kintoneの評判は?導入前のチェックポイントや口コミ、導入事例などを紹介

業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」は、導入企業数が3万8000社を超え、多くの現場で活用されている注目のツールです。
「kintoneの導入を検討しているけれど、実際の評判はどうなのか知りたい」「自社に本当に合うのか不安」と感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、kintone利用者の口コミや評価を紹介しながら、kintoneのメリット・デメリットや向き不向きを解説します。スムーズな導入につながるポイントや成功事例も分かりやすく解説しますのでぜひ参考にしてください。
目次
kintoneとは?
参照:kintone
kintoneとは、サイボウズ社が提供する業務改善クラウド型プラットフォームです。
2011年にリリースされて以降、スタートアップ企業から大企業、官公庁など、幅広い業種において、これまで3万85000社以上の企業がkintoneを導入しています。
kintoneを使えば、自社に合わせた業務アプリをプラットフォーム上で一元管理できます。
いままでExcelや紙で保管していたデータをクラウド上で管理することで、社内の情報共有がスムーズになり、業務のシステム化や効率化につながる点がメリットです。
kintoneは、プログラミングの知識が必要なくても、アプリを構築できる「ノーコード開発」を採用している点が、多くのユーザーから評価されています。
kintoneのレビュー・口コミ・評判まとめ
ここからは、kintoneを実際に利用したユーザーからの口コミやレビュー、評判について紹介します。
ドラッグ&ドロップでの操作なのでアプリ作成がとても簡単。また、職種ごとにオススメのアプリが出てくるので、ある程度目的が明確であればかなり作成しやすい。
引用:kintoneの評判を全406件のユーザーレビュー・口コミで紹介|ITreview
kintoneはノーコード開発を採用しており、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でアプリを構築できるのがユーザーにとって好評です。業種や職種に合わせたサンプルアプリが用意されているので、0から構築しなくてもすぐに運用できるという点も魅力でしょう。
手書きで行なっていた帳票類をkintoneを用いたアプリケーションに移行しています。アプリケーションの作成にはもちろん時間は必要ですが、直感でつくる事ができ、楽しみながら作れます。また、手書きの伝票、金額の計算などはデータ化する事で自動計算ができ、おおいに作業効率を上げる事ができました。
引用:kintoneの評判を全406件のユーザーレビュー・口コミで紹介|ITreview
これまで紙で管理していた業務やワークフローは、kintoneでシステム化することで作業効率を大幅に高められます。従業員の満足度向上にもつながるでしょう。
PCだけでなくスマホやタブレットで外出先でも見積書を作成できるのが便利です。顧客管理、商談管理、行動管理など日々営業が入力する作業も簡単に空いた時間にできるのが重宝してます。
引用:kintoneの評判を全406件のユーザーレビュー・口コミで紹介|ITreview
kintoneはPCだけでなく、スマホやタブレットなどのモバイル端末にも対応している点もユーザーからいい評価を得ています。外出が多い営業職もスキマ時間に入力作業ができるので、重宝されているようです。
kintoneのメリット
kintoneには、おもに以下のようなメリットがあります。
- 業務アプリを作成できる
- データの一元管理や集計が行なえる
- コミュニケーションを取りやすい
- 拡張機能やカスタマイズが豊富
- 堅牢なセキュリティ体制で安心
- コストパフォーマンスがいい
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
業務アプリを作成できる
kintoneは、プログラミングの知識がなくても、ノーコードで業務のシステム化や効率化を実現できます。
kintoneの中に「業務アプリ」を追加でき、アプリにはさまざまなデータを蓄積していくことが可能。文字情報やファイルの添付まで、統一したフォーマットでデータを管理できるのがメリットです。
また、アプリに溜めた一つひとつのデータには、指示やコメントを書き込むこともできるので、関連する情報が分散せず、コミュニケーションを一箇所に集約できます。
データの一元管理や集計が行なえる
kintoneは、散在するExcelや紙の書類、メール、バラバラに管理しているシステムなど、あらゆる情報をkintoneで一元管理できます。
アプリに溜めたデータは、一覧で見ることができ、条件を絞り込んで表示する情報を変えたり、集計してグラフ化したりすることも可能です。
案件の進捗を可視化し、過去の経歴や進捗も一箇所にまとめられるので、案件の属人化や、二重対応、対応漏れを防ぐことができるでしょう。
コミュニケーションを取りやすい
kintoneは、アプリのデータに紐づけてコメントを書くことができるほか、必要なやり取りを集約できる「スペース」機能を使って円滑なコミュニケーションを実現できます。
たとえば、テーマごとにディスカッションする掲示板機能を作成したり、社内Wikiのように情報を蓄積したりすることが可能です。
また、スレッド機能で、議題ごとにコミュニケーションの場を分けられるので、情報が混ざらず自然に整理できることも特長です。
拡張機能やカスタマイズが豊富
kintoneには拡張機能が豊富にあり、各種の業務をカバーするサービスが100種類以上存在します。多岐にわたるサービスを組み合わせることで、kintoneの活用の幅が広がります。
拡張機能はパッケージ化されているので、0からの開発に比べて開発期間やコストを大幅にカットできるのもメリットです。
また、JavaScriptやCSSファイルを設定画面から読み込めば、さらに便利にカスタマイズできます。
堅牢なセキュリティ体制で安心
kintoneが多くの企業に支持される理由には、セキュリティ面での信頼性が高いことも挙げられます。kintoneでは、IPアドレス制限によって不要なアクセスを遮断できるほか、クライアント証明書により接続できる端末を限定するセキュアアクセスも設定可能です。
また、開発元であるサイボウズ社が東西2拠点にデータセンターを設置している点も安心材料の一つです。そのほか、アプリを利用した2要素認証の設定や、ISMAP・ISO/IEC 27001などの各種認証取得など、心強いセキュリティ体制が整っています。
