FormBridge(フォームブリッジ)とは?できること・使い方

kintoneへのデータ入力、手作業で疲弊していませんか?
kintone連携Webフォーム作成サービス『FormBridge(フォームブリッジ)』なら、プログラミングの知識なしで、Webフォームからkintoneへ直接データを自動登録できます。
この記事では、FormBridgeの基本的な機能から具体的な活用シーン、導入前の注意点までを解説します。
目次
1分でわかる!FormBridge(フォームブリッジ)とは?
FormBridge(フォームブリッジ)は、「外部からkintoneにデータを登録できるWebフォーム」を作成するサービスです。
1 kintoneライセンスがなくても、kintoneへデータ入力できる
お客様や取引先など、kintoneライセンスを持たない社外の方でも、フォームを通じて直接データを登録できます。データ入力業務の範囲を、社外の関係者にまで一気に広げることが可能になります。
2 カンタン操作で、現場担当者が自分でフォームを作成できる
プログラミングの知識は一切不要です。使いたいパーツをドラッグ&ドロップする直感的な操作で、現場担当者がフォームをすぐに作成できます。
3 用途に応じてさまざまなフォームを作成できる
回答によって次の質問を変える「条件分岐」や1つのフォームを複数ページに分けて表示する「ステップフォーム」など、目的や用途に応じてさまざまなフォームを作成することができます。回答者のストレスを減らし、質の高いデータを効率的に収集します。
kintone基本機能とFormBridgeの違い
「kintoneのアプリにもフォームはあるけど、何が違うの?」これは多くの方が抱く疑問です。
両者は役割が全く異なります。kintoneの基本機能は、ライセンスを持つ“社内向け”のデータ入力画面です。一方、FormBridgeは、ライセンスを持たない“社外向け”の窓口として、Web上の不特定多数からkintoneへ直接データを受け取るためのサービスです。
もしあなたの目的が「社外からの問い合わせを増やしたい」「イベントの申込受付を自動化したい」といった外部との連携であれば、FormBridgeが必要不可欠となります。
kintone基本機能 | FormBridge(全コース共通) | |
フォームの公開範囲 | ・kintoneアカウントを持つユーザーのみ | ・インターネット上に公開可能(アクセス制限も可) |
フォームの作成数 | アプリ作成数の上限に依存(ライト:200個、スタンダード:1000個) | 無制限 |
別サイトへのフォーム埋め込み | × | ○ |
ファイル添付 | 可能(kintoneユーザーのみ) | 可能(誰でも) |
※2025年9月時点での情報です
また、FormBridgeには、利用できる機能の違いによって5種類の料金コースがあります。
コース別の機能の違いについては、以下の製品サイトをご覧ください。
製品サイト:料金|FormBridge(フォームブリッジ)
FormBridgeの使い方
ここでは、 FormBridgeを使ったWebフォームの作成方法を実際の画面付きで解説します。
1.kintoneでアンケートアプリを作成
kintoneアプリストアから「アンケート」アプリを追加します。
2. フォームを作成
「フォームを作成」「はじめから作成」を順にクリックします。
保存先のkintoneアプリの情報(①アプリのURL ②APIトークン)を入力し、画面下部の「フォームを作成」ボタンをクリックします。
すると、自動でフォームが作成されます。
必要に応じて、デザインやレイアウトを調整しましょう。
3. フォームを公開
画面右上の「公開」ボタンをクリックすれば、フォームの完成です。
FormBridgeの活用シーン5選
FormBridgeは様々なシーンで活用されています。
①問い合わせ
Webサイトに設置する「お問い合わせフォーム」として活用できます。メールや電話での問い合わせ対応をフォームに置き換えることで、業務の効率化が可能です。
- kintoneへ自動登録:フォームに入力された内容は直接kintoneアプリに登録されるため、手作業での転記が不要になり、入力ミスや対応漏れを防ぎます。
- 担当者への通知:kintoneの通知機能により、問い合わせ受信を速やかに担当者へ知らせることができ、顧客対応の迅速化に繋がります。
- 自動返信メール:フォーム送信者に対し、受付完了メールを自動送信できます。
>関連記事:kintoneで問い合わせフォームを作ろう!作成時のポイントも紹介
【導入事例】月100件の海外からの問い合わせ対応を、kintoneとFormBridgeで自動化
世界40カ国以上と取引を行う株式会社ジーベックテクノロジー 様では、以前利用していた海外製SFA(営業支援ツール)が現場に定着せず、ライセンス費用も高額であるという課題を抱えていました。
kintoneへの移行を決めた際、「ホームページからの問い合わせを自動で取り込むこと」は必須要件であり、FormBridgeの存在がkintone導入の決め手になったと言います。
月に100件以上の世界中からの問い合わせ対応にFormBridgeを活用しています。担当者への自動通知はもちろん、画像添付機能で製品に関する正確な情報を引き出し、条件分岐によって問い合わせ内容に応じた設問を出し分けるなど、高度なフォームを駆使して業務を効率化。今では「手放せないものになっている」と語る同社の活用法をご覧ください。
>事例記事:世界中からくる月100件の問い合わせを、フォームブリッジとkintoneで手間なくシステム構築できたワケ
②イベント申込
セミナーやイベントの「申込フォーム」として活用することで、申込管理業務を効率化します。
- 申込者情報を一元管理:氏名や連絡先といった申込者情報が自動でkintoneに登録され、一元管理が可能になります。
- 定員管理の自動化:申込数の上限設定が可能です。定員に達した際にフォームを自動で非公開にしたり、満員である旨のメッセージを表示したりすることで、定員超過を防ぎます。
>関連記事:【kintone×フォームブリッジ】大規模イベント応募フォームを作ってみた!
