kintoneは、ノーコード・ローコードで簡単に業務アプリを作成・運用できるクラウドサービスで、中小企業を中心に導入が進んでいます。
基本機能だけでも十分な機能を備えているものの、物足りなさを感じる担当者も多いでしょう。そのようなときは、プラグインを活用することで機能性を高められます。
しかし、kintoneプラグインは種類が非常に多く、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いはずです。そこで今回は、無料プラグインを含め、とくにおすすめのkintoneプラグイン10選を紹介します。kintoneをより便利に活用したい方は、ぜひ参考にしてください。
kintoneのプラグインとは
プラグインとは、アプリケーションに別の機能を追加させるソフトウェアのことを指します。
kintone向けに、さまざまなプラグインが開発されています。kintoneのプラグインを活用することで、標準的な機能では実現できない機能を追加したり、使い勝手を向上させたりしやすいのが特徴です。
まずは、プラグインの種類や導入方法を見ていきましょう。
プラグインの種類
kintoneにはkintoneのために作られたプラグインが多数存在し、インストールするだけで基本機能を拡張できます。
帳票出力・カレンダー・Webフォーム作成など、kintoneと組み合わせて使うと便利なサービスが豊富に用意されています。
外部サービス連携との違い
外部サービス連携は、電子契約サービスやファイル管理サービスなどとkintoneを連携させる機能を指します。設定は、連携サービス側で行うケースが多いのが特徴です。連携サービスのなかには、プラグインを使用するものもあります。
プラグインの導入方法
kintoneプラグインは、kintoneプラグインストアまたは開発パートナーから入手できます。
kintoneプラグインストアでは、サイボウズが提供するメールワイズ連携とGaroonスケジュール連携のプラグインが無料で追加可能です。kintoneプラグインストアには、管理画面からアクセスします。
開発パートナーは、サイボウズが認定した専門企業で、kintoneの導入・コンサルティング・開発などを行います。
開発パートナーが提供するプラグインには、独自機能を持ったプラグインが多数あるので、kintone公式のサービス紹介サイトなどを活用し、自社に合うプラグインを見つけるといいでしょう。
開発パートナーが提供するプラグインを導入する際は、ファイルを読み込んでプラグインを追加します。
なお、kintoneでプラグインを利用するためには、スタンダードコースの契約が必須です。ライトコースでは、プラグインが使用できないので注意しましょう。
【無料あり】kintoneのおすすめプラグイン・連携サービス10選
kintoneのプラグインについて分かったところで、次におすすめのプラグイン10選を種類別に紹介します。どのプラグインも非常に便利なので、ぜひ参考にしてください。
フォーム作成プラグイン
フォーム作成プラグインでは、問い合わせフォームや申し込みフォームを簡単に作成できます。高機能なフォームを手軽に作成したい場合におすすめです。
じぶんフォーム
じぶんフォームは、ソニックガーデン社が提供するプラグインです。簡単なマウス操作のみで高機能なフォームが作成できるほか、自動返信メール機能も付いています。1ドメインあたり月額5,000円(税別)で使用でき、費用がリーズナブルなのも魅力です。
無料のお試しプランでは、1か月間無制限でフォームを作成できます。ぜひ、チェックしてみてください。
帳票プラグイン
帳票プラグインは、kintone内の情報を整理したいときにおすすめです。ここでは、無料でお試しできるプラグインを紹介します。
RepotoneU(レポトン U)
RepotoneUは、ソウルウェア社が提供しているプラグインです。kintone上で管理している各種帳票データをPDFやExcel形式で出力するほか、テンプレートの登録などが行えます。直感的な操作で使用できるため、初心者にもおすすめのプラグインです。
月額15,000円(税別)で利用可能ですが、30日間の無料お試し期間があります。気軽に帳票プラグインを使いたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ツール系プラグイン
ツール系プラグインは、印刷や検索などといった作業を簡素化する、便利なプラグインです。ここでは、印刷・日付選択・検索のプラグインを紹介します。
一覧画面印刷プラグイン
一覧画面印刷プラグインは、TIS社が提供しているプラグインで、指定した情報を印刷できます。帳票の体裁を整えた上で印刷できるので、非常に便利です。自由度は低いものの、手軽に印刷機能を使いたい場合に向いています。
利用料金は無料なので、試しに印刷機能のあるプラグインを利用してみたい方は、ぜひチェックしてください。
印刷設定プラグイン
印刷設定プラグインは、TIS社が無料で提供しているプラグインです。フォントや文字色、レイアウトを変更して印刷できます。自由度は決して高くありませんが、ある程度レイアウトを整えて印刷したい場合に便利です。
ヘッダーフッターの表示の有無や文字色の変更などもできるので、見やすい形に整えて印刷してみましょう。
複数日付選択カレンダープラグイン
複数日付選択カレンダープラグインは、TIS社が提供しているプラグインです。完全無料で利用でき、スケジュール管理の際に役立ちます。文字列(1行)フィールドを用いることにより、複数の日付データを管理できるのが魅力です。
簡単検索プラグイン
簡単検索プラグインは、日立ケーイーシステムズ社が提供している、常に検索ウィンドウを表示させられるサービスです。
「AND」や「OR」といった条件指定ができるため、欲しい情報がサッと見つけられるのが魅力で、顧客情報を検索したり、複数フィールドから検索したりする場合にも便利なプラグインです。
1ドメイン250,000円(税別)で導入できます。無料でサンプルのお試しが行えますので、試してから導入を検討するといいでしょう。
入力補助プラグイン
入力補助プラグインは、入力内容のチェックや補助を行うプラグインです。ここでは、無料で利用できるプラグインを2つ紹介します。
入力値チェックプラグイン
