メンバーでもいつでも、どこでも発行できるようにしています。
また、IPアドレス制限を設定しているので、出先で出力する際にVPN接続をしていないと出力ができないようになっています。
これにより、今回のリモートワークでも見積書をセキュアに発行しています。
プリントクリエイターはこちら
-wherebyでオンライン商談
トヨクモでは営業コストを削減し安価にサービスを提供する為に、原則としてご訪問でのご説明を行なっていません。
そのため、2018年からwherebyによるオンライン商談をメインで実施しています。
営業メンバーそれぞれがアカウントを持っているので、それぞれお客様にweb会議URLを案内し、今回のリモートワークでも普段同様に自宅で商談しています。
-今回新たに導入したツールや手法
リモートワークを実施するにあたり、それぞれの業務を下記のように転換しています。
・セミナーや商談
→Zoom、whereby(リモート開始前と変わらず)
・電話
→Arcstar Smart PBX
・役割分担
→社内組は受電メイン、リモート組は架電メイン
-セミナーにZoomを導入
「3、リモートワークで活用できるツール」でも登場したZoomを有償契約しました。
トヨクモでは安否確認サービスの機能紹介セミナーを月に2回、お客様に来社していただく形で実施していましたが、現在は全面禁止してウェビナー形式で実施しています。
最初はお客様が受け入れてくれるか半信半疑でしたが、いざ実施してみると、アンケート結果は大変好評で、
「遠地で参加が難しい者にとってはありがたいです。」「今後もオンラインセミナーでも良いと思います。」という声が挙がりました。
対面形式でのセミナーの際は休憩時間やセミナーの前後に個別質問の時間を取っていたのですが、Zoomのチャット機能を活用し、質問を入力してもらい、講師が回答することにより、他参加者の質問をリアルタイムで確認できるというのも功を奏したのかもしれません。
-IP電話でどこでも受電・架電可能に
普段から社内の電話はIP電話を利用しているのですが、会社携帯の支給は行っていませんでした。
ところが、今回のリモートワークを機に、メンバーにはArcstar Smart PBXのアプリをインストールしてもらい、代表電話にかかってくる電話をどこでも受電できるように対応しました。
また、架電することもできるので、各人のスマートフォンからトライアル中のお客様のフォローや、お問い合わせ回答の電話などは自宅からでも問題なく実施できています。
Arcstar Smart PBXについてはこちら
リモートワークのメリットとデメリット
さて、ここまで具体的にトヨクモが講じてきた対策を紹介してみましたが、開始から2週間ほど経った現在考えるメリットやデメリットを赤裸々に綴っていきたいと思います。
-メリット
・在宅にすることで心身の安全は保たれる
外出するだけで新型コロナウィルス感染のリスクがある中、在宅で仕事をすることができるので、そういったリスクは回避することができます。
トヨクモの営業メンバーは一人暮らしが多いですが、家庭がある方やお子様を持つ方に取っては大きなポイントと言えるでしょう。
・服装を気にせず、自分の好きな環境で仕事ができる
一歩外に出れば、少なからず社会を向き合わないといけない現代社会。
そんな中、自分の好きな環境やリラックスした服装で仕事することができるのは十分なメリットです。
・通勤時間をなくすことができる
日本で働く電車通勤者の宿命とも言える満員電車。
この時間を削減できるのは大きなメリットです。
・プライベートな時間が増える
前項の通勤時間の削減に関連しますが、移動時間がなくなるので、趣味趣向の時間は増えます。
・節約につながる
今までコンビニ飯や外食が多かった人は一度食生活を
見直してみるいい機会になるかもしれません。
・架電に集中できる
社内にいるとどうしても他の電話の音や話し声が気になります。
そういった騒音がないのは他の人に干渉されない環境ならではです。
・無理して人に合わせなくてもいい
人によるとは思いますが、少なからず上司や同僚の誘いに合わせてる人もいるはず。
そういった人にとっては無理をしなくていい環境といえるでしょう。
-デメリット
・社内組との業務バランスが難しい
役割分担したとしても、社内では問い合わせが殺到したら社内組に忙しさの波が襲いかかります。
・コミュニケーションを取る機会が減る
人と会う機会が減るので、認識のズレや業務の重複がないかを確認するコストがかかる場合があります。
・孤独
家族がいれば軽減されるかもしれませんが、一人暮らしの場合は外部と関わる機会が減るので、孤独を感じるタイミングがあります。
・環境の変化がないので、メリハリがなくなる
