kintone(キントーン)には自社の業務を効率化・自動化するための便利な機能が豊富に備わっています。その一方で、「kintoneの運用は難しい」というイメージを持ち、導入に踏み切れない方も多いかもしれません。
kintoneの導入を検討している方の中には、「kintoneは難しいと聞くが自社で運用できるか」「kintoneの導入失敗を避けたい」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、kintoneが難しいと感じる7つの原因や、kintoneを快適に運用するためのポイントなどを順に解説するので、ぜひ参考にしてください。
kintoneは難しい?
kintoneは、ノンプログラミングで自社の業務をシステム化するためのアプリを構築できるクラウドサービスです。
手軽にアプリを構築・運用できると言われているものの、開発経験がないと運用面で難しさを感じることもあります。
kintoneには「サンプルアプリ」と呼ばれるテンプレートのようなアプリや、業務改善やコミュニケーションに役立つ便利な機能が豊富に用意されています。
ただし、kintoneの基本機能で実装が難しいものを実現したり、自社に合わせて柔軟に対応できるアプリを開発するには、カスタマイズを行う必要性が出てきます。
kintoneを導入・運用してつまずいたときは、公式のサポートを受けたり、連携サービスやプラグインを使って機能を拡張することがおすすめです。
kintoneは従来のシステム開発と異なる
kintoneは、従来のシステム開発と仕組みが大きく異なります。
従来のシステム開発の場合
従来のシステム開発では、0から要件定義を行い、設計書通りにシステムを構築する流れが一般的です。
機能面やデザイン面ともに、自社の要望通りのシステムを作れるのが従来のシステム開発の大きなメリットです。
一方で、0からシステムを開発するには、数百~数千万円規模のコストがかかるうえに、導入後の改修にも高額な費用がかかることがデメリットでした。気軽に改修を行えず、現場の声を反映しづらい点も懸念材料として挙げられます。
kintoneの場合
kintoneの場合も、要件定義を行って設計・構築を行う点は変わりありません。しかし、従来のシステム開発と違って、構築後の改修を容易に行える点が大きなメリットです。
システムを運用する中で、現場の声を反映させられるため、改修することを前提として初回のシステムを構築することができます。
そのため、「まずは運用してみて、使いづらい部分は変えていこう」という流れで進められるのがkintoneの強みです。
もちろん、改修が前提となるので、初動の効率化実現が遅くなる可能性や、UIが思い通りにならないというデメリットも挙げられます。
kintoneが難しいと感じる原因7つ
kintoneが難しいと感じるのは、以下のような原因が挙げられます。
- アプリが乱立してしまっている
- アクセス権の設定が複雑になっている
- データ・アプリ間の自動連携が難しい
- ストレージ容量が少ない
- 対応していない関数や数式がある
- 現場の声を取り入れられていない
- 運用中のアプリと同じ環境で検証できない
ここでは、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
1. アプリが乱立してしまっている
kintoneは、プログラミングの知識がない非エンジニアでも業務アプリを開発できる点が大きな特徴です。
その一方で、アプリを気軽に作れることから、どんどん新しいアプリが増えてしまい、本当に必要なアプリが分からなくなってしまうという声もあります。
アプリが乱立してしまうことで、どのアプリにどの情報を集約しているかが分からず、無駄なアプリが増えてしまったというケースも珍しくありません。
2. アクセス権の設定が複雑になっている
アクセス権の設定によって、kintoneが難しいと感じるケースもあるようです。
kintoneはアクセス権を細かく設定できるため、ユーザーごとにアクセス権限を指定したり、組織やグループに対してアクセスの許可を設定することが可能です。
アクセス権限の設定は便利な機能ですが、権限を設定し忘れると、外部のユーザーに情報を漏洩してしまったり、設定を削除してしまったりするトラブルも考えられます。
3. データ・アプリ間の自動連携が難しい
kintoneをはじめとする業務改善サービスは、外部のデータを1つのシステムに集約できるのが大きなメリットです。
kintoneは、外部サービスやアプリと連携することで、自社に最適な形で運用することができます。
しかし、データを自動連携させるには、複雑な設定や専門知識が必要となるケースもあるため、難しいと感じる方もいるようです。
4. ストレージ容量が少ない
