kintoneで建設業の現場はどう変わる?アプリ例や導入事例を紹介
kintoneは、ドラッグ&ドロップで業務アプリ作成ができる業務改善ツールです。現場主導で必要なアプリを作成できることから「建設業にも使えるのか」気になっている人もいるでしょう。
kintoneは、デジタル化や働き方改革が求められている建設業の課題解決ができるツールです。kintoneの多様な現場に合わせた活用ができる「柔軟性」と、部署や現場を超えた情報管理が可能な点が、建設業特有の課題解決を効率よく進める上で役立ちます。
実際に、kintoneを導入して業務改善や脱Excel・ペーパーレスに成功した事例もあります。
本記事では、建設業におけるkintoneの具体的な活用イメージを整理します。アプリの作成例や建設業におけるkintoneの導入事例も紹介するので「kintoneを導入することで、建設業の現場がどのように変わるか知りたい」人は、ぜひ参考にしてください。
目次
kintoneの活用で建設業の現場はデジタル化と情報共有が進む
kintoneを活用することで、建設業の現場における情報共有やデジタル化を推進できます。kintoneは、直感的にわかりやすい操作で、現場にいる人が必要な業務アプリを作成できるためです。
【建設業の現場で解決できる業務課題】
- 複数の現場状況をリアルタイムで把握しやすくなる
- 現場や部署を超えた申請業務がスムーズになる
- 人員配置や設備管理を見える化して管理負担を軽減
- ペーパーレスと脱Excelで情報管理を一元化できる
- ノウハウを蓄積して業務改善に役立てられる
複数の現場状況をリアルタイムで把握しやすくなる
建設業の現場でkintoneを活用すると、複数の現場状況をリアルタイムで把握しやすくなります。
複数の現場が同時に動く建設業の現場では、全体の進捗や状況を横断的に把握することが難しくなりがちです。そのため、導入する業務改善ツールは「現場にいる全員が進捗状況の把握ができること」「情報共有の手段を統一化すること」を解決できるツールであることが求められます。
【建設業が情報共有で抱えやすい課題】
- 情報管理を現場ごとに任せていて担当者以外は現状を把握できない
- 現場ごとに紙面や電話、Excelなど情報共有の手段が異なる
- 誰がどの情報まで把握しているのか確認しにくい
たとえば、現場ごとに進捗管理を任せている場合、現場以外の担当者が現状を把握できないことがあります。現状確認をするには担当者に連絡を取る、Excelを共有してもらうなど、情報をまとめるだけでも時間がかかります。
kintoneであれば、現場の状況に合った「進捗情報を可視化できるアプリ」を作成して、誰もが進捗状況を把握できるようになります。現場ごとの現在のステータスや担当者、引き渡し予定日などもkintoneアプリで一括管理可能です。
また、権限がある人なら誰でも閲覧することができるため、kintoneアプリにアクセスすれば誰もが進捗状況を把握できます。
kintoneアプリはスマートフォンやタブレットから確認や更新ができるため、現場からの情報更新も可能です。「スペース」機能を使ってチームごとや部門ごとのスペースを作成し、チャットでコミュニケーションを取ることも可能です。
建設業は情報伝達のミスや遅延が、納期の遅れや無駄なコストにつながりやすい業界です。kintoneアプリで現場の全員が進捗状況を把握し、情報共有を行うことで適切な管理が可能となります。
現場や部署を超えた申請業務がスムーズになる
建設業では1つの工事に多くの担当者が関わるため、紙やExcelでの申請は人数が増えるほど停滞のリスクや課題が生じる可能性があります。kintoneアプリを使うことで、停滞のリスクや課題を解決し、現場や部署をまたぐ承認もスムーズに行えます。
【建設業での申請業務の課題】
- 申請書が紙やExcelのため提出や確認に時間がかかる
- 承認者が不在で申請が止まりやすい
- 工程をまたいだ承認作業に時間がかかる
- 現場ノウハウを蓄積し品質向上や業務改善に活かせる
たとえば、申請書が紙やExcelの場合、印刷する手間やメールへの添付作業などが発生します。現場監督や責任者が不在の際は、承認作業が止まり申請が遅れる可能性もあります。
kintoneを使って業務フローアプリを作成すれば、アプリ内で申請や承認作業を完結することができます。現場で必要な業務フローを作成できるため、現場担当者から営業担当者への確認依頼などの部門をまたぐ申請も、アプリで行えます。
人員配置や設備管理を見える化して管理負担を軽減