コストパフォーマンスがいい
初期費用が無料で、月額制で使える料金体系もkintoneの魅力です。契約は10ユーザー以上から、1ユーザー単位で追加できるため、無駄なく運用ができます。
また、アプリ数やスペース数、利用できる機能範囲に応じて3つのコースから選べるので、自社の業務に合ったプランを柔軟に選択可能です。
豊富な機能を低コストで活用できる点は、コストパフォーマンスに優れていると多くのユーザーから高い評価を得ています。
kintoneでできないこと
kintoneは、基本機能や拡張機能で幅広く活用できる業務アプリを構築できるものの、0から開発する場合に比べると限界があります。
高度なプログラミングや複雑な処理には対応していないので、kintoneの基本機能では対応できないケースもあるでしょう。
また、アプリ間のデータ連携やリアルタイム連携には一部制約があります。しかし、こうした課題は、外部の連携サービスを導入することで解決できる場合もあります。
kintoneの導入に向き・不向きはある?
kintoneのメリットやできないことについて解説してきましたが、「kintoneは自社に合うの?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
ここからは、kintoneの導入が向いている企業や不向きな企業について解説します。
kintoneの導入が向いている企業
kintoneは数多くの企業に導入されており、延べ3万5000社を越える導入実績を誇ります。そのため、信頼性の高いクラウドサービスを使いたい場合はkintoneの利用がおすすめです。
また、サンプルアプリのほか、自社だけのオリジナルアプリを作成することもできるため、業務改善に一定の時間や人員を割ける体制がある企業もkintoneの導入に向いています。フローの一部ではなく、幅広く改善を行なうことで、工数削減やニーズのキャッチアップといった効果が期待できるでしょう。
kintoneの導入が不向きな企業
kintoneは、自社で実現したいことが基本機能ではできないケースがあります。こうした場合は外部サービスやkintone連携サービスの導入が必要です。
そのため、kintone連携サービスの導入を前提としつつも、予算に余裕がない場合は別サービスを検討するのがおすすめです。
また、kintoneの容量は1人当たり5GBまでとされているので、大容量のデータを扱いたい場合には不向きといえるでしょう。(※10GB単位でのディスク増設オプションがあるため、容量を追加したい場合は検討をしてみてください。)
kintone導入事例から見る成功の秘訣
kintoneは、ただ導入するだけでなく、「自社に合ったアプリをどう選び、どのようにカスタマイズするか」が、業務効率化につながるかどうかの分かれ道になります。
ここでは、実際にkintoneを導入し、成果を上げている3つの事例をご紹介します。
パーソルキャリア様の導入事例
労働者派遣や有料職業紹介などの事業を展開するパーソルキャリア様では、プロジェクト管理やワークフロー、発注管理、ナレッジ共有の目的でkintoneを導入されました。
以前は、プロジェクトに関する申請書類をメールで送信、Excelで進行管理していたことから、非常に煩雑で手間がかかるという課題がありました。発注フローもExcel管理で行なわれていたため、データが重くなり閲覧性にも限界があったといいます。
kintoneの導入後は、情報が一元管理され、社内の情報共有がスムーズに。現場担当者はもちろん、ガバナンス部署などの関係者も、プロジェクトの状況を総合的に把握できるようになりました。
京屋染物店様の導入事例
半纏(法被)や浴衣、伝統芸能衣装などを手がける老舗の染め物店、京屋染物店様では、受注から請求までの販売管理や進捗管理、部署間の情報共有を目的としてkintoneを導入されました。
導入前は、部署ごとにアナログな管理方法が使われており、情報共有不足や工数管理の困難さ、不正確な納期見積もりといった課題がありました。部署全体のタスク状況が俯瞰的に見えないことで、急ぎの依頼に対応しづらいという問題が顕在化していたそうです。
kintone導入後は、一連の流れが効率化され、部署間の情報共有も大幅に改善。現場の声を丁寧に聞きながら課題点を洗い出すことで、kintoneを活かした業務改善が実現しました。
その結果、残業ゼロを達成し、創業以来最高の売上を記録しています。
医療法人敬愛会 中江病院様の導入事例
リハビリ治療を中心とした地域医療を支える中江病院様では、情報共有や経営指標、施設基準の管理といった目的でkintoneを導入されています。
従来は紙ベースの運用が中心で、FAXで届く診療情報書やExcelでまとめた相談情報の配布などに、多くの手間がかかっていました。こうした非効率を改善するため、電子カルテを中心としたデジタル化を推進し、kintoneをベースにした経営プラットフォーム「ここりんく」を導入。電子カルテでは補えない業務の支援も可能になることが、導入の決め手となりました。
その結果、診療情報書や相談情報の管理・共有がスムーズになり、病床稼働率などの経営指標も可視化。業務効率の向上と、現場の負担軽減を同時に実現しています。
kintoneの活用を効率よく進めるポイント
kintoneは便利なツールですが、導入したものの上手く活用できないケースも少なくありません。kintoneを無理なく定着させ、効果的に活用していくためのポイントを4つに分けてご紹介します。
導入目的の明確化
まず大切なのは、「何のために導入するのか」という目的を明確にすることです。
組織が抱える課題を正確に把握し、kintone導入の目的や役割をはっきりさせることで、導入後の運用がスムーズになります。最初からすべてを変えようとせず、スモールスタートで一部の業務フローや特定の部署から導入するのがおすすめです。
業務フローを丁寧に見直し、作業の属人化や情報共有の遅延といったボトルネックを特定し、kintoneでどのように解決できるかを考えることが、効率的な活用につながります。
現場の意見を採用する運用
京屋染物店様の導入事例にもあるように、実際にシステムを使う現場の意見を反映することは、kintoneを活用するうえで非常に重要です。
アプリの作成や改善を行なう際は、管理者だけで進めるのではなく、現場の声を積極的に取り入れることで、導入後の「使いにくい」「ここを変えてほしい」といった意見や要望を必要最小限に抑えられます。
また、社内への定着を促す工夫として、利用マニュアルの作成や勉強会の実施も有効です。不明点があればすぐに質問できる環境や、相談しやすい雰囲気作りも大切な要素です。
外部サービス・kintone連携サービスの活用
