私とトヨクモとの出会いシリーズでは、kintoneを活用している方々が「kintoneやトヨクモ製品を導入したきっかけ」「どのような業務改善を実施したのか」をご紹介していきます。
株式会社ミライコミュニケーションネットワークは、岐阜県にある2001年創業の会社で、データセンター事業をはじめとして、インターネットサービスプロバイダや、ドメインの取得・管理、電子決済等代行業などの事業を行っています。
今回、株式会社ミライコミュニケーションネットワークで業務改善を進められ、kintone hiveにも登壇された服部さんと佐藤さんに、kintoneとの出会い、kintoneやトヨクモ製品を用いた業務改善事例についてお話しいただきました!
自己紹介
ーこれまでのご経歴や、どのような業務をされてきたか教えてください。
2017年に、営業部サポートとして中途入社し、2021年にkintoneを中心とした業務改善が求められ、管理部へ異動しました。現在は、管理部の仕事をしながらkintoneを用いた業務善や、県との実証実験などを行っています。(服部さん)
2014年に、営業部へ中途入社しITインフラの営業をしています。kintoneは長く一利用者として使用しており、裏側を知り出したのはkintone hiveに出て服部と動くようになってからで、ここ半年で理解が深まりました。
最近はkintone hiveで繋がった会社がkintoneを販売しており、私たちは岐阜県の自治体との関係が強い会社なので、一緒に自治体へ営業に行きたいという相談をいただきkintoneを使った業務改善の提案もしています。(佐藤さん)
ー営業先からはどのような要望をいただきますか?
kintoneを導入したいものの、どのようにして運用をすべきかわからないという方が多いです。各業種・業態にはさまざまな導入事例があるものの、導入しても事例のように上手く運用できないといったご相談をいただきます。その時は、服部と同行して自社での事例紹介もしつつ、活用方法の提案をしています。(佐藤さん)
トヨクモ製品と出会ったきっかけ
2019年にkintoneを導入し、そこから1年は、Excelや紙をkintoneに移行する作業をしていました。従来の業務では、お客様から契約をいただくと、契約書をWordに差し込んで紙に印刷していました。帳票印刷を残すことは譲れないという会社の意向もありました。その時に、トヨクモのPrintCreatorを見つけたのです。(服部さん)
ー導入から実際に使い始めるまで、時間はかかりましたか?
導入までは早かったのですが、実際にPrintCreatorで帳票が出せるようになるまでには時間がかかりました。各帳票によって、両面印刷が必要だったり、項目の字が少し大きいとはみ出してしまったり、イメージ通りの帳票が出せるまでは設定の微調整が必要だったためです。
正式に導入するまでのお試し期間では、営業部のサポートチーム5-6名で、今までExcelで帳票を出していたものと同じものが出力できるか確認しました。
最終的に導入してから今までと同じような帳票を出力できるまでには2ヶ月もかからなかったと思います。(服部さん)
ー導入で苦労した点はありますか?
導入に際し、社内の承認を得るのに上司が苦労していました。会社全体で業務効率化を実現し従業員一人ひとりの負荷を減らしていこうという流れはありましたが、PrintCreatorを導入することで具体的にどのような成果がもたらされるのかの説明に苦労したようです。社内でkintoneを運用した実績がまだなかったことも苦労した理由の一つだと思います。
また、PrintCreatorで両面印刷をする際は上位コースへの加入が必要な点も一つのハードルとなりました。
しかし、最終的には「とりあえず試してみてダメなら次の手を考える」という社内の考え方もあり導入が決まりました。(服部さん)
ーnoteの記事で、kintone hiveにでるきっかけとして、LT(ライトニングトーク)を挙げられていましたが、LTに出るきっかけはありましたか?
佐藤に仕組まれました(笑)それまでは社内で、一人でkintoneを扱っていました。
自分で色々とカスタマイズするのは楽しかったのですが、それを外部に情報共有するという考えはありませんでした。
ただ、佐藤が外部の方々とkintoneの話をしていく中で、意外にも私たちはkintoneをかなり積極的に使いこなしていることを知ったのです。私たちにしてみれば、従来の業務をkintoneで行えるように移行しただけだから、外部の人に話せることなんてないと思っていました。
そんな時、名古屋のとある小さなコミュニティでkintoneについて話す機会があるから、カレーを食べに行くついでに名古屋に行こうと誘われ、軽い気持ちで参加したのがきっかけです。
(服部さん)
服部は、「kintoneの活用方法を外部に伝えてほしい」と頼めば断るのは目に見えていました。発表する場の規模が大きければなおさら断ってくるだろうと思ったので、5人くらいの規模のイベントで話してもらうことにしたのです。
その中で色々と話が弾み、いつの間にか私もkintone hiveに出ることになっていました。(佐藤さん)
kintoneと連携サービスを活用した業務改善事例
服部さん、佐藤さんがkintoneやトヨクモ製品を用いて、実際に行われた業務改善について伺いました!
PrintCreator導入で事務作業の負荷軽減!残業不要に!
契約に関する書類や、見積書、内部の申請書類など数多くの紙の帳票が存在していました。(服部さん)
・必要書類の量が多く、帳票作成に時間がかかり残業が発生していた
◇対応
・PrintCreatorで出力可能にした
◇効果
・作業時間が1/2に削減され、事務処理のために残業することがなくなった
サポートチームでは、登録確認書という、お客様がWebサーバにログインするためのURLやID/パスワード、お客様の代表者名などが書かれた帳票を数十種類出していました。営業チームは、見積書を出したり、社内の申請書類は紙で出す必要があるものは全てPrintCreatorで出したりしています。PrintCreatorの導入により、転記や二重入力が無くなり、一連の作業で30分かかっていたものが13分まで削減できたものもあります。(服部さん)
ー社内からの反響はありましたか?