人員や設備の稼働状況を正確に把握できていないと、現場対応や計画立案に支障が出ます。建設業の現場でkintoneアプリを活用すれば、人員配置や設備管理を見える化して管理負担を軽減させることも可能です。
建設業は業務に携わる従業員や扱う設備が多いため、管理負担が大きくなりがちです。たとえば、設備の異常、点検頻度などの記録を紙面でまとめていると、いつどの設備を点検するのかすぐに把握できません。年間の計画を立てるだけでも、手間がかかるでしょう。
【従業員や設備の管理に関する課題】
- 従業員の出勤状況、資格保有状況などを確認するのに手間がかかる
- 設備点検の計画を立てるために書類確認をする手間が大きい
- 設備の不具合状況をまとめて管理できていない
従業員や設備管理の課題を解決したいときは、kintoneで従業員や設備を管理するアプリを作成すれば、容易に管理ができます。
たとえば、従業員の管理では、従業員名簿や有資格者を管理するアプリを作成できます。書類を確認しなくても、誰がどのような資格を保有しているのか確認でき、適切な人材配置がしやすくなります。
また、設備を管理するアプリでは、設備の稼働状況や点検の記録などのアプリを作成できます。現場に確認しなくても、エラーが起きている設備や稼働している設備をアプリ上で把握することが可能です。
建設業に付随する細かな業務をkintoneアプリに集約して、作業や確認がしやすくすることで、業務効率化を実現できます。
ペーパーレスと脱Excelで情報管理を一元化できる
建設業の業務において、図面や帳票、各種申請書類が紙やExcelに分散していると、情報の検索や更新に手間がかかります。kintoneを建設業の現場に導入することで、ペーパーレス化とExcelからの脱却ができ、情報を一元管理できます。
【建設業での情報管理の課題】
- アナログ文化が残り紙面での情報管理から脱却できない
- 紙面やExcelなどさまざまな方法で情報管理をしていて情報を探す負担が大きい
企業によってはアナログ文化が根強く残り、大量の図面や仕様書、計画書などを紙面で管理しているケースが見受けられます。デジタル技術の利活用が推進されているなかで、建設業での情報管理の方法に悩んでいる企業も少なくはないでしょう。
kintoneを活用すればアプリ内で情報を管理できるので、Excelや紙面での情報管理から脱却できます。kintoneの利用者の93%は非IT部門であり、PC操作に慣れていない従業員への導入ハードルが低い点も、ペーパーレスや脱Excelを後押しできます。
また、kintoneにはアプリ間で情報を連携できる機能もあるため、図面と仕様書、顧客情報など必要な情報を紐づけて一元管理することも可能です。建設業におけるデジタル化の成功事例を詳しく知りたい人は「建設業DXとは?推進するメリットや成果を上げた成功事例を紹介」を参考にしてみてください。
現場ノウハウを蓄積し品質向上や業務改善に活かせる
クレームやヒヤリハットは記録されても、現場単位で止まり、全体に活かされないケースが少なくありません。情報やノウハウの共有をするためにkintoneを使うことで、現場ノウハウを蓄積し、品質向上や業務改善に役立てられます。
【建設業のノウハウ共有の課題】
- クレームやトラブルが起きても一時的な注意喚起で終わってしまう
- 好事例や業務ノウハウが社内に広がりにくい
- 新しいアイデアなどが生まれても蓄積できていない
たとえば、建設業の現場ではクレームやトラブルが起きても、一時的な注意喚起で終わってしまいがちです。好事例や先輩社員の業務ノウハウは、口頭や見よう見まねで学ぶ体制である場合、社内全体に広がりにくいという問題があります。
kintoneアプリにノウハウを蓄積させて共有できるアプリを作成することで、社員育成の課題解決の一助となります。
たとえば、クレームが発生したときに内容を記入できる、クレーム報告アプリを作成できます。蓄積したクレーム内容をグラフ化して、傾向を掴み対策をすることが可能です。
また、好事例アプリを作成すれば、現場で起きた真似したい事例を随時記入し、共有ができます。「営業トークの事例はないかな?」と思った場合には、検索をして業務に活用可能です。
kintoneのアプリを活用することで、時間が経過すると曖昧になりやすいノウハウを蓄積する場所をつくり、業務改善に役立てられるようになります。
kintoneで建設業の業務課題解決や効率化を図るアプリ例
kintoneを建設業の現場で使う場合、情報共有だけでなく、設備管理や品質管理などの業務効率化が図れます。自社の業務課題に合ったアプリを作成するために、まずはどの業務領域にどんな課題があるのかを洗い出してみましょう。
【kintoneで作成できるアプリ例】
