顧客や営業先への早いレスポンスは、ビジネスにおいて非常に重要です。しかし、忙しい時期や休暇中など、メールの返信が遅くなるケースもあるでしょう。そのようなときに役立つ機能が、メールの自動返信です。
この記事では、自動返信メールのメリットや注意点のほか、おすすめのアプリやサービスも紹介します。
自動返信メールとは
自動返信メールとは、設定したひな形メールを自動で相手に返信する機能です。すぐにメールを返すことが難しいときや、不特定多数に返信する際に活用できます。
たとえば、商品のレビューを記載した顧客に対するお礼メールや、休暇中に届いたメールに対して不在を知らせる返信メールが挙げられます。
自動返信メールを活用するメリット
自動返信メールを活用することで、2つのメリットがあります。
1つ目は、メール返信業務を自動化することで、業務効率化につながる点です。
メール返信は、内容の精査や、メール本文の作成に時間がかかります。自動返信メールの活用で、浮いた時間を別の業務に回せば、生産性向上につながります。
2つ目のメリットは、顧客や営業先などとのコミュニケーション不足を回避できる点です。
メールを送ってきた相手方は早いレスポンスを望んでいることが多く、メールの返信がスムーズだと信頼を寄せてもらえます。
たとえば、自身の長期休暇中に、営業先からメールが届いたとします。休暇中でメールの返信が遅れると、営業先はいつまで経っても返信がこないことに不信感を抱いてしまうものです。
休暇中である旨の自動返信メールを設定しておくと、メールを受け取った相手方は状況を理解して納得できるでしょう。
このように自動返信メールを上手く活用すると、業務がスムーズに進みます。
自動返信メールを作成する際の注意点
自動返信メールは便利な機能であるものの、作成時に気をつけたい点があります。
ここでは、2つの注意点を紹介します。
必要以上の情報を記載しない
注意点の1つ目は、自動返信メールに記載する内容は最低限の情報に留めることです。
なぜなら、自動返信メールは不特定多数に送信され、情報流出のリスクが高いためです。
たとえば、休暇中に悪意ある第三者からメールが届いたとします。
自動返信メールに、担当者個人の携帯電話番号や、まだ発表されていない新商品の情報が記載してあると、悪用されるリスクが高まります。自動返信メールを作成する場合は、不特定多数が見ても問題ないかをよく確認しましょう。
社外用・社内用で文章を変える
注意点の2つ目は、テンプレートを社外用と社内用に分けて作成することです。
社外と社内ではメールを送る際のマナーが異なり、同じ文章を送ると失礼になるケースが珍しくありません。
例として、不在時用に自動返信メールを設定するとしましょう。社内向けには、緊急の連絡先にプライベートの連絡先を記載したメールでも問題ありません。
一方で外部向けに不在の自動返信メールを作成する際には、個人の携帯電話番号よりも休暇中に代役を務める上司や同僚の会社の電話番号を記載しておく方が、問い合わせの際にスムーズです。
誰に自動返信するメールかを念頭において、複数のひな形を用意することをおすすめします。
自動返信メールは届かない場合もある?
自動返信メールは、ときに届かない場合も珍しくありません。
ここでは、自動返信メールがなぜ届かないのかを解説します。
送信機能が制限されている
届かない理由として考えられる1つ目の原因は、返信機能に何らかの制約があることです。
自動返信メール機能は、登録しているサービス内容やメールサーバーの容量不足に影響を受けます。
一例を挙げれば、自動返信メールサービスの無料登録期間を活用して自動返信をするとします。
このとき無料登録期間中には、自動返信メールが送信できます。しかし、無料登録期間を過ぎると返信機能が利用できません。有料会員になったり、別のサービスを利用したりする必要があります。
自動返信メールが届いていないようなら、利用しているサービスやメールサーバーに問題がないかを確認してみましょう。
迷惑メールとして処理されている
メールを受け取る相手側で迷惑メールに振り分けられている可能性が考えられます。
メールソフトには受信するメールが迷惑メールかを検知するフィルタリング機能があり、迷惑メールと判定される可能性があります。また、他に考えられるのは、セキュリティソフトが迷惑メールとして判定しブロックしているケースです。
この場合は、自動返信メールが迷惑フォルダに入っている可能性があるため、相手方にチェックしてもらうことをおすすめします。
受信側が受信拒否設定をしている
3つ目の届かない理由として、相手方が受信拒否をしていることが挙げられます。
受信拒否の原因は、大きく次の3つに分類できます。
- 登録しているメールアドレスのみ受信する
- 特定のドメインに一致するメールは拒否する
- 特定のキーワードに部分一致するメールは受け取らない
このようなときは、相手方に受信拒否設定を見直してもらうようお願いし、受信できるようにしてもらう必要があります。
自動返信メールの例文
自動返信メールを使用すると決まったとしても、文章が思いつかないということもあるのではないでしょうか。
ここからは、自動返信メールの例文を紹介します。テンプレートを作成する際の参考にしてください。
社内で使える例文
ここでは、社内で使える不在を知らせる例文の紹介をします。社内向けは、いつからいつまで不在なのかを明確にしておく必要があります。
また件名は、「不在の連絡」のように一目で不在と分かるようにしておくと親切です。
期間:[開始日] ~ [終了日] 理由:[不在の理由、例:出張/育休/研修など] 重要なご連絡につきましては、[上司や同僚の氏名・連絡先]までお願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
英語での例文
英語で不在を連絡するメールの例文を紹介します。英語の場合も、不在の理由や、いつまで不在なのかを明らかにしておきます。件名で、自動返信メールだと分かるようにAutomatic Replyと入れておくと、相手方も自動返信だと分かりやすいでしょう。
以下が例文です。
If your matter is urgent, please contact [代わりに対応する人の名前や連絡先] I will do my best to respond to your email as soon as possible upon my return.