kintoneは基本機能だけでも幅広く活用できますが、より高度な機能を求める場合は、外部サービスやkintone連携サービスとの連携を検討するといいでしょう。
API連携の選択肢が豊富なため、既存のCRMやカレンダーアプリ、メールシステムなどともデータ連携がしやすく、ExcelやCSVデータを取り込んで、いまある情報をそのまま活用することも可能です。
汎用性とカスタマイズ性の高さを活かし、「トヨクモのkintone連携サービス」シリーズなどの連携ツールを併用することで、より柔軟で実践的な業務改善が期待できます。
充実したサポート体制の活用
kintoneはノーコードで手軽に始められる一方、業務の複雑化や利用者数の増加にともない、新たな課題が出てくることもあります。
そうした際には、サイボウズ社が提供する公式のヘルプページに加えて、メールでの問い合わせも可能です。API仕様に関すること以外であれば、チャットや電話によるカスタマーサポートも実施しており、心強い味方になります。
また、kintoneには活発なユーザーコミュニティが存在しており、公式のサポートでは対応しきれない活用方法を集めたり、同業や組織の規模が同程度のユーザー間でディスカッションしたりする場としても有効です。自社に合った具体的なヒントが見つかることも多いでしょう。
kintoneをより便利に使うならトヨクモのkintone連携サービス
kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモが提供するkintone連携サービスです。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。
トヨクモのkintone連携サービスでは、以下6つのサービスが提供されています。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できるサービス |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス |
ここからは、トヨクモのkintone連携サービスの各サービスについて紹介します。
FormBridge
FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。
kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。
また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。
関連記事:kintone連携「フォームブリッジ」とは?できること・使い方
kViewer
kViewer(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できるサービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
関連記事:kViewer(ケイビューワー)とは?できること・使い方
kMailer
kMailer(ケイメーラー)は、kintoneで管理しているメールアドレスに、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。
kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行なったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認したりすることもできます。
普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信した相手がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。
関連記事:kMailerとは?メールワイズとの違い・使い方
PrintCreator
PrintCreator(プリントクリエイター)は、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に書類が作成できるサービスです。
現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に書類を作成できます。
kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。
関連記事:プリントクリエイターとは?できること・使い方
DataCollect
DataCollect(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。
Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。
事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。
関連記事:データコレクトとは?できること・使い方
kBackup
kBackup(ケイバックアップ)は、kintoneに登録したデータが消えた際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。
kintoneの基本機能では、kintone内の全データを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまうケースや、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。
また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。
関連記事:kBackupとは?できること・使い方
まとめ:トヨクモのkintone連携サービスでkintoneをより便利に活用しよう
kintoneは、業務アプリをノーコードで構築できる自由度の高さと、情報の一元管理による業務効率化で高い評判を得ているクラウド型サービスです。
導入を成功に導くには、目的の明確化、現場の声の反映、外部サービスとの連携など、いくつかの工夫が重要になります。
「kintoneをより便利に使いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービスの利用がおすすめです。
1万4000契約を超える実績を持ち、データのバックアップやフォーム作成、外部公開など、kintoneの活用の幅を大きく広げてくれます。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
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