| 業務の領域 | kintoneで作成できるアプリ例 |
| 情報管理・共有 |
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| 設備・従業員管理 |
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| 品質管理 |
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| ノウハウ蓄積 |
|
参考:kintone公式サイト「サンプルアプリ|建設業」
実際に建設業の現場でkintoneを使うイメージを持てるように、kintone公式サイトが紹介しているアプリ例を紹介します。これからアプリを作成する予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
【建設業で使えるアプリの作成例】
| アプリ例 | 概要 |
| 工事基本情報アプリ | 着⼯⽇や竣⼯⽇、完⼯期などの⼯事の⽇程情報や担当者などをまとめて管理できるアプリ |
| 設備業人材管理アプリ | 建設業に関する資格保有者の氏名や資格情報を一元管理するアプリ |
| ヒヤリハット管理アプリ | 現場で起きたヒヤリハットを蓄積、共有できるアプリ |
| 建設作業日報アプリ | 従業員の勤務時間や業務内容などを入力、管理できるアプリ |
参考:「kintone公式サイト」
工事基本情報アプリ
工事基本情報アプリは、着⼯⽇や竣⼯⽇、完⼯期などの⼯事の⽇程情報や、担当者などをまとめて管理できるアプリです。情報の登録だけでなく、アプリやデータに紐づいたコメントができるため、着手している工事の情報を一元管理して、担当者がいつでも確認できる状態を整えられます。
【工事基本情報アプリ】
| 機能 | 概要 |
| 基本情報の登録 | 工事の着⼯⽇や竣⼯⽇、完⼯期などの⼯事の⽇程情報や担当者、写真などをまとめて登録できる |
| コメント機能 | 工事の基本情報にコメントを添付してコミュニケーションを取れる |
| 絞り込み検索 | 工事名称や工事コード、ステータスで絞り込み検索ができる |
| ※機能は一例です | |
参考:kintone公式サイト「お役立ち資料|建設業向けkintoneご紹介資料」
一覧画面では、上の画像のように物件の写真や工程ごとの日程、担当者などを確認できます。条件を絞り込み検索ができるため、多くの資料から担当工事の情報を探す手間を省けます。
また、基本情報の詳細画面では基本情報と関連する資料をまとめて保存することが可能です。工事に付随する情報を1か所に集めることができ、情報の俗人化を防げます。
「建設工事に必要な情報をまとめて管理できていない」「工事現場によって管理方法が異なり情報確認がしにくい」といった、工事情報を探す手間をなくしたい現場に適したアプリです。
設備業人材管理アプリ
設備業人材管理アプリは、建設業に関する資格保有者を管理するアプリです。建設業では、業務内容に合わせて必要な保有する人材をアサインする必要があるため、「誰がどのような資格を保有しているのか」「どのような現場にアサインされていたのか」などの確認をする際に活用できます。
【設備業人材管理アプリ】
| 機能 | 概要 |
| 有資格者の登録 | 保有している資格や取得日、有効期限、携わった現場などを登録できる
(資格者証などの書類のアップロードも可能) |
| 絞り込み検索 | 資格名や資格保有者名などで絞り込み検索ができる |
| ※機能は一例です | |
参考:kintone公式サイト「サンプルアプリ|設備業人材管理」
資格保有者の詳細ページでは、資格取得日や更新日、資格者証などを管理できます。資格の更新日が近づいたときに、声かけをすることも可能です。
また、資格名などで絞り込み検索ができるため「〇〇資格を持つ技術者をアサインしたい」など、有資格者を検索するときにも役立ちます。
「誰が何の資格を保有しているか把握できていない」「有資格者のアサインに時間がかかり現場の調整がしにくい」という現場に適したアプリです。
ヒヤリハット管理アプリ
ヒヤリハット管理アプリは、現場で起きたヒヤリハットを保存して共有できるアプリです。ヒヤリハットが起きたときにその場で登録をして報告できる機能が揃っています。
【ヒヤリハット管理アプリ】
| 機能 | 概要 |
| ヒヤリハットの登録 | ヒヤリハットのカテゴリーや内容、危険度などを登録できる |
| 承認フロー | ヒヤリハットを登録したあとに上司、担当者の承認を得るフローを作成できる |
| 集計、グラフ化 | 現場別やエリア別などさまざまな切り口でヒヤリハットの発生状況をグラフ化できる |
