給与計算の自動化で業務を効率化! メリット・デメリットや自動化する方法を解説

給与計算とは、従業員の給与支給額を計算する業務のことです。

  • 「給与計算の負担を減らしたい」
  • 「給与計算を自動化したい」
  • 「給与計算業務を効率化したい」

このような悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、給与計算を自動化する方法や自動化のメリットについて詳しく解説します。また、デメリットについても触れるため、参考にしてください。

給与計算を自動化するメリット

給与計算を自動化すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここでは、3つのポイントを挙げて解説します。

担当者の負担軽減

担当者の負担が軽減されることは、給与計算自動化の大きなメリットです。
手動で計算する際は、基本給や各種手当を計上するだけでなく、勤怠チェックから振り込みまでと多くの工程をこなさなければなりません。

自動化によってそれらに携わる時間が少なくなれば、給与計算以外の業務に注力できます。結果として、企業全体の生産性向上につなげられます。
多くの従業員を抱える企業ほど、業務の効率化に期待できるでしょう。

ヒューマンエラーの予防

ヒューマンエラーの予防になることも、大きなメリットです。

給与計算は従業員の収入に直結する大切な業務です。従業員の生活に影響するため、ミスはできる限り防ぐ必要があります。ただし、人の手では日付の打ち間違いや単純な計算ミスを完璧になくすことは難しいでしょう。

自動化ツールのなかには、入力漏れがある際にアラートが表示されるものがあります。その機能を利用すれば、人為的なミスを最小限に抑えるための仕組みがつくれます。

人員不足の解消

人員不足が解消できることもメリットです。

前述のとおり、自動化で給与計算に要する工数が削減できれば、人的リソースを他の業務に割り振れます。

昨今ではどの業界でも人手不足が叫ばれています。貴重なリソースを適切に分配することで、少ない人数でも効率よく業務をこなせるようになるでしょう。

給与計算を自動化するデメリット

給与計算の自動化にはメリットがある一方で、デメリットもあります。

自動化のデメリットについて3つのポイントを挙げて解説します。

セキュリティ面の不安

セキュリティ面の不安が残ることは、デメリットの1つです。
手動で計算する場合は、重要な個人情報は担当者のみが扱うため、担当者が漏らさない限りは情報が漏洩する心配はありません。

これに対してクラウドサービスを利用する場合は、データが外部に流出するリスクがあります。情報が漏洩すれば、企業にとって大きな損失です。クラウドでデータを管理するときは、セキュリティ体制を確認した上で利用するようにしましょう。

導入するための人員確保と教育

導入する際は、運用に携わる人員を確保し、さらにシステムの利用方法を周知させる必要があります。マニュアルがない場合は、新たに作る必要があるため、さらに工数がかかります。

サービス提供者のサポート体制を確認し、自社の負担を軽減できるかどうかを事前に確認しておくことも重要です。

費用の発生

導入するための初期費用やランニングコストが発生することもデメリットといえます。
一般的に以下が発生するため、予算を事前に相談しておきましょう。

  • システム購入費
  • データの設定、移行費
  • 従業員の研修にかかるコスト

どの段階でどれだけの費用がかかるかは、導入する手段に応じて異なります。
導入前に費用対効果について検討しましょう。

給与計算を自動化する方法

給与計算を自動化するには、ツールの導入が必要です。
ここでは以下の3つに分けて、それぞれの特徴を詳しく解説します。

  • Excel
  • 給与計算システム
  • kintone(キントーン)

Excel

Excelは汎用性の高い表計算ツールです。必要な数式を組むことで、給与計算にも活用できます。

また、インターネット上には給与計算に対応しているテンプレートが数多く存在します。無料で利用できるものも多いため、費用を抑えられるでしょう。

特徴
Excelは、多くの企業で導入されているツールです。専門スキルがなくても扱いやすいため、研修にかかるコストが少なくて済みます。

また、Excelを既に導入している場合、自動化にあたって初期費用がかかりません。加えて、買い切りのプランで購入している場合なら、ランニングコストも発生しません。

無料公開されているテンプレートには、給与計算のためのフォーマットが用意されています。テンプレートに初期設定された関数やマクロを自社に合わせて設定し直すことで、カスタマイズすることも可能です。

デメリット
Excelでの給与計算は可能な一方で、完全な自動化はできません。計算のためには数値を手作業で入力しなければなりません。

また、計算式についても手動で変更、入力する必要があります。そのため、税率の変更や法改正があれば、担当者が手動で計算式を変更しなければなりません。

さらに、簡単に情報の書き換えができる点にも注意が必要です。誤って情報を上書きするリスクが高く、計算の正確性を保ちづらいです。複数の担当者間で同じExcelファイルを共有するケースでは、トラブルが発生しやすくなるでしょう。

また、有人サポートが不十分な点も、デメリットといえます。

給与計算システム

給与計算システムは、法改正や多様な働き方への対応など複雑な処理にも対応しています。
ただし、導入には初期費用・ランニングコストがかかるケースが多いです。

特徴
給与計算に関連する業務に特化したツールであるため、多くのシステムは以下の要素に対応しています。

  • 請求書の作成
  • 次月度への更新処理
  • 社会保険の月変処理

情報の登録から明細書の作成・振り込みまでの給与に関する一連の業務をシステム内で完結可能です。

また、給与計算に用いる個人情報を暗号化することで、セキュリティ面のリスクを軽減させているものもあります。さらに、サービス提供者からサポートを受けられるため、効率的な活用が期待できます。

デメリット
給与計算システムのデメリットは、システムが複雑になりやすい点です。そのため導入時の教育コストやマニュアルを整備するためのコストがかかります。そのため、他の手段よりも費用や手間がかかるといえます。

kintone

kintoneの導入も、給与計算を自動化する方法のひとつです。
kintoneは、プログラミングの知識がなくてもさまざまな業務用のアプリを開発できるクラウドサービスです。

特徴
kintoneには、以下のようなアプリを作る機能があります。

  • 社員名簿
  • 給与計算
  • 勤怠管理

これらのアプリを紐づけることでそれぞれのアプリにデータを反映させることができる、ルックアップ機能が搭載されていることが特徴です。

この機能を活用すれば、勤怠管理アプリ内のデータを基に給与計算を実行するアプリの作成が可能です。作成後は複雑な操作をする必要はなく、専門的なスキルがなくても管理に困ることはありません。

また、エムザスが提供する「EMクラウド 給与パック」という給与計算専用のプラグインも販売されているため、そちらを導入することも1つの手段です。

デメリット
デメリットとしては、複雑な計算が実装できない点です。たとえば、正社員・パート・派遣など従業員の勤務形態を考慮した計算や保険料の等級変更をする際は、手動で計算する必要があります。

多様な雇用条件で従業員を抱えている会社は、kintoneでは不便を感じるでしょう。
また、自動的なバージョンアップはありません。そのため、税率の変更や法改正があったときは、手動での計算式変更が求められます。

給与計算の自動化で業務を効率化しよう!

給与計算を自動化することには、さまざまなメリットがあります。自動化には複数の手段があるため、自社の業務形態に合ったものを選ぶとよいでしょう。

kintoneを使えば、簡単に給与計算のアプリを作成できます。このほか、さまざまなプラグインを組み合わせることで、より利便性の高い環境の構築も可能です。

以下の記事では、kintoneとプラグインとの連携で給与計算を一括管理する方法について解説しています。給与計算の自動化を検討中の方は、ぜひお試しください。

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