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【アクタス社事例】kintoneと5つのトヨクモ製品で「進捗のブラックボックス化」を解消!〜作業時間 月2,250分→0分を実現した家具修理と下取り業務の改善術〜

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kintoneやトヨクモ製品を日々の業務で活用中、あるいは今後の導入を検討される方向けに実施している「失敗談も公開!kintoneトヨクモ製品活用、リアルボイスセッション」。

第一弾は株式会社アクタスの青松崇史様をお招きして開催いたしました。

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ゲストスピーカー紹介

青松 崇史(あおまつ たかし)様
株式会社アクタス

入社後は5年間店舗で家具の販売を経て、家具修理部門に異動。その後アクタス初の取り組みである家具の下取りサービス(アクタストレードイン)の立ち上げに尽力。2024年kintone hive Tokyo登壇。
株式会社アクタスは家具やインテリア雑貨などを中心に販売し、その店舗は全国各地に広がる。家具は個人向けに加えて、オフィス家具など法人向けにも事業展開。ほかにもアパレルブランドやレストランなども運営している。

アクタス社のトヨクモkintone連携サービス導入事例記事はこちら

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「現状維持は衰退」から改革が始動

私は店舗での販売、家具の修理部門を経て、今はトレードインサービス(下取りサービス)を担当しています。最初に店舗の販売職から修理部門に異動した際には業務が大きく異なり苦労しました。

家具の修理は受付から納品までが15工程と多い上に、常時複数の案件が同時に進行しています。異動当初は課題の多さを感じ、頭を悩ませる日々でした。

その中で一番問題だったのは「進捗状況がブラックボックス化してしまう」ことでした。これを改善しようと当時の上司に相談したところ、返ってきたのは「現状維持は緩やかな衰退」だという一言。

これを聞き、現状を「改善」するのではなく、新しい何かを導入しながら周囲の環境変化に合わせて私たちも変わらなければならないと考えました。そして検討を進める中で、上司から教えてもらったkintoneに興味が湧いたのが導入のきっかけです。

 

FormBridgeで家具修理業務の大幅効率化

kintoneを導入する以前に行なっていた手作業や、使っていた記録ツールはkintoneに移行しました。アプリ上でデータの蓄積や整理ができ、リマインド機能があるkintoneを使うことでその多くを集約できました。

一方、導入を進める中でkintoneだけではお客様に入力してもらうための受付フォームを作れないことが分かりました。そこでベンダーさんにご紹介頂いたのがFormBridgeでした。

私はIT部門での経験はなく、kintoneやFormBridgeをどんな風に使えば良いか、最初はよく分かりませんでした。その時にベンターさんから「kintoneやFormBridgeは30日間お試しできる」というご案内を頂いたのです。

それを受けてFormBridgeのお試しを申し込み、その後まずkintoneでアプリを作って、FormBridgeで受付フォームを作ることから着手しました。 

FormBridge導入の結果、大きく削減できたのが写真のダウンロード時間です。修理の相談時には写真を3枚以上お送り頂くのですが、以前はそのダウンロードに1枚5分程かかっていました。1ヶ月に約150件の相談があるとすると、ダウンロード時間だけで2250分です。

kintoneだと写真は直接アプリ内に入りますからダウンロード作業が不要です。作業時間は実質ゼロまで削減され、メンバーにも喜んでもらえました。

 

家具下取りで直面した新たな壁

こうしてFormBridgeから導入を始めたトヨクモ製品ですが、今は合計で5つの製品を利用しています:

元々は家具の修理業務のために導入しましたが、今一番トヨクモ製品の利用頻度が高いのは下取りサービスです。 下取りサービスはkintone導入後にアクタス初の取り組みとして立ち上がった部署で、kintoneを使った運用を前提にしてフローを組み立てました。

しかし、最初にこの部署を任された時、業務プロセスを考えてみると実は修理業務より項目が多かったのです。そのため当初は、どのように業務効率化を進めるべきか悩みました。

 

複数アプリを使い分ける

それらを整理し、「引き取る前の管理」「引き取った後の管理」「検品後の管理」の3つのアプリに大きく分けることにしました。各機能の中でも情報のやり取りはあるのですが、そこから実際の運用に落とし込んでいます。

効果的な業務フロー作成で効率アップ

 

実際の流れでは、一番最初はPrintCreatorを使って査定書を作ります。出力した査定書はkMailerを使い、個人のお客様にメールでお送りします。


 ここまでは良いとしても、渡した査定書が、全国のどの店舗で、どのタイミングに利用されるかが分からないことが難題でした。それに加え、店舗スタッフは混雑した店舗での業務を進めつつ、査定書をお持ち下さったお客様もお待たせすることなく対応しなければならないので、滞りなく目指す情報に到達できるようにすることが重要です。

そのため、店舗の忙しい状況の中でもアクセスしやすいよう、kViewerでお客様に渡した査定書の情報を開示することにしました。

その後は下取りが成約した時点で、店舗からトレードインサービス側に情報を送る流れにしています。その際、忙しい店舗スタッフが必要な項目だけでも漏れなく記入できるよう、FormBridgeを使うことにしました。

まとめると:

  1. PrintCreator(査定書作成)
  2. kMailer(お客様へ査定書送付)
  3. kViewer(店舗と顧客・査定情報共有)
  4. FormBridge(店舗で成約情報入力)
  5. PrintCreator(QRコード作成と検品情報入力)

