シナリオメールとは?具体的な利用シーンや作成に活用できるツールも紹介

メールマーケティングを進めていく上で、シナリオメールは重要な施策です。
顧客の行動に対して的確に反応し、顧客との関係性をより深くするチャンスを逃さずに、成約へと近づけられます。
そこで、この記事ではシナリオメールのメリットを正しく理解したうえで、どのようなシーンで活用すれば効果的なのかを解説します。シナリオメールをすぐに始められるように、まずはこの記事の内容をマスターしましょう。
目次
シナリオメールとは?
シナリオメールとは、顧客の行動やステータスに基づいて、適切なタイミングで自動配信されるメールのことです。
主にマーケティングや営業活動において、顧客育成や関係性構築を目的として活用されます。
ステップメールとの違い
シナリオメールと似た手法に、ステップメールがあります。どちらも顧客の行動を起点としてメールを自動配信する点では共通していますが、その仕組みや柔軟性に違いがあります。
ステップメールは、あらかじめ設定したスケジュールに基づいて配信される仕組みです。
たとえば、資料請求した後にまずサンクスメールを送信し、2日後、5日後、10日後に順次用意していたメールを送信するようなケースです。この形式では、顧客がどのような反応を示したかに関わらず、スケジュール通りにメールが送られます。
一方でシナリオメールは、顧客の具体的な行動や関心に基づいて配信内容やタイミングを柔軟に調整できるのが特徴です。
たとえば、特定のメール内のリンクをクリックした場合には、それに関連する情報を優先して送るなど、個別のニーズに応じた対応が可能です。
このため、シナリオメールはステップメールよりも高い柔軟性と効果を発揮します。
シナリオメールを活用するメリット
シナリオメールを活用することで、効率的かつ効果的に顧客との関係性を深められます。
以下3つの具体的なメリットを解説します。
- 顧客との関係性を強化できる
- 検討開始から契約までのリードタイムを短縮できる
- 営業担当者の対応工数を削減できる
顧客との関係性を強化できる
シナリオメールでは、顧客の興味や関心に基づいてカスタマイズされた情報提供が可能です。
たとえば、特定の商品に関心を示した顧客に対して、関連する情報や成功事例を送ることで、信頼を深められます。
このように個別対応が可能なシナリオメールは、顧客との信頼関係を構築し、長期的なリピート率を向上させる効果が期待できます。
検討開始から契約までのリードタイムを短縮できる
顧客が意思決定を行うプロセスを短縮するためには、タイムリーかつ必要な情報を提供することが重要です。
シナリオメールを活用すると、顧客が求める具体的な事例やデータを迅速に届けられます。
これにより、購買意欲を高める提案を行い、契約までに至る時間の短縮が可能になります。
営業担当者の対応工数を削減できる
シナリオメールの自動化機能を利用すると、営業担当者が手動で対応する手間の削減が可能です。
たとえば、商談後のフォローメールや追加情報の提供といったタスクを自動化することで、営業担当者はより戦略的な活動に集中できます。
シナリオメールの活用シーン
シナリオメールは、顧客の状況や段階に応じて柔軟に活用することが可能です。
以下の4つの具体的な活用シーンを一つずつ詳しく説明します。
- リード獲得後のアプローチ
- サービス検討時のフォロー
- 契約後のサポート
- 休眠顧客の掘り起こし
リード獲得後のアプローチ
リードを獲得した直後には、適切な情報を段階的に提供することが重要です。
たとえば、資料請求を行った顧客に対しては、まず詳細な製品仕様書を送付し、その後導入効果を示す具体的な数値事例を共有します。
また、業界別のソリューション提案やオンラインデモの予約案内を送ることで、顧客が製品やサービスに対する理解を深められるようにサポートします。
サービス検討時のフォロー
顧客が商談中の場合は、さらに具体的な情報や進捗状況を共有することが効果的です。
商談内容を振り返るメールや追加情報の提供、見積書の進捗状況を確認するメールを送信することで、顧客の不安を解消し、スムーズな意思決定を促します。
さらに、技術的な質問への回答やよくある質問への対応で、顧客満足度を向上させられます。無料トライアルの案内や成功事例の共有も、購入検討を後押しする重要な要素です。
契約後のサポート
契約後も定期的にシナリオメールを活用することで、顧客満足度を維持し、さらなる契約更新やクロスセルを促進できます。
具体的には、製品やサービスの活用状況を示すレポートを定期的に送付したり、新機能やアップデート情報を共有したりします。
また、関連サービスの提案やユーザー会、セミナー情報を案内し、顧客のエンゲージメントの向上が可能です。
休眠顧客の掘り起こし
過去に取引のあった顧客が休眠状態になった場合でも、シナリオメールの活用で再び関係の構築ができます。
業界トレンドや市場分析に関する情報を提供したり、新サービスや新機能を紹介したりすることで、顧客の関心を引き戻せる可能性が高まるからです。
また、既存顧客へ成功事例の共有や、個別相談会やウェビナーの案内を行い、顧客の再エンゲージメントを促進します。
シナリオメールの作成に活用できるツール
シナリオメールの作成には、専用ツールの活用により効率化と精度向上が期待できます。
以下の3つの代表的なツールを紹介します。
- Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)
- WEBCAS e-mail(ウェブキャス イーメール)
- kMailer
Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)
参照元:Marketing Cloud Account Engagement | Salesforce
Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)は、株式会社Salesforceが提供するBtoBマーケティングオートメーションツールです。
リード管理が一段と効率化され、顧客ナーチャリングがスムーズに進行します。