環境が変わらないので、業務とプライベートの差をつけるのが徐々に難しくなってきます。
・光熱費がかかる
日中家にいるため、電気代は増えます。
・適切な評価がされているのか不安
上長の目が行き届かないところなので、双方に不安が生じます。
・適切な環境を整えなければならない
今までデスクがなかった人にとっては、新たに用品を買う必要もあるでしょう。
適した椅子がなく、肩こりと戦っているメンバーもいます。ちなみに私は、目が疲れていたのでブルーライトメガネを着用するようにしました。笑
リモートワーク組と社内組、双方の不安を解消するために
やはり様々なメリットやデメリットがあります。
トヨクモは少人数の会社なので、まだ意見は少ない方でしょう。
ですが、従業員数が増えるにつれ考えるべき課題は増えていくとも言えます。
下記ではリモートワークを実施する上でトヨクモが意識している点を紹介します。
-分報の活性化
相談事やちょっとした呟き用に「分報」という仕組みを取り入れています。
以前は発信が多い人と少ない人で利用するか否かが分かれていたのですが、リモートワークの開始に伴い、「今離席中です」「これから休憩入ります」などの些細なことでもなるべく報告するようにしています。
これにより、社内とリモートメンバーのギャップを埋め、リアルタイムに近いスピード感で仕事ができています。
-役割分担の見直し
普段の業務では、トライアルユーザー向けのサポート連絡、新規リードへのフォロー、問い合わせしてくれたユーザーへの状況伺いなど、メンバーごとに役割を設定しています。
しかしながら、電話にはインバウンドコール(お客様からの電話)とアウトバウンドコール(此方から架電する電話)の2種類があります。
Arcstar Smart PBXでは、通知音がなるタイミングに固定電話とスマートフォンアプリに若干の時差が生じるため、リモートワーク開始直後は、社内にいるメンバーにインバウンドコールの負担がのしかかる状態になっていました。
このままでは、業務の負担バランスが偏ってしまうと判断し、業務の見直しを行いました。
具体的には、
リモートワーク
→アウトバウンドコールやメールでの問い合わせ回答
社内メンバー
→インバウンドコールや対応を検討する必要がある業務などその他承認業務。
このような見直しを行うことにより現在はバランスをたもっています。
-コミュニケーション機会の増加
デメリットでも挙げましたが、リモートワークの場合、対面で会話する機会が減少するため、孤独を感じたり、認識のズレが生まれる可能性があります。
いくら分報を活用して状況を報告しあったとしても、テキストベースのやりとりになるので、心情や表情を伺うことはできません。
Zoomを導入したことにより、リモートメンバーは社内の会議に当然Zoomで参加しているのですが、会議の数はたかがしれています。(営業部では多くても週に2,3回)
そのため、細かな認識合わせでもGoogleハングアウト(Google社が提供している無料のビデオ通話ツール)や内線電話、wherebyやZoomを用いてコミュニケーションを取るようにしています。
私の場合、安否確認サービスのオンラインヘルプのコンテンツの追加・確認作業を2人で行なっているのですが、内容量の多いコンテンツを作成する際は、こまめに認識合わせのためにGoogleハングアウトを活用しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リモートワークは賛否両論あるかと思いますが、これだけ世の中にツールが整っているのであれば、推進してもいいと思います。
ただ私個人としては、いきなり全社で導入をするのは否定的な立場です。
今回挙げたように課題は次から次へと出現します。
いきなり大人数で実施すると業務が滞ってしまったり、従業員間の空気が乱れたりするので、小さなところから試験的に始めていくと上手くいくのではないかと思います。
2020年3月18日現在、新型コロナウイルスの拡がりは治る兆候すら見えていませんので、リモートワークを実施する企業は増えていくと確信しています。
今回はトヨクモの営業部でリモートワークをやってみた経験談を交えながら紹介してみましたが、業種・業界によって課題は様々だと思います。
今年は東京オリンピックの年でもあるので、より多くの企業がリモートワークを実施することが考えられます。
まだまだトヨクモについても、リモートワークの体制が整っているとは言い難く、行き当たりばったりの対応が多いので、社内外の業務バランスの調整やリモートワーク時の業務フローなどを現在進行形で思案しています。
皆さんがリモートワークを検討する際、どんな課題があるのか、どんなツール使えばいいのかわからない!なんて時には、今回の記事をご一読いただけると嬉しいです。
それでは、またお会いしましょう〜!