【導入事例】1600名の社員向けイベント予約システムを、わずか1ヶ月で構築した
ロート製薬株式会社 様では、健康診断やワクチン接種といった全社イベントの予約管理をExcelやメールで行っており、担当者が本来の業務に集中できないほどの工数がかかっていました。
kintoneで管理しようにも、全社員約1600名分のライセンスを用意することはコスト的に現実的ではありません。
そこで採用されたのがFormBridgeです。kintoneライセンスを持たない社員でもWebから直接予約・変更ができるシステムを構築。結果、担当部署への問い合わせがゼロになる拠点も出るなど、劇的な業務効率化を達成しました。
「マニュアルがなくても使える」シンプルさを追求し、わずか1ヶ月で内製したという同社の事例から、大規模かつ低コストな業務改善のヒントを得てください。
>事例記事:ロート製薬が、kintone x トヨクモ製品を活用して1600人のイベント申請システムを構築!
③アンケート
社内・社外を問わず利用できる「アンケートフォーム」として活用することで、作成から集計までを効率化します。
- Webでの作成・配布:Webアンケートフォームを作成し、URLやQRコードで配布することで、多くの回答を収集できます。
- 回答の自動グラフ化:回答内容はkintoneにリアルタイムで蓄積されるため、グラフ機能によって自動的に可視化できます。
- 条件分岐フォーム:回答に応じて後続の質問を変更できるため、より詳細なアンケートを実施できます。
>関連記事:kintoneでのアンケートフォームの作り方・集計・社外対応
【導入事例】紙のアンケート集計と手入力作業から解放された
新幹線メンテナンス東海 様では、従来、社内アンケートを紙で実施しており、投票箱からの回収や一件ずつのデータ手入力・報告書作成といった一連の作業が大きな負担となっていました。
FormBridgeの導入後は、フォームのURLをQRコードで共有し、社員がスマートフォンから回答するスタイルへと一新。回答は自動でkintoneに蓄積されるため、面倒な集計作業がゼロになりました。業務改善のサイクルが加速しただけでなく、社員の競技会で「応援メッセージ」をリアルタイムに集めて共有するといった、新たな社内コミュニケーション施策にも繋がっています。
紙やExcelでのアンケート運用に限界を感じている企業にとって、必見の事例です。
>事例記事:FormBridgeとkViewerはkintoneに不可欠!新幹線の整備でのアプリ活用と業務改善の可能性
④採用応募
採用サイトに設置する「応募フォーム」として活用し、応募者情報をkintoneで一元管理することで、採用活動全体を効率化します。
- 応募者情報をkintoneで管理:氏名や経歴などの応募者情報が自動でkintoneに登録され、選考ステータスの管理が容易になります。
- 履歴書などのファイル添付:履歴書や職務経歴書などのファイルを添付ファイルとして受け付けることができ、書類管理の手間を削減します。
- 応募者への連絡:kintoneに登録された連絡先情報をもとに、面接案内などを円滑に行えます。
>関連記事:採用活動を大幅効率化!「フォームブリッジ」で求職者情報をカンタン管理
【導入事例】手作業での応募者管理を撲滅!サイボウズ採用チームが実現した業務自動化の裏側
サイボウズ株式会社 様では、応募者がExcelのシートに記入しメールで送付、その内容を採用担当者が手作業で別システムに転記するという、煩雑なフローを採用していました。
この方法では応募者・採用担当者双方に手間がかかるだけでなく、情報の転記ミスや対応漏れのリスクがあります。
FormBridgeの導入により、応募者は採用サイトから直接エントリー可能になり、その全ての情報が自動でkintoneに集約されるようになりました。属人化した採用業務から脱却し、選考のスピードと質が向上しました。
>事例記事:kintone×フォームブリッジで採用業務を自動化!サイボウズ採用チームが得た3つの効果とは
⑤社内申請
交通費精算や備品購入依頼、稟議といった「社内申請フォーム」として活用し、申請業務の電子化とペーパーレス化を実現できます。
- kintoneアカウントなしでの利用:kintoneアカウントを持たない従業員(アルバイト・パートなど)でもフォームを利用できます。
- マルチデバイス対応:スマートフォンやタブレットからの申請に対応しており、外出先や現場からでも操作が可能です。
- 承認フローの電子化:kintoneのプロセス管理機能と組み合わせることで、承認や差し戻しといったワークフローをkintone上で完結できます。
