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Reach 可能性を広げる、キントーンの翼 開催レポート

トヨクモ編集部のサムネイルアイコン トヨクモ編集部

本記事は、2025年2月25日(火)に開催されたオンラインイベント「Reach 可能性を広げる、キントーンの翼」の開催レポートになります。記事ではイベント内で取り上げられたkintoneとトヨクモ連携サービスを活用した業務改善の成功事例を紹介します。

新感覚カンファレンス 「Reach」とは?

オンラインイベント「Reach 可能性を広げる、キントーンの翼」は、kintoneに興味がある方やkintoneを使い始めた方が日々の業務で生まれるお悩みに対処するために、kintoneを使いこなす強力な助っ人をお招きし、解決に役立つヒントをお届けするオンラインカンファレンスです。

イベント内では、実際のデモ画面も見せながらkintoneや連携サービスの使い方を紹介します。

セッション1: あの面倒まだやっているの?サクッと解決show

本セッションでは弊社 Strategic Growth Groupの宮原とプロモーションアドバイザーの瀧村氏がkintoneとトヨクモのkintone連携サービスを利用して皆さんが抱える悩みをサクッと解消する方法を紹介します。

ケース1: Excelからの転記作業の効率化 (FormBridge)

Excelからkintoneへのお問い合わせ内容の転記作業は非常に手間がかかり、エラーも発生しやすい作業です。そこでトヨクモ製品のFormBridge(フォームブリッジ)を活用し、FormBridgeでの回答を自動でkintoneのアプリに反映させることが可能です。

FormBridgeの導入による効果は以下の通りです。

  • ドラッグ&ドロップの直感操作で、自由自在にフォームを作成でき、アンケート結果はリアルタイムでkintoneに自動集計され、集計・分析作業を大幅に効率化。
  • エラー通知メール機能があるためアンケートの回答の漏れを防ぐことができる。
  • アンケート回答者への自動返信メール機能で、個別メッセージの送付を自動化。

ケース2: 予約状況の問い合わせを減らす (kViewer)

従来の電話対応やExcelを使用した予約状況の問い合わせ管理に多くの時間を使ってしまい、社内における本来の業務に集中できないという声が多くありました。この問題に対してトヨクモ製品のkViewer(ケイビューワー)を使用することで予約管理をより簡単に行うことができます。

kViewerの導入による効果は以下の通りです。

  • 予約の度に手作業で予約カレンダーの更新をする必要がなくなる。
  • 情報の更新にも即時対応ができるため常に最新の情報をユーザーに提供できる。
  • カレンダー以外にもリスト表示やカード形式での表示にも変更可能で、業者に依頼することなく希望するレイアウトを使用できる。

ケース3: 請求書の作成を簡素化 (PrintCreator)

「kintoneのデータをそのまま請求書にしたいのに、形式が合わない…結局Excelに手入力するしかないのか」という声がありました。トヨクモ製品のPrintCreator(プリントクリエイター)はデジタルの時代においてkintone上から、紙で印刷したいという要望に応えた製品です。

PrintCreatorの導入による効果は以下の通りです。

  • 納品書、請求書などさまざまな書類に関してkintone内の情報をボタンひとつで簡単に出力することが可能。
  • 用紙のサイズやフォーマットを必要に応じて自由に変更することで、宛名ラベルや名刺等の作成にも対応。
  • 電子契約にも対応しており、社内におけるデジタル化の推進にも繋がる。

ケース4: 月末の請求書送付を効率化 (kMailer)

請求書送付作業で月末は残業をしてしまっている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。トヨクモ製品のkMailer(ケイメーラー)を活用することで、kintoneに登録した宛先に対して簡単にメールを送信することができます。

kMailerの導入による効果は以下の通りです。

  • kintone内の情報を自動で反映し、メールテンプレートと組み合わせることで、顧客ごとに最適化されたメールを効率的に作成できる。
  • 送信済みのチェックボックス機能があり、送信漏れやメール送信の重複を防ぐことができる。
  • メールを指定した時間に自動送信できる機能で夜遅い時間やリマインドメールにも対応。
  • 大部分のメールサーバーに対応しており、一度に数千人にメールを送信することができるため、メールマガジンとしての利用も可能。

ケース5: 複数アプリのデータ集計を簡単にする (DataCollect)