| ※機能は一例です | |
参考:kintone公式サイト「サンプルアプリ|ヒヤリハット集」
登録後に上司の承認を得るフローもアプリ内で作成できるため、上司や担当者が現場の状況を把握して対策できる環境を整備できます。
また、グラフを簡単に作成することもできるため、ヒヤリハットの発生状況を可視化して「ヒヤリハットの多い現場がないか」「昨年より増加していないか」など、事故の防止や作業環境の改善に役立てられます。
「ヒヤリハットを収集しきれていない」「ヒヤリハットの集計をして安全意識を向上させる施策に取り組みたい」といった現場に適したアプリです。
建設作業日報アプリ
建設作業日報アプリは、従業員の勤務時間や業務内容などを入力、管理できるアプリです。紙面やメールで管理していた日報を、アプリで一元管理できる機能が揃っています。
【建設作業日報アプリ】
| 機能 | 概要 |
| 日報の登録 | 担当者や作業時間、業務内容など、日報の項目に沿った内容を登録できる
(情報を引用できるマスタ管理と紐づければ入力する項目を減らせる) |
| 絞り込み検索 | 担当者名や現場名などで絞り込み検索ができる |
| ※機能は一例です | |
参考:kintone公式サイト「サンプルアプリ|建設作業日報パック」
日報はスマートフォンやタブレットから登録できるため、PC操作に慣れていない従業員であっても問題なく活用できます。また、特定の期間、勤務時間などで絞り込みをしたものをCSVデータで書き出せば、労務管理などにも活用できます。
「日報の提出方法が定まっておらず確認者の負担が大きい」「従業員により日報提出にタイムラグがある」など、現場の日報入力や確認作業の効率化に適したアプリです。
kintoneを活用した建設業の導入事例
実際に、kintoneを導入した企業が業務効率化に成功した事例を紹介します。それぞれの企業が抱えている課題と導入後の成果を紹介するので、建設業者の方はぜひ参考にしてみてください。
【kintoneを活用した建設業の導入事例】
| kintone導入企業 | 課題/成果 |
| 住友不動産株式会社 | <課題>
<成果>
|
| 株式会社イー住まい | <課題>
<成果>
|
| 信幸プロテック株式会社 | <課題>
現在導入しているパッケージソフト、サーバーが限界を迎えて新しいシステムを探す必要があった <成果>
|
| 大館桂工業株式会社 | <課題>
<成果>
|
| 株式会社後藤組 | <課題>
データドリブン経営をしたいもののアナログ文化が課題になっている <成果>
|
【工程管理】工程管理の品質が向上して業務改善を実現
不動産に関連するさまざまな事業を展開している「住友不動産株式会社」では、注文住宅事業の現場で品質向上のための仕組みづくりが必要でした。現場の施工管理の品質が担当者や経験に依存していることや、写真をオフィスに持ち帰って保存する手間をなくすことが課題でした。
【住友不動産株式会社の事例】
| 課題 |
|
| 導入成果 |
|
| 導入内容 | <フェーズ1>
<フェーズ2>
<フェーズ3> 図面の変更点や是正指示などをiPad上の図面に書き込める機能を実装 |
参考:kintone公式サイト「導入事例|住友不動産様の導入事例」
導入は3段階に分けて行われ、第2フェーズの段階で現場写真の登録や施工要領書、図面の確認などができる仕組みが実現しました。工事担当者がkintoneにログインして、自身の担当物件の一覧から物件選択をするだけで写真の登録ができるので、オフィスに帰る手間がなくなりました。
現在は、写真に関するアプリだけでも安全写真や施工写真、査定写真など細かく分けており、合計20前後のアプリを運用しているそうです。今後のkintone活用はフェーズ4として、ペーパーレスをさらに加速していきたいと考えているそうです。
kintoneの導入により、施工管理の品質向上や現場からの円滑な情報共有が実現できた事例です。
【情報共有】協力会社との連携がしやすくなり資金管理の課題が解決
【株式会社イー住まいの事例】
| 課題 | ・協業会社ごとに電話やFAX、メールなど連絡手段が異なる
・複数の会社の入出金の日時や取引額を網羅的、かつ正確に把握する仕組みが必要 |
| 導入成果 | ・属人化していた部分を仕組み化でき、業務効率化につながった
・現場ではkintoneを使いこなして、改善案が出るようになった ・安定した仕組みを構築できたことで事業拡大フェーズが見えてきた |
| 導入内容 | <ゲストスペース>