特に、シナリオ設定機能による個々に合わせたメール配信によって手間を削減しつつ、顧客の行動データを詳細に分析できます。
これにより精度の高いマーケティング施策が実現可能です。
また、Salesforce CRMとのシームレスな統合により、営業プロセス全体を効率化できる点も特徴です。
<主な特徴>
- 柔軟なシナリオ設定機能で各顧客に合わせたシナリオメールが作成可能
- 顧客ナーチャリングがスムーズ
- Salesforce CRMとの強力な連携
WEBCAS e-mail
参照元:WEBCAS e-mail|株式会社WOW WORLD
WEBCAS e-mail(ウェブキャス イーメール)は、大量のメール配信を得意とするツールです。
顧客の属性や行動データを細かく分析し、分析情報に基づいてターゲットを正確にセグメント化できます。
その結果、個々の顧客に最適化されたパーソナライズメールを簡単に配信でき、マーケティング施策効果の向上が可能です。
また、効果測定機能や外部ツールとの連携機能が提供されており、効率よく販促活動を管理できます。
<主な特徴>
- 大量のメールを一斉配信できる
- データ分析によるターゲットのセグメント化
- 効果測定機能
- さまざまな外部ツール連携が可能
kMailer
参照元:kMailer|Toyokumo kintoneApp
kMailerは、kintoneとシームレスに連携できるメール配信ツールで、kintoneでのCRM情報を活用した高度なターゲティングができます。
顧客の属性や行動に基づいた精密なメール配信を実現し、マーケティング効果の最大化が可能です。
また、メールの送信予約や自動送信もできるため、業務過多によるタスク漏れも防げます。
さらに、ノーコードによる直感的な操作性で初心者でも簡単に利用できます。
これにより属人化を防ぎ、顧客対応の効率化ができるため、中小企業から大企業まで幅広い企業におすすめです。
<主な特徴>
- kintoneとの連携
- 送信予約や自動送信など多くの便利機能が使える
- ノーコードによる操作性の良さ
kMailerには、シナリオメール機能が搭載されており、時間の経過とkintoneのデータの状態を組み合わせて、シナリオを作成し、それに沿ってメールを送ることが可能です。
メール受信者の状況に合わせたメール配信により、開封率を向上し、メール配信の効果を最大化できます。
機能詳細は、kMailer HPをご覧ください。
kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp
kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。
Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。
FormBridge
FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。
kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。
また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。
関連記事:kintone連携「フォームブリッジ」とは?できること・使い方
kViewer
kViewer(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
関連記事:kViewer(ケイビューワー)とは?できること・使い方
kMailer
kMailer(ケイメーラー)は、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。
kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。
普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。
PrintCreator
PrintCreator(プリントクリエイター)は、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に書類が作成できる書類出力サービスです。
現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に書類を作成できます。
kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。
DataCollect
DataCollect(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。
Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。
事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。
関連記事:データコレクトとは?できること・使い方
kBackup
kBackup(ケイバックアップ)は、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。
kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。
また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。
関連記事:kBackupとは?できること・使い方
まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう
「kintoneをより便利に使いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万2千契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。

トヨクモ編集部
kintoneを便利に活用する情報を発信|サポートチーム全員がkintone資格保有者|【クラウドで、もっと便利に。もっと簡単に。】をモットーに活動