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【5月ユーザー会】東北工業大学様による登壇レポート記事

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ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!

この記事はユーザー会での東北工業大学 早川さんの事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。

今回は「入金登録・管理システムをトヨクモ製品で構築した話」でご登壇いただきました!

大学概要とトヨクモ製品の導入背景

東北工業大学は、宮城県仙台市にある大学です。工学部・ライフデザイン学部・建築学部の4課程4学科で構成されています。

2025年4月時点での人員は、学生約3300人、教員115人、職員96人です。私は職員側になりまして、情報処理系技術職員として、学内のDX担当をしています。

本学では、ブランドスローガンとして「未来のエスキースを描く。」を掲げています。直近ですと、仙台駅で東北工業大学ミュージアムを開催するなど、さまざまな広報活動も行っています。

kintoneおよびトヨクモ製品の導入は、2023年からです。

それまでパッケージ版のサイボウズ Garoonを使っていたのですが、クラウド版のGaroonとkintoneにリプレイスするタイミングで、トヨクモのFormBridgeとkViewerも導入しました。

ライセンス付与で抱えていた課題

本学では、Adobeの包括ライセンス(ELTA)を契約しております。
このライセンスを用いてPC演習室の共用PC全台にAdobe Creative Cloudをインストールしており、デザイン系の授業で利用しています。
また、このライセンスにより、教職員は全員自身のPCでAdobe Creative Cloudを利用できることになっています。

一方学生については、包括契約の特典として、希望する学生が特別価格で個人PCにAdobe Creative Cloudをインストールできるようになっています。

毎年購入こそ必要ですが、本来よりも格安で使用できるので、非常に人気があるオプションです。

ただ、1つ手間がかかるポイントがありまして、学生はAdobeに直接ライセンス費用を支払うのではなく、大学に支払う必要があるのです。

そのため、学生の支払い確認および学生のアカウントにAdobeライセンスを割り当てる作業は、大学側の業務となっています。

支払い確認は委託先子会社に任せているのですが、委託先との情報連携が必要になったり、ライセンス付与までにラグが発生したりとなかなかスムーズにはいかない状況でした。

トヨクモ製品導入前の業務フロー

支払い確認およびライセンスの割り当て作業がなかなかに大変で、FormBridge・kViewerを導入する前は、以下のような手順で対応していました。

まず、学生がAdobeの年間ライセンス代を振り込みます。その後、入金確認をする委託先子会社は誰が入金したのかを確認していきます。

確認が取れたら、委託先子会社がデータをExcelにまとめて、メールに添付する形で本学の情報サービスセンターに報告してくれます。

情報サービスセンターで、受け取ったExcelファイルをファイルサーバに保管し、Excelデータを見ながら、ライセンスの追加作業をしたら一連の流れは完了です。

ここでの主な課題は、以下の2点になります。

入金後にAdobeを使用できるようになるまで数日かかり、問い合わせが発生
ライセンス付与状況の問い合わせに対し、ファイル確認や委託先への連絡が必要

まず、学生視点では入金してからAdobe製品が利用できるようになるまで数日程度かかるため、ライセンス付与状況の問い合わせが発生します。

学生としても1年間分の金額を支払っているので、1日でも早く使いたいという気持ちがあると思います。

ただ、このライセンス付与状況の問い合わせに回答するには、その都度Excelファイルを確認したり、委託先子会社に電話連絡したりする必要があり、かなり面倒なのです。

さらに言えば、ライセンス付与状況の問い合わせが情報サービスセンターではなく、学科事務室にいくこともあり、事務室をまたいで問い合わせが来ることもあります。

この状況を改善できないかと考え、FormBridgeとkViewerで業務改善を図りました。

トヨクモ製品で入金管理システムを構築!

今回、FormBridge、kViewer、kintoneを活用して入金確認・管理システムを構築しました。以下が導入後の業務フローになります。

主な変更点は2つ。委託先の入金確認後のデータ入力作業をFormBridgeで、入力されたデータの確認をkViewerで行うようにしました。

この変更により、入金情報がほぼリアルタイムで届くため、入金後からライセンス付与までの時間が短縮され、学生からの問い合わせはほぼ0になりました。

また、職員はkViewerを見るだけで入金・ライセンス登録状況を確認できるので、いちいちExcelファイルを開いたり、直接メールや電話で確認したりする手間もなくなったのは大きいと感じています。