・注文住宅1邸が完成するまでの進捗管理スペース作成 ・全協力会社70社と一斉連絡できるスペース作成 <工事写真帳アプリ> ・建築現場からの工事報告をまとめる工事写真帳アプリを開発 ・工事担当の職人が施工状況を撮影してkintoneにアップロード <納品書専用アプリ> ・キャッシュフローを正確に把握するために納品書専用アプリを開発 ・工事の区切りごとに協力会社から納品書を提出してもらう運用 |
| ※ゲストスペース:社外の人をゲストユーザーとして招待してコミュニケーションを取れるスペースのこと | |
参考:kintone公式サイト「導入事例|イー住まい様の導入事例」
「株式会社イー住まい」は、注文住宅、リフォームを手がける工務店です。約70社と協業関係になり、そのうち20社ほどと連携して1つの注文住宅を作り上げる体制になっていますが、情報共有の手段がバラバラであることや、複数の会社に対する入出金の管理が課題となっていました。
kintoneの導入後は、社外の人でも参加できる「ゲストスペース」を作成し、進捗管理や協力会社との情報共有が可能となりました。また「納品書専用アプリ」を開発し、協力会社から工事の区切りごとに納品書を提出してもらうことで、変更の多い工事現場の支払額を正確に把握できるようになりました。
kintoneを導入したことで、情報共有や支払い管理などの業務効率化が実現した事例です。
【受付管理】受付業務が80%削減でき働き方改革を推進
【信幸プロテック株式会社の事例】
| 課題 | ・既存のパッケージソフトやサーバーが限界を迎えており新しいシステムを探す必要があった |
| 導入成果 | ・作業の受付時間を1件当たり2分30秒から約30秒に短縮できた
・3年間の働き方改革により時間外労働が22%減少、売上1.4倍を実現できた |
| 導入内容 | <物件情報アプリ>
・必要な情報が関連レコード一覧で表示 新規の作業依頼は、ボタン一つで受付登録アプリに作業内容を登録 <受付登録アプリ> ・情報登録後、社外で活動するサービスマンのスマートフォンに通知が届く <進捗・履歴アプリ> ・受注状況や請求状況などが一つの画面で確認できる <機器管理アプリ> ・機器情報を入力 <見積書·請求書登録アプリ> ・仕入れ先への問い合わせや注文の履歴を記録 |
参考:kintone公式サイト「導入事例|信幸プロテック様の導入事例」
「信幸プロテック株式会社」では、空調設備の工事や点検、修理を行っています。長年使用してきたパッケージソフトや自社サーバーを新調する必要性を感じていました。
kintoneの導入を機に業務改善を決意し、4つのアプリを作成しました。顧客の基本情報をもつ「物件情報アプリ」を中心に使い、新規の作業依頼があるときはアクションボタンで「受付登録アプリ」に作業内容を登録します。
「受付完了アプリ」に登録後は、社外にいるサービスマンに通知が飛ぶ仕組みを取り入れています。他にも見積作成アプリを作成し、仕入れ先への問い合わせや注文の履歴を記録して、状況を共有できるようにしました。
結果、受付時間は2分30秒から約30秒にまで短縮し、年間換算で27日分の作業時間短縮に成功しました。3年間におよぶ取り組みでは、時間外労働が22%減少、売上は1.4倍など、kintoneを含む働き方改革の成果を実感できたとのことです。
従来の仕組みから脱却して、働きやすい環境整備にkintoneが一役買った事例だと言えるでしょう。
【勤怠管理】1週間かかっていた勤怠管理が数分で終了
【大館桂工業株式会社の事例】
| 課題 | ・従業員約120人分の勤怠入力作業に2人で毎月1週間かかっていた
・受注案件を1件1件専用のExcelに入力してから発行部門と総務、社長に回覧していた ・部門長の決裁完了後に総務の担当者が基幹システムへ転記 |
| 導入成果 | ・勤怠と受注台帳の紙面での管理を廃止できた
・勤怠管理が数分で終わるようになった |
| 導入内容 | <勤怠アプリ>
・夜勤や早朝勤務などさまざまな勤務時間に対応 ・kintoneからCSVに書き出して基幹システムに読み込む運用が可能 <受注台帳アプリ> ・必須項目は工事番号と件名に絞り込める ・入金状況を各会計担当者が入力するため状況を可視化 <福利厚生施設予約アプリ> ・福利厚生施設の利用申請と予約状況の把握ができるアプリを作成 ・予約管理にリマインド通知機能を活用 |
参考:サイボウズ東北公式サイト「 kintone活用物語|大館桂工業株式会社」
設計や施工、設備保守などの工事を請け負う「大館桂工業株式会社」は、アナログ業務の脱却が課題でした。これまでは勤怠情報を手入力しており、受注案件のExcelへの入力や回覧、転記などで時間や手間がかかっていました。