部署ごとに異なるkintoneアプリを使用している際にデータの集計には多くの手間と時間がかかってしまうというお悩みがありました。アプリ間の連携が課題であるkintoneにおいて、トヨクモ製品のDataCollect(データコレクト)を使用することでkintone内に入力されたデータを他のアプリに自動で反映させることができます。

DataCollectの導入による効果は以下の通りです。

  • 部署を跨いでのデータの合算対応が可能なため社内での情報共有がスムーズになる。
  • 使用した関数が表す内容の自動表示機能があるため初心者でも設定のハードルが低い。
  • 自動計算のため元のデータが正確であれば正しく計算を行うため信頼性が高い。(ただし、集計した結果を数珠繋ぎで計算していくことができない点は注意が必要)

ケース6: データの誤削除リスクを軽減 (kBackup)

kintoneのレコードを消してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。現状ではkintoneのアプリを削除してしまうと復元が難しいです。削除権限を設定することは可能ですが、権限を持つ人が削除してしまうリスクも考えられます。

トヨクモ製品のkBackup(ケイバックアップ)を使用することで、kintoneアプリ/レコードをバックアップできます。

kBackupの導入による効果は以下の通りです。

  • 誤ってkintoneのレコードを消してしまった場合でも、バックアップを取ることでデータを保護できる。
  • kintone操作ミスによるデータ削除を避けたり、蓄積された重要な情報を守ったりするのに役立つ。
  • kintone自体に障害が発生した際にもCSVをダウンロードが可能であり、バックアップデータを使って仕事もできる。

セッション2: 全てをつないで加速!連携で生まれるカンタンDX体験

本セッションでは現在の業務フローにおける課題をトヨクモ製品を組み合わせることで丸ごと改善する方法を具体例も含めて紹介します。

ケース1: お客様がkintone情報を確認・編集したい (FormBridge + kViewer)

取引先ごとで案件状況を共有したいがkintoneの閲覧権限を安易に与えられないという問題に対して以下の解決策が紹介されていました。

FormBridgeとkViewerを使用することでお客様に対して見せたい情報のみを見せることができます。kViewerのURLを渡すだけでkintoneに入ることなく外部から編集が可能となり、お客様がkintoneライセンスを持たなくても直接情報を変更することができます。

使用例:FormBridge + kViewerで擬似的なkintoneのアカウントとして使用することが可能。給与明細や住所の変更などの他の人には見せたくない情報を自分だけが閲覧できる。

注意点として権限がなくてもデータの編集ができてしまうため、編集を望まないデータに対してのリスク管理が重要となります。対処法としては編集権限を与えず、閲覧のみ可能な制限をかけることも出来ます。

関連記事:kintoneの情報を外部から閲覧・編集|kViewerとFormBridgeの連携方法

ケース2: 見積書作成の自動化 (PrintCreator + kViewer + FormBridge)

数が増えがちな見積書の作成に関して、PrintCreator、kViewer 、 FormBridgeを連携することで外部ユーザーが直接見積書を出力することや外部からの見積もり依頼データをkintoneに蓄積することが可能になります。

またkViewerルックアップ機能を使用することでアプリ内のデータが見積書に自動反映されるように設定できます。

関連記事:kintoneで見積書の作成・印刷を自動化!プラグイン/連携サービスも紹介

ケース3: 予約サイトを自社で構築 (FormBridge + kViewer + DataCollect)

外部の予約サイトはコストの面から導入が難しい場合がありますがFormBridge、kViewer、DataCollectの3製品を連携することで、予約の申し込みと残席数の可視化が可能になります。

予約できる枠のリアルタイム計算により情報の効率化に繋がり、問い合わせの煩わしさを減らしつつ、ランニングコストも抑えることができます。アナログな手作業からの脱却で時間も手間も削減が期待できます。

関連記事:カレンダーから日付を選択して予約/申込みシステムを作成!

kintoneと連携サービスをフル活用しているユーザーの事例

一般社団法人横浜医師会の斎藤様にkintoneとトヨクモ製品を活用した事例を2つご紹介いただきました。

事例1:能登半島地震の際の災害対応(医師・看護師・薬剤師・事務員で構成される医療チーム)

能登半島地震の際、電子カルテが利用できない避難所では、避難者の健康情報を適切に管理することが極めて困難でした。看護師たちは手書きのメモを用いて全ての情報を管理するという難題に直面し、現場の負担が増大していました。