メールの自動返信が可能なアプリ・サービス
ここからは、メールの自動返信機能のあるアプリやサービスを紹介します。
Outlook
Microsoft社が提供している『Outlook』には、メールの自動返信機能があります。ビジネスで普段から『Outlook』を利用している人は、スムーズに導入できて便利でしょう。
設定方法は、次のとおりです。
- 『Outlook』を選択する
- ファイルタブを開ける
- 情報タブを開き、自動応答(不在)を選ぶ
- チェックボックスからメールを送信する時間帯を入力する
- 送信する人の連絡先が入ったタブでメールを作成する
- 内容を確認して問題なければ保存する
なお、利用の際には、職場用のメールアカウントであるMicrosoft Exchangeのアカウントが必要です。もしまだアカウントを取得していない人は、先に登録をしましょう。
Gmail
パソコンやスマートフォンで多くの人が利用している『Gmail』には、自動返信機能があります。
自動返信機能は2種類あり、不在を知らせる機能、決められたテンプレートとフィルタを使って自動返信する機能に分類できます。
単に不在を伝えたいときは、設定から期間や内容を入力して不在通知を有効化するだけでよいため、非常に便利です。
不在以外の内容を自動返信したいときは、設定画面でテンプレート機能をオンにし、返信定型文を作製します。次にどのような条件で返信するかを定めたファイルとテンプレートを組み合わせると、設定完了です。
『FormBridge(フォームブリッジ)』問い合わせへの自動返信メールを送信!
ここからは、『kintone』と連携して自動返信メールが作成できる、『FormBridge(フォームブリッジ)』について紹介します。
『FormBridge』とは
『FormBridge』とは、『kintone』の外部連携Webフォームサービスです。さまざまなフォームを作成し、入力した内容を自動で『kintone』に登録できます。フォームはマウスやキーボード操作で簡単に作成でき、詳しいプログラミングの知識がない人でもスムーズに操作できるでしょう。
自動返信メールに対応
FormBridgeには自動返信メール機能が搭載されています。
使い方の一例として、サービスに関連する質問を受けた際、質問を受け付けた旨の自動返信メールは以下になります。
エラー発生時に確認ができる
『FormBridge』には、不具合があったときに確認できるシステムが2つ搭載されています。
1つ目は、『kintone』の自動登録が失敗した際、管理者にメールで知らせる「管理者通知メール」機能です。不具合にすぐに気がつけるため、大きなトラブルを避けられます。
2つ目は、メンテナンス中やサーバーダウン中にデータを登録しようとして失敗した際、登録できなかったデータを保管し、その後「自動リトライ」機能があります。
登録に失敗したデータは、時間をおいて自動で再投稿されるため、登録が失敗することで発生するリスクやトラブルを避けられるでしょう。
コースと料金
『FormBridge』は、5つのコースと料金があります。いずれのコースでも、初期費用はかかりません。
詳しい料金は、以下のとおりです。
- 無料お試し・・・30日間無料
- ライトコース・・・月額6,000円、年額68,400円
- スタンダードコース・・月額9,000円、年額102,600円
- プレミアムコース月額 14,000円、年額159,600円
- プロフェッショナルコース月額 24,000円、年額 273,600円
※価格は税抜表記
なお、自動返信メールはスタンダードコース以上で利用が可能です。
kintoneの連携サービスであるFormBridge(フォームブリッジ)には、高機能なフォームを簡単に作成できるだけでなく、問い合わせ対応を自動化する自動返信メール機能も搭載されています。 自動返信メール機能を活用すれば、顧客からの[…]
自動返信メールを活用して業務効率化を実現!
自動返信メールを利用すると、素早い返事を行ったり、不在を効率よく伝えられ、業務の効率化につなげられます。自動返信メールを作成する際には、社内と社外で文章を変えると、適切な内容に使い分けられます。
『kintone』活用中の方は『FormBridge』と連携で自動返信メール機能を利用可能です。直感的に操作できるため、パソコンの苦手な人が多い職場でも活用できるでしょう。この機会にぜひ導入を検討してみてください。