卸売業の中でもkintoneの導入が進んでおり、多くの企業がDX化・業務効率化に乗り出しています。
本記事では、卸売業界でのkintoneの活用例、また、トヨクモが提供している連携サービスを紹介いたします。
卸売業の会社が抱える業務上の課題・悩み
卸売業を営む企業が抱える業務上の悩み・課題の代表的なものをピックアップして紹介します。
部署単位で情報管理手段が異なっている
情報の管理を、営業部は Excelで、業務部は管理システムで行なう等、部署単位で情報管理の手段が異なっていませんか?また、社内のルールでは、管理システムで管理するルールなのに、実運用上は、部署ごとで管理方法が異なっており、月末にまとめて管理システムに入力するような2重管理になってしまっているとの声も数多く聞かれます。
これらのことは、業務効率や、品質の低下の原因となります。
営業管理・店舗管理ができていない
商品の販売先である店舗への営業管理や、既存顧客である店舗回りの進捗管理は、全ての関係メンバーが確認できるようになっていますか?
新規顧客の開拓と既存顧客への対応の進捗が管理できていないと、機会損失や、顧客満足度の低下に繋がります。
在庫管理を Excelで行っている
在庫管理を Excelで行っていると、更新した情報がリアルタイムで反映されない、
同時編集ができないといった問題が発生し、生産性の低下につながります。
また、 Excelスキルも、関数やマクロを使いこなせる担当者や、そうでない担当者の間でスキルの差が発生し、属人化にもつながってしまいます。
卸売業の業務効率化・生産性向上を実現する『kintone』
上記のような悩み・課題は、kintoneを導入することで解消できます。
kintoneとは、柔軟性の高い業務アプリを、簡単かつスピーディーに作成することが可能な、サイボウズ株式会社が提供するクラウドサービスです。
ノーコード・ローコードツールのため、プログラミングの知識のない方でも、業務アプリが作成できます。
導入社数は、2024月1末時点で、32,500社に上り、業種は、製造業や、卸売業、医療から不動産業まで、あらゆる業種で使われています。また、導入規模も、数人規模から、8000人規模の大規模なシステムまで、幅広く対応が可能です。
kintoneによる在庫管理で情報を全てkintoneに集約
intoneのサンプルアプリを使用したり、自社で在庫管理用のアプリを作成したりすることで、在庫管理をkintoneのみで行うことができます。
kintoneに集約することで、以下のようなメリットがあります。
- 情報がリアルタイムで更新される
- PCだけでなく、スマートフォンにも対応しているため、場所や端末を選ばずいつでも在庫状況を確認できる
- 商品ごとに分かれたデータで、保存されているため、同時編集も可能に
- 情報管理がよりカンタン&効率的に
全ての業務をkintoneに集約できる
卸売業の業務内容は、
- 顧客対応の履歴管理
- 在庫管理
- 納期管理
- 見積書/納品書の作成&顧客への提出
- 従業員の日報
など、多岐にわたります。
それらを異なるツールを使用していると、各ツールの使い方を教育したり、ツールごとに使用料金が発生したりと、効率・コストの両面で負担となります。
全ての業務をkintoneを用いて行うことで、複数のツールの使い方を覚える必要がなくなり、全てのツールをkintoneに集約したほうがツールにかかるコストも下げられる可能性があります。
部署間連携による営業力の強化
商品の仕入を行う仕入担当と、商品をお客様に提供する営業担当は、別の担当者を割り当てている企業が多いと思います。しかし、この二者間にギャップが生まれてしまうと、商品にマッチするお客様がいないことにより、予想外の在庫を生んでしまいます。
kintoneという共通のツールを使い、仕入担当と実際の顧客の声を聞いている営業担当が相互に情報共有をすることで、より角度の高い提案ができるようになります。
卸売業・小売業におけるkintoneの活用事例
卸売業界における実際のkintone活用事例を紹介します。
kintoneで脱 Excel
A社では、業務の多くを Excelで管理していましたが、容量が10MBを超えるとメールで送れないという問題が発生していました。また、電話で問い合わせがあった際、各店舗内で紙で問い合わせ内容を保持していたため、情報が各店舗内に留まっていました。
kintoneの導入により、10MBを超えるファイルでも、kintone上でのファイルの共有が行え、店舗と品質管理部門の情報共有にkintoneを用いることで、企業全体としての品質向上につながりました。