この状況の中でkintoneとトヨクモ連携サービスを活用することで解決策を見いだすことができました。具体的には、kintoneとkViewerを利用して、全国から来る医療チームがライセンスを持たずとも情報を簡単に閲覧できるようにし、迅速かつ効率的な情報共有を実現しました。

また、Wi-Fiが利用できない避難所でも、PrintCreatorを用いて患者情報を印刷し、紙媒体での情報共有も実施しました。これにより、医療現場での情報の円滑な共有が可能になり、患者の治療に必要な迅速な対応を取ることができました。

事例2:院内に掲示する掲示物を自動作成するシステムの構築

市民の方にどのワクチンを打つのかを伝えるために院内掲示物の作成を目指しました。

市内1300ヶ所の新型コロナワクチン接種機関に対してそれぞれワクチン接種チラシをデザイン、登録、配布することは多くの時間と手間が必要でした。

そこでFormBridgeとPrintCreatorを使用してワクチンの種類や診療所の名前などを設定し、医療機関が簡単にチラシを作成することができました。

活用事例記事:コロナワクチン接種管理システムを、たった1か月で構築から運用まで実現した活用法とは

セッション3 Reach Live! そのお悩み、kintoneの先輩に聞いてみよう!

本セッションではロート製薬の柴田様と下妻市役所の小林様をお招きし、kintoneの先輩という立場から各テーマの質問に対して具体的な事例も含めてその活用法・質問に回答していただきました。

テーマ1.kintoneアプリの作成・運用に関するお悩み

Q.kintoneを円滑に運用するためのルール設定をしていますか?

A.​​​​ロート製薬柴田様:トップダウンで使用するものを指示するのではなく、現場主導で必要とするタイミングで使い始めてもらうことに重点を置いています。社風に合わせて自然に浸透させていくことが重要だと考えています。その過程で柔軟にルールを作り、適応していくことが大切です。

下妻市役所小林様:ルールを細かく設定するのではなく、全職員が使用できるオープンなスペースと担当部署のみ使用できるクローズなスペースで運用しています。また、アプリの乱立を避けるために、半年ごとにアプリを整理することで情報の整理を行い、スムーズな運用を心掛けています。まずは使ってもらうこと、その過程で柔軟にルールを作り、適応していくことが大切です。

テーマ2.kintoneのプラグイン/連携サービスの検討に関するお悩み

Q.自社に合うサービスを見つける情報収集術を教えてください

A.ロート製薬柴田様:トヨクモParkなどのユーザーコミュニティは非常に活発ということもあり、積極的に顔を出して悩みをシェアすることが大切だと思います。同じ悩みを解決した知見、ノウハウを他のユーザーから直接学ぶことができる点は貴重な機会だと思います。

下妻市役所小林様:インターネット上には、kintoneやトヨクモ製品に関する動画やサイトが豊富にあるので、参考にしています。また、サイボウズやトヨクモが開催するイベント・ウェビナーを通して、直接ベンダーから話を聞くことで導入後のギャップを埋めることができます。特に、トヨクモの公式YouTubeチャンネルでは使い方の説明が非常に丁寧にされており、ユーザーの参考になると思います。

Q.kintoneプラグインや連携サービスを選ぶ際の基準を教えてください

A.ロート製薬柴田様:選ぶ際に明確な基準を設けている訳ではありません。あくまでもサービスに対して私たちがフィットしていく姿勢をとっています。全ての要望を叶えることは難しいため、複雑にならないようにシンプルに使えることを意識しています。

下妻市役所小林様:必ずトライアルを行い、使いやすさやランニングコストなどをしっかりと精査してから使用するようにしています。下妻市ではトライアルができないものに関しては選択肢に含めないほどトライアルを重視しています。

テーマ3.トヨクモ製品お試しについて

Q.試用期間中に取り組んでいたことは何ですか?