というアプリの連携が、家具の下取りにおける一連の業務の流れになっています。

最後の5については、4のFormBridgeを使った店舗側の情報入力のタイミングで、引き取った商品ごとのマイページURLを作っています。このURLをPrintCreatorでQRコードとして出力して現物に貼り、検品の時にスマホで読み込んで検品情報を入力します。

ここまでの流れを作ることで、商品を引き取った後の作業効率は格段に良くなりました。

 

様々な失敗からの学び

とはいえ試行錯誤や失敗もありました。たとえば当初は手動送信していたメールも、配信漏れなどを防ぐために今は自動送信にしています。

下取り成約後の情報入力も、当初は店舗のkintoneIDをつかって直接アプリに入力してもらうつもりでした。しかし、データを入力してもらう予定だったアプリは管理アプリとして機能させているためフィールド数が多く、入力が必要なフィールドにたどり着くのに時間がかかります。

そこで、入力が必要なフィールドだけをFormBridgeからデータ入力してもらうことにしました。

ただ、フィールドの設定をする際に「必須項目にする」という設定がkintone側、FormBridge側の両方で一致していなかったため、FormBridge側で回答はできるがkintone側で入力エラーになる、ということがありました。これは今でもたまにやってしまうエラーです。


また、kMailerでの失敗もありました。

お客様にはメールが自動送信できちんと届くものの、ある時同一メールが何度も送られたとクレームが入ったことがありました。

この現象の原因は、レコードが上書きされるたびにメールが自動で送信されるように設定していたことです。

レコードを上書きすることが前提のアプリであれば、「メールの送信状況」フィールドを作成し、メール送信後にこのフィールドに自動で「送信済み」と値が入るようにレコード編集させる設定が必須だと思います。 

PrintCreatorでも失敗はあります。kintoneの同一アプリ上で様々な書類が作成可能なので、それぞれをレコード保存する必要があるのですが、「保存先」の場所と「出力タイトル名」の選択肢が多い。そのために当初は各々が別のやり方をしたために混乱したり、出力タイトルを間違って選択したりというミスが起きました。今は関連するレコードは同じ記号を頭文字にして情報に配置するなどルールを決めてわかりやすくしています。

IDが増えたからこそのルールづくり

最初は1 IDからのスタートでしたが、今では社内に79ものIDがあります。最近ではkintoneのアプリを構築できる人たちで集まり、勉強会やお悩み共有のための「kintoneDOJO」という勉強会を始めました。

今は10名ほどのメンバーで、毎月新しいアプリや連携の方法を共有・相談しています。気がついたのは、複数メンバーがいて色々なサービスがあれば、各人の得手不得手など、ばらつきが出てきてしまうこと。

理由は業務が違えば使うサービスが異なり、使い方の幅や深さが変わるからだと思います。人によっては、「アプリ構築はできるけど他の設定はちょっと…」と言うように、スキルはそれぞれ違います。

そしてスキルが違えば、使い方の「お作法」にも少しずつ違いがある。たとえば商品名をローマ字の半角で入れる人もいれば全角で入れる人もいたり、大文字・小文字を使い分けたりというような、ちょっとした違いです。

でもこの些細な違いが、kintoneのアプリ同士を連携させようとした時に大きな障害になったりするので、それは問題だという話になりました。そのため、以前はなかったkintone全体のルールを今、少しずつ作り始めています。

今後については、kintoneをもっと便利に使えないかと色々な部署でテストをしています。 外部業者さんとの情報連携や営業部門の裏側業務、他の間接部門でも業務改善の幅を広めていくための取り組みに着手しているところです。 

 

アフタートーク:具体的な使い方Q&A

Q: kintone導入時に外部のベンダーにご相談し、お試し期間中に修理案件受付フォームを作成されたとのことでした。作成にあたっては、やはりベンダーさんにご相談されて作られたのでしょうか?

A: 元々使っていたフォームがあり、設問もすでにありましたので、自力で作りました。今までは業務に必要なことだけを設問化していたんですが、家具の修理を希望するということは何か困り事があるのだろうと思い、その時にアンケートも追加しました。

 

Q: FormBridgeを初めて触った時、困ったことはありましたか?

A: 最初はレイアウトなどを全然意識していなかったので、パソコンの画面上で作って満足していたんですが、運用開始後に自分の携帯でアクセスしてみたらグチャグチャになっていました。それは困りましたね。

 

Q: PrintCreatorの保存先で、出力するタイトルの選択肢が多かったというお話がありましたが、実際にどんなことで困られたのでしょうか?

A: 選択肢が多いので、単純に選ぶ手間が大きかったことですね。実際のミスとしては、見積書なのに請求書のタイトルをつけていたりということがありました。今では記号をつけるなど分かりやすくしたので減ってはいますが、急いでいたりすると間違えることはまだありますね。 

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成功事例から普段聞けないような失敗談、そこからの解決策まで、まさにリアルな声をお聞かせいただくことができました。本記事をお読みくださる皆様の業務にも生かせそうなヒントや発見があったのではないでしょうか?

トヨクモでは全ての製品で何度でも30日間の無料お試しが可能です。アクタス様の事例から「うちの部署でも試してみたい」「こういう課題解決ができるのではないか?」と思われた方は、ぜひお気軽にお試し下さい。

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執筆者まるチャン


トヨクモのユーザー会の主催やオンラインコミュニティ【トヨクモPark】の運営を担当しています! SNSのフォローもお待ちしてます〜!

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