また、導入の際に重視したのは、「スピード感」と言います。大規模なシステムは外注して作りますが、小さなシステムを社内のメンバーで、リクエストがあったタイミングですぐに作れるのが良かったようです。
kintoneで受発注のシステムを構築
B社でも、 Excel中心で受発注業務が行われていました。業務の中で、データの加工・帳票の作成・メールの送付手続きが、さまざまなツールを用いて、全て人力を介して行われていました。また、発注書など複雑な処理が組み込まれた Excelも多く、ファイルが壊れてしまうと、受発注業務に支障が出てしまうケースもありました。
kintoneを導入することで、煩雑であった業務がkintoneにまとまり、現場のストレスや疲労感の解消につながりました。また、トヨクモ製品のFormBridgeを用いることで、従来の運用では、取引先から Excelを送ってもらっていた部分をWebフォームから直接入力し、kintoneへ連携できるようになったため、業務内容の削減も行えました。
システム選定の際、市販の受発注専門のシステムも検討しましたが、運用がパッケージ製品に合うような汎用的な仕組みではなく、運用しながら自分たちの形に変えていける点で、kintoneに決めたようです。
kintoneによる顧客管理で脱属人化
C社では、顧客管理を紙運用で行っており、担当者が不在時に接客が滞ってしまう課題がありました。また、システム開発を外部ベンダーに依頼していましたが、稼働までに数ヶ月から1年以上を要するウォーターフォール型の開発は、業界の変化が激しい小売業には限界を感じていました。
kintone導入後最初に、接客記録を管理するアプリを作成し、顧客のマスタは、別の会員管理システムとAPI連携を行いました。店舗から異動後わずか数ヶ月の従業員がゼロからほぼ一人で構築が行え、この実績は、kintoneによる内製化の後押しとなりました。その後も、中古買取のシステムや、受注管理システム等数多くのアプリを作成し業務効率化を進めています。
作る側も使う側もそれほどのITリテラシーを必要としないkintoneは、システムの導入や定着の障壁を下げたそうです。また、アプリの作成も画面を見せながら作成できることで、システムの品質低下も回避できたようです。
トヨクモのサービスでkintoneをもっと便利に活用
kintoneは基本、kintoneライセンスを持つ方しか使えません。
そこで、トヨクモの連携サービスを使うと、kintoneライセンスを持たない社員や顧客でも、kintoneレコードの閲覧・編集ができ、情報共有が可能となります。
最後に、トヨクモの連携サービスを使った具体的な活用例を紹介します。
案件管理アプリで営業・店舗回りの進捗管理
トヨクモのFormBridgeを用いることで、案件管理をより効果的に構築できます。
FormBridgeとは、kintoneのライセンスを持たない人でも、kintoneにデータを登録できるサービスです。FormBridgeの登録の画面も、kintoneと同様、IT知識を持たない方でも作成可能です。
ライセンス費用の関係で、本社の社員はkintoneのアカウントを発行するが、営業担当や、店舗回りを行っている方は、kintoneのアカウントを発行していない場合もあるかと思います。そのような場合、営業担当の方には、FormBridgeから、進捗をkintoneに登録してもらい、本社の社員はkintoneで進捗状況を確認するという運用が可能となります。
FormBridgeで新規・既存顧客からの問い合わせ対応
また、FormBridgeを使用することで、kintoneライセンスを持たない新規・既存顧客からの問い合わせ内容もkintone内で管理できます。
また、kViewerを使うことで問い合わせた側が自身の問い合わせ内容を再度確認できます。
kViewerとは、kintoneのライセンスを持たない人でも、kintoneのデータを閲覧できるサービスです。kViewerのMyページビューや、Toyokumo kintoneApp認証という認証機能を用いることで、自分が行なった問い合わせだけを顧客に表示することも可能です。
各店舗への納入状況をkViewerで共有
また、kViewerを用いることで、各店舗への商品納入状況も共有できます。各店舗は、リアルタイムで商品納入状況を管理でき、本社は、問い合わせ対応にかかる時間を削減できます。
kintone×トヨクモで卸売業界の業務改善を
変化の早い卸売業には、スピード感を持って開発・改修が行えるkintoneはピッタリではないでしょうか?
今回紹介した業務以外でも、さまざまな業務でkintoneやトヨクモ製品の活用が可能です。
kintone、トヨクモ製品ともに30日の無料お試しがあるので、気になった方は、是非使ってみてください。