A.ロート製薬柴田様:導入後の運用を想像するために管理者が正しく使用できるか、また実際の導入事例でどのような運用が行われているかを確認しました。さらにアプリ開発者とプラグイン設定担当者間でしっかりとしたコミュニケーションを取ることでスムーズな導入が可能になりました。

下妻市役所小林様:下妻市は、サイボウズのkintone1年間無料トライアルにおいて、約1年間のトライアル期間をいただくことができました。その中で、アンケートや申し込みの電子化を試みました。特にアンケートについては、回答用紙をポストに投函する必要もなく、隙間時間を利用して回答できることからアンケートの回答率が向上するとともに、郵便コストの削減にもつながりました。この取り組みは導入後の効果的な運用を実現するための重要なステップとなりました。

テーマ4.社内浸透・メンバー育成のお悩み

Q.現場の社員(アプリやフォームを作る担当ではない人)にkintoneやトヨクモのサービスを使ってもらうための工夫はありますか?

A.ロート製薬柴田様:視点が異なるフロントオフィスとバックオフィスの対立を防ぐための間に入るような橋渡し役を設置することで円滑に運用を行うことができると思います。

下妻市役所小林様:ツールを導入してゴールではなく、どれだけ使ってもらえるかという点に重点を置いています。下妻市では、自分たちで職員への研修会を実施しており、令和6年度は計56回実施しました。講師となる職員は資料作成を通じ、kintoneにも詳しくなれるので一石二鳥だと考えています。

Q.管理者の後継者の育成方法を教えてください

A.ロート製薬柴田様:業務が属人化しやすいという課題を解決するため、変更の履歴を必ず残すことで業務シェア分担を行っています。これにより誰でも同じレベルの業務を遂行できる環境を整えています。

下妻市役所小林様:自治体では人事異動が頻繁に発生します。そのため、新しく担当となった職員には、先輩の職員がサポートしながら、実践の機会を積極的に設けるとともに、部署内で使い方を共有することで全体の成長を目指しています。

Q.管理者の負担軽減&スムーズな運用対策はありますか?

A.ロート製薬柴田様:信頼できるパートナー企業の伴走支援を活用し、自社だけでは対応が難しい高度な業務や専門知識が求められる際には、プロのアドバイスや知見を得ながら業務を進めています。これにより、業務負荷の軽減や安定運用はもちろんのこと、自社のナレッジ蓄積にもつながっています。

下妻市役所小林様:研修会を積極的に行った結果、職員のICTスキルが着実に向上しており、以前と比較しても問い合わせ件数が減少しています。これは全庁的にDX推進を行っている成果だと思います。

テーマ5.kintone/トヨクモ製品を利用する中での苦悩とは?

Q.”もっとこうすればよかった”と後悔しているポイントはありますか?

A.ロート製薬柴田様:kintoneアプリは簡単に変更が可能なため管理者側は変更を知るタイミングが遅くなることが多かったです。そのため現場とのコミュニケーションをしっかりと取る必要があります。また、情報の正確性を保つためにルールを設けることが重要です。これにより情報管理の信頼性を高め、スムーズな運用が可能になります。

下妻市役所小林様:複雑なアプリを依頼されて作成した後に変更と言われると、さまざまなプラグインが付いている場合、どこを変えるとどのような影響があるのか確認するのに時間を要してしまうことが多々あります。

テーマ6.おすすめの活用事例は?

実際に現場でkintoneの運用管理を行っているお二人に普段からkintoneとトヨクモ連携サービスのおすすめの使い方や活用事例を教えていただきました。

ロート製薬柴田様:予約管理フォーム(FormBridge)を使用することで共有パソコンからではなく、使用デバイスから申請ができるため電話やメールでの面倒なやり取りが減りました。工場勤務者の利用が大半を占めるため自身で地方の工場まで実際に足を運び、スムーズな運用をサポートも実施しました。

下妻市役所小林様:トヨクモのkintone連携サービスを単体ではなく、複数掛け合わせて使うことで、利用の幅が大きく広がると考えています。1つの製品ではできないことも組み合わせることで自分たちも想像していなかった使い方ができるのでお勧めです。

活用事例記事:ロート製薬が、kintone x トヨクモ製品を活用して1600人のイベント申請システムを構築!

活用事例記事:選挙業務から育児支援まで!自治体の業務改善&市民サービスの利便性をUPさせたトヨクモkintone連携サービスによるDX成功事例|下妻市役所

終わりに

最後まで、オンラインイベント「Reach」の開催レポートをご覧いただきありがとうございました。
本イベントを通して、トヨクモのkintone連携サービスで解決できる課題と導入により期待できる効果についてご理解いただけたかと思います。
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