kintoneにはスタンダードコースとライトコースの2つの料金体系がありますが、いずれもストレージ容量は1ユーザーあたり5GBとなっています。そのため、5GBでは物足りない、不足すると感じる企業もいるようです。
大容量のデータを保管するとなれば、すぐに容量を使い切ってしまう可能性もあります。容量オーバーになると、一定期間を経過した後に使用停止となってしまうため注意が必要です。
ストレージ容量の上限に近づいたときは、使用量を減らすか、ストレージ容量の増設を行う必要があります。容量は最大10TBまで追加でき、10GB単位で購入可能です。
5. 対応していない関数や数式がある
kintoneには、表計算ソフトのような計算ツールが備わっています。
しかし、対応していない関数や数式もあるため、Excelでデータを管理している企業にとっては、機能が不足していると感じることもあるでしょう。
自社でよく利用する関数や数式に対応していない場合は、連携サービスやプラグインを活用することで問題を解消できる可能性があります。
また、kintoneのアップデートによって今後も使える関数や数式は増えていくことが期待できるでしょう。
6. 現場の声を取り入れられていない
kintoneの導入失敗例として、現場の声をシステムに反映しきれていないというケースも多く見られます。
たとえば、さまざまな視点で分析するためにデータ項目を増やした結果、何度も画面を切り替える手間が生じたり、データを参照するために何度もアプリを開いたりしなければならなくなると、業務効率化にはつながりません。
アプリを作成したり、カスタマイズを行う際は、実際にアプリを使う現場のスタッフが使いやすく、分かりやすい機能を追加することが大切です。
7. 運用中のアプリと同じ環境で検証できない
アプリを運用する中で、より高度な設定や複雑な処理ができるアプリにカスタマイズしたいという場面は多々あります。このような場合、運用中のアプリではなく、テスト用の環境で検証を行うのが理想です。
しかし、現状は運用中のアプリに実装して検証することしかできないため、本アプリの運用に支障が出る可能性があります。
この問題には、既存のアプリをコピーして新しいアプリを作り、カスタマイズを検証するという対応を取ることがおすすめです。
kintoneは導入後すぐに成果が出るわけではない
kintoneは導入後すぐに成果が出るものではありません。kintoneですべて思い通りにシステムを構築できるわけではなく、実際はある程度kintoneの仕様に合わせる必要があります。
運用と改修を繰り返して、システムを最適化していくことで、少しずつイメージに近いものが出来上がることを念頭に置いておきましょう。
また、kintoneのシステムは見た目を大きく変えることはできないため、デザインやUI面で「思っていたものと違う」と感じることもあるかもしれません。
kintoneの導入後に機能について理解し、使いこなせるようになるまでは時間がかかります。しかし、知識を深めて使いこなせるようになれば、業務効率化やシステム化において大きな成果を得られるようになるでしょう。
kintoneを快適に運用するためのポイント
kintoneを快適に運用するためには、以下のポイントを意識することが大切です。
- 連携サービスやプラグインを導入する
- 利用者の意見を積極的に取り入れる
ここでは、それぞれのポイントについて順に解説します。
連携サービスやプラグインを導入する
kintoneの基本機能では実装が難しい箇所を補ったり、より利便性を向上させるためには、連携サービスやプラグインの導入がおすすめです。
JavascriptやCSSを用いたカスタマイズに比べて実装しやすく、より手軽にkintoneを最適化できるようになるため、開発経験のない方は連携サービスを検討しましょう。
kintoneの連携サービスには様々な種類があるので、自社の目的や用途に合わせて最適なものを選定することが大切です。
連携サービスやプラグインを導入する際は、トヨクモ株式会社が提供する「Toyokumo kintoneApp」をぜひご検討ください。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
利用者の意見を積極的に取り入れる
kintoneを使って業務アプリを構築する際は、現場の利用者の意見を積極的に取り入れることが大切です。
管理者視点でアプリを構築し、実際にアプリを使う人にとって使いにくいものとなっては、業務改善にはつながりません。
アプリの構築・改修後は、利用者にフィードバックをもらい、さらに便利に使えるよう改善に活かしていきましょう。
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まとめ
「kintoneの基本機能で対応しきれない問題を解消したい」「kintoneをもっと便利に使いたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。