入力値チェックプラグインは、cybozu developer networkが提供している無料のプラグインです。郵便番号・TEL・FAX・メールアドレスなどのフォーマットをチェックしてくれるので、ミスや誤入力を未然に防げます。
内容にミスがある場合はエラーが表示される仕組みで、ユーザーはどこにミスがあるのか一目で把握することが可能です。
条件分岐処理プラグイン
条件分岐処理プラグインは、TIS社が提供する、入力ミスを防げる無料のプラグインです。コードが特定の条件に一致すると、自動化処理や書式設定のほか、エラーチェックを行います。
自分で設定したルールに基づいた操作が自動化できるので、ミスを防ぐだけでなく入力の工程を省けるのも嬉しいポイントです。入力ミスや漏れを防ぎ、作業工程を減らしたい場合はチェックしてみてください。
ガントチャート系プラグイン
ガントチャート系のプラグインは、プロジェクトの管理やタスクの可視化に便利です。ここでは、無料で使える2つのプラグインを紹介します。
ガントチャートプラグイン
ガントチャートプラグインは、cybozu developer networkが提供している無料のプラグインです。kintoneアプリで管理しているタスクを、ガントチャートで表示する際に使用します。スタンダードコースに登録していれば、無料で利用可能です。
プロジェクトの現状を把握したい、作業のスケジュールを可視化したいといった場合に便利なプラグインとなります。
日程・工程・稼働表作成プラグイン
日程・工程・稼働表作成プラグインは、TIS社が提供している無料のプラグインです。kintoneのレコードをガントチャート形式で表示し、可視化します。
進捗度合いやタスクの内容ごとに、色を分けて管理できます。一目で作業状況が把握できるので、非常に便利です。
kintoneのプラグインを利用するメリット
kintoneのプラグインを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 業務の効率化
- 利便性の向上
- 開発コストの削減
- セキュリティの強化
それぞれ詳しく解説します。
業務の効率化
プラグインを利用すると、基本機能では実現できない機能が追加されます。チャット機能や手書き入力、電子署名といった機能が使えるようになることで、業務の効率化が可能です。
また、データの集計・分析やワークフローの管理、メールの一括送信など複雑な処理やデータ入力などの繰り返し作業を削減し、業務負担を減らせればミスも防げるでしょう。
ユーザーにとって使いやすいプラグインを導入できれば作業を効率化でき、ストレスや手間も軽減可能です。
利便性の向上
プラグインを導入しUI/UXの改善を図れば、kintoneの使いやすさや操作性が向上します。
顧客管理システム・会計システム・勤怠管理システムとの連携、モバイル端末での利用を可能にできるプラグインの導入などを行うと、さらに利便性が向上するでしょう。
開発コストの削減
プラグインを利用すれば、ゼロコード開発で簡単に機能が追加でき、コーディング不要で設定画面からプラグインを導入・設定できるのが魅力的です。
開発にかかる時間を削減でき、複雑な開発工程も不要なので、すぐに利用を開始できます。短期間でkintoneの機能を拡張したい場合は、積極的にプラグインを利用しましょう。
kintoneのプラグインを選ぶ際のポイント
kintoneのプラグインを選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
- 目的を明確にする
- 必要な機能が備わっているか確認する
- 使いやすさをチェックする
- 費用を確認する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
目的を明確にする
kintoneにプラグインを導入する前に、どのような目的で利用したいのかを明確にすることが重要です。
たとえば、利便性の向上が目的であれば、検索や印刷に関するプラグインがおすすめです。そのほか、セキュリティの強化など目的に合わせたプラグインを選びましょう。
必要な機能が備わっているか確認する
kintoneのプラグインには、さまざまな種類があります。目的を達成するためには、必要な機能が備わっているかどうかを確認することが大切です。基本機能はもちろん、オプションやカスタマイズ性にも注目しましょう。
使いやすさをチェックする
kintoneのプラグインは、直感的な操作が可能な、使いやすいものであることも大切です。インターフェースや操作方法などを確認し、ユーザーにとって使いやすいものを選びましょう。
また、マニュアルやヘルプドキュメントがあれば、分からないことがあった際も安心です。サポート体制がしっかりとしていれば、不明点があったときに問い合わせたり、質問したりすることもできます。
費用を確認する
kintoneのプラグインには、無料のものと有料のものがあります。必要な機能と予算を比較検討しながら、最適なプラグインを選ぶことも大切です。有料のものを利用する際には、プランや課金システムなども必ず確認しましょう。
まとめ:プラグインでkintoneの作業効率を向上させよう
今回は、kintoneのおすすめプラグインを紹介しました。kintoneはプラグインを利用することで活用の幅が広がるほか、業務の効率化にもつながります。
プラグインにはさまざまな種類があり、機能や価格も多種多様です。無料のプラグインはもちろん、有料で機能性の高いプラグインをうまく活用するのがおすすめです。
トヨクモではFormBridgeやkViewerなど、下記のような多数のkintone連携サービスを提供しています。
FormBridge | 自動でkintoneにデータ保存できるWebフォームを作成 |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDF出力 |
kViewer | kintoneライセンスがないユーザーにkintoneアプリのデータを共有 |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信 |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計 |
kBackup | kintoneアプリ内の登録データをバックアップ |
ぜひ本記事を参考に、kintoneへプラグインの導入をご検討ください。