kintoneの組織とグループの違いとは?使い分けも詳しく解説

kintoneを導入したものの、「組織」と「グループ」の違いがわからず、どちらをどう設定すればいいのか迷っていませんか?
kintoneにはユーザーや情報を管理するための組織とグループの2つの機能がありますが、それぞれ目的や使い方が異なります。初期設定の段階で誤った運用をしてしまうと、権限制御の漏れやトラブルの原因になりかねません。
本記事では、kintoneにおける組織とグループの違いを解説します。使い分けのポイントや設定方法を理解し、正しく活用しましょう。
目次
kintoneの組織とグループの違いとは?
kintoneのユーザー管理機能である組織とグループは何が違うのか、それぞれの特徴を解説します。
組織とは
kintoneにおける「組織」とは、階層型のユーザー管理の単位です。会社や団体の組織図をそのまま反映させ、営業部や人事部、開発部など部署ごとの構成をkintone上で表現できます。
それぞれに所属するユーザーの設定が可能で、上下関係も反映できるため、アクセス権の管理や承認フローの経路設定などにも利用されるのが特徴です。
人事異動や組織変更にも柔軟に対応でき、会社の人事体制と連動させたユーザー管理がしやすくなります。
グループとは
ロールとも表示されるkintoneの「グループ」とは、共通の目的や役割を持つメンバーを部署や役職に関係なくまとめるための機能です。組織のような上下関係や階層構造はなく、プロジェクトやタスク単位など、柔軟な構成で設定できるのが特徴です。
部署をまたいで構成されるチームや、特定の条件でユーザーを分類するときに便利な機能で、アクセス権の設定や通知の一斉送信などにも活用できます。メンバーの追加・削除も簡単です。
グループの活用例や使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
「kintoneのグループとは?使い方や活用するケース・注意点を解説」
kintoneの組織とグループの使い分け
組織とグループの違いを踏まえ、目的や適性に応じて使い分けるのがおすすめです。ここではそれぞれに適している具体的な場面を紹介します。
組織が適しているケース
kintoneの組織は、会社の部門構成や人事体制と連動したユーザー管理が求められる場合に適しています。たとえば、各部署の縦のつながりに沿って申請・承認の流れを設定したい場合や、部署単位でアプリやデータへのアクセス権限を細かく管理したい場合などです。
また、異動や組織変更が発生しても、所属する組織を切り替えるだけで設定の引き継ぎが可能です。簡単な設定変更で済ませられるため、管理者の運用負担を軽減します。
グループが適しているケース
kintoneのグループは、部署をまたいだ横のつながりのユーザーをまとめる場合に適しています。例えば「新商品開発プロジェクト」や「安全委員会」、「社内研修チーム」など、部門を越えて特定の目的を持つメンバーを管理するときに活用可能です。
組織と異なり、グループには上下関係や階層構造がないため、短期プロジェクトや期間限定の業務など、状況に応じて柔軟にメンバーを追加・削除できるのが特徴です。
また、アクセス権の設定や通知の対象としてグループを指定することで、部署を越えた情報共有がスムーズになり、社内全体の連携力向上にもつながります。
kintoneの組織とグループの設定方法
組織とグループを適切に使い分けるためには、基本的な設定方法を理解しておくことが大切です。ここでは、それぞれの設定方法を解説します。
組織の設定方法
組織の設定は以下の手順に沿って進めます。
1.設定画面を開く
kintoneにログイン後、ヘッダーの歯車マークをクリックし、「cybozu.com共通管理」へアクセスします。
2.組織の追加
「組織/ユーザー」から「組織の追加」画面を開きます。
3.組織情報の入力
組織名や組織コード、説明などの詳細情報を入力します。
4.保存
入力が完了したら、保存をクリックし、設定を保存します。これで組織がkintoneに登録され、ユーザー管理やアクセス制御に活用できるようになります。
組織の階層変更やメンバーの編集などの設定も、「cybozu.com共通管理」へアクセスし、「組織/ユーザー」から操作可能です。
グループの設定方法
グループには、ユーザー個人を指定する「静的グループ」と、役職などの条件を指定する「動的グループ」の2種類があります。どちらの設定もcybozu.com共通管理の「グループ(ロール)の設定」画面で行います。
具体的な手順は以下の通りです。
1.設定画面を開く
ヘッダー画面の歯車マークから「cybozu.com共通管理」をクリックします。
2.グループ追加画面へ移動
「グループ(ロール)」をクリックし、「追加」または「グループ(ロール)の追加」画面を開きます。
3.グループタイプを選択
静的グループまたは動的グループを選択し、作成画面に進みます。
4.グループ情報の入力
グループ名やグループコード、補足情報などのグループ項目を設定します。
5.保存
すべての入力が完了したら「保存」ボタンをクリックし、グループ作成を完了します。
グループの追加やメンバー変更も、「cybozu.com共通管理」にアクセスした後、「グループ(ロール)」から行います。
kintoneの組織とグループ運用時のポイント
kintoneで組織やグループを活用する際は、定期的に設定を見直しましょう。特に、組織変更や異動が発生しやすい新年度や人事異動のタイミングでは、権限の設定変更が必須です。
権限の変更は、主に手動、事前設定の利用、CSVファイルでの出力の3つの方法があります。
ユーザーが部署を異動した後も、権限変更をせずにそのまま設定が残っていた場合、本来アクセスすべきでない情報に触れてしまうリスクが発生します。情報漏洩や業務ミスなど、重大なインシデントにつながる可能性があるため注意しましょう。
適切な権限管理は、業務効率の向上だけでなく情報資産の保護にも直結する、会社にとって欠かせない取り組みです。kintoneを長く安心して使い続けるためにも、組織とグループを運用する際は、定期的なチェックと見直しをぜひ取り入れてください。
kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp
kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。
Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。
FormBridge
FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。
kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。
また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。
kViewer
kViewer(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
kMailer
kMailer(ケイメーラー)は、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。
kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。
普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。
DataCollect
DataCollect(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。
Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。
事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。
kBackup
kBackup(ケイバックアップ)は、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。
kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。
また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。
まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう
「kintoneをより便利に使いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万3千契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。

トヨクモ編集部
kintoneを便利に活用する情報を発信|サポートチーム全員がkintone資格保有者|【クラウドで、もっと便利に。もっと簡単に。】をモットーに活動