>関連記事:kintoneで旅費精算申請を効率化!フォームブリッジと連携した活用例もご紹介
【導入事例】手書きの書類やFAXによる情報収集をゼロに
八代製薬株式会社 様では、新入社員や新規取引先の情報入力において、紙やFAX、メールで受け取り、担当者がExcelへ手作業で転記するという運用に多大な工数がかかっていました。この方法では、提出の遅れや判読不能な文字、転記ミスといった問題が避けられません。
そこでFormBridgeを活用し、QRコードを読み込むだけで回答できる申請フォームを導入しました。これにより、全ての申請情報が直接kintoneに、統一されたフォーマットで自動登録される仕組みを構築しました。
面倒な転記作業を完全に撤廃し、業務の属人化を防ぎながら、申請業務全体の流れを劇的にスムーズにした同社の事例は、社内のペーパーレス化を推進したいすべての企業にとって大きなヒントとなるはずです。
>事例記事:kintoneとトヨクモ製品で、工数削減から社内教育まで!
導入前に知っておきたい注意点
お試しに関する注意点
お試し期間を延長したいとき
無料お試し期間は30日間です。お試し終了日を迎えると、お試し期間中の環境は削除され、フォームは利用できなくなります。
無料お試しを延長したい場合は、1度目の期間終了後、再度申し込みをしていただく必要があります。なお、無料お試しの申し込みは何度でも可能です。
参考情報:お試し期間中のデータを利用できますか? – トヨクモkintone連携サービス よくある質問
お試し終了後、別環境に設定を移行したいとき
お試し期間で使用したフォームを、本番環境や2回目のお試し環境でも継続して使用したい場合は、以下の手順で対応してください。
- お試し期間が終了する前に、「フォームテンプレートのエクスポート」機能でフォーム情報をzipファイルとして出力しておく
- 出力したzipファイルを新しい環境でインポートする
参考情報:【FormBridge】フォーム情報のインポート/エクスポートは可能ですか? – トヨクモkintone連携サービス よくある質問
kintoneとの連携に関する注意点
kintoneスタンダードコース以上の契約が必須
kintoneには、3つのコースが用意されています。
FormBridgeの利用には、kintone「スタンダードコース」以上で契約する必要があります。
>関連記事:kintone(キントーン)ライセンスの料金プラン|契約方法も解説
公開設定に関する注意点
意図しない情報公開を防ぐために
フォームはURLで公開されるため、説明文などに社外秘の情報や個人情報を記載しないよう注意が必要です。
特定の相手にのみフォームを公開したい場合は、IPアドレス制限やメールアドレス認証によるアクセス制限などの設定を検討してください。
参考情報:意図しない情報公開を防止するためのチェック項目 – トヨクモ kintone連携サービスよくある質問
その他
フォームへの大量のアクセスが想定される
FormBridgeからkintoneへのデータ登録にはkintone APIを使用します。このAPIには1日あたりの利用回数などに上限が設定されています。
短時間にアクセスが集中した場合(目安: 1分間に101回以上のアクセス)や、1日の回答数が多い場合(目安: 1アプリあたり1日10,000件以上)は、kintoneの上限に達し、一時的にデータが登録できなくなる可能性があります。
大量のアクセスが見込まれる場合は、オプションサービスの利用を検討してください。
参考情報:フォームへ大量アクセスが見込まれる場合の制限はありますか? – トヨクモ kintone連携サービス よくある質問
CSS/JavaScriptでのカスタマイズを想定している
CSSやJavaScriptを使用すれば、個別フィールドのスタイルの変更などのデザインのカスタマイズが可能ですが、サポートの対象外となります。
参考情報:カスタマイズについて – トヨクモ kintone連携サービス よくある質問
まとめ:FormBridgeで、kintone活用の「あと一歩」を踏み出そう
この記事では、kintone連携Webフォーム作成サービス「FormBridge」の基本機能、具体的な活用シーン、導入前の注意点を解説しました。
FormBridgeを利用すると、kintoneを社内だけでなく、社外の顧客やパートナー、全従業員とデータをやり取りする業務プラットフォームとして活用できます。
30日間の無料お試しをご用意していますので、まずはお気軽にお試しください。