日中で終わらず残業になる日も多くありました。導入後は、事務処理のために残業することはなくなりました。サポートチームは、今やkintoneとPrintCreatorを取り上げられると仕事にならないと言ってくれています。
従来はExcelでデータを作って、その内容をWordに手動で入力していた頃もありました。宛名シールも別で作り、プリンターにシールが詰まるようなトラブルも度々起こりました。PrintCreatorを使うことで、複数のアプリから情報を引っ張って一つのアプリにまとめられます。封筒も窓開き封筒に変えることで、プリンターにシールが詰まったり、中身と宛先の不一致が起こったりといったこともなくなりました。
- 見積アプリ
見積作成者はフィールドを順番に埋めていく。
初期、月額、年額の3種類テーブルがあるので各テーブルの行数を計算させる。
どのテーブルが何行まで対応しているか、何番の帳票を出力すれば良いかを計算させる。
計算されるとテーブル行数に応じた帳票番号が出る。(これをプリントクリエイターの帳票初期設定に入れる)
今のところ全30パターン作ってあって、見積内容にぴったり合う帳票が勝手に出てくるようにしています!
「帳票初期選択機能」でミスを減らし必要な箇所に注力できる環境を!
フォーマットが複数ある帳票があり、それを条件に応じて選んで帳票の作成を行っていました。(服部さん)
・対応する帳票を選ぶ必要があり、ミスの原因となっていた
◇対応
・PrintCreatorの「帳票初期選択機能」を活用
◇効果
・帳票出力のミスがなくなり業務がしやすくなった
業務ごとに使用する帳票のフォーマットが異なるのですが、疲れていると誤ったフォーマットを選んでしまうことがありました。そもそも、これは人が手動で行うべき作業ではなく、自動で行うようにして、もっと別のことに頭を使いたいと思っていました。そこで、PrintCreatorの「帳票初期選択機能」を利用したことで、何も考えなくても正しい帳票を選択できるようになりました。人が介入して考えなければいけない仕事に今まで以上に注力できるようになったと思います。(服部さん)
ー実際にどのような業務で活用されていますか?
私たちの会社では、レンタルサーバーやデータセンターでのドメインの利用がしやすいように、ドメインの取得管理の代行も行っております。ドメインの新規取得をされた時と、ドメインの解約をされた時、またドメインの管理会社を移された際はそれぞれ契約書に出す必要な項目が異なってきます。kintone上のラジオボタンの値に応じて、それぞれの帳票を出し分けるようにしています。(服部さん)
- ドメイン管理アプリ
ラジオボタンの値ごとに帳票を分けています。
- 出力した帳票例
宛名部分は「顧客マスター」アプリから、枠内情報は「ドメイン管理」アプリから引っ張っています。契約内容の枠とその下の金額や更新タイミング等の日付情報は自動計算で入力されます。
「QRコード自動生成機能」でkintone上に保存されている情報をQRコード化!レコードの検索が不要に!
お客様に郵送で資料をお送りして記入をしてもらって、郵便で返送してもらう紙がありました。その返送用の紙に、QRコードを埋め込むようにしました。(服部さん)
・該当のレコードを探すのに手間がかかる
◇対応
・「QRコード自動生成機能」で、kintoneの上に保存されている情報をQRコード化
◇効果
・誰もやりたくない苦痛の作業がなくなった
今までだと、返送された際に、お客様の名前や顧客IDでkintoneを検索し、複数のレコードが引っかかった場合は、どの書類かを一つずつ確認する作業が必要でした。返送用紙にQRコードを埋め込むことで、スマホで読み込めばkintoneの該当レコードが直接開けます。また、書類が「発送済み」か「差し戻し」の状況はkintoneの「プロセス管理」機能で管理し、問題がなければ、ボタンを押して【書類受け取り済み】にすれば完了という運用にしました。
- 郵便物管理アプリ
- 弊社からお客様へ発送
- お客様が情報を記入の上、返送
- 弊社にてスタッフが受け取る
- QRコードを読み取る
- プロセス管理のステータスを回す
複数のレコードから該当する書類を探す書類は誰もがやりたくない苦痛な作業で、これがなくなったことは大きな成果でした。(服部さん)
今後の展望
電子帳簿保存法の改正の関係で、もっとkintoneにデータを持って来れないかという話が出ており、社内の誰もがkintoneの活用についてどんどん積極的になっているのを感じます。お客様からもさまざまなご要望を頂いており嬉しい限りです。(佐藤さん)
一方で、私たちの会社にも紙を残したがる人や、業務改善の「気付き」を得られていない人もいます。しかし、私たちが丁寧に教えてあげると「こっちのほうが楽じゃん!」と言ってくれる人もいます。業務改善を行うことで、頑張れば楽になることへの「気付き」を今後も伝えていきたいです。(服部さん)
「PrintCreatorは操作が直感的にわかりやすく、とりあえず帳票を出力したいけど難しい操作は覚えたくないと思っている方にとって、もってこいのサービスだと思います。また一工夫すればさらに自分の用途にぴったりの使い方ができ、操作方法に不安があれば無料お試しで30日間試せるのでまずは触ってみる、がおすすめです!」と服部さんは締めてくれました。
服部 百華(はっとり ももか)
2017年 営業部サポートへ中途入社
2021年 管理部へ異動
kintoneを駆使した業務改善を推進
note:https://note.com/mh_100inu
X:https://twitter.com/mh_100inu
佐藤 修三(さとう しゅうぞう)
2014年 営業部へ中途入社し、法人営業を担当
「お客様同士を繋いでお互い良い仕事を一緒に作り上げましょう」という独自のスタンスにて営業活動を行う
note:https://note.com/zousan_no_hana
X:https://twitter.com/shuzo310