実際のフォームと工夫したポイント

ここからは、実際のFormBridgeのフォームと工夫したポイントをご紹介していきます。

入金日や学生の情報などを委託先子会社が入力し、ライセンス付与に関する項目を情報サービスセンターで入力する構成です。

フォームの各項目を入力後、確認ボタンを押して回答する基本的な作りです。

1.フォームに補足説明を記載

工夫したポイントは主に4つあります。

1つ目。委託先子会社のメンバーが時々変わることもあり、なるべくWebフォームに補足説明を入れて分かりやすくしました。

慣れている人なら、入力できない仕様になっていることなどに自身で気が付きますが、やはり全員がそうとは限りません。

業務に慣れていない人でも迷わないように「学生番号を入力したら自動入力される」「この項目は編集できない」といった説明を細かく入れています。

2.ユーザー検索機能の提供

2つ目の工夫ポイントは、ユーザー検索機能の提供です。

kViewerルックアップを利用することで、フォームに学生番号を入力すると、紐付けてある学科・学年・組・氏名が自動入力されるようにしています。

学生が郵便振込する際、伝票に学生番号や名前を書くのですが、これまではExcelにすべて手打ちしていたため、伝票への名前の書き忘れや書き間違いの対処に手間がかかっていました。

しかし、kViewerルックアップで自動入力されるようにしたことで、このフォーム入力時点で間違いがすぐに分かるようになったのもメリットだと感じています。

3.セキュリティの確保

3つ目の工夫したポイントは、セキュリティの確保です。

セキュリティ確保にあたっては、ユーザー制限とIPアドレス制限をかけました。

一部の職員および委託先子会社の特定社員のみが学生番号の情報を確認できるように制限するため、Toyokumo kintoneApp認証でユーザー制限をかけています。

委託先子会社のユーザーについては年1回程度メンテナンスが必要ですが、セキュリティ確保のために必要です。
学内のユーザーに関しては、kintoneとの同期機能によりメンテナンスコストをかけずに管理可能ですので手間は多くありません。

もう1つはIPアドレス制限をかけて、フォームへの入力作業ができる場所を学内と子会社のIPアドレスのみに制限しています。

学生の情報を取り扱っているので、強力なアクセス制限をかけられるのは大きなメリットですね。

4.フォームに入力組織識別機能を追加

最後に、4つ目の工夫ポイントとして、フォームに入力組織識別機能を追加しました。

この機能が、必要になった背景を簡単にお伝えします。

Adobeライセンス代の振込期間終了後は、学生が大学の事務室に行って直接お金を支払う必要があります。

この際、お金を預かった部署(八木山キャンパス、長町キャンパス)を特定するための情報が必要になるのですが、手動入力はさせたくありませんでした。

ただ、そうなると一体誰がフォームに入力したのかが分からなくなってしまいます。

そこで、委託先と各事務室に入金情報入力フォームを伝える際に、識別機能を持った異なるURLをそれぞれに渡すことにしたのです。

解決方法に記載の通り、「?org=BUSYO-A」「?org=BUSYO-B」といった形で、フォームのURLにパラメータを仕込んでいます。

こうすることで、フォームを開いた際に、フォーム上で非表示にしているorgフィールドに、部署情報が自動で入力されるのです。

※「org」はkintoneで設定しているフィールドコードです。

この仕組みを使ったことで、組織ごとにフォームのURLを発行しなくて済みました。

パラメーターを仕込む方法について詳しくはこちら
◾️カスタマイズ不要!フォームのURLごとに回答を判別する方法
https://toyokumo-blog.kintoneapp.com/formbidge_multipleform/

おわりに

ここまでにご紹介した4つの工夫をして、トヨクモ製品で入金・登録管理システムを構築したことで、無事大学におけるAdobeライセンスの入金管理を効率化できました。

最後に、本学でのFormBridge・kViewerの活用事例を簡単にご紹介します。

教室予約情報(kViewer)
Garoonのロール情報(ロールのメンバー)一覧(kViewer)
非常勤講師の採用管理(FormBridge、kViewer)

※ロール…Garoonにおける、役職や役割などで分類したユーザーのグループのこと

kViewerで、教室の予約情報を見せたり、Garoonのロール情報をkintoneに入れてkViewer経由で公開・共有したりと少しマニアックな使い方をしています。

また、非常勤講師の採用管理にもFormBridgeとkViewerを活用しています。今まではExcelベースで経歴書のテンプレートなどを非常勤講師に送り、それを送り返してもらってExcelに転記する方法を取っていました。

これをFormBridgeとkViewerを使って、1つの大きいシステムとして構築し、効率化しました。こちらは、今年になってリリース・運用が始まった状況です。

以上、本学におけるFormBridge・kViewerを使った業務改善方法でした。本日はありがとうございました。

ご登壇ありがとうございました!

早川さん、今回はご登壇いただきましてありがとうございました!

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監修者トヨクモ編集部


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