kintone導入時は、説明会を実施するだけでなく、サポート担当者を設けて現場への浸透を図りました。結果、kintoneの活用が現場に定着し、、勤怠と受注台帳の紙面での管理は廃止になりました。
また、課題となっていた勤怠管理では、kintoneによる運用に変更したことで、1週間かかっていた勤怠管理が数分で終わるようになりました。kintoneを導入して属人化していた業務を減らし、業務効率化につなげた好事例だと言えるでしょう。
【ペーパーレス化】現場書類の電子化により残業時間20%削減
【株式会社後藤組の事例】
| 課題 | ・紙と電話、FAXを使ったアナログ文化が大きな課題
・データドリブン経営に必要なペーパーレス、データの蓄積を推進する必要があった |
| 導入成果 | ・紙と電話とFAXで成り立っていた現場の書類をすべて電子化できた
・kintoneの導入から1年半で社員の総残業時間は20%減、営業利益は44%増加した |
| 導入内容 | <日報アプリ>
・毎月の日報集計がボタンひとつでできるようになった ・日報提出のために会社に帰る必要が無くなった <新卒採用管理> ・学生に紙に書いてもらっていたアンケートを電子化 ・結果をリアルタイムでkintoneのダッシュボードに反映 |
参考: kintone公式サイト「導入事例|後藤組様の導入事例」
建築と土木、不動産など幅広い事業を展開している「株式会社後藤組」は、DX推進にあたりデータドリブン経営の土台になる仕組みづくりが求められていました。しかし、現場はデータの利活用どころか超アナログ文化が浸透していました。
kintone導入当初は、担当者がアプリを作っても現場には浸透しなかったため、現場の人間にアプリを作ってもらう方針に変えて運用しました。簡単な日報アプリから業務に取り入れることで、現場の人が便利さを実感し、ようやく現場にkintoneが定着していきました。
日報アプリが現場に浸透したことを機に、全社員が利用する申請関係もすべてkintoneに変更して、1日1回必ずkintoneを開く土壌を作りました。現場からは「kintoneでアプリを作ってみたい」という声も出るようになり、勉強会なども実施されました。結果、
kintoneを導入して1年半経過した頃には、社員の総残業時間は20%減、営業利益は44%増加しました。kintoneの導入方法を工夫して、紙や電話などのアナログ文化から脱却し、DXかに成功した事例です。
kintoneを建設業で活用する際の注意点
kintoneを建設業の現場で活用する際は、注意点を理解しておきましょう。kintoneは、現場の業務に合わせたアプリが作れる柔軟性がある分、専門性や一つの機能に特化したツールには劣る部分もあるためです。
【kintoneを建設業で活用する際の注意点】
| 注意点 | 概要 |
| 大容量のデータ管理には不向き | 大容量のデータ管理の運用を主軸にすると上限に達する可能性がある(容量を増やすには別途費用がかかる) |
| セキュリティの徹底的な強化は難しい | プラグインや連携サービスは提供元のベンダーのセキュリティに依存する(kintoneそのもののセキュリティ対策は強固) |
| 専門性の高いアプリの作成 |
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| REST APIに負荷のかかる運用 |
|
※REST APIとは:システムやプログラムがURLに向かって指示を送る方法のこと
たとえば、大容量のデータ管理を主軸にした運用には注意が必要です。建設業では、大量の写真や図面、PDFデータを扱います。
kintoneのディスク容量の上限は、どのコースでも「契約ユーザー数×5GB」であるため、契約人数によっては全データをkintoneに蓄積するとディスク容量の上限に達してしまう可能性があるでしょう。
また、kintoneに限らず、ノーコード・ローコードアプリでは、大規模開発が必要なレベルの専門的なアプリ制作が難しいです。「パッケージソフトのような図面処理システムを開発したい」といった場合は、再現できない可能性があります。
kintoneは幅広い業務改善に活用できますが、専門性に特化したツールの導入を考えている人は、kintone以外のツールの導入も検討してみてください。
なお、kintoneの基本機能では大容量のデータ管理は不向きですが、kintone連携サービスを活用すれば大容量のデータ管理も可能です。
