トヨクモkintone収穫祭のアフターイベントでのLT(ライトニングトーク)登壇の様子をレポート!
この記事はトヨクモkintone収穫祭のアフターイベントでのLeanwork-Zen 三上徹さんのLT(ライトニングトーク)登壇の様子をお届けするレポート記事です。
今回は「kViewer×FormBridgeで外部からの報告システムを構築した話」でご登壇いただきました!
業者からの報告で抱えていた問題
Leanwork-Zenでは、SaaS・IPaaSなどを中小の皆さんにご活用いただき、ベンダーロックインを壊していくことを1つの使命として課題解決やDX推進を支援しています。
今回ご紹介するのは、北海道の不動産管理会社での事例です。
不動産管理会社では、冬季シーズンになると物件の除雪・排雪の対応をしています。除雪・排雪は、業者を手配して行っており、以下のような状況でした。
- 管理物件で契約に応じて排雪業者を手配する
- 複数の業者へ依頼をしている
- 金額の計算方法は業者によって異なる(ダンプカーの台数or時間など)
こうした前提がある中、以下の図のフローで業者から報告を受けていました。
大枠としては、各業者がいくつもの物件を除雪・排雪し、1ヶ月経ってからまとめてGoogleフォームで報告するという流れです。
この従来のフローにおいては、以下の3点が問題となっていました。
- フォーム作成が業者+依頼ベースのため、毎回報告を受けるのが困難
- 業者から請求書をもらう際の内訳が必要で項目が膨大になる
- 都度フォームを作成してURL送付する余裕がない
まず、フォーム作成が業者+依頼ベースのため、「〇〇業者、▲▲アパート、◻︎月◻︎日対応分」という形でそれぞれの案件でフォームを発行すると、膨大な数になってしまい手が回りません。
そのため、本来なら対応完了する度に報告を受けた方がいい所を、月1での報告という形にしていました。
次に、業者から請求書をもらう際、いつどこの分という内訳が必要になるのですが、項目が細かく、月末に出すとものすごい膨大な項目数となっていました。
さらに、天候に左右されて突発的な依頼を出すことが多く、事前の項目の用意が難しかったため、その都度フォームを作成してURLを送付する余裕がない状況でした。
kViewer×FormBridgeでフロー改善
今までのフローにkViewerとFormBridgeを組み込むことで、一物件対応するたびにスマートフォンから報告をしてもらう形になりました。イメージとしては、以下の図のようになります。
このフローにしたことで改善した点としては、主に以下の3つが挙げられます。
Googleフォームの作成自体が不要になった
お互いが同じエビデンスで請求・チェックができるようになった
月次からデイリーでのチェックが可能に
詳しくは後述しますが、テンプレを1個用意しておけば対応できるようになったことで、業者主体でのGoogleフォームの作成自体が不要になりました。
次に、不動産管理会社と業者間がお互い同じエビデンスで請求・チェックができるようになりました。
そして、月次ではなく、毎日デイリーでチェックができるようになったというのが大きな改善点になります。
ユーザー管理を利用したシステムを構築
トヨクモのkViewerとFormBridgeで、以下のような報告システムを構築しました。
まず、業者はkViewerの担当物件一覧ビューを確認し、自社が担当している物件の詳細に入ります。
こちらのビューはFormBridgeと連携しているため、詳細内のボタンから直接FormBridgeで作成した報告フォームに移動できます。
ここでポイントとなるのが、業者の金額の計算方法によってフォーム内容が分岐する点です。
金額の計算方法が業者によって異なるとご説明しましたが、ダンプカーの台数で計算する場合は報告フォームAに、時間で計算する業者は報告フォームBに切り替わるようになっています。
表示項目をどのように変えているのかは、以下の画像をご参照ください。
まず、kintoneでは業者マスタと物件マスタのアプリを作成しています。
業者マスタには「時間計算」という計算区分の情報を与えていて、物件マスタのアプリにも、ルックアップを用いてこの計算区分の情報を持ってこれるようにしています。
kViewerでは、ユーザー管理(Toyokumo kintoneApp認証)で会社名を設定し、業者名で絞り込み、ビューに計算区分を仕込みます。
そして、FormBridgeに遷移した際に、引用した計算区分フィールドの値を元に条件分岐させて、フォームの表示項目を変えているという仕組みです。
最終的にはkintoneの報告履歴アプリにデータを保存しており、この報告結果を業者にもkViewerで見ていただけるようにしています。
そうすると、管理会社と業者が同じエビデンスで請求書をチェックできるようになるので、金額のズレなどが起きにくくなります。
まとめ
最後にまとめとして、FormBridge&kViewerを使用した所感をお話します。
まず、FormBridgeとkViewerの組み合わせは、外部とのコミュニケーションシステムを手軽に作成でき、非常にコストパフォーマンスが高いと感じました。データの曖昧さや揺らぎを抑制できるのもいい点だと思います。
あとは要望になりますが、kViewerとFormBridge間の項目引継ぎやFormBridgeのレイアウト調整、モバイルレイアウトなどを強化していただけると嬉しいです。
そして、やはり最終的にはお客様自身で実装していただきたいので、JavaScriptやCSSに頼らずに済むよう現場でのカスタマイズ領域を広げてほしいです。
以上です。本日はありがとうございました。
ご登壇ありがとうございました!
三上さん、今回はご登壇いただきありがとうございました!
ユーザー管理での登録内容をもとにFormBridgeで表示するフィールドを条件分岐で変化させるというアイデアがとても素敵な事例でしたので、ぜひ真似してみてください。
今回の事例でご活用いただいたトヨクモのFormBridge、kViewerは、何度でも使える30日間の無料お試しを実施しております。
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