ユーザー会でのLT(ライトニングトーク)登壇の様子をレポート!
この記事はユーザー会でのいけもり矯正歯科 池森さんのLT登壇の様子をお届けするレポート記事です。
「患者さんとのコミュニケーション管理を改善した」話をご登壇いただきました!
LTとは、ライトニングトーク(Lightning Talks)の略です。
Lightning=雷 のように素早い情報交換のための時間で、1人5分を目安にトヨクモ製品に関するお話を発表いただきました。
課題
まず、当院の紹介をさせていただきます。
名古屋で1985年に開業した矯正歯科専門の歯科クリニックです。
kintoneは20年くらい利用していますが、トヨクモ製品はコロナ前くらいから活用し始めました。
前提として、クリニックでのデータ処理というのは主に以下の4点になります。
- 患者さんの情報処理
- 経理処理
- 労務管理
- デジタルデータ管理
その中でも4つ目の「デジタルデータ」はとても幅広く、例えば患者さんの歯や頭の型のデータもこちらに含まれます。
過去様々なツールを利用しましたが、現状はFileMakerというサーバーを中心としたクライアントで運用しています。
その中でも特に、電子カルテは矯正歯科なので自費診療用を利用するため、自由にカスタムして利用しやすくしています。(池森氏)
ここからが本題なのですが、患者さんとのコミュニケーション管理に関する問題は以下の4つです。(池森氏)
それぞれの解決策について解説していただきました。
解決策
1,予約管理
まずは予約管理についてです。
元より利用しているFileMakerで予約管理のシステムを作成して、それに既製品の予約管理システムを紐づけようとしましたが、問題がたくさんありました。
事業所が管理しているFileMakerで作成した予約管理のシステムと既製品の予約管理システムのデータのデータ連携がうまくいかなかったのです。
構築ができてもサクサク動かず、予約変更時の動作も思い通りにできないということがありました。(池森氏)
そこで、kintoneの関連企業様にご協力いただき、kintoneとカレンダープラスを連携してサクサク動く仕組みを構築しました。
この方法ですと、kintoneとFileMakerの連携に問題が出てきたため、Windows連携サーバーを別に設置してアプリを常駐させ、定期的にデータを受け渡すようなやり方をしています。
しかしこちらだとkintoneからFileMakerに戻すときにCSVファイルで受け渡しをする方法になってしまうため、手間が発生することになります。
よりスムーズに利用するために、FileMakerから直接RESTAPIでデータ転送させる方法を試しています。(池森氏)
2,WEBお問い合わせ受付
当院のホームページにFormBridgeで作成したフォームをiFreamで埋め込み、24時間いつでもフォームから問い合わせを受け付けています。
ここで工夫した点なんですが、回答があった際に管理者に届く回答通知メールの本文で、必要なデータのみすぐに確認したかったので、メール本文をより見やすいように編集しました。
具体的には、「連絡事項」という一番確認したい部分を上にして、細かい情報は下に配置しました。
3,診療申込書、事前問診票記入
これまでは診療申込書、事前問診票は来院いただいた患者さんにiPadを渡してFileMakerの入力フォームに入力していただくという運用をしていました。
しかし、来院してから回答をしてもらうのでは時間短縮にはならないんです。
そこで、ホームページにFormBridgeで作成したフォームをiFreamで埋め込んで事前に回答してもらうようにしようとしました。
ただ、患者さんの多くは電話で問い合わせてくるんですね。
そこで、受付担当が電話を受けたら、伺った内容をフォームから入力し、kintoneにデータを集約するようにしました。
Webの問い合わせフォームから回答いただいた内容、また電話でのお問い合わせ内容は担当者の手でkintoneに保存されるので、そのデータをPrintCreatorで診療申込書と事前問診票として出力しておきます。その書類が事前にできていることで、初診時にスムーズに対応することができます。(池森氏)
4,時間外電話連絡対応
医療機関の患者満足度調査(満足度の高い部分、低い部分を可視化する調査)を行った結果、特に満足度に差が出る部分は「診療時間外」の対応が関与しているということがわかりました。
つまり、患者さんが困ったときというのは、夜などの診療時間外なんです。困った時に電話して繋がらない、これではダメですね。
例えば、電話を自動転送にしてクリニック側から折り返す方法もありますが、要件が選別されていない状態で電話をすることになります。クリニック側からすると、迷惑電話だったら嫌ですよね。
ということで、電話がかかってきたらまず外部のオペレーターさんにつながるようにし、問い合わせの仕分けをしていただきました。緊急のものだけをクリニックに共有し、患者さんに折り返しをする、急ぎでない問い合わせは翌朝FAXやメールでクリニックに報告する、というシステムです。
Webお問い合わせと時間外電話連絡対応が増えると、患者満足度が上昇するだけでなく、さらに初診の問い合わせが増加しました。
するとどうなるかというと、オペレーターさんを雇うコストが増えてくるわけです。
オペレーターさんには翌日共有するためにデータを報告書にまとめていただいていますが、この入力をFormBridgeで作成したフォームに入れてもらうようにしました。
そうすると、オペレーターさんでなくてもいいのではないか?ということになってきました。
ただ、電話は一定数かけてくる患者さんはいらっしゃるので、音声ガイダンスは必要そうです。
今後の課題ですが、電話についてはAIの電話応答サービス(IVR)で代用し、その音声データを文字起こししてkintoneと連携するとさらによくなるのではないかと思っています。
ご登壇ありがとうございました!
池森さん、今回はご登壇いただきありがとうございました!
kintoneとトヨクモ製品で業務を効率化するだけでなく、他のサービスを活用しながら常に進化し続けている様子がとても印象に残っています。
また、患者さんを一番に想う池森さんの優しさも業務改善につながっているように感じました。
今回ご紹介いただいたFormBridge、PrintCreatorは以下のお試し申し込みフォームより無料で何度でもお試し可能です。
ぜひお気軽にお試しください。
https://www.kintoneapp.com/trial