トヨクモのkintone連携サービス「kBackup」は、定期バックアップはもちろん、全レコードの復元やkintoneアプリに登録された添付ファイルのバックアップも可能です。「30日間無料お試し」も可能なので、気になる人は試しに使ってみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=Rjek2QR–A0
建設業の課題改善には「kintoneの連携サービス」がおすすめ
実際にkintoneを活用していくと、基本機能では小回りが効かず「他にも機能が欲しい」「できることを増やしたい」と感じることがあります。その場合は、kintoneの機能を増やせる連携サービスの活用がおすすめです。
連携サービスを使うとkintoneの基本機能だけでできなかった多様な機能が実現できます。なかでも、トヨクモが提供している連携サービス「FormBridge」と「kViewer」は、建設業の情報共有におけるの課題解決におすすめの連携サービスです。
導入事例で紹介した「株式会社後藤組」は、kintone連携サービスも導入し、現場の業務効率化と残業時間の削減に成功しました。 kintoneの導入で、社内でのデータ管理はできるようになりましたが、現場の効率化まではできていませんでした。
【株式会社後藤組のkintone連携サービスの導入事例】
| 課題 | ・下請け業者の職人さんからもらう手書き報告書をkintoneに入力
・現場での情報入力をオンライン化する必要性あり ・他業務のデータ共有や在庫管理 |
| 成果 | <FormBridge>
・現場でフォーム入力することでkintoneに自動でデータ反映 <kViewer> ・kintoneに登録した建築資材情報をkViewerにてカードビュー形式で表示 <DataCollect> ・各資材の在庫がリアルタイムで更新可能に |
参考:トヨクモkintone連携サービス公式サイト「事例|株式会社後藤組 様」
FormBridgeを使うことで、外部の業者間との申請や報告に対応できるようになります。たとえば、下請け業者がFormBridge経由で進捗状況を報告するなど、kintone内で完結できることを増やせます。
kViewerは、kintoneのライセンスを保有していない従業員に向けて情報を共有するWebページを簡単に作成できます。情報共有のために転記する、資料を作成するなどの手間を省けます。
DataCollectを活用すると、kintoneアプリ間の集計やピボットテーブルの作成が可能です。在庫管理アプリで在庫数の自動算出や勤怠管理の給与の自動算出などが実現できます。
トヨクモが提供しているサービスは、すべて30日間お試しができます。kintoneの導入を進めるときには、ぜひあわせてご検討ください。
まとめ
kintoneは、柔軟なアプリ作成機能によって建設現場の複雑な管理をデジタル化し、情報共有のスピードを向上させます。リアルタイムで進捗や人員配置を可視化できるため、現場と部署間の連携ミスを減らし、業務全体の透明性を高めることが可能です。
kintoneアプリの活用で事務作業の削減や残業時間の減少、さらには売上向上といった確かな成果に直結します。自社の課題に合わせたアプリを現場主体で運用することで、属人化したノウハウの蓄積や、脱Excelによる効率化を実現できます。
ただし、大容量データの管理には注意が必要なため、kintoneの基本機能に連携サービスを組み合わせて機能を拡張するのがおすすめです。外部業者とのスムーズな情報共有や、より高度なペーパーレス化を目指す際は、連携ツールの活用も視野に入れて最適なDX環境を構築しましょう。
なお、トヨクモのkintone連携サービスは、本記事で紹介した以外にも多様なサービスがあります。メール送信や電子契約などもkintoneで行いたいと考えている人は「30日間の無料お試し」を使って試してみてください。
【トヨクモ株式会社のkintone連携サービス】
| 連携サービス名 | できること |
| FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
| PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
| kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
| kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
| DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
| kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |










